Gift;Archive   作:ミレニアムに在籍したい(願望)

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次はおそらく来週の土日になるかと


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 この廃墟に群がるロボットたちの詳細を知るものはいない。

 製造目的もメーカーも不明。

 わかっているのはこの廃墟で何かを守る様に彷徨いているということだけ。

 

 

「邪魔だ‼︎」

 

 

 瓦礫の上を駆け抜け、三人がいた場所へ降り立つ。

 突然の乱入で三人の手が止まるが気にしない、その分こちらが攻めを緩めなければいいだけだ。

 すぐにアサルトライフルをロボットたちに向けて構え、引き金を引く。

 碌にメンテナンスされていないのか、動きは鈍いし脆い。

 だから容易に破壊できる(ころせる)

 胴体に数発当てるか、頭に当てるだけで大体は止まる(しぬ)

 

 

「え!? 誰!?」

 

「こんな場所に人が!?」

 

「説明は後だ、逃げるぞ」

 

 

 俺が此処にくるまでに二人がそれなりに倒したみたいだが、焼け石に水だ。

 倒した分だけ他所から増援がやってくる。

 弾数という制限がある以上、逃れるうちに逃げるべきだ。

 

 

「こっちだ‼︎」

 

 

 戦っている間に大人は施設のあったであろう建物の入り口にまで移動していた。

 パッと見る限り破損は少ないし、ある程度原型は保っている。

 少しの間、逃げ隠れるくらいならいけそうだ。

 

 

「悪いな」

 

 

 大破したロボットたちの銃を奪う。

 ……既に死んだロボットからは何も感じないが、銃はなんとかまだ生きている。

 だが、状態はやはりよろしくない。

 長期に渡って使われなかったせいで錆と腐食が所々にある。

 使用できるかと思ったが、思ってた以上に役に立たなさそうだ。

 ロボットが使用していたから、残された情報も感じ取れない。

 

 

「工具も持参しておくべきだったか」

 

 

 少なくとも工具があれば共食い整備くらいはできた。

 だが、無いものを強請っても仕方がない。

 一つだけ回収しておく。

 

 

 

 

 

 建物の中は工場だったようだ。

 いくつもの配管が通っている。

 ロボットたちはこの工場に逃げ込んだ後は追いかけてきていない。

 ありえる可能性としては……

 

 

「此処が重要な拠点で、入場する権限が無いから追いかけてこない? 流石に見失ったなんてことはないだろうし」

 

 

 しかし、だとしたら気になる点もある。

 この工場はまだ稼働している(いきている)

 足元が見える様に非常電源が通っているのは触るまでもない。

 幾つか破損しているが光っている。

 

 

「とりあえず理由はわからんが、あいつらは此処まで追ってこれないようだ」

 

「本当!?」

 

「追ってくるなら既に追いかけっこ続行だぞ?」

 

「う"」

 

 

 少なくとも今は一休みできる状態になった。

 

 

「さて、あんた……何者だ?」

 

「え?」

 

 

 だからこそ。

 この場で唯一、身元がわからないやつをはっきりさせるべきだろう。

 俺は大人に銃を向けた。

 

 

「ち、ちょっと何してるのさ!?」

 

「何って……尋問だ」

 

「いやいや、唐突だって!?」

 

 

 大人は少し怯えた顔をするも、すぐに正した。

 

 

 "とりあえず、話はさせてくれるかな?"

 

「えぇ、但し騙していると判断したら容赦なく撃つ」

 

 

 この世界の大人はよく騙すし、簡単に他者を陥れる。

 だから早々には信用できない。

 

 

 "とりあえず自己紹介かな。私はシャーレの先生。聞いたことはあるかな?"

 

「……噂程度なら。身分を証明できるものは?」

 

 "これでいいかな?"

 

「確認させてもらう」

 

 

 そういうと先生と名乗る大人は胸にかけた身分証を見せた。

 確認のために触れる。

 

 

「……偽物ではない、か」

 

 

 特に何か仕掛けがあるわけでもないし、最近作られたモノだからすぐに全てを読み込めた。

 念のために目を閉じて幻視までしたが、写る視界には見覚えのある連邦生徒会役員との会話が幾らか見られたくらいだ。

 少なくとも身分は間違いなく本物と見ていい。 

 

 

「失礼した。しかし連邦生徒会の役人がどうしてここに?」

 

 

 身分が証明された以上、銃を突きつけるわけにはいかないので収める。

 それを見ると先生はホッと胸を撫で下ろした。

 

 

 "あー、実は私はそこのモモイとミドリに呼ばれて来たんだ"

 

「は?」

 

 

 横目で二人……話したことはないが遠目で見たことがある才羽モモイと才羽ミドリを見る。

 モモイは目を逸らして口笛を吹いている。

 ミドリは既に泣きかけだ……おそらく巻き込まれたんだな。

 

 

「才羽モモイ、詳しく話を聞かせてもらう。嘘はついてもすぐにバレるから、つかない方が身のためだぞ」

 

 

 逃られない様に腕を掴む。

 その場しのぎ程度の嘘ならすぐに力が教えてくれる。

 

 

「ちょっと!? なんで私!?」

 

「どう見ても反応が心当たりありますって顔してるからな」

 

「そ、それ言ったら貴方はどうなのさ!?」

 

「調月会長からの依頼で此処に来た。許可も当然もらってる」

 

「……え"」

 

 

 

 

 

 モモイから語られたこの場にいる理由。

 本人たちからしたら死活問題なのかもしれないが……

 

 

「だからってシャーレの先生巻き込むか、普通?」

 

「だ、だって……」

 

「そもそもの原因は結果を出さなかったからだろ」

 

「ぐッ!?」

 

 

 他にもいろいろ言いたいことはあるが、あえて言うまい。

 

 

「とりあえず確認だ。お前たちの目的はその……G.Bible? なるもの、でいいんだな?」

 

「そうそう、それを見つけて『テイルズ・サガ・クロニクル2』を作って廃部回避!!」

 

 

「いや、それはいいんだけどさ……それがどういうものかわかってるのか?」

 

「……へ?」

 

「紙媒体にしろ電子データにしろ、こんな廃墟にあるんだ。無事であるとはとても思えん」

 

 

 インクが薄れていたり紙が多少ボロボロ程度なら俺の力でどうにかなるが、基盤がダメになっていたら俺でもどうしようもない。

 

 

「……終わった」

 

「お、お姉ちゃん!?」

 

 

 モモイは燃え尽きた、真っ白に。

 今にもばたんきゅーと呟きながら倒れそう……いや、それ以前に力尽きているか。

 

 

「……仕方ない、探すか」

 

 "いいのかい?"

 

「どんな状態であれ見つければ納得するだろう」

 

 

 それに見つければこの面々は早々にこの廃墟から去るだろう。

 無理にあーだこーだ言うよりさっさと目的を済ませて帰らせた方が身のためだ。

 

 

 "わかった、ただ……二つ。どうしても今、聞いておきたい事がある"

 

「俺に?」

 

 "うん"

 

「わかった、言えることなら」

 

 "じゃあ、まず一つ目……君の名前を教えてほしい"

 

「そういえば……」

 

「確かに」

 

 

 言われてみれば確かに名乗ってはいなかった。

 タイミングがなかったとはいえ、失礼だったか。

 

 

「ミレニアムサイエンススクール二年、天音 リンタロウ」

 

 "リンタロウだね、じゃあ次だ。君はどうしてここに?"

 

「さっきも言ったがミレニアムの調月会長からの依頼だ。この廃墟で妙な反応が見られたからな」

 

 

 依頼といっても特に秘匿するようには言われていない。

 必要ならあらかじめ口止めするように指示あるはずだ。

 

 

「え、ここに何か居るの?」

 

「わからん、あくまで反応だからな。それを調べるために来た」

 

 

 先生の顔が少しだけ歪む。

 それが何を意味するかはわからないが、少し気になった。

 

 

「先生、顔が硬いぞ」

 

 

 そう言って先生の肩に手を置く。

 顔を歪ませた何かを知るために力を使った……が。

 力が弾かれた。

 

 

「……」

 

 "リンタロウ?"

 

「なんでもない、とりあえず……この建物から調べて行くか」

 

 

 初めての反応だ。

 情報が伝わらない、ではなく弾かれる。

 これまでにない感覚。

 先生側が何かしらの対策をしていたのか?

 あるいは別の何かか?

 どちらにせよ、少しの興味と得体の知れない不気味さを感じた。

 

 

 

 

 

 四人で固まって部屋や機材を一つ一つ探る。

 埃を被った物が多く、そのほとんどが死んでいた。

 遺された意思も既に風化している。

 ただ、気になることがある。

 

 

「おかしい」

 

 "えっと、何がおかしいのかな?"

 

「いや、普通なら工場って作るジャンルが決めてから機材を配置する」

 

 "うん、基本的にはそうだね。作るなら最適な配置は必須だと思うよ……いや、確かに妙だね"

 

 

 先生もまた、周囲を見渡す。

 間違いなくここは工場だ、それも作られていたのはおそらく外で彷徨っていたロボットたちの。

 ただ、それに関係のない機材が幾つも存在している。

 柔らかいシリコンのような何かを生み出す装置や人の髪に酷似した何かを作る機材なんて必要ない。

 加えて机に置かれていたいくつかの本。

 現在キヴォトスで使われている言語でない。

 ただ、微かに残っていた図はおそらく骨格図の様な物だ。

 その事から医療関係の本と見られた。

 そんなもの、外にいるロボットたちには不要だ。

 

 

 "これ、もしかしてなんだけど……"

 

「おそらく人に限りなく近いアンドロイドを作ろうとしていた……が有力か」

 

 "ロマンのある話だけど、今の状況だと怖さが勝つかな"

 

「これで腐ったゾンビみたいなアンドロイドに出会したら叫ぶ自信あるぞ」

 

 

 携帯のメモ機能に現時点でわかったことを書き込む。

 

 

「なぁ、才羽姉」

 

「才羽姉って……モモイでいいよ!!」

 

「ここに来るまでや工場での経験を元にゲームを作らないのか? 正直ホラーゲームみたいな経験をしてると思うんだが」

 

「うーん……悪くないんだけど、今回はファンタジー路線で作りたいから」

 

「そうか」

 

 

 感触としては悪くないと言った食いつきだ。

 

 

「私はちょっと嫌かな……」

 

 

 逆にミドリは否定的だった。

 

 

「確かにすごくネタにしやすいとは思う……ただ」

 

「ただ?」

 

「……ゾンビのドットを打つのって、精神的に辛いのが」

 

「……あー」

 

 

 確かに言われてみればそうだ。

 シナリオライター的にはいいかも知れないが、グラフィック担当は神経を削るだろう。

 

 

 "気になることはあるけど、次の場所に行こうか"

 

 

 そう言って先生が次の部屋へ向かう時だった。

 

 

『接近を確認』

 

 

 先生でもなければ才羽姉妹でも、もちろん俺でもない第三者のアナウンス(こえ)が部屋に響いた。




原作では即アリスのいる部屋まで落とし穴だったけど、その施設内を探せばアリス製造のために使われた試作部品とかいろいろ見つかると思うの
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