ロックス海賊団結成から数か月後――。
海賊島ハチノス。
その島の中央には、島を象徴する巨大な髑髏型の岩がそびえ立っていた。
その前には無数の人影があった。
船長であるロックスを始め、シロウ、ニューゲート、シキ、リンリン、シュトロイゼン、キャプテン・ジョン、王直、マーロン、ガンズイ、カイドウ、バーベル、ステューシーらがロックス海賊団の看板メンバーが集まっている。
リンリンがケーキを頬張りながら言う。
「それで?ロックス。急に呼び出して何をするんだい?」
ジョンは宝箱に腰掛ける。
「宴じゃねぇのか?」
シキは葉巻を咥える。
「ジハハハ!ロックスが真面目な顔してる時程、碌な事じゃねぇ」
ロックスは誰にも答えず、巨大な髑髏岩を見上げた。
「見てろ」
そう言うと剣を握り込むと覇王色が周囲へ広がり、大気が震え始めた。
「フン!!!」
ドゴォォォォォン!!!
巨大な衝撃が髑髏岩へ叩き込まれると島全体が揺れ、何百メートルもある岩山へ巨大な亀裂が走る。
二発打ち込むと岩が次々と崩れていく。
そして数分後砂煙が晴れると、そこにはただの岩山であった岩は巨大な二つの眼窩を持つ髑髏岩へと姿を変えていた。
まるで島そのものがこちらを見つめているようだった。
『……』
その場の誰もが言葉を失う。
シキが口元を吊り上げる。
「ジハハハ。岩をぶち抜いて目を作りやがった」
ニューゲートは酒を飲みながら笑う。
「グララララ。相変わらず無茶苦茶な野郎だ。ちょっと加減間違えりゃあ全部崩れるとこだったぞ?」
カイドウはロックスが一瞬で作った光景に目を輝かせる。
「すげぇ……」
リンリンも笑う。
「ママママ!あんな形なんかよりよっぽど気に入ったよ!」
シロウだけは苦笑していた。
「相変わらず、発想が豪快ですね。貴方は」
ロックスは振り返る。
「見ろよこの見晴らし!やっぱ穴を開けた方が良かったな。今日からここが俺達の城だ」
⸻
ロックスは髑髏岩の眼を見上げながら静かに言った。
「お前ら。今聞く事じゃねぇかも知れねぇが…何で海賊になった?」
ジョンが答える。
「世界の財宝を集める」
リンリン。
「俺だけの夢の国を作る!」
ニューゲート。
「家族を作るためだ」
シキ。
「世界を支配する為」
バーベル。
「差別するやつを片っ端から潰したい」
カイドウ。
「退屈だから」
ロックスは笑うものの真剣な表情で話し始める
「まぁ…どれも悪くねぇが俺は違う」
⸻
「俺の目的はシキと同じようなモンだが世界を支配する事だ」
誰も口を開かず続きを促す。
ロックスは続ける。
「海賊王?そんなモンは俺にとっては何の価値も無い。欲しいのは…」
拳を握る。
「世界そのものだ」
シロウは静かに尋ねた。
「…その先には、何がありますか?」
ロックスは笑う。
「決まってるだろ?世界政府を潰し、天竜人を引きずり下ろす。次に聖地マリージョアを俺の庭にし、誰にも頭を下げねぇ世界を作る」
ロックスから溢れ出す覇気に島中の海賊たちが息を呑んだ。
王直が腕を組む。
「…すでに頭が痛い話だが実行するのに具体的な方法はあるのか?」
ロックスは自身で開けた穴の淵に座りながら話し始める。
「順を追って説明する」
一本指を立てた。
「まず、新世界を制圧する。これは補給地をいくつか設けるって意味での制圧だ。だいたい3〜4か所を想定してる」
二本目。
「第二に世界中の怪物共を仲間にする。世界政府を相手にするからな…必然的に海軍も敵になる。最終的には海軍&政府軍VS俺たちになるからな。質を優先しつつ数を確保していきたい」
三本目。
「"
四本目。
「ハラルドの勧誘。俺が手に入れてぇ悪魔の実が二つあるんだが、そのうちの一つがおそらくエルバフにある!この実はハラルドが食ってこそ本来の力を発揮する!」
五本目。
「そして最後が聖地への進行だ」
ジョンが吹き出した。
「荒唐無稽だが世界最悪の計画だ。笑えるぜ」
リンリンは豪快に笑う。
「ママママ!本当にできんのかそんな事」
シキも笑う。
「ジハハハ!退屈しなさそうだな」
カイドウは金棒を肩へ担ぐ。
「面白ぇ…全部壊そうぜ」
話を聞く幹部のその中で、ただ一人シロウだけが静かだった。
ロックスが視線を向ける。
「どうした、相棒?」
シロウはゆっくり話し始める。
「あなたの目指す『世界を変える』という意思には賛同します。ですが…あいつを倒したとしても、ただ別の支配者が立つだけなら…救われる人々は少ないでしょう。力だけの支配はいずれ限界が来る!」
空気が張り詰めるしかしロックスは怒らない。むしろ笑っと答えた。
「ヴォハハハ!だからお前がいるんだろ?相棒。俺は力で壊す、お前はその後を考えろ。それが相棒ってもんだろ?」
シロウはしばらく沈黙した後、小さく息をついて微笑んだ。
「…相変わらず、無茶を仰いますね。面倒ごとはこっちに丸投げですか?」
ロックスはシロウの肩へ腕を回し肩を組む。
「無茶だから面白ぇんだ」
ニューゲートはそのやり取りを見て酒をあおり、静かに笑う。
「グララララ……お前ら二人は噛み合って無いようだが、妙なとこで繋がるな。変な組み合わせだ」
「"ガレイラ"か…伝説としちゃぁ知ってるがな…」
「そいつらは氷漬けになってるんだろ?俺の情報網で探してるけどさ、どこにもいやしないよ」
「いたとしても死体だろうな…生きてるはずがねぇ」
「確かに!復活したところで意識あるか保証はないからな」
ロックスはシロウから離れ言いたい放題言う奴らに話し始める。
「黙れ!夢の話をしてんだろうが!!」
「だが、万が一生き返ったとしてだ?ロックス…そいつらがお前の言うことを聞く訳がねぇ」
「だから、その為にハラルドの力が必要なんだよ」
すると、カイドウが放った言葉にロックスは切れる事になる。
「全部力でねじ伏せるんじゃダメなのか?そのハラルドって奴もぶちのめして言う事を聞かせりゃいいじゃねぇか」
「カイドウ…今お前…俺のダチになんて言った?このクソガキが!!」
ガン!!!
「ブッ!!テメェ!!」
蹴りを入れられたカイドウだがすぐに起き上がりロックスを睨むが、すぐさまシキが仲裁に入る。
「おいよせロックス!!カイドウ!お前もだ止まれ!せっかく手に入れた拠点だぞ。廃墟にするつもりか!」
「カイドウ覚えておけ。ハラルドは俺のダチなんだよ!次おかしな事言いやがったら殺すぞ?」
カイドウに釘を刺すと改めて幹部勢全員に情報を共有する。
「いいか!?ハラルドを仲間に加える事、エルバフの協力は聖地陥落の重要な鍵になる!信じられねぇなら今すぐ消えろ!」
「この儲け話についてくるかはお前らの自由だ!!だが、腹を決めたんなら」
「俺に付き合えよ…世界の頂点を見せてやる!!」
その日、ハチノスはロックス海賊団にとっての本拠地であると同時に、世界を変えようとする怪物たちの意志の象徴となり、後に海賊たちの間で語り継がれることになる。
ロックスの死についてですが、どちらかお選びください。それによって書き方を変えようと思います。
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助けない