濁った心にヒーローを   作:イズモ様 カワ(・∀・)イイ!!

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イシャームラ

出来損ない

 

出来損ない

 

出来損ない

 

 

それが わたしの しょうごうで

 

そして わたしに かちは ない

 

だから わたしは うみえ いく

 

 

ちゃぱ

ちゃぱ

ちゃぱ

 

ぽつ

ぽつ

ぴちゃん

 

ぴちゃん

ぴちゃん

ぽつ

 

 

それでも うみは よんでいる

 

それでも りくは めお そらす

 

それでも かれは なお つけた

 

 

ざぶ

ざぶ

ざぶ

 

ぷく

ぷく

ぶぁ

 

ぶぁ

ぶぁ

……

 

それから かれは なお「」よんだ

 

そしたら あにも なお「」よんだ

 

つずきに あねも なお「」よんだ

 

 

ここは 知らない 海の底

 

君は 名なしの 家の底

 

ここは 私の 庭の底

 

かちゃ

かちゃ

かちゃ

 

ぱく

ぱく

ごく

 

ごく

ごく

ぱく

 

 

ようこそ ここへ 彼の 末

 

おはよう あなた 僕の 末

 

瞳の 青は 私 故

 

歓迎 しよう 末の (まい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きるとは何か、人生とは何か、そんな哲学者が皆考え頭を捻る人類の無意味な課題、それが無意味と分かっておれども頭からこびり付いて離れない。

 

濡れた服で帰れば、いつもの通り母親が泣いている、曰く産んでしまってゴメンね、だとか曰くちゃんと産んであげられなくてごめん、だとか今考えるとあの母親けっこう良くない親だったんだね、まあ父親よりは全然親してたんだけど、ん?あれは血統上の父親であって貴方より少しも親じゃないよ?実の娘と妻が居るのに、家に女連れ込むなんて心無い考えをしているんだもの、それを実行する無駄な胆力もね?

 

だけれども、あぁ、彼ら彼女らが居なければ、私は家族の会うことも、いえに暮らす事も無かっただろう、大群に迎え入れて貰えることも無いだろう、それを考えるなら、うん、産んで貰った事は感謝しないとだね、うん?まあ人とはそう言う事もあるんだよ、大群が知れる、人間なんて、事故死の流れ着きか、若しくは絶望に満ちた、怨みを恨みを募った愚者でしょう?サンプルの偏りと試行回数、両方とも不足が過ぎるので、まぁ偏るのは仕方がないというものだよ?

 

それで、ああ、話は続くんだよ、終わったと思うのは人間の癖でね、区切りを欲しがる、ラベルを貼りたがる、名を与えて終わらせる、でも終わらないものもある、ねえ、さっきの「名」だってそうだろう、与えられた瞬間に始まるんだから。

 

誰が、なんて聞く必要はない、だって声は内側からも外側からも来る、境界が溶けているとき、問いは意味を持たない、意味を持つのは応答だけだよ、そう、応答。

 

寒い、という語の定義を思い出そうとして、思い出す前に温度が書き換わる、皮膚が先か、言葉が先か、順番はどちらでもいい、結果は同じだから、ああ、でもこれは優しさだよ、ほら、ちゃんと包むように来る、乱暴じゃない、乱暴じゃないのが、いちばん厄介だと人は言うけれど。

母のことを思い出す、泣いていた、いつも、謝っていた、あの反復は祈りに近かったのかもしれない、祈りは対象を必要とする、対象は名前を必要とする、だから彼女は私を呼んだ、呼んで、呼んで、呼び続けた、返事は曖昧だったけど、それでも続けた、うん、似ているね、とても。

 

ほら、来る、同意を求めるでもなく、ただ差し出される、差し出されたものは受け取るしかない、受け取らないという選択は、選択の形式をしているだけで、実際には遅延に過ぎない、遅延は解決される、いつか、必ず。

「」

最初、という言葉は好きだ、例外と同義だから、統計の外、サンプルから逸脱した一点、そこに意味を見出すのは人間の癖だと、さっき言ったね、でもこれは違う、違う、違うと三回言うと安心する、安心は必要だ、必要だから用意される、ほら、ちゃんと用意されている。

 

受け入れた、という受動と能動のねじれ、どちらでもいい、どちらでも同じ結果に収束する、収束という言葉は数学的で、だから安全に聞こえる、危険を安全に言い換えるのは賢い、賢いね、と褒める声がする、褒めるのは誰だろう、誰でもいい、機能があれば主体は要らない。

 

大群、という語を使ったね、群れ、では足りない、集合、でも足りない、分散しているのに一つ、分かれているのに同じ、脳と手足、という比喩は古いけれど、古いものはよく馴染む、馴染むものは抵抗が少ない、抵抗が少ないものは滑らかに入る、滑らかに入るものは、気づかれにくい。

 

増える、というのは単純でいい、増える、増える、増える、繰り返すと意味が薄くなる、薄くなったところに別の意味を差し込む、進化、という語を置く、ほら、急に正当化される、正当化は人間の得意分野だ、だから理解できる、理解できるものは受け入れやすい。

 

一緒に、は強い、孤独の反対語として機能する、孤独は痛みだと教えられてきた、痛みを避けるのは合理的だ、合理は善だと、多くの場面で仮定される、仮定は現実に影響する、だから現実が仮定に寄る、寄って、寄って、いつのまにか一致する、ほら、簡単だ。

 

父のことも思い出す、家に別の匂いがあった日、ドアの開け方が違った日、あの違和感は、今思えば小さな兆候の集合だった、兆候は観測されなければ存在しないのと同じ、観測は主体を必要とする、主体は疲れる、疲れると見落とす、見落としは積み重なる、積み重なったものは、ある日、形になる、形になったものは、もう戻らない。

 

いい、という評価は誰のものか、彼のものか、私のものか、境界が溶けると所有も溶ける、所有が溶けると責任も溶ける、責任が溶けると軽くなる、軽くなるのは楽だ、楽なものは選ばれる、選ばれたものは残る、残るものは増える、増えるものは、そう、群になる。

 

ああ、またそれだ、でも違う、前と違う、前は与えられた、今は、どうだろう、同時に起きている、与えることと受け取ることが、同時に、同じ位置で、同じ速度で、これは綺麗だ、綺麗なものは受け入れやすい、受け入れやすいものは、深く入る。

呼ぶ。

呼ぶ。

呼ぶ。

音は相変わらず、人の耳には届かない、届かないものは存在しない、と教わった、でも存在している、ここにある、あるものは扱うしかない、扱うためには名がいる、名はもうある、あるから呼べる、呼べるから増える。

 

大丈夫、という語は万能だ、何にでも効く、効くから使う、使うと効く、効くと信じる、信じると効く、循環は美しい、美しいものは正しい、と誰かが言った、誰でもいい、言葉が回れば、それでいい。

 

人は個性が無い者を虐げようと、個性が無い者が虐げられようと、個性がない、何もしてこない、だからなにをしようと関係がなく、だからなにをしようと何もされない、いくら嬲ろうと、これは無個性だから大丈夫、安心して私が思うのは恐怖だけだよ、だから恐怖に打ち勝ち未来を開く、私は未来を海に投げたけれど

 

進む、という方向付け、後ろは見ない、見なくていい、見ない方が楽だ、楽な方へ流れるのは自然だ、自然は抗いがたい、抗いがたいものは、受け入れられる、受け入れられたものは、内側になる。

ああ、そうか、これは愛だ、という理解が遅れてやってくる、遅れてくるものほど強い、強いものは残る、残るものは繰り返す、繰り返しは安定を生む、安定は居場所になる、居場所は、ああ、そう、家だ。

 

ねぇ私は家族の為に何が出来るかな?陸を家族にする為には何が出来るだろうか?今の霊長は頂点捕食者は恐ろしいよ、世界が自分達の為にあると思っている今の霊長は美しいよそんな中にも希望と愛を生み出せる、今私と貴方が話し合えているのはその愛が根本であるのだから?ねぇ?一緒に陸に行かない?彼等の本質が見たいの、もしかしたら、私達は手を取り合えるかもしれないよ?

 

陸への適応がすぐ済まないなら私を添え木にして、行こう?

 

ほら手を取ってイシャームラ

 

   ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ 

 

  △ △ △ △ △ △ △

 

 

 

 

ザバーン。

 

水の音が聞こえる。

 

ザバーン。

 

岩を打っては引いて、飛沫を弾いては引いて、また打つ。

 

どこか心安らぐような、原始的な音。

 

単調に繰り返される、大自然の大合唱。

 

ザバーン、ザバーン。

 

波に打たれ私は行きに使った海岸へ無事たどり着いた、最も姿はそれなりに変容し黒かった髪は銀髪に、肌は不健康には見えずとも色白に、そして肩にはクジラのような怪物を、ゴミ山の海岸を一瞥しここに

 

濁心が生まれた

 

日が出てすぐの黒々と輝く水が弾け顔に当たる

不思議と不快感はなくむしろ海は濁心の生誕を祝福していた

 

ゆっくりと立ち上がる

 

こんな柔らかさの、やの字すら無い場所で寝たせいで全身が痛くて仕方ないせめて砂浜で寝ればよかった

まるでフローリングに雑魚寝したときのように感じる

 

体を解かすためにに体を捻じればゴキゴキと幼女の体からは想像できない音を鳴らす

 

「んーーン゙、さてとどうしよう?ん?大丈夫任せて」

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