戦姫絶唱シンフォギア~光の絆~   作:@a.s

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第3話

 

 *翼視点*

 

「いけない奏!!歌ってはダメーーー!!!」

 

 私の親友、天羽奏が絶唱を使おうとしていた。限られた時間でしかギアをまともに纏う事が出来ない奏が、その効果も切れタダでさえ満身創痍の状態なのに、絶唱まで使ってしまったら奏の命は持たない。そうなってしまったら私は1人になってしまう。奏にはずっとそばにいて欲しいのに。

 

 しかし私の願いは奏の覚悟の前には届かなかった。絶唱が完成して瞬く間にノイズを一掃した奏が地面に倒れてしまう。

 

 私はすぐに駆け寄った。奏が死んでしまう恐怖で私は名前を叫ぶことしか出来なかった。

 

 

 ガララッ

 

 

 その時後ろから物音が聞こえる。振り返るとノイズとは違う、大きくて不気味な生命体が甲高い声を出しながらこちらに近づいていた。奏を失いそうで先程までは気が狂いそうになっていたのに、その生命体を見た時に心の底から恐怖が溢れてきた。

 私に戦えるのか....今はもう何もしようと思えなくなっていた。

 

 すると、

 

「翼、さっきの子を連れて逃げろ。

 何かいるんだろ?」

 

 奏が最後の力を振り絞るように言った。私が動揺してまともに動けないでいると、

 

「早くしろ、私を置いて逃げるんだ」

 

 嫌だ、今は1秒だって奏と離れたくない。今、奏と別れるくらいならいっそ....

 そう考えているうちにかなり近くまでその生物は来ていた。

 泣き虫で弱虫な私は最後だというのに奏の言うことも守れなかったな、そう思い生きるのを諦めそうになった時、

 

『諦めるな』

 

 そう聞こえた気がした。

 

 そして眩い光と衝撃がやってくる。

 

 先程の生物がいた場所には巨大な拳があった。

 

 上を見あげてみるとビル程の大きさの巨人がいる。その巨人はコチラを見ていて、私と目が合った気がした。

 そしていきなり手を近づけてきた。私は奏を守るために覆いかぶさったが、やってきたのは暖かな光だった。それは奏に吸い込まれていくように入っていき、絶唱によってその命が尽きようとしていた奏に僅かだか命の炎が宿ったと感じ取れた。

 

 その巨人は奏が助けた少女のことも一瞥した後、まるで幻であったかのように消えていった。

 

 その後救助隊がやってきて、私たちは助かった。奏も重症ではあったが命に別条はない。医者もこんな事は信じられない、奇跡としか言いようがないと言っていた。助けた少女も生きており、私たちの1日が終わりを告げた。

 

 あの時の事は現実感がなく、妄想だったんじゃないかとも思ったが、ステージに残る殴った跡や何よりも奏が生き残ったことが私の妄想なんかじゃなかったと証明していた。

 しかし上層部はそんな巨人は一切確認出来なかった、きっとシンフォギアの力だろうといい、その存在は否定されてしまった。だが、あの時の「諦めるな」という言葉は今でも胸の中に残っている。

 

 

 

 

 

 

 *主人公視点*

 

 やっちまった。

 完全にやらかしてしまった。

 激情に身を委ねて変身してしまった。

 翼と目合ったし確実にバレちまったーーーーー!!

 

 まだネクサスの存在はバレずにコソコソ裏方に徹しようとしてたのに確実に情報共有される。まだ序盤も序盤なのにこれからの行動を狭めてしまうなんて。全国規模で探されたらどうしよう、米国にも追われるのか?

 これバレずに逃げれるかな?最悪樹海のなかでサバイバルか?

 

 いや、ポジティブに考えよう。あのぺドレオンは翼の近くにいてもし波動弾を外したらもっと取り返しのつかないことになってたんだ。ちょっっっとルートから外れたとしてもカバー可能だ!多分!!明日からの俺、頑張れ!!

 

 それよかぺドレオン倒した後の行動のがマズイかな?変身して奏を見た時に今にも命が尽きようとしてるのを見て、助けたいって気持ちともう出てきたんだから何してもいいやろって気持ちが止まらなくなってしまった。

 その勢いで、ネクサスのサポートを受けつつ奏の中に光を流し込んだらギリギリ助かった。本編の死者が生き残ったら後々困るのは自分って分かってたはずなのにやってしまった。

 これどうしましょうかね?ルート外れるどころかパラレルワールドに突入しちゃった感じなんですけど、カバーは可能だろうか?いきなり俺の知らないシンフォギアが始まってしまう。

 

 こんな事を続けてたら間違いなく近い将来自分に返ってくるだろう。明日からはもっと自分の心を落ち着かせる修行をしよう。明鏡止水の心を持つんだ。

 

 まぁ何にせよ奏が生き残ったことはやっちまったと思いつつ後悔はしていない。きっとあの時理性を働かしてそのまま死ぬのを見た方がずっと落ち込んでいただろう。

 

 その時、エボルトラスターが優しく光る。

 

「なんだ?俺が自分の気持ちに従ったことが嬉しかったのか?いや、今回みたいに大きく変えるのは今後はナシだから!もししそうになったら止めてくれよ?フリじゃないからな!」

 

 それに、ビーストとの初戦闘は大勝利で終われたんじゃないかな?次に物語が大きく動くのは2年後だ。それまでにビーストの動向も気にしつつもうちょっと鍛えておくか。

 とりあえず今日はもう寝よう。色々起こりすぎた。

 

 

 

 *ビーストサイド*

 

『光が現れた』

 最後、ネクサスによって潰されたぺドレオンは一瞬の事ではあったがこのことを共有することに成功していた。自分たちを倒す存在が現れたことを知った怪物たちは、静かに己の牙を磨いていくのであった。

セレナをトンデモ理論で無理矢理にでも復活させるかどうか。もしするってなってもなるべく自然に出来るようには努力するので気楽にお答えください。

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