キューバン展望台も残すところボスヤカンのみとなった。燃費は悪いが、前のベーカリーのように窮地に陥る可能性もあるため、ハナから飛ばす予定である。
「力は最大まで引き出せてないけれど…やってやる」
「頑張ってね、4号」
━━━━
前回と同じく、ステージは隔絶された丸い場所。今回は
「相撲の、土俵…?」
肌色の地面に白線が中央に2本、まるで土俵のようなものになっていた。そして今回も、敵インクの上には吊るされたデンチナマズ。デンチナマズはまたインクの中にタコ足によって引き摺り込まれる。強い光が溢れたあと、そこには丸々と太っているチョンマゲの頭にローラーにも見える武器を担いだ『タコツボザムライ』が立っていた
『イョォ━━━━ッ!!』
「遅いなッ…!!」
ジリジリと近づいてくると、ヨコ振りの要領でローラーを振り下ろしてくる。すぐさま左へ避けて攻撃する。今回の武器はブキチリクエストによるローラー。相当なリスクだが、近づかなければ攻撃が届かない。攻撃の隙を付き、ありったけの攻撃を仕掛ける。
「こいつもおまけだ!!」
左手から、インクで作った弾を撃ち出す。インクショット(仮)とでもしよう、威力は絶大で、燃費の割にはいいダメージを出す。攻撃したダメージの蓄積で、ザムライを破裂させ武器にあるタコ足が出てきた。それも破壊すると、その武器からザムライがリスポーンする。距離を取ると、武器の形を変形させてまるでバイクのように跨る
『あれは…最新兵器、タコツボ・バイクでし!』
『ムダにイスがシャレオツじゃね?』
「あっぶねっ!!」
外野の呑気な会話とは裏腹に、速度は意外と速く危うく轢かれかける。ステージの端まで行くと止まり、バイクを武器に戻す。するとザムライはローラーを縦にし、縦振りをし始めた。
『イョ━━━━』
「射程距離が長くなったか…!」
避けるのではなく、逆に近くに行って速攻を仕掛けようとした。その時
『殺気…!4号避けて!!』
「…!?こっちに飛んで…ッ」
『ォッ!!!』
まさかの飛びかかって縦振りをしてきた。完全に予想外で、ギリギリバリアで防いだ
「ぐっ…ぐぐぐ……お、もい…!!」
デカいローラーにデカい体が合わさって、破壊力やパワーが信じられないほど高く、バリアで防ぐために踏ん張った場所にくっきり足跡ができているレベルだった
「くぅっ…はぁっ…!飛び斬りは避けた方がいいな…まともに受けられない…はぁっ…」
ザムライは幸いにもまたバイク攻撃を仕掛けようと跨っていた。ステージを一直線に横切ると、止まるため大きな隙を晒す。そこにすかさず大技を決める
「リキデイターッ!!」
球体にインクを集めて放つ大技。燃費問題等で威力は抑えているものの、残機を減らすには十分で、タコ足を出現させた。それを破壊して再びザムライは蘇る。
『━━━━ッ!』
今度は最初からバイク攻撃を仕掛けてくるつもりのようで、すぐさま大技を叩き込む準備をする。そしてまたステージを一直線し、そこに大技を叩き込もうとした時だった
『!4号!まだ来る!!』
「マジッ…!?」
ステージ端で止まる…ことはなく、そのままUターンしてこちらにまだ向かってくる。完全に油断しきっていて避けきれない。
「(ここは被弾覚悟で、大技を…!!)」
スーツは残っているし、全部のインクを使うプラス最大出力で放てば倒せるはず。そうしてザムライの攻撃を受けようとしたとき
「ッ…!?なんだ、ブレスレットが…!?」
左腕の謎のブレスレット、それが光ったと思うとパーツが展開して翼のように変化し180度回転する。そこから溢れ出した光を受け目を瞑る。その光の眩しさに、タコツボザムライもバイクから落ちてしまう
「…?どうなっ、たんだ…?」
光が止み目を開ける。すると少しの違和感に気づく。目線が高い、見た感じタコツボザムライとほぼ一緒のほどのデカさ。そして二つ目は、体全てが変わっていること。
「体が、青い…!?」
腕も胸も足も、全て青く染まっている。胸にはブレスレットと同じようなクリスタルがあり頭も少し尖っている
『4号…?4号なの…!?』
当たり前だがホタルも驚きを隠せない。
ザムライも体勢を立て直すと、武器を握って大きく振りかぶる。構え方からして飛び斬り。
「飛び斬りか…なら居合勝負だ」
右手に左手を添え、ものを伸ばす動作をする。そうすると右手から青い光の剣が生成される。そのまま、ザムライと見合う。
5秒
10秒
『イョォッ!!』『デェアッ!!』
刹那の見切り。ステージの端から端、互いの位置を入れ替える形ですれ違う。ザムライは武器を振り下ろしたまま、こちらは剣を振り抜いたまま動かない。しかし決着はすぐに判明する
『¥%#○☆━━!!!』
体に袈裟斬りの形に光の線が浮かび上がりそこからインクを撒き散らすタコツボザムライ。武器ごと切り裂かれ、大爆発を起こす。
辺り一面白っぽい水色のインクに染められた後、体から光が溢れ出すと元の姿に戻った。
「はぁっ…はぁっ……なんだったんだ、今のは…」
左腕のブレスレットを見る。依然と変わらず光が灯るのみ。
「とりあえず、ナマズ、回収しなきゃな…(新しい、力…)」
ボムでバリアを割り、ナマズを持ってヤカンからでる。
━━━━
『……ふぅ〜、ちょっと焦ったわ…あれなに、最後の…もうわかんな…。ともあれ4号、お疲れ様』
『それにしてもタコたちの基地なんとなくガーリーになってない?センス変わった』
『……………ヒキ…ヒキ……』
『ん?なんね?無線の調子が悪いのかな?』
『捨てられたガラクタのせいてまタコツボキャニオンの電波が乱れてるのかも知れないでし!』
〜ブキチのクソ長説明前振り〜
『はいはい…じゃ、使わない時は無線の電源も切っとかんとね〜』
━━━━
この力は一体なんなのだろう。あの姿、ベーカリーにやられた時のアレに似ている…何か関係があるのだろうか…
それにしても、新しい力が増えたな。これを有効活用して進めていこう。そろそろ、聞くときかもしれないな…
ようやくロウトです。長いなぁ結構…タイトル考えてるときが楽しいこと楽しいこと…次回は閑話休題回です多分