「きゅ〜〜っ…。」
目を回しながら落下していく三姉妹。私と魔理沙は瞬時に落下中の三姉妹を回収しにいく。
本気出した霊夢は三姉妹の弾幕を余裕で交わし続け、三姉妹のスペカ中に夢想封印を発動。分散していく弾によって三姉妹は為す術なく打ち砕かれた。幸いなのは弾が3人に分散したため、戦闘不能程度ですんだことか。
そんな事を考えながら私はリリカを回収し、メルランとルナサへ目を向ける。魔理沙はメルランを回収に向かっている途中で、ルナサは落下の最中なのを見て、私はルナサの回収を急ぐ。
方向をルナサの方へと変更し、取りに行こうとした瞬間。
私の方を向いている魔理沙の目が何故か怪しく光った。
うーん多分、対抗心を燃やしてるなこれは。おそらくはルナサを私より早く取りたいのだろうか、魔理沙がスピードを上げ始めている。
正直どっちが回収しようが別に構わないが、先に取られて魔理沙がほくそ笑むところを想像すると、何故か無性に負けん気が湧いてきた。
私もスピードを上げ始める。だが魔理沙の方がスピードを上げるのが早かったため、このままだと魔理沙の方が先に回収されるだろう。魔理沙が勝ちを確信したようにニヤリと笑う。
ふっふっふっ…。あまい、あまいのだよ魔理沙!魔理沙はおそらくこの状況で油断している、だからこういう時は…。
私は魔理沙へと水魔法を1発放つ。最短距離で向かって行っておりルートは読みやすい。
「い゛っ!!??」
案の定魔理沙は油断しており顔面に水をもろに受ける。そしてスピードダウンしたのを確認した私は悠々とルナサの回収に向かう。
「あんたら何やってるのよ…。」
「あっ。」
あっさりとわって入ってきた霊夢に呆れられながら回収された。
どうやら私も油断していたらしい。
「…お前、卑怯な手を使いながらそれは…。」
魔理沙が笑いを堪えながらそう言ってくる。
恥ずかしい、おそらく周りから見た私は顔が耳まで赤くなっていることがわかるだろう。
「うぅ、うるさい…。」
「というか霊夢も大分落ち着いたみたいだな?」
「ええ、貴方たちの馬鹿げた競り合い見てたら落ち着いてきたわ。」
「そんなことより、結界をどうするかだが…。」
その時、結界に一部綻びが生じる。私は瞬時に臨戦態勢をとる、もちろん霊夢も魔理沙もだ。
綻びの中を凝視する。そこにはいくつもの桜の木が見える一本道があり、桜の花びらが大量に吹雪いていた。
「これは…。」
「すごいな、大量の桜だ。こっち側は猛烈な冬だってのに。」
「恐らくはこの異変の原因はここにありそうね。」
「じゃ、私が一番乗りだ!」
「あっ…待ちなさい、解決するのは巫女の仕事よ!」
「…出遅れた。」
全員が綻びに向かう。
異変の元凶をついに拝めるかもしれない、のか。
ついにここまで来た。腕や足の震えはもうない、異変解決は私がするんだ!
そう思い、私も結界の中に入ろうとした。その時、
「あれぇ…おかしいな。そろそろプリズムリバーさん達が来る頃なんだけど…。」
綻びからぴょこんと人が現れる。あまりに予想外だったのか、私達は全員固まる。それと同時に向こう側から現れた人も私達と目を合わせる。
微妙な空気がこの場を支配した。
真っ先に動き出したのは霊夢。この状況を好機と言わんばかりに物凄いスピードで綻びへと向かう。
綻びの人は霊夢が来たのを見てビックリしたのか、慌てて中へと入っていく。
私と魔理沙も置いていかれないように綻びへと向かう。
綻びが閉じる気配はない、閉じれない理由かあるのかは知らないが、私達は逃げていく人を目に捉えながら綻びの中へと入っていく。
「不吉な感じがするわね。一体ここはどこなのかしら。」
霊夢がそうボソリと言う。
「それにしても結構暖かくなってきたな、冬服が寒いくらいだぜ。」
「し、しまった。結界閉じ忘れてたぁ!」
「…もしかしてあの子、異変の元凶?それにしてはこう少し…ねぇ?」
「流石に異変の元凶ではないんじゃないか?アレだし。」
私と魔理沙がそうヒソヒソ話す。
銀色の髪の毛のボブカットに黒いリボンがついたカチューシャ。白色の長袖シャツに青緑色のベスト、ベストと同じ色のスカート履いている。短めの背中には大小2つの剣を携えており、胸元には黒いリボンが着いている。
肌も白く、その子の周りには大きめの霊が浮かんでいるため、おそらくは幽霊?だろうか。ただ幽霊は足がないがこの子には足がある。一体なんの幽霊なんだ?
そう思考を巡らせていると、意を決した表情で振り返り、私たちを睨みつける。
「侵入者よ、ここから先へは行かせません!」
「アンタが侵入させたんだろ…。」
「だいたい、生きた人間がどうして霊界なんかに入ってくるんですか!ここに用があるのは死んでからのはずでしょう!?」
「貴方、幻想郷中から春を集めているでしょう?おかけでこっちは冬が明けないまま、寒いったらありゃしないわ。大人しく集めた春を元に戻すのならこのまま引いてあげる。」
「すみませんがそれはできません。西行妖満開になるまで、私は春を集め続けなきゃいけないので。」
「西行妖…。幻想郷中の春を集めても満開にならない桜って、きっと凄い桜なんだろうな…。」
「見てみたいのはわかるが、おそらくは妖怪桜だ。満開にしたら何が起きるかわかったもんじゃない。」
妖怪桜…。しかもまだ満開にならないということはとんでもなく恐ろしい妖怪であるのは確かだ。満開になったら最後、私達はおろか幻想郷すら飲み込む程の妖怪になるかもしれない。
確かにそうだ、満開にさせたら綺麗だったなぁなどでは到底すまないだろう。大人しく春を返させるべきだ。
「春を返さないのなら、無理矢理返してもらうまでよ!」
「おーっとっと待てよ、霊夢。今回は私が戦う、アンタはさっき戦っただろ?」
「…わかったわよ、今回はアンタに預けるわ。」
そう言って霊夢は降りていく。
…これもう競走とかじゃなくて普通に協力しあってるんじゃないかな。まあ異変解決さえできればいいけど。
「白玉楼の庭師兼剣術指南役、魂魄妖夢。貴方のなけなしの春を貰いますよ。あと少しで、西行妖は満開になる。大人しく私に春を渡しなさい!」
「名乗りか?なら、私もするのが礼儀だな。どこにでもいる普通の魔法使い霧雨魔理沙だ。悪いが、折角集めた春を渡すつもりなど更々ないぜ!」
二人は名乗った後、一斉に弾幕を展開しだしたのだった。
先週は投稿できなくてすみませんでした!
今週からはちゃんと毎週投稿しますのでご安心(?)ください!