キングカズマinヒロアカ 作:うさぎ
髪を掻き上げ、ニヤリと笑いながら相澤は凄む。生徒たちは慌てて反論するが、相澤は一切寄せ付けない。 自然災害、大事故、身勝手な敵、いつどこからくるか分からない厄災、日本は理不尽にまみれている、と彼は言う。 さすが相澤先生言ってることの格が違う。
「そういう理不尽ピンチを、覆していくのがヒーロー。プルスウルトラさ。全力で乗り越えて来い。さあ、本番だ」
相澤先生はそう言って端末を操作した。
空気が変わる。
さっきまでの入学式気分は完全に消えていた。
誰も笑っていない。
誰も油断していない。
雄英高校ヒーロー科。
日本最高峰。
その現実が目の前に突き付けられていた。
俺も自然と背筋を伸ばす。
入学初日から除籍がかかっているとか意味が分からない。
でも少しだけワクワクもしていた。
自分がどこまで通用するのか知りたかったからだ。今までの比較対象を比べ直すことができるし。
やるなら全力だ!
第一種目50m走
俺の出席番号は5番だから麗日さんと一緒だった。
てか飯田くん早くない?個性エンジンでしょ現代社会で腐らない
強個性で羨ましい。
宅配もできるし通勤も速いし渋滞も関係ないし。
たぶん就職も強いな!ヒーロー関係ないけど。
すると
「次、麗日、兎山」
相澤先生に呼ばれた。
俺は前へ出る。
麗日さんも隣へ並んだ。
近くで見るとやっぱり小柄だ。
そしてなんか緊張している。
まあ分かる。
入学初日だし除籍とか言われたしやばいよね?この学校。
すると麗日さんがこちらを見た。
「あ、あの!」
「ん?」
「入試すごかったね!」
来た最近よく言われるやつだ。
「ありがとう」
「運が味方してくれた」
「いやいやいや!」
めちゃくちゃ否定された。
首をブンブン振っている。犬みたいだなこの子。丸っこいし。
すると
「うち見たもん!」
「え?」
「モニターで!」
なるほど、
そういえば受験映像って教師だけじゃなく後から確認できるんだっけ?
詳しくは知らない。
原作知識がだいぶ怪しい。
修行で飛んだ。
脳筋生活の弊害である。
そんなことを考えていると。
「位置につけ」
相澤先生の声
俺たちはスタートラインへ立った。
クラウチングスタート。久しぶりだった。
中学の体育以来かもしれない。
ちなみに学校のリレーの場合は、クラウチングよりも普通に構えた方が速く走れます。
後ろから切島の声が聞こえた。
「首席頑張れー!」
「おう」
反射的に返事をした
そして。
スタート。
ピッ!
俺は地面を蹴った。
結果 麗日7秒15
兎山3秒57
だった。
修行した甲斐があったもんだ。
短距離なら飯田君と良い勝負ができそうだ。
爆豪からは「ッチ」をいただいた。
どんだけプライド高いねん君
第二種目握力
シンプルである。
シンプルだからこそ誤魔化しが効かない。
純粋な筋力が物を言う。
俺は測定器を見ながら思う。
大丈夫かなこれ機会の方が。
まあ行けるか。さっきも500kくらいの子いたし。
俺は思いっ切りだか握りしめた。
記録300k
測定器を壊すことができなかったので少し落ち込んだ。
切島や上鳴からは「十分だろ!」と言われたがちょっと悲しい。
そしたら周りから
「誰と戦ってんだよ」
みたいな目をされた。目標は高くでしょうが!!!
第三種目立ち幅跳び
これは俺の得意分野だ。兎の個性なのか知らんがジャンプ
強いです。
スタート位置から思いっ切り膝を曲げて少年ジャンプ!
この世界にジャンプがあるのかは知らんけど。
記録30m
なかなかヒーローらしい記録だと思う。
そのあと爆豪がドヤ顔で記録見せてきた。
爆破で滞空しながら距離稼ぎするのはせこいって。
「個性使っていいっつってんだろうが!!!」
ごもっともである。
反論できなかった。
てかこいつ今俺の心読よんだな?
第四種目反復横跳び。
俺は少し考える。
これどうやるんだ?
いや。
ルールは分かる。
左右へ移動するだけだ。
だが。
全力でやったらどうなるんだろう。
すると。
まずは他の生徒たちが挑戦する。
みんな速い。
特に尾白動きが綺麗だ、無駄がない
体術系なんだろうなと分かる。
今度一発やりたい。(そっち系じゃない)
あと峰田もかなり多いな。
俺の番。
ラインの中央へ立つ。
ピッ!
開始。
俺は右へ飛ぶ。
左へ飛ぶ。
右
左
右
左
途中から感覚が分からなくなった。
速く動けばいいのか
と思ったので速く動いた結果。
測定係の先生が途中で数えるのを諦めた。
「ちょっと待て」
映像を確認して回数を数えてくれた。
記録 150回
なかなかだと思う。
まあキングカズマだからこれくらい行くでしょ(確信)
第五種目ボール投げ
俺の番はまだあとなので、近くにいた障子くんと座っていたら。
「えい」
麗日さんが軽くボールを投げた。
ボールが空へ浮かぶ。
そのまま。
どんどんどんどん。
どんどん上がっていく。
落ちてこない。
いや待てどこまで行くんだよ?
俺は空を見上げたし障子くんも見上げた。
なんなら周囲の生徒も見上げて全員見上げた。
なんか天体観測みたいになっている。
数秒後。
記録∞
インフィニティ。
カンストとかじゃない。
本当に無限だった。
俺は思わず障子くんを見る障子くんも俺を見た。
無言。
数秒。
そして。
「ずるくないか?」
「ずるいな」
意見が一致した。
だって無限だぞでもありがとう。
クラスメイトと話す機会ができた。
八百万さーん?大砲に詰め込んで飛ばすのは良いんですか?
てかこれ何人かは投げる必要ないやん。
そして俺の番。
突然だがソフトボール投げにはコツがある。
それが「ボールをしっかり握る(力まない)」「腕を大きくしならせて投げる」「全身の体重移動を使う」の3点を意識することだ。
一つ目は修行でコントロールできる。
二つ目はこの体でクリア
三つ目も修行でクリア
つまりは万助さんとの修行の体の全身を連動させた後
力を一本にまとめる。
そうすれば、振り抜く。
ドォォォォォン!!!
空気が爆ぜた。
数秒後。
計測器が反応する。
ピッ。
表示。
【1287.6m】
このように飛ばせるのです。
自分でも思うけど割と無茶苦茶だなこれ。
「スゲー!!!」
上鳴が叫んだ。
ありがとう上鳴。
空気が動いたし切島も笑う。
「キロ超えるのかよ!」
「俺もびっくりしてる」
「嘘つけ!
失礼だな本当にびっくりしてるんだけど。
そして少し離れた場所で、轟が俺を見ていた。
真顔だったねいつも真顔だけど。
なんか考えている顔だった。
怖い。
推薦組ってみんなこうなの?
すると。
「面白いな」
聞こえたので振り向くと黒い翼で黒い頭。
鳥っぽい顔の常闇踏陰だった。
おお。
常闇くんだ。
なんか本物だいや全員本物なんだけど。
独特の存在感がある中二病っぽい喋り方も相まって雰囲気が凄い。
俺は思わず言った。
「かっこいいな」
「む?」
常闇くんが首を傾げる。
俺は続ける。
「その見た目」
「闇属性のラスボス感ある」
常闇くんが固まった。
あれ?
まずかった?
すると。
「フッ……」
少しだけ笑った。
笑ったのか今?
たぶん笑ったそうしとこう。
そして。
「貴様は面白いな」
「そうか?」
「普通の者は恐れるか驚く」
なるほど。
まあ分からなくもない鳥頭だし。
初対面だとびっくりする人もいるだろう。
でも俺はキングカズマそっくりのウサギだぞ?
異形型仲間であるむしろ親近感しかない。さっき障子君とも話した。
俺は肩をすくめた。
「俺も似たようなもんだし」
すると常闇くんは少し黙った。
そして。
「確かに」
すると。
彼の影がモゾモゾ動いた黒い何かが顔を出す。
ダークシャドウだなんか可愛い。
思ってたよりも3倍可愛い。
すると。
「お前強いな!」
ダークシャドウが言った。
思ったより元気だった。
もっと不気味系だと思ってたよ初見時は。
「そっちも強そうだな」
「当然だ!」
胸を張るダークシャドウ。
可愛いなんだこいつ。
常闇くんは少し困ったように言った。
「騒がしくてすまない」
「いや全然」
むしろ話しやすくていいその時。
ダークシャドウが俺の耳を見た。
正確には。
ウサギ耳をそして。
「触っていいか?」
「ん?」
「耳」
あっ来たこの人生で何百回も言われたやつ。
普段は触らせないが
常闇くんだし。
「いいぞ」
するとダークシャドウがそっと触った。
モフ数秒。
沈黙そして。
「柔らかい」
「そうか」
「柔らかいぞ常闇!」
「分かった」
なんだこの会話。
平和すぎる。
すると近くにいた芦戸さんまで寄ってきた。
「あー!私も触りたい!」
来た
女子だ。まあいいか
すると。
「本当だー!」
「うわー!」
「すごーい!」
なんか増えた。
麗日さんまで来た。
そして葉隠さん見えないこといいことにこっそり触ってる。
おいなんでだよ。
俺は動物園のウサギじゃないんだぞ。
あっそこはくすぐったい。
「あっ、そこはくすぐったい」
思わず声が出た。
すると。
「えっ」
「えっ」
「えっ」
周囲が固まった。
俺も固まった。
完全にやらかした。
数秒後。
葉隠さんの声が響く。
「バレたぁぁぁ!?」
そりゃ分かる。
耳触られてるんだから。
むしろ分からなかったら怖い。
すると芦戸さんが爆笑した。
「葉隠ちゃん何してんの!」
「いやだって触りたかったんだもん!」
「気持ちは分かる!」
分かるのかてか分かるんだ。
女子ってそういう生き物なの?
すると。
麗日さんも少し申し訳なさそうに言った。
「ご、ごめんね?」
「いや別に」
悪気があるわけじゃないから別にいい。
近くで峰田君が血涙を流しているのは見なかったことにしよう。
隣にいた常闇くんが言った。
「兎山」
「ん?」
「貴様とは気が合いそうだ」
嬉しいねクラスで初めて言われた気がする。
俺は少し笑った。
「俺もそう思う」
すると。
ダークシャドウが元気よく言った。
「今度勝負しよう!」
「いいぞ」
「本当か!」
嬉しそうだった。
なんだろう。
思ったよりずっと話しやすい。
もっとこうダークな感じかと思っていた。
中身は割と少年だった。
そんなことを考えていると。
遠くから轟がこちらを見ていた。
じーっと視線を感じる。
見ている。なんだろう俺何かした?
すると轟は少し考えた後真顔のまま言った。
「耳は暖かいのか?」
なんだその質問
「暖かいぞ」
とりあえず答えた。
轟は頷いた。
「そうか」
納得した。
何が?ねぇなにが?
常闇や障子と話していると原作のシーンになった。
「な…今確かに使おうって…」
『個性を消したつくづくあの入試は合理性に欠くよ。お前のような奴も入学できてしまう』
「消した…!あのゴーグル…そうか!視ただけで人の個性を抹消する個性!抹消ヒーローイレイザーヘッド!!」
うんやっぱりチート個性だよね抹消。
だって相澤先生と俺みたいな個性のプロヒーローいれば大抵の
敵は倒せるもん。
『個性は戻した。ボール投げは2回だ。速く済ませろ。』
緑谷はまだ力をコントロールできていないならばすることは一つ。
「SMASH!」
かけ声と共にボールをブッ飛ばした。結果は700m超えの大記録。
「先生…まだ動けます!」
『こいつ…!』
最小限の損傷で良い記録を出すこと。
これにはイレイザーヘッドもニッコリ。
一人ニッコリじゃないやついるけど…
「どーいうことだ!こらワケを言えデク!!!」
爆豪気持ちはわからんでもないが今はやばくない?
だが爆豪は一瞬で捕獲された。
「炭素繊維に特殊合金を混ぜ込んだ捕縛武器だ。ったく、何度も個性使わすなよ・・・俺はドライアイなんだ!。時間がもったいない、次、準備しろ」
個性強いのにもったいない…
そして全種目が終わった。トータル最下位は除籍処分になる。
緑谷の顔は暗い。ソフトボール以外の記録は目立ってないもんね。
さらば緑谷!まぁ大丈夫だろう。 (謎の確信)
「んじゃ、パパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ。口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括表示する…ちなみに除籍はウソな。君らの最大限を引き出す、合理的虚偽」
一瞬全員の思考が止まった。
いや分かるよ除籍って言われた後にこれは。
数秒後。
「「「「はぁぁぁぁぁ!?」」」」
グラウンドが揺れた。
それくらいの勢いだった。
上鳴なんて地面に膝をついている。
「寿命縮んだわ!!」
「分かる」
めちゃくちゃ分かる。
緑谷の体はゲシュタルト崩壊してるし。
母さんに手紙でも書こうかと思ったぞ。
すると芦戸さんが叫ぶ。
「入学初日にそれやる!?」
「やる」
メンタルがオリハルコンで作られてるのかこの人?
「あんなのウソに決まっているじゃない。ちょっと考えればわかりますわ……」
八百万さん多分あの人ガチでやる時はやりますよ。
ちなみ俺の順位は爆豪よりも一つ上の3位だ。
鍛えられた肉体に爆破が勝てると思うなよ!
あっ嘘さっきいったこと謝るから爆破ばやめて!
怒涛の1日がおわった。
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