凍てついた氷塊だ。
「_どうして」
微かに自嘲的な笑みを漏らした氷精はつぶやく。
「あたいは何も分かってはいなかったんだね」
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「だーいーちゃぁぁぁん!!!!ねぇーー!!!あそぼぉぉぉぉー!!」
「あはは、チルノちゃんは今日も元気だねぇ」
「うん!大ちゃんと遊べると思ったらあたい元気しか出てこないよ」
「そっか、私もチルノちゃんと遊んでると元気出てくる。今日は何して遊ぶ?」
「えっとねぇ…鬼ごっこして…あと蛙凍らせて遊ぶ!!」
「え、また?蛙さんが可哀想だよ…」
「いいの!!!すぐ溶かしてあげるからだいじょーぶ!」
「んー…じゃあひとまず鬼ごっこして遊ぼ、ね?」
「わーい!大ちゃん大好き!!」
「…私もだよ、チルノちゃん」
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小さな氷精に
「好き」
そう伝えた妖精の笑顔は
もうどこにも残っていない。
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「あたいってば天才ね…鬼ごっこの神と呼ばれる日もそう遠くないわ」
「ぜぇ、ぜぇっ…チ、チルノちゃん速いよ……」
「だってあたいなのよ?当たり前じゃない」
「さっすがチルノちゃん…んー、でももう疲れたよ…」
「いいよ、休憩にしよー!えーっと…あ、あそこの木の下で休もう!」
「あ、ありがとうチルノちゃん…ぜぇ…」
「じゃああそこまで競争ね!いっくよー!!」
「ま、待ってチルノちゃ~ん…」
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「…ねぇ、チルノちゃんは好きな人とかいないの?」
「ふひまひほ??」
「あぁチルノちゃんお菓子食べながら喋っちゃダメ…ってそのお菓子どこから取ってきたの?」
「んー?そこに落ちてたよ!!」
「拾い食い!?ダメだよチルノちゃん!!!どうみても危ないじゃん!!」
「えー?そうなのー?大ちゃんは心配症だなぁ」
「心配症とかそういう問題じゃ…」
「気にしなくていいよ!!!それで、好きな人っていうのは?」
「え、好きな人は好きな人だよ?」
「大ちゃんはいるの?」
「…え?いや、えと、あの…」
「好きな人かぁ、あたいと遊んでくれる人ならみんな好きかな!!だから大ちゃんも好きー」
「ふぇっ!?チ、チルノちゃんいきなり抱き着かないでっ」
「ちぇー大ちゃんのケチー」
「…チルノちゃん、私もチルノちゃんのこと好きだよ」
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くらくらするくらい膨大な量の情報が頭に入ってくる。
そんな中
小さくて、
脆くて、
きらきらとしていて、
触れたら壊れてしまいそうな、
まるで硝子細工のような、
そんな妖精のことをひとり思い出していた。