戦姫絶唱シンフォギア~光の絆~   作:@a.s

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今回視点変更が多くて読みにくいかもしれないです。すみません。


第29話

 

 *主人公視点*

 

 了子にコントロールルームを探すとは言ったが、装者たちが無事か確認するために各地を爆走してるところだ。

 

 響はちゃんとマリアのところへ向かっていけたようだし、切歌と調もただのノイズが相手なら足止めはされるだろうが問題は無い。ちょうど今、翼とクリスによってソロモンの杖も回収出来た。

 結構変わったけど大きく逸れることは無さそうだな。

 

 了子の方は無事に着けたかな?

 

 ────────────────────────

 

 

 *ナスターシャ視点*

 

 月の軌道を元に戻す目処はたった。

 あとは月遺跡を再起動出来るだけのフォニックゲインを集めることが出来れば──

 

「あの子の予想通り、フロンティアにあったわね」

 

 人が!?

 

「あなたはいったい..」

 

「別に敵ってわけじゃないわ。

 あなたがそれを利用して月の落下を早めたりしない限りね」

 

「そのような事はしません。

 それよりも、あなたはコレが何か分かるのですか?」

 

「ええ、もちろん。

 私も異端技術の研究者なんだから」

 

「目的は月の軌道の修正ですか?」

 

「そうよ。だからここまで探しに来たんだから」

 

「でしたら、助力をお願いできますか?」

 

「あなたから誘ってくれんなんて、言う手間が省けたわ」

 

「今はマリアが歌っています。これで再起動することが出来れば」

 

「目標値まで届きそうなの?」

 

「いいえ。ですが、落下を阻止するためには彼女に歌ってもらう他ありません」

 

 あの子には辛い役目を背をわせてばかりですね。

 

『私の歌は、誰の命も救えないの...!』

 

 己の無力さを嘆く。

 あの子に何もしてあげられないなんて。

 

「...マリア、もう一度歌うのです」

 

『無理よ、私の歌で世界を救うなんて!』

 

「月の落下を防ぐ、最後のチャンスなのですよ!」

 

 ここで諦めてしまったら、人類が滅んでしまう。

 

 

 そこにドクターウェルが来て、マリアを突き飛ばした。

 

「マリアッ!」

 

『月が落ちなきゃ好き勝手出来ないだろうが!!』

 

 そんなことで...!

 

「お聞きなさいドクターウェル、フロンティアの機能を使えば月の軌道を元に戻すことが出来るのです!」

 

『そんなに遺跡を動かしたいなら、あんたが月へ行けばいいだろう!』

 

 それはどういう...

 

ゴゴゴゴ

 

「月へ行けってまさか!?

 くっ、あなた!さっさとこれに入りなさい!」

 

 ローブの女性が謎の装置を地面に置いた。

 

「それは..」

 

「早く!!」

 

 ────────────────────────

 

 ...止まった?

 装置から出ると、周りには瓦礫が落ちていた。

 

「あなた、無事?

 Gによる負担を出来るだけ小さくしたけど、それでもあなたの体にはかなりの負担だったでしょう?」

 

「...ええ。この装置に入ってなければ、今頃私は体がもたなかったでしょう。

 少しでも生き長らえたのは幸運でした」

 

「念には念を入れて良かったわ。

 こんな場面で使うことになるとは思わなかったけど」

 

「ゴホッゴホッ、...あなたには助けて頂いた感謝と、こんな場所にまで連れてきてしまったことへの謝罪を」

 

「体の限界が近いみたいね。

 いいのよそんなこと。それよりも、装置がまだ使えるかの確認をしましょう」

 

「しかし私はともかく、このままではあなたも死んでしまうのですよ?」

 

「今は起きてしまったことを嘆くより、この先をどうするか考えるのが先決よ」

 

 あなたは、どうしてそこまで──

 

 ────────────────────────

 

 

 *マリア視点*

 

 ガングニールも失ってしまった私では、もう世界を救うことは出来ない。

 このままではセレナの死も無駄なものにしてしまう。

 

 どうしたらいいの。

 

「マリア姉さん」

 

「セレナ...!」

 

 これは幻覚なの?

 

「マリア姉さんのやりたいことは何?」

 

 それは──

 

「歌で世界を救いたい。月の落下から、みんなを助けたい」

 

「生まれたままの感情を隠さないで」

 

 するとセレナは、私たちがいつも口ずさんでいたわらべ歌を歌った。

 

 安心する。

 この歌を聞くと、自然と心が安らんで歌ってしまう。

 

 暖かな光が私たちを包み込んで──

 

『マリアッ!あなたの歌に世界が共鳴しています。

 これだけ高まれば月遺跡の再起動には充分です。月は責任をもって止めます!』

 

「はっ...!マム!」

 

「もうあなたを縛るものはありません。行きなさい、マリア。

 行って、あなたの歌を聞かせなさい」

 

 まるで別れのような言葉を聞いて、涙が溢れて止まらない。

 けれど、マムがそれを望むなら!

 

「...OK、マム。

 世界最高のステージの幕を上げましょう」

 

 ────────────────────────

 

 

 *主人公視点*

 

 外の柱から中の様子を確認していたが、全部うまくいったようで安心したよ。

 俺も、俺のやりたいことは出来たしな。

 

 マリアも外にいるネフィリムを倒しに行ったか。

 あとは、みんなが倒し終わったら──

 

 

「私が束ねるこの歌は──

70億の!絶唱ーーー!!

 

 決まった!

 エクスドライブモードになったみんなの一撃でネフィリムは倒した。

 

 残すは、ウェルの最後の悪あがきで誕生するネフィリム・ノヴァだけ。

 本来はそいつを倒せば終わりだが...。

 今はビーストの反応は無いか。宇宙までくるやつはいないと思っているが、みんなが地上に戻ったところを狙われないようには注意しとかないとな。

 

 連続変身やその他で負担がかなりヤバいが、乗り越えたら少しは休めるのか?

 終わったら気絶することになりそうだ。

 

 っと、そろそろ出てくる頃合いだ。焼かれる前にフリューゲルで脱出しないと。

 それに、そろそろ時間かな。

 

 ────────────────────────

 

 

 *了子視点*

 

 集まったフォニックゲインによって月遺跡の機能が完全に回復した。

 

「月機能、アジャスト開始」

 

 これで月の落下を阻止することが出来たわね。

 

「星が、音楽となって...!」

 

 星全体が、先程の彼女の歌で輝いて見えた。

 

「お疲れ様、なんとかなったわね」

 

「あなたが手伝ってくれたおかげです。

 しかし、あなたは良いのですか?水や食料もなく、ここで迎えを待たないといけないのですよ?

 私はもう長くはない。けれどあなたは!」

 

「心配しないで。大丈夫だから」

 

「先程も思いましたが、なぜそこまで落ち着いていられるのですか?」

 

「それはね、信頼してる人がいるからよ」

 

「その人物は、この状況でも助けてくれると?」

 

「もちろん!ピンチになったらきっと助けに来てくれる」

 

 なんなら──

 

「もう来てくれたみたいだし」

 

「え?──ッ、この光は!?」

 

 外の映像を見ると、そこにはウルトラマンがいた。

 私から連絡もしてなかったのに、思ってたより早いわね。

 

「迎えも来てくれたし、あなたも一緒にいきましょ」

 

「...あなたは、何者なのですか」

 

「内緒」

 

 ────────────────────────

 

 

 *地上*

 

 6人の装者たちがネフィリム・ノヴァを倒し、ソロモンの杖を使ってバビロニアの宝物庫のゲートを閉じることに成功した。

 

「やりましたね、私たち」

 

「みんなのおかげで、世界は救われた」

 

 各々が戦いが終わったことに安堵していた時、光が降り立った。

 

「わわっ!」

 

「なんだ!って、ウルトラマン!?」

 

「どうして今になって」

 

「...ん?手に何か乗ってる」

 

「こっちに飛ばしてきたデス!」

 

「あれは.....マム!!」

 

 ウルトラマンが出した光の中からはナスターシャ教授が現れた。

 かなり衰弱しているが、微かに息があった。

 

「マム!大丈夫デスか!?」

 

「しっかりして」

 

「マリア、調、切歌。よく頑張りましたね。

 あなたたちの成長した姿をこの目で見ることができて、私は幸せです」

 

「マム..」

 

「ウルトラマン。私をこの子たちの前まで運んでくれたこと、深く感謝します。最期をこの子たちと過ごすことが出来るのは、これ以上ない幸せです」

 

「最期なんて言わないで欲しいデス!」

 

「もっと一緒にいたいのにいたい!」

 

「すみません。ですが、その願いを叶えることは出来ないのです。

 もう長くはない。...3人とも、こっちへおいで」

 

「っ、マム!」

 

 マリア、調、切歌の3人はナスターシャ教授の方へ寄り添った。そして、優しく包まれる。

 

「愛していますよ」

 

「私も、愛してるわマム」

 

「アタシもデス」

 

「私も」

 

 ナスターシャ教授は穏やかな笑顔を浮かべながら、3人に囲まれて亡くなった。

 他の者は何も発することなく、ただ静かにその光景を見守っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パチ、パチ、パチ、パチ

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

 静かな空間に突如として拍手が鳴り響いた。

 その音の元には──

 

「いやー、劇的な再会に感動の別れ。思わず涙が出てきそうでしたよ」

 

「ウェル!」

 

「どうして!捕まってたんじゃ!」

 

 ウェル博士が不気味な笑みを浮かべて立っていた。

 

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