「───修羅剣「現世妄執」!」
妖夢が宣言すると、左から右へと青い弾が、右から左へと赤い弾がゆっくりと展開されていく。弾の数はかなり多いが一つ一つの弾は小さく、弾ごとの感覚も大きい為避けるのはそう難しいことではない。
妖夢から目を離さないように体を向けながら、左右からにじりよる弾をひらりと躱す。
これだけならそう難しい弾幕ではない。スペルカードであるならもう一山があるだろうと、妖夢に対する警戒を決して緩めずにいると、妖夢がためていた気を放つ。
その気は光のような速さで一直線に私に向かって放たれる。
「…ッ攻撃ってわけじゃないらしいな、これ。」
弾幕ではない、ただ気を私に向かって打っただけっぽいか。おそらくはこれの影響で弾幕が変化するのだろうが…。
周りを確認すると、先からあった赤と青の弾達が私の方に向かってきていた。
その弾は移動が移動が遅く、隙間も大きかったはずだが、私に向かってくる弾はかなりの弾密度を誇っており、避けるスペースはほぼないといってもいいくらいだ。
私はすかさず右へと逃げ、弾の軌道の変わり方をよくよく観察する。
その後、妖夢が私の前に移動をし、同じように気を放ってきて、私はそれを再びあびる。
その気の通り道には白い妖気がととどまっており、先ほど放った気と同じように一直線にのびていた。。
(…なるほどな。)
まず小さな弾を左右から展開、そして弾の移動に対して垂直になるように私の目の前に移動し、気を放つ。そうしてでき気の戦を中心に通りかかった弾がとどまる。そして…。
妖夢が刀を前へと振り下ろす。すると気の線に纏わりついていた弾が私に向かって軌道を変えてくる。
「カラクリがわかればこっちのものだぜ!!」
私は上へと逃げる。そして妖夢が私の前に移動した瞬間に前へとミサイル弾を発射。それを妖夢はモロに被弾し、撒かれていた弾幕は全て泡のように消え去っていった。
「くっ…まさかこんな短時間で見切られるとは…。」
「ま、悪くはない弾幕だったぜ、こればっかりは相手が悪かったと思うんだな。」
ぶっちゃけると、普段のわたしだとこんな早くにこのスペルカードを見切れる自信はない。
どうやら私は今日調子がいいらしい。
「そんなことより、さっさと最後のスペルを出してくれ。私は早くアイツらに追いつかなきゃいけないんだからな。」
「…わかりました。」
妖夢がそう淡白に返すと妖夢は私と距離をとり、懐から一枚の札を取り出す。
「───人神剣「俗諦常住」!!」
高らかに宣言した刹那、私の目の前から妖夢が消えた。
そして後ろから、何かを斬りつけた音が聞こえてくる。先ほども見せていた空間を斬りつける動きだろうと予測しながら、妖夢の姿を捉えようと後ろを振り向く。
そこには。空間をきりつけた後と共に白い気の線が走っていた。そして気の線からは小さな弾が線に対して垂直に
湧き出ている。
それと、妖夢の姿が見えない。
おそらく移動した後か。後ろの弾幕に当たらないように大まかな位置と速度を把握した後、前を向く。
今回、私の対応は後手後手に回りすぎていた。
前を向くと、妖夢が私の前に、刀を振りかざした状態のまま立っていた。
そして、超速で向かってくる妖夢の赤い弾幕が目の前にあった。