試合開始と同時に俺が仕掛けた速攻で世宇子の先制点からスタートした決勝戦
俺のスパークリングバスターを、ゴッドハンドで受け止めて吹き飛ばされた円堂は、腕を痺れさせながら立ち上がる
「受け止めた瞬間爆発した?」
俺のスパークリングバスターは、着弾と同時に手元で弾けるんだよ
帝国戦の時は受け止める事すら出来なかったから、鬼道も初めて見るかな?
受け止められなければ敵ですら無い、受け止められれば弾けて受け止めた技を破壊する
そして俺がどんな態勢でも打つ事が出来る、大仰な事前モーション無いからな
これが俺のスパークリングバスターだ
「やはり、ゴッドハンドでは通じないのか」
鬼道が呟き、雷門の仲間達は言葉を失っていた
「大丈夫だ」
「凄いシュートだけど、次は止めて見せる」
円堂が駆け寄ってきた仲間達に答えているが、次も止めさせないぜ
雷門ボールから再スタート、だが世宇子は動かない
これも作戦だ、先制点で有利な流れを作り、あえてシュートを打たせる
今の雷門では俺達のキーパーポセイドンは貫けないからだ、何回かシュートを打たせて全てを止めさせる
点を取る事が出来ないという事実を相手に刻み込んで、相手のテンションを落とす
グラサン監督の指示だ、俺もこの指示には特に何も思わない
寧ろ大チャンスなんだから、何が何でも1点を取るべきだろうよ
でないと、もう二度とゴールまで辿り着けなくなるんだからな
「ドラゴン」「トルネード」
豪炎寺と染岡による連携シュートが放たれる、そういえば雷門の初の連携技だっけかあれ
不敵に笑うポセイドンは迫るドラゴントルネードを前に何もしない、技を使うそぶりもだ
当たり前だろ
あの程度ならポセイドンの技は要らない
ポセイドンは片手でシュートを止めた
「ドラゴントルネードが、止められた?!」
染岡が信じられない顔をし、豪炎寺が悔しそうな顔をする
「ありえない」
「なんて奴だ、ドラゴントルネードを素手で止めるなんて」
続いて雷門の仲間達もベンチを含めて驚く、何を驚くんだ?
「わかっていて試合に臨んだんだろ?、自分達の技が何一つ通用しないのを分かった上でさぁ」
俺は雷門を分かり切った事実で煽る、そしてポセイドンが雷門にボールを渡し挑発する
さあ、打ってこいと
こういった挑発は理解していても、乗らざるを得ないから強いよな
後悔させてやると挑発に乗った鬼道が指笛を吹く、と同時に豪炎寺と一之瀬が左右に移動する
この動きは、アレか
地面から大量のペンギンが出現する、佐久間の時も思ったがアレ何処から来てんだろ
「皇帝ペンギン」
鬼道が蹴ったボールに追従していくペンギン達、それを更に豪炎寺と一之瀬が蹴る
「2号」
映像越しじゃなくて、生で見るの初めてだな、確かに一人で使えば負担はデカいわな
俺は目を光らせ、ケミカルアイで技を見ながら感想を持つ
「つなみウォール」
だがまたも、ペンギン達は1号と同じくポセイドンのつなみウォールに阻まれてしまう
ボールを渡された豪炎寺の元に、円堂が走って来る背後には壁山も一緒だ
壁山が飛び、更に豪炎寺と円堂が飛ぶ、更なる高さを求めて壁山を踏み台に豪炎寺と円堂が飛ぶ
割とレア技じゃね?
「イナズマ1号」「落とし」
空中で豪炎寺と円堂のツインシュートが落ちてくるが、ポセイドンの起こす津波を超える事は出来なかった
次にボールを渡された一之瀬はいつの間にか上がってきていた土門と、まだゴールに戻っていない円堂と共に走り出しクロスする
クロスした点から炎が吹き上がり、不死鳥の姿を取り三人は不死鳥を蹴り世宇子ゴールへと突き進ませる
あの技カッコイイな、一人で打てたりせんかな
「ザ・フェニックス」
「ギガントウォール」
ポセイドンが巨大化し不死鳥を地面に叩き潰す、巨人の前では不死鳥ですら羽虫と変わらない
「これじゃあ、ウォーミングアップにもならないな」
ポセイドンが更に煽る
「俺達の必殺技がどれも通用しないなんて」
自身の技を止められた一之瀬もまた染岡と同じく信じられない顔で言う
こんぐらいか
「ポセイドン」
俺は少し落胆しながらポセイドンに合図を送る、もういいぞ蹂躙の時間だ
照美も俺の方を見て頷く、キャプテンのGOサインも出たな
デメテルにボールが渡り、デメテルを止めようと風丸と壁山と少林が囲もうとするもデメテルが強風を放ちながら走り三人は空に巻き上げられ地面に激突する
デメテルの必殺技のダッシュストームだ
一人ヤバい落ち方したな
「リフレクトバスター」
デメテルが地面を浮き上がらせ、浮き上がらせた地面にボールを反社させパワーを増幅したシュートが円堂に迫る
「ゴッドハンド」
円堂が神の手で止めようとするが、今にも破壊されそうな事に気付いた円堂は左手でもゴッドハンドを使いリフレクトバスターを弾く
両手ならギリギリ止められるんだな、だが安心するなよ?
「ディバインアロー」
弾かれたボールを確保したヘラが宙に浮かせたボールを何度も蹴りパワーを溜めて、最後に直線にシュートし急に飛んできたヘラの必殺技に間に合わせる事が出来ず円堂はまたも失点を許してしまう
これで2点目だ
失点のリアクションよりも先に雷門は怪我人に気づく、先程ダッシュストームに飛ばされた少林とか言う奴だ
足を抑えているみたいだが、おかしいな
確か顔から落ちたのに何故か足痛めてるな?
「無謀にも神に挑むからだ」
デメテルが雷門に聞こえる様に言って戻って来る、それを聞いた染岡が食って掛かろうとするが円堂に止められている
俺はデメテルの頭を被っている兜の上からぶん殴る
「テメエ、思っていても口に出すんじゃねえよ」
「す、すまん」
俺達はわざと怪我させるつもりでやってるんじゃねえんだよ、不幸な事故や実力差からくる事故ならしょうがない
挑発は構わねえし、相手を下に見る事もしてもいいが、怪我をさせた側が怪我の事で相手を煽るな、シンプル最低だぞ
俺も自分がクソな性格なのは自覚してるが、最低限のラインは気を付けろよ
デメテルは謝りながら、自分のポジションに戻って行く
雷門は少林に代わり半田という奴が入り、試合再開しボールは照美に渡る
照美はボールを持ったまま、ゆっくりと歩いていく
雷門は照美をブロックする為にFWの豪炎寺と染岡が対峙する
「君達の力先程見せて貰ったよ、点を取れないFWはDFの真似事かい?」
照美の煽りに染岡がキレる間もなく、照美は二人の後ろに居た
「ヘブンズタイム」
「消えた?!」
「いつの間に?!」
時を止めて二人を抜けたのだ、直後に衝撃波が起こり二人を吹き飛ばした
照美は変わらず歩き続け、鬼道と一之瀬が立ちふさがるも照美が指を鳴らすと、次の瞬間には照美は二人の後ろに進んでいる
「僕達は人間を超越した存在なんだよ」
鬼道と一之瀬も衝撃波で吹き飛ばされる
「俺を含めるな自認神野郎、俺は人間だ」
「そうかな、君は十分こっち側だと思うけどね」
目の前の俺と喋る照美に恐怖する壁山と土門が、一瞬で吹き飛ばされる
ゴール前まで歩いた照美に円堂が啖呵を切る
「来い、全部止めてやる」
「天使の羽ばたきを聞いた事があるかい?」
照美が羽を生やし空に飛ぶ、円堂は両手ゴッドハンドの構えをする
「ゴッドノウズ改」
「ゴッドハンド」
円堂は受け止めるが、まあ無理だろうな
「本当の神はどちらかな?、聞くまでもないよね」
言い終わると同時にゴッドハンドが破られ雷門のゴールに円堂ごとボールが突き刺さった
「さて、円堂君これで3点目だけど神々に抗う術はあるのかな?」
スパークリングバスターは予備動作が無く、どの態勢でも使えて、手元で爆発するクソ技です
便利過ぎて中々カオスは新技開発をしません
ケミカルアイはオンオフ出来て使う時だけオンにしてます
使いっぱなしは疲れるので