有象無象妖怪譚   作:命楼

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一週間ぶりの投稿です。
ジョジョ四部始まったけどよォ〜〜『躍動感』ってヤツなんすかねェ……其れが表現されまくりで、セクシーィィ!エロォい〜〜!!


第二十七話【新たなる幕開け】

 妖怪の山で始まった内部の問題が解決し一夜明けた。太陽が昇れば匿ってやった元居候の白狼天狗が侘びの品を持ってやってきたり、天狗の姉ちゃんが取材だと押し掛けてきたり、事のあらましを聞かされた天狗達の一部、新聞を作っている天狗達が押し寄せて来たりと騒がしい時間を過ごした。

 

 だがそんな平穏はそう続くものではなく。

 

「あ、お久し振りです!開けますね」

「久しいな……」

 

 一昨日から昨日に掛けて長時間気を張っていたというのに、休めた時間が夜中から昼に掛けての半日だけ。だと言うのに疲れが残る身体に鞭を入れ此処迄やって来た。誰の目にも安らぎの時間が短過ぎると分かるだろう。

 重厚な赤き門を軽々と開ける門番の無駄に大きな声。屋敷から漂ってくる膨大な妖気。此の時点で気が滅入っている。

 

「そう言えば、身体を鍛えていると噂で聞きましたよ。暇な時には是非来て下さい!共に高め合いましょう!」

「生きていればな」

「大丈夫ですよ!貴方くらいの実力なら運が良ければ何とかなります!」

「お前が変わってくれんか?そうすれば鍛錬でも手合わせでも付き合うぞ?」

「う〜ん……良い案なのですが、私には此処で見張りをしなくてはなりませんので」

 

 頑張って下さい!と見送られる。純粋な励ましの言葉なのだろう、如何にも今の俺には執行人の死刑宣告にしか聞こえん。

 

「未練がましく門を見ても帰れませんよ」

「突然現れるな、驚くだろう」

「種無し手品で御座います。あ、そう言えば種は知っていましたか」

 

 一度見たとはいえ、そう簡単に慣れる訳がないだろう。心臓に悪い。

 

「都合良くやって来るものだな、如何やって察知した」

「お嬢様とお嬢様の御友人の力です」

 

 門を通れば丁度良く現れる従者。何故かと聞けば吸血鬼と其の友が何かしたらしい。

 友人、そういえば地下には魔女が住んでいる。紅魔館に存在する膨大な本を収容する場所が在るという大図書館、其の管理者だったか。魔女ならば遠見の術位使えるのだろう。其れに運命を操る力が合わさればやって来た事を察知する事など容易。

 

「此方の動きを見られているというのは、落ち着かんな」

「流石に貴方の家迄見るのは無理だと話していましたよ」

「そうか……」

 

 此れは良い事を聞いた。何処迄見る事が出来るのかは分からぬ、だが家迄離れていれば監視される事はない。まさか情報を洩らしてくれるとは、思わぬ収穫だ。

 

「其れでは着いて来て下さい」

 

 開かれる扉から流れ出る妖気に身震いしながらも思考を巡らせる。さてさて、五体満足で帰る事は出来るのか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 男妖移動中…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クックックッ……此処へとやって来たという事は、決断したという事だな?其れでは聞こうか……受けるのか、断るのか」

「……」

 

 良くもまあ仰々しく話せるものだ、疲れぬのだろうか。まるで芝居の様な台詞に溜息が漏れそうになるが飲み込み、代わりに言葉を吐き出す。

「断れる訳がないだろう。其の依頼、受けよう」

「グッド!良くぞ受けた。其の目に宿る覚悟、確と受け取った!クックックッ……」

 

 断る訳がない、分かっていながら何を言っているのか。茶番は良い、早く正確な仕事の内容を話せ。

 

「ンン〜?如何した?苛立っているのかァ〜?お前が、お前の意思で受けたのだろう?何を苛立っている。若しや、断ると?」

「……」

「そうだ、使われるモノは使われるモノらしくしていれば良いのだ。クックックッ……フハハハハ──」

「──お嬢様、お戯れは」

「ム、仕方ない……そろそろ話してやろう」

 

 高笑いを途中で止められ不機嫌そうにしながらも話そうとする。其の姿を見ると何と言うか、ちぐはぐとしている様な……喉の奥に魚の骨が刺さって取れない様気分になる。何か引っ掛かる。

 

「何だ」

「……何でもない」

「フン。私の機嫌を損ねるなよ、何の情報を伝えずに連れて行っても構わぬのだからな」

 

 早く話せと催促し漸く話を聞く事が出来た。

 

「依頼内容は我が妹の遊び相手になってもらう事だ」

「場所は?」

「此の屋敷の地下だ。図書館の更に下、我が友の力で封じ込めている」

「広さは」

「此の部屋の二倍の広さだ」

「何が置いてある」

「必要最低限の家具、縫いぐるみが幾つか。其れからお前の前任と其の前の遊び相手。後は術式の為の柱が十本程立っている、我が妹の能力でも壊さぬ様に細工してある」

「お前の妹の詳しい能力」

「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力だ。全てのものに存在する『目』を手繰り寄せ握り潰す、目を潰されたものは一つの例外もなく破壊される。まぁ先程話に出した柱の様に上手く破壊されぬ様に特殊な術を掛ければ無力化出来る」

「弾幕やスペル」

「攻撃は受けない事を勧める、壊す気で放ってくるからな。どれを取っても凶悪だ。だがルールは理解している様でな、穴は用意してくれている」

「戦い方は?」

「其の時の状態によりけり。だが力押しがメインだ、作戦も何も在ったものではないが其れで如何にかなる力が在るのだから厄介此の上ない」

「生き残ったモノは如何やって生き残った」

「詳しくは聞かなかったが、飽きたと言っていた、他の事に意識を向け始めた、会話に持ち込んだ。子供の様に、いや子供なのだ。子供だから其れ相応の対応をすれば如何にかなる……という訳ではないぞ?」

「……」

「其れを鵜呑みにした馬鹿が居た。其の馬鹿は如何なったと思う?話を持ち掛けようとした所で頭を潰され死んだよ。だが其の時妹の狂気は和らいでいた、だが殺した。狂気の薄い濃いは関係なく壊そうとしてくるのだ」

「条件は有るか」

「条件……特に無いが。そうだな……あっさりと死んでくれるなよ?満足させてやる前に壊されては困るのだ。新しく仕入れるのは骨が折れるからな」

 

 言葉を切り陶器のカップに口を付ける吸血鬼。其れを視界に収めながらも考える、如何立ち向かうかと。

 話せる状況であれば話をし平和的に解決出来る、そう踏んでいた。だが狂気の浮き沈みに関係なく殺すとなっては話は別だ。狂気が薄れ冷静な判断が出来る時ではなく、狂える其の時に相手をした方が安全なのかもしれん。

 

「知りたい事はもう無いか?ならば──」

「──あぁ済まん、もう一つ聞きたい事が在る」

「む、何だ。さっさと言え」

 

 そう言えば如何してか聞いていなかったな。

 

「何故、お前の妹の遊び相手を務めなくてはならんのだ?」

「其れは我が妹が暴れない様にする為だ」

「質問を変えよう。何故、お前の妹に遊び相手を与えるのだ?」

「だから言っているだろう、暴れるのを防ぐ為だと」

「本当に其れだけか?」

「……何?」

 

 何か、何かが足りない。何かが引っ掛かっているのだ。如何してそうしているのかという真の理由を聞いていない気がするのだ。

 暴れてしまうのを止めさせたいのなら、此の様な何時迄続くかも分からぬ事を続けるのは間違っているだろう。

 

「いや、探したが見つからなかったのか?」

「……」

「何時から遊び相手を連れて来ているのかは分からぬが、繰り返しているのなら其の間に解決策を見つけようとする筈。だが今もこうして続けている所を見るに……」

「……何が言いたい」

「早く見つかると良いな」

「……は?」

「ん?何を驚く」

 

 眉を顰め意味が分からぬと言われたが、解決すれば良いなという親切から出て来た言葉を無碍にされるとは思わなかったぞ。

 

「何故そう眉を顰める」

「此方が意図して……いや、何でも無い。深く考え過ぎていた私が馬鹿だった様だ。だが、次勘違いさせる様な言葉を吐けば、殺す」

「こ、殺す?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 男妖情報収集中…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 触れてはならぬ事が在ろうと発言には注意していたのだが、一体どの言葉が琴線に触れてしまったのか。殺すと迄言われてしまうとは。

 地下の正確な見取り、吸血鬼の妹の能力を知る事が出来た。知ったからこそ圧倒的な力の差を思い知り、絶望に打ち拉がれている。

 

「失礼します、食事について……何をしているのですか?」

「受けてしまった依頼の内容を再度確認して絶望しているのだ。視界に入れば離れていようと殺せる、圧倒的に不利だ、無理だ」

 

 運命やら時間やらを操る事も十分に人妖の身に余る力である。全てを破壊する力も同等か其れ以上に強力だ。全てと付くのだ、目に見えるものだけではなく見えぬモノすら破壊してしまうかもしれん。

 

「嬲り殺しにしようと能力を使わないでくれれば幸いなのだが」

「攻撃されるのは良いのですか」

「能力を使用されるか弾幕で攻撃されるか、お前なら如何する」

「私も弾幕やスペルを選びます」

 

 誰だってそう思う、俺だってそう思う。

 部屋に鍵を掛けようが時を止めで開けてくる此の少女。扉を叩いて開けさせれば良いものを驚かそうとしてくる。本当に良い性格をしている。

 

「部屋には慣れましたか?」

「一刻も居ない部屋に慣れる訳がないだろう。何処ぞの女がいきなり現れるのま合わさって落ち着かんよ」

「其れは其れは」

 

 反省の色一つ見せぬ従者。苛立つが落ち着かせる。此処で喚いても何も変わらぬだろう。

 

「其れで、何の用だ」

「食事が出来ましたのでお持ちしました」

 

 一瞬の内に消える従者、だが其れと同時に料理の乗った配膳台を持って別の場所に現れる。

 

「時を止める前にきちんと消えると伝えて欲しいのだが」

「癖なもので、其れでは」

 

 そして再び消えてしまった。止める気がないのなら此れ以上言っても聞かぬだろう。さて……。

 

「美味い匂いが漂ってくる。話している際にも流れてきては冷静に対処するのも一苦労だ」

 

 酒とつまみしか入れていない腹には此の匂いは堪える。料理に意識を向け過ぎて呆れられては堪ったものではない。腹の鳴く声が聞こえていなかっただろうか。

 台へと近付き料理を見る。

 

 

 黄金色の液体が掛けられた艶やかな肉

 

 瑞々しく鮮やかな野菜達のサラダ。

 

 湯気が立つ黄色の汁物。

 

 色も形も違うパンの山。

 

「んん〜前には出て来なかった物が」

 

 他にも料理が有る。有るのだが、一人に此れ程の量を出すものなのだろうか。裏が在るのではと不信感を抱くが、出されたのだから全て食べるべきだと机の上へと運ぶ。

 

「其れでは……」

 

 椅子に座り姿勢を正し両の手を合わせる。素人目から見ても手が込んでいると分かる料理、誠意を込めて作られた物には誠意を込めて答えなくてはな。

 

「戴きます」

 

 肉刺しを手にし皿へと手を伸ばす。切り分けた料理を口へと運び嚙み締めると、其の美味さに口元が綻びるのを感じる。

 

「美味いな……此れから毎日此処でこんな物を食べる事が出来るのか」

 

 今は玩具が在るから仕事は無いから時が来る迄待っていろと言われたのだが、俺には帰る場所が無い。人里で生活を送ろうにも此処迄が遠い。そう伝えれば。

 

『ならば、此処の一室を使わせてやろう。直ぐに妹の元へ行ける、何処で何をしているのかが分かる。正に一石二鳥だ』

 

 と此の部屋を与えられた。前回眠っていた部屋だとは思わなかった。だが此処で生活を送るという事は必然的に監視は免れぬという事。仕事の無い時は離れていれば良いという考えが無駄になってしまった。

 まぁ遊び相手にならぬ間はこうして無駄飯を食い惰眠を貪れる。最期の時を此処で迎えでしまうかもしれん今、此処でしたい様に過ごさせてもらおうか。

 

「それにしても美味いな」

 

 食材は人里から仕入れる以外にない筈だ。だというのに此れ程迄に仕上げまでいる、料理人の腕が窺える。

 

「そう言えば料理を作っているのはあの従者だったか」

 

 此の屋敷で恐らく唯一の人間であり、吸血鬼の右腕である従者。時を自在に操る完璧で瀟洒なメイド。だが時を止めて悪戯をしたり驚かせたりするといった子供らしい一面も持っている。

 

「良くもまぁあの店主も付き合ってやっているものだ」

 

 一癖も二癖も有る客に対応し、商売を行っている。其処は尊敬している。だが出不精な所や真面に客に取り合わない所は如何なものなのだが。

 

「西洋の酒というのも乙なものだ」

 

 此の屋敷の壁の様に赤い酒。葡萄を使い作られていると聞いた時には飲めるのかと疑ったのだが、美味い。

 あれ程在った料理を全て食らい尽すと又しても従者が現れ空となった食器の乗った台と共に消えていった。

 

「美味い飯に美味い酒、快適な空間で。此れで危険な奴等が居なければ正に浄土と呼べるのだがな。後は良い女が居れば──」

「──お邪魔しますよ〜」

「……」

「お、もうお休みですか?」

 

 ふかふかとした寝具に寝転びぼんやりと至福の時を過ごしていたというのに、邪魔が入ってしまう。

 

「……何だ、何の用だ」

「食後の運動に手合わせでもと!」

「見張りは如何した」

「お嬢様にお暇を頂きました!」

 

 暇ならば一人でやっていろ、と告げても一人でやるよりも二人の方が!と暑苦しく力説してくる。休ませてくれと突っ撥ね様と此方の意見を聞いてくれはしない。

 

「実はな、少し前に色々とあって疲れているのだだから休ませてくれ」

「妖怪の山の事ですね」

「……は?」

「一人の女性の為ならば、例え火の中土の中。然もあの天狗の山を登り天狗の長へと話を付けに行く、いや〜凄いですね〜」

「……おい」

「周りを囲まれても諦める事なく道を探す、守ると決めた女性の手を取り共に……まるで物語の主人公の様」

「ちょっと待て」

「如何しました?」

「何処で、其れを知った……あぁ新聞か」

「はい」

 

 いやいや、天狗が内部での出来事を外へと発信するか?誇りやら威厳やらと煩いあの天狗達がだぞ?まさか本当に新聞にするとは。

 

「前に名前を出すなと言っていた筈なのだが……」

「名前は出てませんよ、顔も」

「……何?」

「ほら」

 

 棚の中、本が置かれる其の端に置かれる新聞を手に取り見る。確かに名前や顔は載っていない。其処に在ったのは背後姿の写真。

 

「此れで分かるのか?」

「写真に写る気から判断しました」

「写真からも判断出来るのか!?」

「嘘ですよ。流石に無理ですってハハハ〜」

 

 ………………。

 

「痛い!」

 

 額を弾く程度で許してやろう。




5544文字、普通だな。

Q.時系列……。
A.襲撃受ける日「二日後に」山へ向かう日「明日」一夜明け「今日だゾ」
 天狗達は早々にお帰り願い向かったので其奴等は新聞を作り中。
Q.其れじゃあ新聞は何時作られたん?
A.主人公の去り際にパシャリ→其れで作った奴らがばら撒いてる。
Q.何故鍛錬が噂になってるの?
A.妖怪達のネットワークでしょ(適当)
Q.吸血鬼見下し過ぎィ!
A.威厳は大事(至言)でも情報提示してるし、多少はね?
Q.能力の隠蔽が大事とか前に言ってたろ?
A.死ぬかもしれないから。雑魚が知っても、ね?
Q.意味不明なやり取りが。
A.吸血鬼「此方が伏せていた事をあっさりと……此奴、キレる!?」
 主人公「大変そう(小並感)」
Q.依頼してきた癖にメイド自由過ぎだろ。
A.何で悪戯しちゃ駄目なんですか(正論)幻想郷は常識に(ry
Q.前から思ってたけど、肉刺しって何?後前にあった他の奴。
A.肉刺しはフォークで小太刀はナイフだゾ。スプーンは匙。
Q.門番は修行馬鹿?
A.格闘出来る奴来て門番ウッキウッキで草生える。
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