行きつけのSMバーで致死量の鞭(ご褒美)を頂いたまま来世に転生してしまう   作:SOD

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さあ、次の転生者を釣り上げるよ〜♪


しがないマゾです。興奮します。

 

 

 

 

 

 初めまして皆さん。突然ですが、ワタクシには可愛い娘とドSの妻が居て幸福な人生を送らせて頂いております。

 

 可愛い笑顔と声で心を癒してくれる娘と、毎日ワタクシの尻を安全靴で蹴り抜いて清々しい朝を迎えさせてくれる貞淑で最高の愛する妻。ワタクシには過ぎた家族です。

 

 だと言うのに、更に『もっと』を求めてしまうワタクシは贅沢でしょうか?

 

 ワタクシの贅沢。それは行きつけの女王様の愛の鞭です。撃たれた場所が焼けるように熱を持ち、ヒリヒリと痛む。家族からほんの少しだけ離れ、一人のしがないマゾに戻れる。それはくつろぎのひと時。

 

 そんなある日のことです。ワタクシはいつものように財布から代金を支払い、案内された部屋へ行き、くつろぎのひと時を過ごしていました。

 いつもの場所、いつもの女王様。そして、師匠譲りに愛して止まない金属先端のクラッキング鞭……いつも以上に激しくおねだりしてしまい、ハッスルしてしまったワタクシは……何と言うか、その、下品なのですが。フフフ…………フゥ。

 

 

 ワタクシは死にました。

 

 

 「一般性癖(じょうじん)なら八発も撃たれれば絶命ものの快感(キケン)と言うことは理解していたつもりだったのですが……その日は、少々熱くなりすぎてしまいました。

 

 それで、失礼なのですが……ワタクシのお相手を18の頃から務めて下さっていた女王様はどうなってしまったのでしょうか。女神様」

 

 「止めて? 女神様って呼ぶの止めて。

 確かに女神だって名乗ったのは私です。はい。女神です。けど、貴方の口から女神様って呼ばれると意味が違って聞こえるから止めて!」

 

 

 妻子持ちのしがないマゾであるワタクシが文字通りの昇天をしてしまった後。目が覚めるとそこは、歩いて立ち入ることの出来ない場所でした。

 半径30メートル程度の円形の土くれだけで大地が完結しているセカイ。周囲は暗闇。営業仕込みの足も形無し。

 そんな世界で唯一輝くのは、ローマ服に身を包んだ神々しい金髪の少女。どうやら女神様とのことなので、そうお呼びするのが筋なのかと思ったのですが……。

 

 「失礼いたしました。人間の常識では測れぬ高度な理由があることと心得ます。

 

 つきましては、この卑しい豚めに貴女様をどうお呼びすれば良いかお教え……いえ。

 

 調教願います

 

  「………………。

 

 ハァ……私はアネモネ。【女神界】の女神、アネモネ。今から重要な話だけするから少し黙って聞いていてね?」

 

 「猿ぐつわを装備しておきますね」

 

 「ステイ! 待て! おあずけ!」

 

 「ワン!! 畏まりましたアネモネ様」

 

 

 「いい?

 

 ・貴方は死にました。

 

 ・【女神界】の査定に通った貴方には、とあるアニメのセカイに転生して貰います

 

 ・【女神界】の転生者に選ばれる条件は『運命が狂って死んでしまった人間であること』です

 

 ・【女神界】が転生する貴方に求めることは『転生したアニメの原作を狂わせる存在を敵性勢力として討伐すること』です。

 

 --以上!! 【女神界】の転生者には、他の【天界】【閻魔界】のような『転生者特典』も『監視対象(カルマ)』も有りませんので、代わりに貴方が積んだ『善性』を対価に様々な支援が支給されます。

 

 じゃあもうほんとうに悪いけど、追々必要になったら説明するから、一旦転生してその変態性を『転生の門』で洗い流して来なさいーー!!」

 

 アネモネ様の背中から翼が生えて、突風がワタクシの身体ごと走り抜けていく。

 

 背後には、それまでそこになかった筈の大きな観音開きの門。

 

 どうやらあの門を潜ることで転生。つまりワタクシは……別の私になってしまうのですね。

 

 

 「さようなら、ゆうちゃん。『人の痛み』の分かる子になって下さい……。

 

 そして、愛する妻。花子……願わくば、今度はワタクシより耐久度の高いパートナーと巡り合えることを祈ります」

 

 

 こうして、ワタクシと言う存在は新たな命へと転生することとなったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 「驚くほど……美少女ですねえ(CV速●奨)」

 

 

 年齢は、中学生か高校生くらいでしょうか? 身体が若返ったのは良いことです。その分、耐久性が上がってより女王様のお仕置きを味わうことが出来ます。

 

 しかし、長年連れ添ってきた”男の証”はありません。()()()蹴り抜いて頂くプレイは永劫お預けとなりそうです……興奮しますね。

 

 机にある可愛らしい財布の中身は、年相応のお昼代。ワンコインでは路上喫煙している方に臀部を灰皿代わりにして貰う交渉も出来ず門前払いでしょう……興奮しますね。

 

 どうやら、ワタクシのマゾ人生はまだ始まったばかりのようです。フフフ。

 

 

 

 

 「…………さて。そう言えば、何故ワタクシは急に美少女になっているのでしょうか?

 

 女神様……アネモネさん?」

 

 

  直前まで一緒だった彼女の名前を呼ぶと、机の上に在った携帯電話が着信音を鳴らしました。使用感が無く新品同様。どうやらこの世界の文明は少し昔の時代のようですね。懐かしの電子音。しかも曲はSAZANNU。お気に入りです。

 

 「……どうやら、『私』の持ち物として用意して頂いたもののようですね。」

 

 スライド式の携帯電話を操作すると便箋マークの表示で通知を知らせてくれている。古い人間には有難い限りですね。スマホの通知が悪いとは言いません。個人の性癖(しゅみ)です。

さて、メールボックスは題名がワタクシの名前になっているメールが一件のみ。開封してみましょう。

 

 〘今日が高校受験の日なので、玄関に置いておいた荷物を持って地図の通りに出発してください〙

 

 「なんと……」

 

 これは由々しき事態です。愛する娘とドSの妻を持つサラリーマンであるワタクシに、ノー勉で高校受験の強要ですとな!?

 社会人の九割は高校受験の内容を覚えていないと言われている中、転生初日一分でこの鬼畜の仕打ち……。

 

 

 

 「興奮してきてしまうじゃありませんか……フフフフフフ(CV速●奨)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから二時間。知らない世界の街を彷徨い辿り着いた受験会場で、『私』の人生初のピンチを迎えます。

 

 

 

 

 「ほう……受験内容はカードゲームですか。試験官さん、一つ質問を宜しいですか?

 

 

 ゲームのルールを教えて下さい

 

 

 「質問で私の持ち時間を削り切るつもりかね??」

 

 

 

 話は理解出来ました。私はデュエルモンスターズと言うカードゲームの高校を受験している。そして座学は既にクリア済み。

 

 

 そして、ワタクシも私も。そのカードゲームのルールを全く知らないと言うこと。

 

 

 特殊な受験だと言うのに勉強時間はおろか、ゲームのルールすら教えておいて頂けないとは。どうやらアネモネ様は、女神様にして女王様の資質もお持ちのようです。ああ、本当に…………。

 

 

 

 

 

 

 「理不尽過ぎる仕打ちに、上司の尻拭い。どうやらサラリーマンの頃のご褒美も据え置きのようですね。

 

 ……………………下品なのですが、やはり……興奮しますねえ。

 

 

 ………………ふぅ」

 

 

 

 

 

 






試験官(アイドルのような見た目で渋すぎる声帯の少女だなぁ……)
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