タイトルの通り、バイオハザードと鬼滅の刃のクロスオーバー作品です。
完全に私得な組み合わせのクロスオーバーですが、どうぞよろしくお願いします。
あと、一応言っておくと主人公は某傘社所属のマッドな方の研究者です。
某傘社の研究者、鬼と出会う
前略、我が師ジェームス・マーカスよ。
貴方が恥知らずの恩知らずであるアルバート・ウェスカー、そしてウィリアム・バーキンによって殺されてから何年経ったでしょうか?
という前置きは置いておくとして。
俺は師であるジェームス・マーカスの仇を取ろうと研究に没頭していたものの、あの裏切り者が──スペンサーがアンブレラという組織を完全に掌握したことにより、研究が思うように進んでいないのが今の俺の置かれている現状だった。
それどころか、スペンサーは貴方の派閥に属していた者を冷遇するように仕向けられた結果、我々は研究どころか実験すらままならない状況となっていた反面、奴らは貴方の見つけたTウイルスを使った兵器開発を着々と進めているためか、俺は非常に歯痒い思いをしていた。
おのれスペンサーめ、いつか報いを受けてもらうぞ!!
そう思いつつ、研究に没頭したのだが──その結果、俺は過労死するという形で命を落とした。
「──は?」
だが、運命と言うのは不思議なもので──どういうわけか、俺はどこかの山奥で目覚めるという形でこの世に蘇っていた。
いや、ちょっと待て。
何故、研究室で死んだはずの俺が生き返っているんだ?
何かのウイルスに感染したか、あるいは寄生虫にでも寄生されたのか?
と言うか、ここはどこなんだ?
ラクーンシティ郊外のアークレイ山地──ではないよな。
間違いなく、いや確実に見知らぬ場所だよな?
まさか、アンブレラの奴らに死んだと思われた末にここに遺棄された──と言う可能性も捨て切れないな。
奴らのことだ、どうせジェームス・マーカスの弟子の一人である俺を邪魔に思って暗殺したという線も捨て切れないが、とりあえずは今の状況とこの場所について把握する以外にないな。
そう思いつつ、夜の闇に包まれている見知らぬ山林の中を歩く俺。
幸いなことに、月の光のおかげで何とか山林の中を歩くことが出来るのだが、歩ければ歩く程にその闇に飲み込まれそうな予感がし始めていた。
──アークレイ研究所の周囲の山林も、こんな感じなのだろうか?
そんなことを考えながら夜の山道を歩いていた時、明かりらしき物を発見した俺は光の方へと移動したのは良いものの、そこにあったのは小さな小屋──だったのだが
「ん?」
「──む?」
その小屋には、血溜まりの中で倒れている男の死体の他にその男を殺したであろう人物が──黒髪に血走ったかのような赤い目をした日本人らしき男がいたため、俺は思わず目を大きく見開いていた。
間違いない、あの男は人間ではなくB.O.W.に近い部類の人間だ。
しかも、大人の男一人を容易く殺せるという実力付きの存在ならば、あのスペンサーどころか我が師ですら研究対象にしてもおかしくはないはずだ。
研究者として勘が直感的にそう訴えたことにより、次第に目の前に居る男に興味を持ち始める俺。
一方、その男の方はジッと私を見つめたかと思えば──圧を掛けるかのような視線をこちらに固定すると、そのまま俺の方へと近づいていった。
そして、俺の目の前にまで迫って来たかと思えば、一言だけ言うようにこう言った。
「──貴様、何故私を恐れないのだ?」
そう言う男の顔には、こんな人間は見たことが無いと言わんばかりの顔になっていて、それを見た俺は現段階での彼には敵意が無いのだと判断した後、面白そうだなと思いつつニヤッと微笑んでいた。
何故、恐れない──か。
まぁ、俺自身がジェームス・マーカスという偉大なる研究者の下で弟子として研究を手伝っていたのに加え、我が師の行っていた非人道的な実験を手伝っていたからこそ、人ならざる者への恐怖心は薄れているのかもしれない。
むしろ、今の俺はあの男への興味関心が高まっているのだから、彼がそう思っても仕方ないことだがな。
心の中でそうボヤいた後、俺はニヤッと笑いつつもその赤い目の男の方を見つめると、彼に向けてこんなことを言った。
「いや何、俺の研究分野は君のような怪物を如何に兵器として実用化するのかを中心に行なっているから、仕事柄見慣れていると言うか何と言うか」
「──何だと?」
俺がそう言った瞬間、そんな人間が居るのか?とばかりの顔になる男。
失礼だな、俺だってちゃんとした人間だぞ?
それに俺がいくら人体実験やB.O.W.絡みの実験にも慣れているとは言え、何でまた化け物を見るかのような目でこっちを見るんだ?
流石にまだ人間を辞めていない存在に対して、その視線は傷つくんだが?
なんてことを考えていた時──男は徐ろに考えるかのような顔になったかと思えば、さっきまでの化け物を見る表情から一変したかのような様子でこちらを見つめると、俺に対してこう言った。
「その研究とやらは──どういうものなのだ?」
男のその言葉の節々には、さっきとは打って変わって俺という存在やその研究への興味や好奇心が滲み出ていて、それを見た俺はこう思った。
この男、もしかすると──何かしらの目的のために研究者を探しているのだと。
それを感じ取った俺は再びニヤッと笑うと、その男に向けて自らを売り込むようにこう言った。
「そうだな──強いていうなら始祖花から抽出した特殊なウイルスの研究、もしくはそのウイルスをベースにした様々な生物兵器の開発だな」
俺がそう言ったところ、その言葉にピクリと反応するかのような動きを見せる男。
そして、男は無表情のまま俺に向けてこう言った。
「──それはつまり、肉体の強化か?」
「近いと言えば近いが、それとは似て非なるモノだ」
俺がそう答えたところ、男は冷たい瞳をこちらに向けたまま真剣に話を聞いていた。
ジェームス・マーカスの弟子として、アンブレラで冷遇されていた俺の話を真剣に聞いてくれる存在が居る。
それだけでも心が救われるかのような感覚になった俺は、仲間を見つけたかのような顔になっていたのだが、当の男自身は俺に向けてこんなことを言った。
「──それはつまり、そのウイルスを使用すれば日光を克服することも可能か?」
「まぁ、どのウイルスを使うかにもよるがな」
俺が男に対してそんなことを言うと、その男はますます俺と言う存在に興味を示した様子になっていた。
この男──そういった系統の知識を持っているのか?
そう思いつつ、話を続ける俺。
そして、その数分後──俺の話を聞いた男は何かしらの結論を出したかのような顔になると、そのままこう言った。
「──貴様、名前は?」
「俺か?俺の名前はヒューバート・ファブロー。一応はしがない研究者だ」
俺がそう名乗った瞬間、男はそのまま手を差し出すと──これからよろしくとばかりに俺に対して自らの名前をこう名乗った。
「私の名は──鬼舞辻無惨。貴様とは良い関係を築けそうだ」
【オリ主の設定】
☆本名はヒューバート・ファブロー
☆ジェームス・マーカスの弟子の一人
☆善人よりか悪人寄り
☆B.O.W.やウイルスの研究はお手のもの
☆死因は過労死
☆倫理観は皆無
結論:実質的なマッドサイエンティスト