fate/G0(フェイト/グラウンドステイト) 作:なむさんばがらす
ですので考察とかが最新の状況と矛盾してるかもしれません。悪しからず。
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0, ――私のすべてが海色に融けても、
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私、オルガマリー・アニムスフィアは、父の後を継いでカルデアの所長になった。
父の所業について自身の良心と才覚でもって、継続か破棄を選別し、リソースを再分配した。
私は魔術師としてはそこそこだったが、組織の長としては低能もいいところであった……といっても、組織というものはいくら能力のある長であっても、その身を磨り潰すように使い倒さなければ現状維持以上の事は出来ない……らしいので私の自己評価はアテにならないのだそうだ。
――そして、身を磨り潰すように、文字通り粉にして働いた結果が、これだというのか。
迫るカルデアス。大きな地球儀のように見えるそれは、私を冗談抜きで粉砕してしまう。
そして先ほど、豹変したレフに言われたのだが、既に肉体の方も爆弾で粉々になっているらしい。
私は叫んだ。
醜く命乞いをした。
死にたくない、と。
誰かに認められたかった、褒められたかった。と
唯一、私を認めてくれていたはずだったレフは、私を利用していただけだった。
故に命乞いもむなしく、私はカルデアスに呑みこまれて死んだ。
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1, ――今行くよ。ボクは
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「起きて。いい加減君が起きてくれないと、ボクも喚ばれ損なのだけれど……」
声が聞こえる。優しそうな声だ。その声の主は私の頭を膝に乗せ、私の頬をぺちぺちと弱く叩いて覚醒を促しているようだった。
私は目を見開き、膝枕の主を見た。
女性だった。青いドレスを纏い、金髪にこれまた青いサークレットを乗せた美人と目があった。
「良かった。気が付いたみたいだね」
女性は、私が目を覚ましたことに安堵し、優しく微笑む。
「貴方、サーヴァントね。一体誰の差し金よ!」
その笑顔に嘘や偽りは感じ取れなかったが、先ほどまでの出来事にすっかり動転していた私は、彼女の纏う濃密な魔力を感じ取り、即座に体を起こして臨戦態勢を取った。
「そう警戒しないでくれないか。ボクは君に喚ばれてここに来たのに」
彼女は気分を害した様子もなく、まだマスターの契約はしてないけれどね。と付け加えた。
「ならクラスと真名を名乗りなさい。話はそれからだわ」
私がそう詰問すると、彼女は困ったように笑いながら答えた。
「クラスはアーチャー、って言いたかったんだけど今回はキャスターかな。で、真名の方は多分言っても分からないよ。なんせボクは未来の英霊だからね……でも、敢えて名乗るとするなら……」
――謎の英霊エックス、適当にエックスとでも呼んでくれれば、それはボクを表す名前になる。
「君がカルデアスを触媒に無茶苦茶な召喚をしたせいで、いろいろなものがボクに混ざってるけどね」
そのせいでこんなカッコになってるんだ。と彼女は自分のそこそこ豊満な胸部や、只人ではありえない程に尖った耳を示した。
嘘を言っているようには見えず、私は促されるままに彼女――エックスとサーヴァント契約をした。
幕間
マリー「どちらかというと謎のヒロインじゃないの貴女」
エックス「いや、そっちは別の人だからダメだし。僕は元々男だよ」
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2, ――今日は最悪な日……あとは上がるしかないわね。
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「そういえば、私はカルデアスに呑まれたのよね? 何故こんなところにいるの?」
エックスが味方であると確認できたところで、私は周囲の景色を見る余裕ができた。
私のいる場所は、天井が高く、広さも十分にある礼拝堂にも見える広間で、その中心部には明らかに人工物であると分かるメカチックな大木と、その根元には人ひとり分のくぼみがあった。
「ここはボクの持つ固有結界の中さ。君はあのままでは死んでいただろうから、先にこっちを展開したんだ……といっても、ボクの宝具じゃないんだけどね」
・・・・・・
―――――電脳と現世を繋ぐ大樹(ユグドラシル・イン・サイバーワールド)
それはエックスがおよそ100年の間眠り続けた場所であり、ある存在(・・・・)を封印し続けた場所でもある。
そのある存在の影響で、エックスと同類の英霊に有利な空間になっている。
エックスの親友ならば、その、ある存在によって更に強くなるということが可能であった。
・・・・・・
「なら、ここから出たら私は死ぬのね?」
「座標的にここはカルデアスの内部だからね。でも、そうならないためにボクがいるんじゃないか」
そういって、エックスは私に説明した。この世から最も近い、歩いては行けない隣の世界――サイバー空間のことを。
「並行世界の移動……って第二魔法じゃないの!」
「あんな大それたものじゃないよ。サイバー空間はそれぞれの並行世界毎に寄り添うようにして存在しているんだ。名前を付けるなら、隣接世界、かな?」
世界を幹(編纂事象)や枝葉(剪定事象)に例えるなら、ここはそれに絡みつく蔓性植物のようなものだと、エックスは説明した。
エックスの時代では、この空間を利用し現実世界に干渉する技術が確立されていたのだそうだ。
私からすれば、それだって大それている。
そんなの、まるで神代の魔術ではないか。
「まぁ、この時代から何世紀も未来の話だからね。君たちからすれば、科学の神代と呼んでも過言ではないかな」
エックスはこともなげに言った。
「よし、本題に戻ろう。このサイバー空間を利用して、フジマル氏とキリエライト氏のレイシフトに便乗、人理を修復した後、聖杯の魔力の一部を使って君の肉体を再構成する」
「……言葉で言うのは簡単ね」
「ボクは魔術の苦手なキャスターだから、主に後半部分がきついかな?……といってもその辺はカルデアにいるキャスターに頼めばいいんだろうけどね」
「レオナルド・ダ・ヴィンチ?」
「別にあのドクターでもいいよ? もし君の体がそこそこ原形をとどめているのであれば魔術なんか使わなくても君は帰れる――まるで夢から覚めるように、ね」
それぐらい、この空間の私の状態は曖昧なのだそうだ。故に、ここでの負傷や過度の魔力使用は死の危険を孕む、とエックスは補足した。
「いざとなれば、君に与えられた令呪を使って自己回復できるけど、くれぐれも無茶は……」
――――!!!!!!!!!!!
大きなものが壊される音と、獣じみた咆哮が響き渡った。
私は飛び上がって、エックスの背後に隠れながら恐る恐る音のする方を見た。
「……バーサーカー」
炎上都市冬木で、キャスターに「別格だ」と言わしめた怪物の影(シャドウサーヴァント)がそこにいた。
書き溜めを投稿したら不定期更新になります。
人はこれを時に供養と呼ぶ。