幻想世界の、身の程知らずな迷い人   作:いつだって全力全開で怠けていたい

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いつからオリ主が一人だけだと錯覚していた。


ワタシの好きなものは

 

 

 人助けが好きだ──人間的価値を簡単に上げられるから。

 

 悪者退治が好きだ──合法的に暴力を振るえるから。

 

 探検が好きだ──まだ見ぬ絶景を見つけると、それが自分だけの物のように思えて、優越感が満たされるから。

 

 そんな慎ましい三つの趣味を、仕事として与えてくれる冒険者という職業を、ワタシはたいそう気に入っている。

 

 冒険者。

 星と深淵を目指すべく冒険者協会に所属し、時に人を助け、時に危険を犯し、時に未知への挑戦をする者達。なんて仰々しい風に言ってみたけれど、大半の冒険者はそうでもなく。そのほとんどが素材採取だったり荷物運びだったりで、子供のお使いが大人レベルになったような職業。というか子供も普通に依頼を受けていたりする。

 

 ただ、一つ言うことがあるとすれば、何事にも振れ幅というものはあるもので……一部の高ランク冒険者は積極的に魔物に立ち向かったり、未知への探求を日夜続けていたり、自身の専門分野で突出した結果を出し続けるものもいる。

 ワタシは別に星と深淵なんて大層なものは目指してないし、興味ももない。チヤホヤされて適度に壊して、綺麗な景色を見るだけで満足できる。

 

 そんなワタシは今日も依頼を受けた。

 任務内容はこの辺りでは珍しい迷子探し。なんでも一昨日の夕方頃に橋の上で見かけてから姿が見えないのだとか。

 

 昨日から依頼書が貼られていたのを知っているけど、まさかワタシにも依頼が回ってくるなんて。結構な事件だことで。

 

 一応、今も探してるけどさあ。どこにいるんだい迷子くぅん?ワタシの時間を無駄にしている罪は重いぞ?お前の命とでギリギリ等価交換できるかどうかってくらいにはね。

 

 かれこれ一時間。ワタシ含めて数十人規模でしらみ潰しに探し回っているというのに一向に見つかる気配がない。一体全体どこへ行ったのやら。

 

 いくら探しても見つからないことに飽きてきたワタシは、その辺にいた臨時迷子捜索隊隊長の金髪頭に案外セレスティア(天国)に召し上げられてるんじゃねぇの?と言い放った。

 案の定怒られた。ちくせう。

 

 さてはでどうして困ったことに、一昨日から(ワタシは今日からだけど)探し回っているというのに未だに何も、痕跡の一つすら見つからない。さすがのワタシもおかしいと気づき途中から真面目に捜索していたが、それでもまったく見つからなかった。ほんとにセレスティアに召し上げられてるんじゃないかと思わずにはいられない。

 

 ということで迷子はセレスティアに召し上げられたんだという噂を流すことにした。捜索が面倒になってきたからというのもあるが、ちょうど面白いネタが転がって来たのだから使いたくなるのはヒトの性というやつだろう。つまりワタシは悪くない。

 

 それにこの国の人間は信仰心が他国と比べて非常に高い。七国内で唯一、神が長らく人々の前に姿を現していないからだろう。

 

 さて、ここで問題。そんな国で一切の痕跡を残さずに消えた迷子は天国に召し上げられたんだと言ったらどうなるでしょうか!

 

 答えは〜?

 

 なんか国が二極化して双方の代表が戦って勝った方が正しいってことになりました!そしてワタシは天国代表です!

 

 ちなみに相手は捜索隊隊長の金髪頭。困ったことにこの金髪頭、実は龍を倒したこともあるヤベェやつなのだ。

 

 ふざけんなよクソがふぁっきゅー。





 がんばれワタシちゃん負けるなワタシちゃん。相手はかの大英雄旅人。そんなこと知ったこっちゃねえ!世は弱肉強食、やるかやられるか精々足掻くんだよォ!(支離滅裂)(錯乱)
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