集まれ〜江戸時代藩内政シミュレーション〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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人物召喚の儀

 2年目がスタートし、俺は相変わらず開墾作業に従事していたが、晴宗から今年は砂糖大根こと甜菜の栽培を行いたいと申し出があった。

 

 甜菜……日本だと北海道、ヨーロッパではフランス、ドイツ、ロシアが産地として知られる。

 

 元々の歴史としては、葉野菜として育てられていたカブの一種を品種改良を繰り返して根っこを肥大化させていき、飼料用へと改造した品種が偶々根っこに糖を多く蓄えられることが発見され、ナポレオンの時代に糖の分離に成功。

 

 そこから砂糖が作られるようになった経緯がある。

 

 原種とされる飼料用ビート(カブ)の蓄える糖は1%だったが、現代種は20% 以上になっており、ここから更に晴宗が改造を施すことで、根中糖分の量を30%まで引き上げつつ、サツマイモ並みの丈夫さと大根並みにデカく育つようにしたのである。

 

 現在は昨夏が購入した甜菜の種を晴宗が改造したのが大切に保管されているが、3月頃に米と同じく苗作りを納屋で行なって、5月のちょうど米の苗を植える時期に一緒に畑に植えていく。

 

 そして10月頃に収穫となる。

 

 まぁそこから砂糖を抽出する作業が始まるんだが……最初のうちは錬金に抽出してもらって時間短縮かなぁ……。

 

 他には、ウニの採取が絶好調なので、サトウカエデの苗木を大量購入していた。

 

 これも晴宗が成長力と集める糖質を増やしていたが、メープルシロップの樹液が出る木である。

 

 カナダでよく育てられているが、日本でも育つ。

 

 北海道だとカナダ並みに大きく育つらしい。

 

 成長力を高めているので、樹液が取れるようになるのは15年後、それから15年から20年樹液が取ることができる。

 

 大体1本の木から40リットルから60リットル採取できるのだが、そこからメープルシロップになるのは2%から3%程度。

 

 現代のメープルシロップの木は品種改良も進み、もう少し糖質も上がってきてはいるが、高級品なのは変わらない。

 

 勿論これも晴宗が遺伝子組換えで品種改良を施し、糖質を10%まで引き上げたらしい。

 

 こっから更に世代を重ねて遺伝子的に余裕が出れば糖質を上げることもできるらしいが、現状だと成長力を上げるのと平行すると10%が限界らしい。

 

 成長力を上げているのは、サトウカエデの木は家具や家を作る木材として適しているため、将来家を増やすときに木材不足にならないようにという将来を見据えての一手だった。

 

(今を豊にしつつ、俺達が居なくなっても子孫が繁栄できるような土台作りを……あと俺達が今頑張っておけば老後が楽になるからな……)

 

 そんなことを考えながら、俺は開墾を続ける。

 

 現在建成の妖精の数は80体まで出せるようになり、40体はウニや海産物採取、残りの40体は俺と一緒に開墾作業を続けていた。

 

 領民の方は、米をもっと食べたいという日本人に組み込まれた米への追求心で、灌漑設備や水路の設置作業を続けていた。

 

 雪があまり積もらない地域だから冬も何とか作業できているが、日本海側スタートだったら、冬活動不可能になるからなぁ……。

 

 でも着実に田んぼにできる面積は増えており、現状10町分が田んぼにできるようになっており、冬が終わるまでには20町分いけるかいけないか程度っぽい。

 

 20町まで増やせれば、今年の収穫量計算で約750石分。

 

 今年は無理かもしれないが、来年には現在1500石くらいは目指せそうかな? 

 

 とりあえず目標は大名としての格と同じ1万石。

 

 まぁ米は余ることはないだろうし、うちにやってくる商人に売ってしまってもいいし……。

 

「そうなったら現代米の美味しさが広まってしまうかもな……ニヒヒ」

 

 それ以外の作物も勿論作る。

 

 今年は大豆を多く育てて、錬金が味噌や醤油、豆腐を大量に作るつもりでいる。

 

 この時代の人豆腐が大好きで、豆腐田楽食いたいって爺達が言っているくらいなので作ってやりたいし、味噌汁の具としても欲しかった。

 

「あとは木材加工をして、温室にできる納屋を増やしていかねぇと」

 

 とにかく苗作りで、ビニールハウスが建築できるようになるまでは大きな納屋で我慢するしかない。

 

 領民達も寒い日は納屋を暖めて作業場代わりにしているため、必要だし、あとは来てくれる商人を毎回うちの屋敷で持て成すのも防犯上よろしくないだろう。

 

 というわけで冬の海が荒れて商人達が来ない間に宿場を建設。

 

 今は形だけだが、商人達が滞在するのが増えてくれば活用できるようになるだろう。

 

 そんな未来を夢見て開墾作業を続けるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そろそろ玄武の能力がどれくらい指定できるか試してみよう……ということになった。

 

「えっとwそうですなぁwww」

 

 まず性別、年齢、どんな世界か、この世界への適合率、この世界に来ての満足度合いの高さ、職業が選べるらしい。

 

「言葉は転移した瞬間から日本語で話すことができるようになるのと、この世界に病気は持ち込まないのとこの世界の病気への免疫をある程度身につけてくるらしいですぞwww」

 

「ふーん、今のうちだととにかく女性が足りてないからな……世帯者に成りたい家臣も多いし」

 

「別のアイヌの民族とか船で他所から流れ着いたって言えば領民達も信じるだろうし……あ、そっか……秋翁がいるから、この世界の常識や生活に必要な技術はすぐに教えることができるのか」

 

「漢数字が主体なのに、いきなりアラビア数字使い出すのかw」

 

「まぁ召喚したら俺の技術伝授とセットだな……さてどんな世界にする」

 

 性別は女性、年齢は20歳未満、この世界の適合率は90%以上(低ければ低いほど異世界人 90%だとほぼ日本人風の顔立ち)、この世界での満足度は80%以上までは、話し合いですんなり決まった。

 

 どんな世界でどんな職業にするか……。

 

 無数に世界があるらしいから、設定すれば誰かしら来るらしいけど……。

 

「ムフフ、男女比1対99とかでもいいんじゃないですかなw」

 

「それ、お前の趣味だろ」

 

 病気に成らないってことは終末世界やゾンビ世界でも何とかなるはずである。

 

 色々新しい知識は持っていた方がいいのと、今足りてないのを考えて鍛冶師か大工をお願いした。

 

「レッツ召喚!」

 

 玄武が手を床に付けると魔法陣が現れて、15歳くらいの黒髪黒目のアジア系の人が召喚された。

 

「はぁはぁはぁ……こ、ここは」

 

「召喚成功!」

 

 彼女に自己紹介をしてもらうと、地球が宇宙人に支配されて家畜化された世界で生きていた少女で、家具作りをさせられていたが、あんまり上手じゃないとのことで、宇宙人の餌として解体される寸前だったらしい。

 

 どんな世界やねん。

 

「た、助かりました……あなた様方は命の恩人です!」

 

 涙を流しながら平伏しており、周りの皆やや困惑。

 

「なぁ……とりあえず10人くらいその世界から召喚しない? なんか可哀想になってきた……」

 

「そうするかw」

 

 10人の少女達が召喚され、秋翁が常識を教えると、領民達に異国から船で流れ着いた少女達と説明し、なんだかんだ迎え入れられた。

 

 で、少女達が家具作りに成通しているとのことで木材大量にあるから道具使って何でもいいから作ってみてと言うと、見事なタンスや食器棚を作り上げた。

 

 この手先の器用さで落第とかヤバすぎる世界だな……。

 

 なお彼女達は遺伝子操作で耐寒性能が引き上げられているらしく、うちの冬でも薄着でへっちゃらと言うと頑丈さも見せつけられ、領民達からも歓迎されるのであった。

 

「拙者のハーレム計画が……w」

 

「また別のを呼べば良いだろ……」

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