円堂はボールを前線に送り、そのボールを受けた壁山が俺達に奪われる前に影野にパスし、影野のもまた同じようにボールを一之瀬に渡し、パスを回していく
俺達世宇子に、二度とボールを渡さない勢いだな
最後にボールを受けたのは鬼道、横には豪炎寺も並び目の前の壁を見据える
目の前に立ちはだかるはディオだ
「メガクェイク」
迫るメガクェイクに対して、鬼道を庇う様に豪炎寺が前に出てその身体を炎が包む
ここに来てシュートしか使ってこなかった豪炎寺の、ドリブル技か
「ヒートタックル」
ぶつかり合う地裂と炎、拮抗するも豪炎寺が弾かれてしまうが、その間に鬼道が抜けている
それに豪炎寺も技でぶつかったからか体勢を崩さずに鬼道の元に合流している
「やるぞ、豪炎寺」
「嗚呼、合わせろ鬼道」
宙に上げたボール目掛けて豪炎寺が炎を纏い回転しながら上昇していく、唯のファイアトルネードでは破れないが、どうすんだ?
若干タイミングがズレながら鬼道も、豪炎寺と同じく炎を纏い回転しながら上昇する、違うのは炎の色が黒な事と、回転の向きが逆な事だ
鬼道のは木戸川のバックトルネードか?、色が違うファイアトルネードだなこれ
俺がケミカルアイで分析している間に技が完成する、二つの炎の竜巻はボールを中心に一つ纏まり赤黒い炎の塊となり、豪炎寺と鬼道のツインシュートとして世宇子ゴールに飛んでいく
「「ダブルトルネード」」
「つなみウォール」
「っ?!」
「うぉぉぉぉぉお」
ポセイドンが津波を起こし受け止めるが、炎は沈下せず逆に津波を蒸発させ壁を突き抜ける
ポセイドンが止めようとシュートを掴むが掴んだ手を焼き、掴んでいた手を弾きゴールを許した
世宇子中この大会での初失点となる
「オイオイ、単純に同じ技の重ねがけでもここまでパワーが出るとはなぁ」
「これは驚いたね、彼が僕ら以外にゴールを許すとはね」
点を入れられたので、今度は世宇子ボールでスタートになる、新鮮だな
照美がボールを求めたので、照美にパスする
すると雷門が即座に照美のマークをする、下手に囲むとヘブンズタイムの餌食だが
「神の歩みは止まらないよ?」
「いや、そうでもないさ」
不敵なセリフを吐いた鬼道だが、豪炎寺諸共ヘブンズタイムにより飛ばされたが、次は照美の前に宍戸と風丸と一之瀬が囲み包囲する、何を狙っているんだ?
俺でもヘブンズタイム破りは苦労するんだが
照美は難なくヘブンズタイムで突破するが、今度は影野と土門が照美の前に現れる
流石の照美も、この徹底したブロックにイラついたようだ
「何度も、何度も、神には通用しない事が理解できないのかな?!」
「ヘブンズタイム!!」
イラついた照美の強めの指パッチンで発動されたヘブンズタイムで、影野と土門も吹き飛ぶ
心なしか普段より対空時間が長い気がするな
一体何を狙っている?、ヘブンズタイムを破ろうとする動きには見えない
俺の目からしても考え無しに突っ込んでいるようにしか見えない、何度やってもヘブンズタイムに飛ばされるだけ・・・
何度も?、まさか
「照美、罠だ」
「ヘブンズタイムを使うな!!」
俺の叫びも間に合わず照美は、立ちふさがった壁山にヘブンズタイムを使おうと指パッチンをするが何も起こらない
やはりそうか
「もらったっす!」
ヘブンズタイムが発動しない事への戸惑いで動きが止まった照美の、その隙をついて壁山がボールを奪取し、前線にパスしていく
俺も気づかなかった弱点、恐らくは連続使用のインターバルだ
前提として、照美はヘブンズタイム頼りの奴じゃない、ドリブルも普通に上手いが、ヘブンズタイムは時を止める事からより確実にブロックを抜く事が出来る
別に、誰もヘブンズタイムの使用に何か言っている訳でもないし、照美も特に意識せずに普通のドリブルとヘブンズタイムを使っているから、誰も気付かなかったんだ
起きた事が無いから
俺は困惑の中に要る照美に説明してやる
今回ヘブンズタイムを4回連続で使った、試合中にじゃないぞ
短い時間で連続で4回使ったんだ、時を止めてんのに短いとか言うのは変な感じだが
思い返してみれば1回目と2回目の発動で時を止められた時間が違った、2回目と3回目を比べても3回目の方が短い
俺はケミカルアイを使用していれば止まった時の中でも意識を保っていられる、止めた時間が段々と短くなっていた
つまり、照美のヘブンズタイムは連続では3回までしか使えない、4回目は発動出来ない
実際は発動はしたのかもしれないが、止められた時間が短すぎて即解除されたか
雷門いや、鬼道だな
鬼道は気付いていて、ヘブンズタイムを連続で使わせる為にメンバーに無策でのブロックを繰り返させたんだ
「賭けだろこんなんよ」
「回数まではわからなかった筈だが、インターバルがある事には気付いてたから喰らう事前提でブロックを繰り返す、イカレてんな鬼道」
ボールを持った鬼道を再びディオが塞ぎ、今度は鬼道がメガクェイクの餌食となるが空中でボールを空中で既にファイアトルネードの体勢に入っていた豪炎寺にパスをし、豪炎寺はパスされたボールをファイアトルネードで鬼道に返した
鬼道は帰って来たボールをゴールに向けてシュートする、これは連携技か
再びポセイドンの起こした津波の壁を、ダブルトルネードとは別の連携技が貫きゴールとなった
「名付けるなら、ツインブーストF」
またもや、雷門ベンチから目金の声が聞こえてくる
なんか、元気そうだなアイツ
此方としても、このままやられっぱなしではいられない
豪炎寺と鬼道の組み合わせはマズイが、ボールを回さない事でしか対策は出来ない
ペルセウスが、ドリブルで雷門ゴールを目指し走る、ペルセウスにもヘブンズタイムの弱点は伝えてあるが、円堂のマジン・ザ・ハンドはペルセウスだけじゃ破れない
俺か照美がペルセウスの天空の刃にシュートチェインの形で、必殺技を撃つ必要があるから俺と照美もゴールを目指していく
世宇子の火力トップ3のストライカーである俺達の前に風丸が現れ、右手をある形に変える
あの形は、忍者とかの形だな
「分身ディフェンス」
俺達は目の前で三人に増えた風丸に驚き一瞬動きを止めてしまい、ペルセウスが風丸にボールを奪われてしまう
ケミカルアイを使っている俺の視点だと、風丸の動きは読めていたが、突然増えた二人の分身風丸の動きは読めない
俺の目は観察する時間が必要だから、観察出来ていない未知の選手が目の前で二人増える様なモノだ
「くそ、やられたな」
ボールを奪った風丸は行く手を塞いだハデスが、さばきのてっついの同時発動で風丸を踏み潰しブロックするが、神の両足に踏み潰されたのは風丸の分身達であり、風丸本体は無事に抜けて豪炎寺にボールをパスしている
分身フェイントだな
分身フェイントで呼び出した分身達を本体より先にさばきのてっついに突っ込ませて、本体は分身達とタイミングをずらして突破したのか
鬼道のファイアトルネードの亜種に、風丸の分身技、隠していたか
木戸川に戦国伊賀島、なりふり構わずって事か雷門
豪炎寺と鬼道は再びダブルトルネードを放つ、ポセイドンも同じ技でまたゴールを揺らされるのがゴールキーパーとして屈辱だったのか、それとも点を入れられ始め危機感を抱いたのか
ポセイドンは技を進化させ迎え撃つ
「「ダブルトルネード」」
「つなみウォール改」
津波の壁が赤黒い炎を飲み込み消火し、弾くが風丸が素早く走り込んで来て弾かれた球を確保しようとしたハデスから掠め取り必殺技を放つ
「マッハウィンド」
必殺技を使った直後、無防備なポセイドンの隙を付いて放たれた超速の弾丸の様なシュートは、キーパーも反応出来ず3点目を許した
「オイ、ポセイドン」
「カ、カオスぅ、次は必ず止める、だから」
俺が声を掛けるとポセイドンは怯えたように答えるが、別に俺は怒ってねえよ
あの技、威力的には世宇子の選手なら誰でも止められるから大したことは無いが、速さだけは脅威だ
技を繰り出した直後にあの速さを撃たれれば、俺でも初見はキツイ
「あれは、しょうがない」
「寧ろ、技をを進化させたんだ、上出来だよ」
「世宇子の守護神はお前だ、引き続き任せる」
「あ、嗚呼、任せろカオス」
これで、雷門は3点入った、俺達世宇子は4点
俺達がまだ勝っているが、もう入れさせる訳にはいかない
鬼道と豪炎寺の連携をさせなければ問題ない、連携技を使われても止められる筈だ
風丸の分身技ももう俺には通用しない、こぼれ球も狙われない様に俺が拾いに行けばいい
円堂のマジン・ザ・ハンドは、今の世宇子の火力ではぶち抜けないがやりようはある
「っち」
目を使い過ぎてるな、だが今解除すれば雷門の進化に対応しきれなくなる
対象を絞るか、俺自身と円堂のみでいいか
他の奴に関してはもう大体わかった、読み切れる
一番重要なのは、あの魔神をぶち破る事だ、それ以外はどうでもいい
ヘブンズタイム破りについて調べたんですけど、納得のいく破り方が無かったのでオリジナルです
連続で3回までは使えるけど、4回目は発動しない
時止めの時間についても、1回目が5秒止めたとすれば、2回目は4秒、3回目は2秒といった感じで減ります