ここはデュエルアカデミアの入学試験実技会場、ここでは試験官を相手に受験生達がアカデミアに入学する為にデュエルの実技を行う
実技と言っても確実に勝たねば入学出来ない訳では無く、現役のアカデミアの教員を相手にデュエルを行うので受験生達にとっては高い壁となって立ちはだかるので勝ち負けに関係なくデュエルの内容を評価される
負けたとしてもアカデミアに相応しいデュエルが出来たのならば入学は許されるのだ
アカデミアでは神のカードに因んだ3つの階級に分けられ上から
中等部からの内部進学生と新入生の女生徒のみが入れるオベリスクブルー、実力のあるエリートが多いとされるが、実際にはカーストに凝り固まっただけの本来なら実力的には疑問が残る生徒が多くアカデミア設立から続く問題の一つである
新入生の成績優秀者が振り分けられるラーイエロー、純オベリスクブルーと言っても過言ではない粒ぞろいな生徒も多く在籍している
そして落ちこぼれが振り分けられるオシリスレッド、単純に座学も実技もレベルが低く在籍している生徒の中には留年者も出ており教員も生徒もエリート意識の高い者が多いこの学園では中々辛い立ち位置である
この階級の順列についてはオーナーである海馬氏の独断で決められたとの説があるが真相は不明である、決してオシリスの使い手に対する何かがあるとは決して無いでしょう
寮の設備等も格差があり、新入生はこのスタートダッシュを決められるのかも重要である
実技試験については事前に行われた、座学の総合点数から順番が決められ後になればなるほどオシリスレッドが近いと受験生達の中で話題になっている
現在殆どの受験生の実技試験が終了し、先ほど遅刻した生徒遊城十代とアカデミア実技最高責任者であるクロノス・デ・メディチによる実技試験が遊城十代の逆転勝利により終了し、程なく本日の実技試験が終了する所であった
「本日の受験者全員の実技試験が終了しましたので続きましては特別推薦枠の試験を行います」
おや、なんか流れが変わり始めましたね
会場に残る受験生達もアカデミアから見学に来た生徒達も知らされておらず困惑しているようですね
「KC社による特別推薦となりますので、推薦者による強い希望により試験官は実技最高責任者であるクロノス・デ・メディチ氏に努めていただきます」
壇上に試験官に指名されたクロノスが上がり、会場のライトが消え入口にスポットライトが当たる、おやおやまるでサーカスのライオンの入場シーンの様ですね
現れたのは赤いジャケットを着た私服の少女、壇上まで堂々とのしのし歩いてきます
「貴女が、特別推薦の受験者で間違いないノーネ?」
クロノスに尋ねられ少女は答える
「そうだ、私はセレナだ」
「さあ、ディスクを構えるがいい皆纏めてやっつけてやる!!」
「試験は1対1なノーネ?!」
デュエルスタートです
クロノスLP4000
セレナ LP4000
先行はクロノスの様です
「私の先行ドロー」
(ふーむ、この手札なーら問題無く展開出来そうなノーネ)
(特別推薦だか何だか知りませン―ガ、先程のドロップアウトボーイとのデュエルのでの屈辱をここで晴らしてやるノーネ)
「手札から強欲な壺を発動、カードをデッキから二枚ドローニョ」
憎たらしい顔の描かれた壺が現れて、壺が割れて中からカードが二枚排出される
手札
7枚
「手札からトロイホースを召喚、このモンスターは地属性モンスターを生け贄召喚する場合、
このモンスター1体で2体分の生け贄にできるノーネ」
木馬が召喚される、この木馬にはウイルスは入ってはいない
手札
6枚
「ふっ、だがそいつの召喚で召喚権は使ってしまったな」
クロノスは一指し指を振って否定する
「ノンノン、まだ判断は早いノーネ」
「二重召喚を発動、これによりこのターン二回目の召喚が可能になるノーネ」
手札
5枚
「なんだと、召喚は1ターンに一度ではないのか?」
セレナは驚愕している
「そういうカードがある事もよーく覚えておくノーネ」
「トロイホースを二体分の生贄にし古代の機械巨人を召喚するノーネ」
手札
4枚
現れるクロノスのエースモンスター、暗黒の中世とも呼ばれる古代の機械デッキの代表カードである巨人、直前のデュエルにおいて摩天楼の中ヒーローに討ち取られているとはいえ発される圧は変わらず、会場は先程のデュエルでも現れた最強モンスターの登場に沸き上がる
「出てきたか、古代の機械巨人」
「奴のブルーアイズと同じ攻撃力3000か、面白い」
クロノスは自身のエースを呼び出した事に満足せずにデュエルを続ける
「分かっているでしょーが、このカードの前に守備モンスターは無駄なノーネ、守備力を貫通して超えた分だけダメージを与えるノーネ」
「更にこのカードで追い込むノーネ、デス・メテオを発動する―ノ」
「シニョーラセレナに、1000ポイントの効果ダメージを与えるノーネ」
「ぐああ」
セレナ
LP3000
飛んでくる火球を喰らい迫真の声を上げ膝を突くセレナ、ソリッドビジョンなので別にダメージは無い、この少女はリアクションが大きいのだ
(妙に迫真なノーネ)
「更にカードを3枚伏せてターンエンドなノーネ」
手札
1枚
古代の機械巨人
攻撃力3000
伏せカード
3枚
(伏せカードはミラーフォースと炸裂装甲、攻撃に反応して相手を破壊する罠なノーネ本当なら片方は発動タイミングが違う罠が良かったです―が、ないものねだりなノーネ)
(それにもう一枚はリミッター解除、古代の機械巨人の攻撃力を倍にする速攻魔法、ドロップアウトボーイの時の様な事にはならないノーネ)
セレナターン
「私のターンだな、ドロー」
「手札から月光黒羊の効果を発動、手札から捨ててデッキから融合を手札に加える」
手札から捨てられる黒い羊、その代わり羊は主に中核となるカードを投げ渡す
「永続魔法月光舞踏会を発動、手札から月光白兎を召喚」
月に住まう白き兎が呼び出される
手札
4枚
「月光白兎の効果により墓地からムーンライトモンスターを守備表示で特殊召喚する、甦れ月光黒羊」
兎は手に持った杵を突くと墓地より羊を現世に呼び出す
最初はクロノスの勝ちだと思われていた会場内も、最初の言動に反して堅実に着々と準備を整えていくセレナを見守っている
「更に永続魔法炎舞-「天枢」を発動、このカードの効果により私の獣戦士族モンスターは攻撃力が100ポイントアップし、私は通常召喚に加え獣戦士族モンスターを1体召喚出来る」
(私の通常召喚を増やすカードに対して驚いていたのーに自分でも使っているノーネ...)
手札
3枚
「月光蒼猫を召喚、これで貴様を倒す準備は整ったな」
蒼い猫、彼女のデッキにおける切込み役であり今回は効果を活かされない猫である
手札
2枚
「月光白兎の効果発動、自分フィールドの他のムーンライトカードの数まで相手の魔法・罠を対象に取り手札に戻す」
「月光白兎以外のムーンライトカードは3枚、貴様の伏せカード3枚を手札に戻す」
兎の持ち上げた杵にフィールドにあるムーンライト達の力が集まり、振り下ろすと同時に伏せられたカードを空中に巻き上げる
「なんでスート?!、くっ、速攻魔法リミッター解除を発動する―ノエンドフェイズに破壊されてしまいますーが自分の機械族モンスター全ての攻撃力を倍にする―ノ」
機械巨人に仕掛けられたリミッターが解除され、機械巨人のサイズが一回り大きくなる漲る力によりはちきれそうだ
古代の機械巨人
攻撃力6000
「問題ないな、攻撃力が幾らあろうとな」
「手札から融合を発動、フィールドの月光白兎と月光黒羊を融合」
「漆黒の闇に潜む獣よ、月光に映え躍動する兎よ!
月の引力により渦巻きて、新たなる力と生まれ変わらん!
融合召喚!現れ出でよ!
月明かりに舞い踊る美しき野獣! 月光舞猫姫!」
白い兎と黒い羊が融合の渦に飛び込み混ざり合い、デッキのエースである猫の踊り子が踊りながら現れる
月光舞猫姫
攻撃力2400→2500
手札
1枚
「素材となった月光黒羊の効果で墓地から黒羊以外のムーンライトモンスターを回収する、白兎を手札に」
白と黒の獣今回のデュエルでは効果をフルで使われている優秀なモンスター達である
手札
2枚
「月光舞踏会の効果発動、発動したターンのメインフェイズにデッキからムーンライトモンスターを墓地に送る、月光紅狐を墓地に」
「墓地に送られた紅狐の効果で相手のモンスター1体を対象に取り、その攻撃力をターン終了時まで0にする」
墓地に送られた紅狐の呪いなのか、ボロボロに錆びていく古代の機械巨人リミッターが解除され漲っていた力は今は見る影も無い
古代の機械巨人
攻撃力0
「これで仕上げだ、月光舞猫姫の効果発動、自分の他のムーンライトモンスターを生贄にこのターン相手モンスターは1度だけ戦闘では破壊されず、このカードは全ての相手モンスターを2回攻撃出来る」
猫の踊り子は蒼い猫を生贄に力を漲らせ攻撃に移る
「バトルだ、舞猫姫で古代の機械巨人を攻撃、舞猫姫の効果で攻撃時相手に100ダメージを与える」
クロノス
LP3900
月光舞猫姫
攻撃力2500
VS
古代の機械巨人
攻撃力0
舞猫姫がクロノスに近づきひっかき100ダメージを与え、攻撃力が0になり錆びてしまった古代の機械巨人を頭を蹴り、巨人は頭が取れそうになり態勢を崩してしまう
舞猫姫は蹴りの反動で上空を舞う
クロノス
LP1400
「これで止めだ、舞猫姫で二回目の攻撃」
クロノス
LP1300
再びクロノスに猫のひっかき傷の様な100ダメージが入り、舞猫姫は上空から急降下しながらキックを繰り出し古代の機械巨人は完全に破壊され、クロノスは破壊された巨人の残骸に巻き込まれそのライフを散らすのであった
クロノス
LP0
セレナwin
「さあ、次はどいつだ」
いや、だから1回でいいんだって
セレナ
KC社による特別推薦枠であり、実技最高責任者を破りデュエルタクティクスもかなりのものであり実力的には入学の問題は無し
だが、自身のカードの効果を忘れていた疑惑と試験のルールの把握に抜けがあり座学に対して不安が見られる、それに加え目上の人物への礼儀作法も怪しいと担当試験官により指摘がありKC社からも特別扱いする必要は無いと通達もあり、オシリスレッド所属とする