幻想のお酒屋さん。   作:KB753

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第四話 雪女とお酒屋さん(下)

 

 

 

「春眠のする前に、しっかり運動した方がよく寝れると想わない?少し付き合ってもらうわよ。」

 

 

レティさんが私たちの方に近づいてくる。おそらくスペルカード枚数の宣言をするためかな。

 

 

「カードを使う枚数は3枚で行くわ。」

 

「私は1枚。」

 

「じゃあ私も1枚だな。」

 

「あら、たった1枚でいいの?」

 

「うーん…じゃあ2枚にしようかな」

 

「里奈は2枚にするの?まあ私は構わないけどな。そうかそうか、2枚ねぇ…?」

 

「い ち ま い で 。」

 

 

お互いに一定の距離をとった後、彼女が冷気をため一気に放つ。そして黒い弾と青い弾が雪のように散らばる。吹雪の中でもそれは、粉雪かのように優しく舞うように私たちの方へ吹いてくる。

 

私と魔理沙は同時に別々の方向へ散る。特段示し合わせた訳では無いが、方向が被ると避けづらくなるかもしれないから有難い。

よく見た感じ弾幕の密度はそれほどでもなく、弾の間のスペースが大きいため、離れていれば避けやすいか。

 

軽く状況分析した後、彼女に向かって弾幕を打ち続ける。ちなみに私は今回はお酒屋さんらしく酒の入った壺を模した弾幕にしています。

1発ごとの間隔は長くて弾速も遅いけど1発の威力は高く、敵に当たると割れて中の魔力が爆発し、周りの敵も攻撃できるぞ!

 

とまあ、そんな感じで攻撃を続けていると

 

 

「流石ね。でも、まだこれからよ。」

 

 

彼女が紙を取り出す。その紙には「寒符」と書かれていた。

 

 

「寒符「リンガリングコールド」。」

 

 

彼女の紙が燃える。スペルカードを発動した合図だ。

 

彼女が青い弾幕を周囲に張り巡らしながら、一つの大きめの水色の弾幕が私たちの方へ粉雪が地面に落ちるかの如くゆっくりこちらに向かって飛んでくる。

直後、その弾幕の後ろから四方八方へと飛び散る小さな弾たちが!しかも地味に速いぞ!

 

一瞬反応が遅れたものの、なんとか右へと避けるも、2つ、3つと大き目の弾が見える。

くっ…人間だからって容赦は一切ない本気の弾幕。何度か霊夢たちと打ち合ったりはしているが、やっぱり怖い。

 

冷汗がじんわり滲む。大丈夫だ、よく見て避けろ。幸い弾幕1個1個の隙間は大きい。

弾幕を避けながら深呼吸、勝負はいつだって冷静さを失った方から負けるのだ。

 

 

 

 

 

 

私の1つ目のスペルが弾けて散る。

噂通りの噂以上、紅霧異変を解決しただけの事はあるわね。

 

私は引き続き弾幕を放つ。3つの冷気を使った弾幕攻撃、人間達は右へ左へと縦横無尽に駆け巡り、私へ攻撃を続ける。

そもそも勝てるなんて思っていない、これはただの運動。

だけど、ちょっぴり驚いているのよ。

実際に見て、話して、肌で感じで。

博麗の巫女以外にもこんなにも面白い人間がいるのか、と。

 

スペルカードルールが裁定されてから、私が編み出した私の思う美しい弾幕、それを全て軽々と避けていく2人の人間。

 

いけない、雪女なのに熱が入ってしまうわ。

 

けど─────。

 

 

「寝る前の運動にしては、激しくなり過ぎるかしら?

──冬符「フラワーウィザラウェイ」。」

 

 

2枚目のスペルカードを使う。

 

春が来る前の、最後の余興。

まだまだ楽しめそうね。

 

 

 

 

 

 

「────怪符「テーブルターニング」。」

 

 

3枚目、最後のスペルカードをレティは使う。

 

直後、5つの白い煙のような物が彼女の周りを覆う。そしてそれは花びらのような弾幕を展開しながら広がっていく。それに呼応するように彼女自身も5つの大きな青い突弾を、五角形に展開。そしてそれを起点としてか彼女が何重もの円のような弾幕を展開する。

ただそれは完璧な円ではない。1列目の円はかなり遅く、穴も多い。だがその穴を埋めるように2列目の円が展開し、先程の円より早く移動している。

 

中々に綺麗な弾幕だ。吹雪の中で輝かしく光り、雪により曇る視界を照らすその弾幕は、必ずや見る者の心を射止めるものだろう。

 

ただ、美しい弾幕はそうだが避けること自体はさほど難しくはない。強いて言えば、今までと比べて少し弾幕の密度が高いだろえか。だけど離れたらそこまで苦労するほどのものじゃない。慎重に右、左と回避をしていく。

 

煙のような弾幕がこちらへと向かってくる、がそれもスレスレで躱す。弾幕が素早くて避けづらいわけでは無い。

ふと里奈へと視線を向けるが、あっちはあっちでちゃんと避けている様だな。

 

特に苦戦することもなく、弾を避けながら攻撃を続けた後、不意に彼女がパッと弾幕を消す。

 

 

「降参よ。流石に疲れたわー。」

 

 

私達の攻撃に耐えきれなくなったのかレティが両手を挙げる。

すると真っ先に里奈がレティの所へと飛んでいく。私もそれに続くように飛んで行った。

 

 

「お疲れ様、レティさんらしい雪のような美しい弾幕でしたよ。」

 

「ああ、美しいことは認めてやる。いい弾幕を見たなぁ。」

 

「あら、嬉しいわね。ただ、スペルカードすら使われないなんて、ちょっとビックリしちゃったわ。」

 

「すみません、決して余裕だっというわけでは無かったんですけど、ちょっと紙の在庫が…。」

 

「私も里奈も3枚ずつだ。私は霊夢と一緒に行って前回5枚中3枚で乗り切ったから、今回も同じ枚数でいくかという話になってな。だからおちおち無駄打ちとかできないんだよ。」

 

「なるほどねぇ…。」

 

 

彼女が少しだけ微笑んだ。なにが嬉しいのかはよくわからないが、それはとても満足そうな笑みだった。

 

 

「完敗よ、先に進みなさい。今度は方角間違えないようにねー。」

 

 

レティはそう言うと、何処かへと去ってしまった。

 

 

「ありがとうございましたー!」

 

「感謝するぜー!」

 

 

2人でお礼を言う。この人のおかげで私達は道に迷わずにすむ。

非常にありがたかった。

 

さて、と。

里奈がマーキングした方へと目を向ける。

 

 

「さて、行くか。急がないと霊夢に異変を解決されちまう。」

 

 

異変の元と思われる場所に舵を切る。まだまだ異変解決への旅路は始まったばかりだ。

 

 




スペルカード対決を書いてみました!
できるだけ原作水準で書いてみたのですが、皆さんの正直な感想が聞きたいです!

・良かったやんけ
・ここ原作と違う希ガス
・ハショリすぎでしょ、スペカ2枚目ないなんて
・ちょっと表現わかりにくくない?
・途中のレティ感情のとこいる?etc.....

なんでもいい、ボロクソに書いてくれて構わないのでお願いします!とにかく感想が聞きたい!
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