もってけ、ダブルだ
影山総帥の命により僕とカオスは雷門中に訪れていた
「テメエ、宣戦布告しに来やがったな」
と雷門の桃色の髪の坊主の彼が言う、ふっ宣戦布告か面白い事を言うね
宣戦布告とは、戦う為にするものだ僕らは戦いに来た訳では無いというのにね
「違うね」
「まあ、所謂降伏勧告かな」
「君達は戦わないほうが良いよ、それが君達の為だ」
雷門の選手が何でだよと、言うなぜなら
「君達は負けるからさ」
雷門側に衝撃が走る、所でカオスは何処に行ったのだろうか?
正門までは一緒に来た筈なんだけどね?
カオスの事は一旦置いておいて理由を語っていく
「神と人間が戦っても結果は見えているだろう?」
「自分が神だとでも言うつもりかよ」
「さあ、どうだろうね」
実際これに関しては本心だ、彼ら雷門の実力はもう既に分かっている
準決勝の試合の内容から僕ら世宇子より雷門の実力は低い
彼らが負けるだけならばまだいいが、実力差があり過ぎれば帝国学園の時みたいに怪我をさせてしまうからね、僕らの必殺技は少々荒っぽい
「勝負はやってみなければ分からないさ」
雷門キャプテンの円堂君が反論する、影山総帥の特に気にしているのが彼か
「リンゴが木から落ちるのは必然だろう、世の中には逆らえない事実ってものがあるだろう」
「それはそこにいる彼、鬼道有人君が知っているんじゃあないかな」
鬼道君は怒りに任せ前に出ようとするも隣の豪炎寺君に止められる
まあ、彼はベンチで自分の仲間達が倒れていくのを見ている事しか出来なかったんだ
僕が同じ立場でも、彼と同じ事をするだろう
「僕達と君達の差は正しく神と人と同じだ」
「練習だけで僕達との差を埋められるものではないよ、練習も無駄かもしれないよ?」
円堂君が怒りに震えながら言う
「うるさい」
「練習が無駄だだなんて、誰にも言わせない」
「練習はおにぎりだ、俺達の血となり肉となるんだ」
成程ね、練習はおにぎりか
「あはははは、上手い事を言うね」
ふふっ、カオスが昔言っていた「身体はエナドリで出来ている」って発言よりは何倍もマシだね
その後も何か詠唱していたけど何だったかな
「笑う所じゃないぞ」
僕が親友の懐かしい発言を思い出していると、円堂君が怒りの籠った目で僕を睨んでいる
しょうがないね、力の差を見せて分からせる必要があるかな
「いやいや、笑うトコだろーよオイ」
「座布団くれてやりてえぐらいだぜ」
いきなり現れた人物に対して雷門側は驚いている、僕も気づいたのはギリギリだったからね
雷門で気付けた人はいないんじゃないかな
「誰だよ」
「いきなり現れた様に見えたぞ」
「お前は!」
やれやれ派手な登場だね、僕と円堂君の間に乱入してきたのは
「どこに行ってたんだい、カオス」
「エナドリ飲み過ぎてトイレ行ってた」
さてと
「改めて自己紹介しようか、僕はアフロディ、世宇子中のキャプテンを務めている」
「彼はカオス、世宇子の副キャプテンさ」
怒りに震える円堂君と鬼道君を尻目に自己紹介をする、そういえば僕から名乗っていなかったからね
「なんで笑う所なんだよ」
「勘違いさせたみたいだが、俺は別にバカにしてる訳ではないんだぜ」
怒る円堂君の問いに笑いながら答えるカオス
「言い得て妙だよなあーって、練習はやればやるほど血肉になる」
「それをおにぎりで表すのはセンスあるなってよ、円堂って言ったよな頭いいねマジで」
カオスは円堂君を褒めて持ち上げる、カオスの口撃は持ち上げてから落とす
「だけどさ、俺達に勝てないよな?、それって練習が血肉になっていないんじゃあないか?」
「身に付かないならそれは無駄って事じゃあないのか?」
カオスの煽りに円堂君も雷門のメンバー達も怒り言い返してくる
「だから、やってみなくちゃ分からないって言ってるだろ!!」
「口先だけなら幾らでも言える」
冷静そうな豪炎寺君まで乗って来たね
鬼道君がカオスの前に出てきた
「カオス、お前は何故佐久間にあの技を使わせた?」
「はあ?、あの技?」
「とぼけるな!、あの技皇帝ペンギン1号は禁断の技だ」
「へえー、反動ある技だしな禁断の技なのか禁断って言葉何かカッコイイな、俺も技に禁断ってつけようかな」
カオスの他人事のような態度に鬼道君はカオスの胸倉を掴み上げる
「ふざけるな!!、お前達の裏に影山がいるのは分かっているんだ、奴の指示でわざと佐久間に禁断の技を使わせる様に仕向けたんだろう!!」
カオスは彼の手を掴み捻り上げつつ
「はなせよ、服伸びるだろうが」
「があああああ」
捻り上げられ苦痛の声を上げる鬼道君に仲間達は近寄ろうとするが、カオスがもう片方の手で制して続ける
「禁断だか何だか知らねーよ、使ったのは佐久間の意志だろうよ、人のせいにすんじゃーねーよ」
言い切ると同時に鬼道君を仲間の元へ放る
「影山だ?、俺達はあのグラサンのいう事なんざまともに聞いたこたーねーよ」
「それは何故か?、勝てるからだ自分達の力だけでな、反則なんざクソくらえだ」
「そうさ、ここに宣言してもいい、僕らは正々堂々と戦ってきた」
「それにね、神が人に対して反則をする必要が何処にあるというんだい?」
僕らの言葉に彼ら雷門は黙るが、それでも目には闘志が見える
「なら、こうしようか」
当初の予定通り、降伏して棄権しないのなら心を折るだけだ
覆しようの無い圧倒的な力の差を見せつける必要がある
僕と円堂君の1対1、僕のシュートを止められたら円堂君の勝ちだ
観客を見回すと雷門メンバーは皆心配そうに円堂君を見守っている、カオスはピンク色の缶を開けて飲んでいる
「来い!!」
円堂君が構える、僕は空中にボールを蹴り上げ僕もボールの元に飛ぶ
空中で軽くボールを蹴る、近くの味方にボールをパスする様にね
円堂君は両手でシュートを受け止めようとするが、止めきれずボール事ゴールに吸い込まれた
円堂君の元に雷門の仲間達が直ぐに駆け寄ってくる、うんいいチームだね
「円堂、しっかりしろ」
円堂君は仲間の心配を他所にふらふらしながらも立ち上がり、もう一本を求めてくる何度か膝を突きそうになりながらも彼は吠える
「今の本気じゃ無いだろ!、本気で来いよ!!」
「面白いね、けれど君はもう限界じゃあないかな」
「選手交代だ」
すると、ふらふらの円堂君を下がらせて、鬼道君が僕の前に立つ
「俺がお前からボールを奪えたら勝ちだ」
「へえ、ならばこちらも選手交代をしよう、カオスー」
僕がエナドリを飲んでいる彼を呼び寄せると、彼は飲みかけの缶を僕に渡して準備する
「いいぜ、やろうぜゴーグル野郎」
「カオスっ」
鬼道君は彼に先程あしらわれたからか闘志を燃やしているようだね
それにしても、うん、やっぱり僕にはあんまり合わない味だね
スタートと同時に鬼道君がボールを持ったカオスに迫り、奪おうと仕掛けていくがカオスは目を虹色に輝かせながら鬼道君を観察しボールを渡さない
そしてカオスが右にフェイントを仕掛けて鬼道君も付いてくる、即座に左にもフェイントを仕掛けても鬼道君は付いていく、そしてまたも右左右左と彼を揺さぶり鬼道君は態勢を崩し尻餅をついてしまう
「ハイっ、これで俺の勝ち―」
一体何をされたのか見ていた観客達は分からなかったみたいだけど、やられた鬼道君はなんか気づいていそうだね
流石は鬼道君だ、総帥も円堂君と並んで気にしていたしこれくらいはかな
カオスに渡された時から少し量の減ったピンクの缶を返し
「さて、これで僕達との力の差は理解出来たと思うけど、それでも戦うというなら覚悟した方がいい、神と戦うとはどういうことなのかをね」
「俺は待ってるぜ、決勝戦で不戦勝なんて見に来てくれる人に失礼だからよバイビー」
こうして僕らは雷門中を後にした
「こんな感じで良かったのかいカオス?」
「嗚呼、これだけ脅せばグラサンも満足するだろ」
「それでも挑んでくるならこっちも本気でやるだけだろ」
「お腹減ったしラーメンでも食べて帰ろうぜ」
「いいね、調べてみるとこの辺には雷雷軒ってお店があるね」
「じゃ、そこ行こうぜ」
書いてる側からしてもカオス君態度が悪いな