俺にだけ可愛い娘達との貞操観念逆転異世界ライフ 作:サウナおじさん
「そっちいきました!」
「了解!」
リッカの声を聞き、敵のターゲットを受け持つ。
「このくそ!」
流石に敵も強い、この身一つで捌くのはなかなかにしんどい。
「今だアイラ!」
「任せて!」
なんとか敵の体制を崩しアイラの魔法を直撃させる。
「やった!」
「ふぅーお疲れ」
「お疲れ様です!」
この形になってからは大分戦闘が安定してきた。
「あっ、コウキさん怪我してます」
「本当だ」
どうやら戦闘中に負傷してしまったらしい。
未だ大けがはしていないものの小さなダメージや怪我はちょくちょくある。
これは俺が一身にヘイトを受け持っているってのが理由だ。
回復薬を飲んで傷を癒やしギルドへと帰還した。
「回復役を探しませんか?」
ギルドに帰ってからリッカがそう提案してきた。
「回復役?」
「はい、コウキさんがヘイトを集めてくれるので私たちはやれてますが、コウキさんの負担が大きすぎます」
「たしかにコウキが大変だよ!」
「戦闘中にダメージを負うことも増えてきましたし、このままではいずれ大怪我をしてしまうかもしれません」
「たしかに・・・」
今はまだ何とかなっているがこれより先もっと強い敵と戦うとなれば、今のままでは危ないのかも知れない。
「そう言うことで、パーティーに回復役がいれば安心だと思ったのですが」
「心配してくれたんだな」
「心配しますよ・・・」
「よし、なら明日は回復役の人材を探すとするか」
「新しい仲間、楽しみ!」
こうしてパーティー補強のため明日は人材捜しとなった。
「とは言っても、フリーの回復役なんているかな」
翌日ギルドに集まった俺たちは相談していた。
「回復役は重宝されますからあまりいないかもしれませんね」
「だよな、とりあえず受付嬢に聞いてみるか」
「現在フリーの方はおられませんね」
「やっぱりか」
受付嬢に確認すると、どうやらフリーはいないみたいだった。
俺たちには他のパーティーから引っ張ってくる力は無い。
「さてどうしたものか」
「でしたら、神官ギルドに行ってみてはどうでしょうか?」
「神官ギルド?」
「はい、あちらでしたら回復のスペシャリスト達がいますし、もしかしたら仲間になってくれる方がいるかもしれません」
「なるほど・・・情報ありがとう」
神官ギルドとは町の住民や冒険者を治療する人たちがいる場所だ。
「でもあそこの人たちって聖職者って人が多いよね」
「どうでしょう・・・」
「ともかくいくだけ行ってみよう」
「ようこそ神官ギルドへ、本日はどのようなご用でしょうか?」
俺たちは神官ギルドへと出向き、受付で要件を話した。
「実は俺たちのパーティーに回復役が必要で、このギルドに仲間になってくれる人がいないかを探しに来たんだ」
「なるほど・・・その様なことでしたか」
流石に無理かなとは思いつつも一応聞くだけ聞いてみる。
「・・・少々お待ちいただけますですでしょうか?」
「分かりました」
おや?もしかしているのか?
多少の期待をしつつ言われたとおり待つことにした。
「お待たせ致しました」
しばらく待った後、神官さんは一人の女性を連れてきた。
「この娘はネメシスと言います、ほら自己紹介を」
「どーも、ネメシスです」
紹介されたネメシスと言う娘、まず目を引いたのが翼があると言うことだ。
あまり数はいないとされている有翼種だろうか。
さらには綺麗な青髪を膝裏まで伸ばし、顔は非常に整っていてとても美人だ。
「実はこのネメシスは当ギルドでも持て余しておりまして、今回のお話にどうかと思い連れて参りました」
「ん?なにか事情があるのか?」
「んー?ウチが不真面目だから厄介払いしたいんでしょ」
「こら!変な事を言わないの」
「あの、少しネメシスと話をさせてもらっていいですか?」
「分かりました、私は向こうにおりますので」
そう言うと神官さんは受付の方へと戻っていった。
「改めてネメシス、俺はコウキ・アンダー」
「よろー」
「何か事情がありそうだが、聞かせて貰えるか?」
「別にたいしたことじゃ無いけど」
「もしかして回復魔法が使えないとか??」
「いや、一通りは使えるよ」
「じゃあなんでああ言われるのでしょうか?」
「・・・」
ネメシスは少し黙った後、俺たちを一通り見てから答えた。
「・・・ほら私ってこの見た目じゃん、治療を受けにきた人たちを相手にしたら皆がぎょっとした顔をしたり苦い顔をしたりするんだよね」
「・・・」
「だからさ、そう言うのが続くとこっちのやる気もなくなってくるって言うか、
それで今ではお荷物ってわけ」
確かに治療を受けるなら美人の方が良いって思うけどさ、なかなかに残酷な理由だった。
「まあそんな感じであんたらが来た時に私が呼ばれたわけかな」
だいぶやさぐれてはいるが、せっかく美人の回復役が見つかったのだ。
俺はこのチャンスを逃すつもりはなかった。
「なら俺たちのパーティーに入って冒険者になるって言うのはどうだろうか?」
「冒険者ねー」
「とっても楽しいよ!」
「はい!」
改めてネメシスが俺たちを見る。
「あんたってもしかしてブス専??」
「なっ!」
たしかにこの世界の住人からはそう見えるのかも知れない。
この機会に説明するのも良いだろう。
「実は今まで黙っていたんだけど、俺はこの世界の人と美醜の価値観が違うんだ」
「どういうこと?」
「つまりは、俺にとってリッカとアイラはめっちゃ可愛くて、ネメシスは美人に見えるって事だ。本当だぞ!」
「か、かわいい!?」
「あたしが!?」
リッカとアイラはその事を知らなかったためかかなり動揺していた。
「へーあんた変わってるね」
「ああ人とは違うな」
「でも美人って言ってくれたのは嬉しかったよ」
「そんなわけでどうだ?俺はネメシスのことを悪く思ったりはしない」
「・・・」
「それに美人が仲間になってくれると俺がめちゃくちゃ嬉しい」
「へっ」
「二人はどうだ?」
「「・・・///」」
「おーい」
「はっ!はい!私もネメシスさんが仲間になってくれたら嬉しいです」
「あたしも!仲間いっぱい!」
「だから頼む、俺たちの仲間になってくれ!」
俺たちの言葉を聞いたネメシスは一度天井を見上げてから言った。
「そんな情熱的に誘われたら断れるわけないじゃん」
「ってことは!」
「私もあんた達の仲間に入れて貰おうかな」
「やった!」
「本当は断ろうと思ってたんだけど、あんた達みてると楽しそうだなって」
「とっても楽しいですよ!」
「よし、じゃあ神官さんに話をしよう」
話がまとまったので神官さんのところに行き事の顛末を話す。
「わかりました、それでは皆さんネメシスをよろしくお願いします」
「ネメシスのこと大切にします」
「ふーん、私の事大切にしてくれんだ」
「当たり前だろう、仲間なんだから」
「・・・まぁ今はそれでいっか」
こうして俺たちのパーティーにネメシスが加わった。
回復役も入りこれでパーティーとしての完成度が高くなったのを感じる。
「よし!じゃあネメシス加入を祝して飲みいくぞ!」
「ちゃんと自己紹介もしないとですね!」
「酒だー!飲むぞー!」
「ちょっ、あんた達テンション高いって・・・まぁいいけど」
神官ギルドを出る俺たちの足取りは軽かった。
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ぱたん。部屋の扉が閉まる。
「冒険者か・・・」
神官ギルドで持て余していたところに現れた男。
退屈な日常から私を連れ出してくれた。
「仲間」
先ほどの宴では久しぶりに心から楽しかった。
「コウキ・・・」
私を美人と言った男。
「・・・悪くないじゃん」
私の世界に色がついた。
明日から世界はどう見えるだろうか。
楽しみだ。
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