俺にだけ可愛い娘達との貞操観念逆転異世界ライフ 作:サウナおじさん
アイラが仲間になり数日、俺たちは三人パーティーとしてクエストをこなしていた。
攻撃力がすごいアイラの加入により受けられるクエストの幅も広がっていた。
「リッカさんの昇級クエストを受けてみませんか?」
「えっ、私ですか?」
ある日のクエスト帰りに受付嬢からそう言われた。
リッカは最底辺のFランクであったが、最近の活動実績を見れば昇級してもおかしくはない。
「次はEランクとなります、リッカさんの実力ならば問題ないとは思いますが」
「えーっと・・・」
「受けてみろ、リッカなら大丈夫だよ」
「リッカがんばれー!」
「分かりました!受けます!」
「では、Eランク昇級クエストを発行いたします。内容としましてはボアの討伐ですね」
ボアとは猪型の魔物だ。
「一応の説明になりますが、これはあくまでリッカさんの昇級クエストになりますので、パーティーメンバーの支援は非常時以外は無しでお願いしますね」
「あぁ、分かっている」
これはリッカの昇級クエストなのだ、俺とアイラは最低限の手伝いしか出来ない。
「明日やろうと思うんですけど、二人ともいいですか?」
「ああ」
「いいよー!」
明日の予定が決まった。
「よし、じゃあ飯を食いながら明日のアドバイスでもするか!」
「お願いします!」
そして次の日
「見つけました!」
草原エリアにやってきた俺たちは早速獲物のボアを見つけた。
「リッカ、落ち着いてやれば大丈夫だ」
「はい!」
「なにかあってもあたし達がついてるよ!」
俺とアイラはリッカから距離をとり後方から声をかける。
ちなみにだが不正が無いように監視係としてギルドの職員も同行していた。
「いきます!」
リッカが勢いよくボアに走り出した。
「ブルオオオ!!」
餌を食べていたボアも気づいたのか臨戦態勢にはいった。
「ブルオオオ!」
ボアがまっすぐリッカに突っ込んでくる。
「はぁ!」
リッカがそれを受け流すような形で躱す。
その交差際に一撃を食らわす。
「いいぞ!」
昨晩、ボアはまっすぐ突っ込んでくることしかしないから、受け流してその隙に攻撃をしろとアドバイスをしておいた。
上手くアドバイス通り出来ていて一安心。
「ブルオオオ!!」
だがボアはタフなモンスターだ。一撃程度ではびくともしない。
「倒れるまで何度だって!」
「ブルオオオ!」
再度ボアが突っ込んでくる。
「やっ!」
攻撃をいなし、再度一撃。
「ブルオオオ!!!」
今度は良い場所に食らったのかボアが悲鳴を上げる。
「その調子だ!敵は弱ってきているぞ!」
「いけいけー!」
その後も何度か同じ応酬をしてボアを弱らせていく。
この様子なら大丈夫かなって思った矢先だった。
「ブルオオオオオ!!!」
瀕死であったはずのボアが最後の力を振り絞り突撃してきた。
そのスピードは先ほどよりも速い。
「リッカ、気をつけろ!!」
俺の声が届く間もなく、リッカとボアが衝突。
「きゃっ!」
スピードが乗った突撃をいなしきれず、手に持っていたレイピアが弾き飛ばされてしまった。
「まずいよ!」
「リッカ・・・!!」
すぐさま助けに行きたくなってしまったが、ここで手を貸してしまったら恐らく失敗になってしまう。
どうするかと考えていたら、
「大丈夫です!!」
リッカから大声で大丈夫と言われた。
その声でハッとし、もう少しだけ様子を見ることにした。
「ブルオオオ!」
再度突撃してくるボア。
武器を落としてしまったリッカは逃げるしかない。
なんとかタイミングを見て武器を拾うしかないが、そのタイミングを作るのが難しい。
見守るしか出来ないのがもどかしい。
「この!!」
そこでリッカがとった行動は目潰しだった。
地面の土を握り、思いっきりボアの目に投げつけたのであった。
「ブルオオオ!?」
単純だけど、効果的な手だ。
土壇場でよく思いついたなと感心する。
「今だ!」
目に土が入りその場で体を震わせているボア。
その隙に落ちているレイピアを拾う。
「これで終わりです!」
まごついているボアを目一杯の力で攻撃していく。
「ブルオオオ!!!」
残りの体力も少なかったボアにこの連撃を耐える力は残っていなかった。
「ブルオオ・・・」
やがて力尽きその場に伏せていった。
「はぁはぁ」
「やったぞ!」
「リッカすごい!」
二人してリッカの元へ駆け寄る。
一時はどうなるかと思ったが無事自分で乗り越えて見せた。
「やりました!!」
「見てたぞ!よくあの場面盛り返した」
「一人だったらきっとダメだったと思います、でも二人が見てるって思うと情けない姿は見せられないなって」
「嬉しいこといってくれるねー」
「勇気貰えました!」
「無事討伐を確認しました、昇級クエストクリアです」
監視の人からも合格をもらえた。
「よし、じゃあ帰ったらリッカのお祝いだ!」
「沢山飲むぞー!」
「いいんですか!?」
「ああ、今日はリッカが主役だ!!」
ギルドに戻りリッカは晴れてEランクへと昇級した。
仲間の昇級は自分の事ではないのに、すごく嬉しい物だった。
こうやって仲間との絆を感じられるパーティ-っていいなって改めて思った。
「リッカ、Eランク昇級おめでとう!」
「おめでとう!」
「ありがとうございます!!」
飯屋でリッカのお祝いをする。
「一発で合格はなかなかやるな」
「そうなんですか?」
「当時の俺は3回目で合格だったよ」
「えっ!?」
「まだまだ力不足だったからな」
「コウキさんにもそんな時があったんですね」
「そりゃあるさ、それに今だってまだまだって思うしな」
「あたしは一発で合格だったよー!」
「そりゃすげーな」
「魔法でバーンで終わり!」
「かー、羨ましい。俺も魔法が使えたら・・・」
酒も入り三人でわいわいと盛り上がる。
今日の出来事だったり、昔の話だったり、色んな話で盛り上がった。
「あの・・・」
「ん?どうした?」
宴も終盤に差し掛かった頃、リッカが控えめに言ってきた。
「私、今日合格したじゃないですか」
「そうだな」
「だから、ご褒美が欲しいなって」
「ご褒美?」
「はい・・・」
「と言われても、あいにくあげられるような物はないしな」
「物じゃなくていいんです!」
「じゃあ何を??」
「・・・頭を撫でて欲しいんです」
「へ?それがいいのか?」
「はい・・・」
「リッカがそう言うなら」
改めてやるってなると少し緊張するがここで断るのは男として情けない。
「じゃあいくぞ」
「はい」
なるべく優しい手つきでリッカの綺麗な金髪を撫でていく。
「んっ」
「リッカ、合格おめでとう、よく頑張ったな」
俺が出来る精一杯の感じで頭を撫でた。
「・・・リッカ、よかったね!」
「はい!!」
「満足してくれたなら良かった」
リッカはその後も嬉しそうにしていた。
こうして宴も最後まで楽しく騒いだ。
周りからは俺たちは異質なパーティーに見えるだろう。
だがしかし、俺からすれば最高の二人を独占出来ているのだ。
男としてこんなに誇らしいことはない。
明日からもまた頑張ろうと思えた。