東方模倣魔女 〜 The magic girl of imitation. 作:緋鳥
魔導核炉正常に起動、出力上昇開始
魔力充填率10%...30%...50%...70%...90%...100%
魔導回路全点接続、リミッター解除
発射シーケンスまで残り10秒
5...4...3...2...1...0。
ー外しはしない。
私たちは背後を振り返る。
そこには。
「……へっ、珍しいじゃねぇか」
魔理沙が隣で軽く笑う。
目の前には、先程の猪より更に巨大な狼がいた。
目が爛々と輝き、その口からは高い体温によって可視化された吐息が吐き出されている。
そしてその大きさ以外は普通の狼…じゃない。
酷く痩せこけ、腐敗臭のような臭いがしている。
体の一部分は腐り落ちて、骨や内臓が覗く場所には傷口の断面に沿って不揃いな歯が並ぶ。
まともな生き物じゃない。
「妖怪物怪、困った時はレッツゴー霧雨魔法店、ってな」
「妖怪…ものの…?れっつごー?」
「気にすんな、ウチの…まぁ、売り文句みたいなモンだ」
魔理沙はそう言うと、懐から何かを取り出した。
八角系をした、恐らくは魔導具か何かの類い。
膨大な魔力が溢れている。
「お前らも戦えるんだろ?」
「魔理沙1人でどうにかなりそうだけど」
「おっ、よく分かってんなお前ら」
魔理沙は自慢げにニシシと笑ってみせる。
「流れでお前らの力見れねぇかなぁ〜って思ったけど、まぁいいか」
魔理沙は魔導具を構えると、箒を手にした。
「箒を何に使うの?」
「魔女が空を飛ぶ時は箒がテンプレだろ?」
やっぱり古いイメージだ。
「…それでこいつはなんなの?」
「外見的特徴から察するに、狗神の呪いかなんかだろ。趣味悪いなぁ」
よく分かんないけど、多分魔物に似たようなやつなのかな。
すると魔理沙は私たちを制するように手を広げた。
「どうしたの?」
「まぁまぁ見てけよ、こっちの世界にはこっちの世界のやり方があんだよ」
魔理沙の持っている魔導具が、強烈な魔力と輝きを放ち始める。
もしかしたら、アウラ様の魔力量にも一時的に匹敵しうるかもしれない。
「じゃあ…始めるとするか」
魔理沙のその声と同時に、狗神とやらは飛びかかってきた。
それに対して魔理沙は。
「そう来なくちゃなぁっ!」
箒に跨り、思い切り真正面からぶつかった。
その速度に狗神は押され、思い切り吹き飛ぶ。
「悪ぃが、時間はかけらんねぇからなっ!」
幾つもの瓶のような物体を魔理沙はばら撒いた。
一つ一つに魔力が籠っているのが分かる。
「魔廃『ディープエコロジカルボム』ッ!!」
魔理沙がそう唱えた瞬間、瓶は眩い光を放って爆発した。
おそらくは狗神の悲鳴と、耳を劈くような轟音が森中に響き渡る。
煙が晴れるとそこには更にボロボロになった狗神がいた。
けれどその戦意が薄れている様子はない。
「ギュアァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!」
叫び声と同時に、狗神の傷口から何かが飛び出した。
口だ。
巨大な捕食器官がそれぞれ三つの傷口から飛び出す。
そして、魔理沙に噛み付かんと接近した。
「おっと!中々物騒なモン持ってんなぁ」
魔理沙が後ろに下がると、それは魔理沙の居た場所の近くの樹木や岩などを食い尽くした。
そこだけが消滅したように、食われた部分が刳り抜かれている。
既に狗神は狼と呼べない程異形と化していた。
苛烈な狗神の捕食攻撃を、魔理沙は帚で器用に避けていく。
けれど、そのせいで魔理沙も攻めには転じきれていない。
「めんどくせぇ、恋符『ノンディレクショナルレーザー』っ!」
魔理沙の周囲に展開された5つのビットが、5色の色鮮やかなレーザーを放つ。
さっきの爆弾よりは低火力だけど、どうやら効いたようだ。
捕食器官を乱雑に熱断され、狗神は悲鳴を上げて大きく怯んだ。
「よしっ、隙は充分距離も完璧!」
魔理沙はずっと手にしていた魔導具を前方に構えた。
何か、歯車の回転するような音や、低い唸り声のような音が響く。
「魔力充填率充分。魔導回路は正常に作動」
果たしてそれは魔力か熱か。
魔導具の周囲の空間が眩い光を放ち始める。
「決めるぜ」
瞬間。
「恋符『マスタースパーク』」
轟音と衝撃が、私たちを襲った。
それはまるで星の光。
全てを上塗りするような破壊的な光は、狗神を覆い隠し。
「……へっ、まぁこんなもんか」
巨大なクレーターを残して、跡形も無く消し炭に変えた。
おかしいな
カッコいい起動詠唱考えたら最後ラ○ティになっちゃった
…なんで?
エコロジカルボムはまぁストックしてれば何個も出せるだろうと考えました。
詠唱とかは要らないけど、最初はなんか欲しかったので入れました。
やっぱりラス(((殴
アウラ様、自害の時のことがトラウマになってる設定でいこうかな、と思ったんですが、蛇足かなぁとも思いまして。皆さんはどう思いますでしょうか?良かったら投票してくれると幸いです。
-
トラウマになっている
-
トラウマになっていない