ちるでもわかるさるののさんすうきょうしつ   作:夕立氏

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壊れた硝子細工

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「こい?あの魚?」

 

「そっちじゃなくて、人を好きになる方のコイ!」

 

「あー、なんかちゅーしたりする方でしょ?」

 

「ちゅ、ちゅー!?ちちちチルノちゃんっいきなり何言ってるの!?」

 

「だって、好きな人とは『ちゅーして、はだとはだであたためあう』ってこの前べろんべろんになったすいかが話してた」

 

「はっはははだとはだであたためあうぅ!!!?それみんなの前で言っちゃダメだよ!?」

 

「どうして?」

 

「え、いや、その…とにかくダメ」

 

「わかったけど…今日の大ちゃん何か変だよ?」

 

「…そ、そうかな」

 

「分かった!!!"こいのやまい"だ!!!おとめだ!!!」

 

「!!?…恋の病なんて誰から聞いたの…?」

 

「まりさとれいむ」

 

「あの人達か…全く…」

 

 

 

 

 

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「チルノちゃん、もう1つきいてもいい?」

 

 

「んー?いいよ」

 

 

 

「チルノちゃんはさぁ、誰かのこと好きなの?」

 

「あれ?それこの前もきかれた気が…」

 

「えっと、友達としての好きじゃなくて、恋愛としての好きの方…って言ったら分かる…かな?」

 

「れんあい?」

 

「恋だよ!」

 

「もうちょっと分かりやすく言ってよー」

 

「えーっと…つ、つまり…」

 

「うん」

 

 

「ちゅ、ちゅーしたいかどうかってこと!!!」

 

 

「ちゅーしたかったら"コイ"なの?」

 

「そ、そうだと思う」

 

「大ちゃんはさぁ、友達とかとちゅーしたいって思わないの?」

 

「えっ?」

 

 

「"コイ"っていうのは男の人と女の人の間のものじゃないの?」

 

「…?」

 

「あたいは、大ちゃんとキスしたいと思ってるけど…大ちゃんは男の子じゃない」

 

「どうゆうこ…ぅむっ」

 

 

 

 

乱暴な口付け。

 

 

 

お伽噺なんかに出てくるような甘い接吻ではなく、

歯と歯がぶつかり合うような、ただひたすらに乱暴で強引なキス。

 

 

 

口内が幼い舌で蹂躙される。

 

 

頭の蕩けるようなキスに、思わず力が抜けてしまう。

 

 

 

 

長いようで、短い、

 

 

 

淡く溶けていった、ふたりのファーストキス。

 

 

 

 

 

 

 

酸素を欲して、氷精が顔をゆっくりと離す。

 

 

 

お互いの口の間に透明な糸が伝う。

 

 

 

 

「ぷはっ………チ、チルノちゃんいきなり何して」

 

「やっぱ違うんだよなー…大ちゃんのことは好きだけど"コイ"じゃないと思う」

 

「…それは私が女の子だから?」

 

「違う…と思うけど大ちゃんはれんあいてきに好きではない」

 

 

 

「私は、チルノちゃんが好きだよ、恋愛的に」

 

「え?」

 

「チルノちゃんが好きなの」

 

「え、あたい女だよ?」

 

「そんなの知ってるよ。でもチルノちゃんが好きなの。」

 

「え、だからあたいは女…」

 

「チルノちゃん」

 

「な、なに、?」

 

「何でも知ってるんだよね、天才チルノちゃんは」

 

「ど、どうしたの大ちゃん、あたい何か言った?」

 

「何でも、知ってるんだよね?」

 

「そ、そうだよ、あたいは天才だから」

 

「そっか、じゃあ教えて」

 

 

 

 

「この気持ちはどうすればいいの?」

 

 

 

 

 

「ねぇ、教えてよチルノちゃん」

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