戦姫絶唱シンフォギア~光の絆~   作:@a.s

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明日は更新出来ないかも。


第51話

 

 *主人公視点*

 

 バンピーラを倒した日の夜。亜空間に入る装置について話があると言われて、俺たちは研究室へと集まった。

 

「集まったな。話を始めるとしよう」

 

「ああ。聞かせてくれ」

 

「お前に渡されたデータを解析して、亜空間に入るための装置は完成した」

 

「もう完成したのね」

 

 すごいな。まだ1週間しか経ってないのに。

 

「だが、使う上で注意すべき点がある。

 あの亜空間はかなり強固でな。どれだけ考えても、この装置で開けた穴を強引に広げて入るしか方法がない」

 

「つまりは、それが出来るだけのパワーがいるってことだな」

 

「そういうことだ」

 

「.....だったら、F.I.S.が使っていたような大型ヘリなんてどうでしょう。

 それなら製作途中のあの武器も積めますし、スピードを出して突っ込めば入ることも可能なのでは?」

 

「.....それが一番現実的だな」

 

「なら、武器が完成次第、政府に頼んで改造するための大型ヘリを一機渡してもらうよう頼んでみるか」

 

「さすがに私たちだけで一から作るのは、時間が掛かりすぎちゃうものね」

 

「決まりですね」

 

「それじゃあ、この話はここまでだな。

 キャロル、装置を作ってくれてありがとう。助かった」

 

「この程度のことなら容易い」

 

 着々と準備は進んでいる。後は武器が完成しさえすれば.....

 

 

 

 ~2日後~

 

 最近はS.O.N.G.に来ることが多くなってきたな。

 ここにもかなり馴染んできたように思える。

 

 俺はバンピーラのデータを受け取りにここに来ていて、その帰りにエルフナインと出会った。

 

「あっ、リアンさん!」

 

「エルフナイン。愚者の石の捜索以来だな。

 もう対策は終わったのか?」

 

「はい。翼さんとクリスさんには先に渡し終えました。

 お二人は今日用事があるそうだったので」

 

 ということは、今日がカリオストロとの戦いだな。

 

「そうだったか。

 あとこれだ、向こうから手紙のお返し。一人の時に読むといい」

 

「本当ですか!!後で読ませてもらいますね!」

 

 目を輝かせながら受け取る姿が、小さい子どもが喜んでいるように見えてすごくホッコリするなぁ。

 記憶の量を考えれば全然子供じゃないんだろうけど。

 エルフナインもダウルダブラを使えば、大きくなったりするのかな?

 

「よく彼女が書いてくれましたね」

 

「あー、それはだな。

 最初は書く必要なんてないと思ってたみたいだけど、こういうのも大事な思い出になるだろって伝えたら書いてくれたよ」

 

「ありがとうございます。リアンさん」

 

「その言葉が聞けただけで充分だよ」

 

 幸せそうな顔を見れて良かった。

 

「そうだ、ボクの手紙を見て何か言ってましたか?」

 

「え.....えーと、そうだな」

 

 


 

 

 ~昨日~

 

「.....おい、オレの目がおかしくなったのか?

 これはどういうことだ」

 

「どうした、キャロル。何か変なことでも書いてあったのか?」

 

「ああ変だとも。

 なんだ、『流しそうめんを解き明かそうとボクなりに作ってみたのですが、響さんからは猫ちゃん用のウォータースライダーだと思われてました』というのは。

 こんなものを読まされて、オレは何と返せばいいんだ!というか、アイツは向こうで一体何をやってるんだ!

 他にも──」

 

「ま、まぁ楽しそうにやってて良かったじゃないか。

 俺たちもやってみるか?流しそうめん」

 

「要らんわ!!」

 

 


 

 

「.....色々なことをしてるんだなと驚いていたよ」

 

「そうでしたか!たくさん書いて良かったです!

 また手紙を書いてお渡ししますね」

 

「.....ああ。きっと彼女も喜ぶと思うよ」

 

 出来れば、普通の内容にしてやってくれ。

 

 

 あの後エルフナインとは別れて、俺はクリスたちがいる大使館へと向かった。

 

ドガーン!

 

 もう襲撃が始まってるじゃないか!

 

 俺は急いで近くにいって隠れた。

 これでステファンたちが危なくなったらすぐに駆けつけられる。

 

 ──

 ────

 

「過去はどうしたって変えられない、だけどこの瞬間は変えられる。きっと未来だって!」

 

 いい言葉だな。

 これでクリスにも気合いが入ったようだ。勢いよくカリオストロの方へ飛び出していく。

 俺も行動するか。

 

「大丈夫か」

 

「あなたは....」

 

「彼女たちの仲間だ。

 そこの車椅子、君のだろう?すぐに取り出す」

 

 俺は瓦礫で動けなくなっている車椅子を取り出した。

 

「ありがとうございます!

 さぁ、ステファン。早く乗ってここを離れましょう」

 

「待って、お姉ちゃん!

 お願いします!クリスの戦いを最後まで見させてください!」

 

「ステファン.....けど、ここは危ないわ」

 

「構わない。何が起こっても、俺が必ず守る。

 だから、彼女たちの戦いを最後まで見届けるといい」

 

「ありがとう!」

 

「すみません。ありがとうございます」

 

「大丈夫だ。それに、あんたも本当は見たいって顔をしていた。

 しっかりその目に焼き付けるといい」

 

「.....はい!」

 

 

 クリスとマリアの戦いも、いよいよ佳境に入る。

 愚者の石による対消滅バリアコーティングによって、イグナイトを纏っても解除されなくなった。二人は絆のユニゾンにより、カリオストロと互角に渡り合う。

 

 最後は二人の合体技と、カリオストロの捨て身の攻撃が衝突する。

 強力なエネルギーのぶつかり合いで、激しい稲妻が発生した。

 

「今を超えるっ!!」

「力を!!」

 

 ステファンたちの声援によって、クリスとマリアの攻撃の勢いが増す。

 空中で大爆発が起こり、カリオストロの断末魔が響いた。決着が着いたな。

 

 まぁ、カリオストロはちゃっかり逃げてたみたいだけど。人を騙すことにかけてはプロだな。

 

「勝ったな」

 

「はい。

 あの、ありがとうございます。俺の我儘を聞いてもらって」

 

「いいんだ」

 

 カリオストロとの決着が着いた時に、他の装者たちも亜空間から戻ってくる。

 俺の存在にも気付いたみたいだ。

 

「お前、ここにいたのかよ」

 

「近くで爆発音が聞こえたから様子を見に来たんだ。そしたらお前たちが戦っているから、この2人に被害が出ないようそばにいたんだ」

 

「そうだったのね」

 

「クリス、カッコよかったよ」

 

「あーまで言われて、情けないところなんて見せられっかよ」

 

「そう言えば、飛行機の時間は大丈夫なのか?」

 

「ええ、今からでも間に合うわ」

 

「そうか....」

 

「それじゃあ、今からみんなで見送りに行きましょうよ!」

 

「いい考えなのデス」

 

「それでは、皆で行こうか」

 

「.....はい」

 

 調は元気がないな。

 十中八九、ユニゾンの事を考えてるんだろう。

 

「ほら、リアンさんも行きましょう!」

 

「俺もか?」

 

「この流れで行かないなんて、ありえないでしょう」

 

「2人も、それで構わないか?」

 

「もちろんです。俺たちのことを守ってくれてましたし」

 

「私も、来てくれると嬉しいです」

 

 いいって言うなら俺も行きたいが───

 

「この服装で空港の中を歩くのは目立つんだがなぁ」

 

「野暮なこと言うなっての、ほら行くぞ」

 

 半ば強引に連れて行かれてしまった。

 

 ──

 ────

 

「私たちが行けるのはここまでだな」

 

「見送っていただいて、ありがとうございます」

 

「俺、リハビリ頑張るよ!」

 

「頑張って!応援してるから!」

 

「その気持ちがあれば、すぐに良くなるデスよ」

 

「元気でな、二人とも」

 

「お元気で」

 

 みんなが別れの言葉をかけていく。

 もう時間もない。クリスとソーニャが最後の言葉を交わす。

 

「クリス。

 また.....いつか」

 

「.....また今度。絶対に」

 

 言い終わると、二人はゲートに向かっていく。

 俺たちは二人が乗る飛行機が飛び立つのを見ていた。

 

「では、私たちも帰るとするか」

 

「そうだな。俺も早くこの場を離れたい」

 

 周りのヒソヒソ声が耳に入ってくる。

 不審者やコスプレだの色々言われるのは恥ずかしいんだぞ。

 

 最近は錬金術師が暴れてることや、ビーストの影響で利用客は少ないとはいえ、それでも結構な数の人が空港にいるんだから。

 

「私や翼よりも目立つなんてやるじゃない」

 

「ま、まぁまぁ。気にすることないデスよ」

 

 気にするわ!

 俺だって好き好んでこの格好で来てるわけじゃないんだからな。

 空港を出るまでこれかぁ。

 

 

 ~翌日~

 

 今日はもう9日か。

 残りの日にちを考えると、今日がプレラーティとの戦闘がある日の可能性が高い。

 

 俺も様子を見に行きたいが、調神社まで行ってもできることが無いんだよなぁ。

 プレラーティとの戦闘は高速道路で行うから手の出しようがない。

 

 さて、何をしておこうか。

 とりあえず今は見回りをしているが、特にいい案は浮かんでこない。

 

 -こっちへ来い-

 

 ──っ!?

 

 どこだ、どこからだ!

 

 -来い、ウルトラマン-

 

「.....あっちか」

 

 俺は呼ばれた方へ走っていく。

 行き着いた先は森の中だった。周囲に人の姿はない。

 

「誰が俺を呼んだんだ」

 

 静かな森の中に俺の声が響く。

 

「久しぶりだな、ウルトラマン」

 

「.....生きていたか、ダークメフィスト」

 

 あの爆発で倒しきれてはなかったか。

 

「あの時は危なかった。私も死を覚悟したぞ。

 だが、あのような決着では到底納得できん」

 

「なら、お前が求めるものは....」

 

「再戦だ。私ともう一度戦え」

 

「何故、そこまで俺との戦いを望む。俺が光で、お前が闇だからか」

 

「........」

 

「だんまりか。だが、再戦というのなら受けて立つ。

 今ここで戦うか?」

 

「いや、決戦は相応しき日に行う。

 13日だ。その日に、お前と本当の決着をつける」

 

「13日だと.....!」

 

 響の誕生日だ。何故その日を指定したんだ。

 それに──

 

「なぜ日にちまで教える。

 お前にどんなメリットがあるんだ」

 

 戦う準備をしてくれと言っているようなものだ。

 何か仕掛けてくるのか?

 

「必要なことは告げた。

 またな、ウルトラマン」

 

「.....ああ。今度は必ずケリをつける」

 

「楽しみだ」

 

 そう言い残して消えていった。

 13日.....とんでもない一日になりそうだ。

 

 

 

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