集まれ〜江戸時代藩内政シミュレーション〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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秋翁さん、紅壱さん、仙さんを採用しました!
初期10人はこれでいきます!


転生初日と能力と現状の確認

 魂状態の俺達は邪神が転生の準備をするから待っていてねって言われ、転生者同士で会話をしていた。

 

「関ヶ原以後の歴史に詳しい人っているか? あ、俺の名前は○○○……あれ? 名前が言えない」

 

『ああ、前世の名前は転生するから剥奪させてもらったよ。言いたくても言えないし、思い出せもしなくなるんじゃないかな』

 

「くそ邪神が……」

 

『そんなこと神の前で言っていいのかな〜まあ僕は寛容だから許すけど』

 

「確か大きな事象として……1600年が関ヶ原の戦いで、1615年が大坂の夏の陣、同年に武家諸法度が制定されて……1635年に参勤交代が義務化じゃなかったかな? それ以外は覚えてないな……」

 

「年号と一緒に覚えてるのだけでも十分だろ」

 

「流石に内容までは覚えてないけど、俺達の代までは参勤交代とかは大丈夫だろう。元服が何歳かによるけど、10歳から14歳くらいになるだろうから、そこスタートとすると……40歳超えているから江戸時代なら隠居しててもおかしくない年代だし……」

 

「江戸時代詳しい人!」

 

 シーン

 

「逆に考えよう……北海道の端っこなら結構自由にやっても許されると」

 

「あれ? 家督とかそういうの江戸時代だと厳しいんだよね?」

 

「ああ、厳しい。だけど父親も転生者ならある程度融通は効くだろうし、武家諸法度ができて家督の継承方法が明文化したってのがあったはずだから……」

 

「なるほど……」

 

 そんなことを喋っていると、

 

『よし、準備できたから転生させるよ!』

 

 邪神がいきなり俺達の床を抜かして、落下していく。

 

「「「うわぁぁぁ」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気がつくと、さっきまで魂状態だったに、肉体のある感覚を覚えた。

 

 あと滅茶苦茶寒い。

 

「さっむ!」

 

 徐々にこの体の持ち主の記憶と俺の記憶が混ざり合い、とりあえず今いる場所の記憶を思い出したので、居間に向う。

 

 すると俺の兄弟達が居間に揃っていた。

 

「よぉ」

 

「うっす……あのー転生した……感じですよね」

 

「ああ、皆今さっき思い出した感じで、今から父親が来る」

 

 すると老人の家臣達と一緒に30歳くらいの若々しい男性が入ってきた。

 

「よぉ子供達よ! 昨日天啓があったんだけど、全員前世の記憶を思い出したって本当か?」

 

「殿……また変な事を言い出さないでください……若君達が困惑してますよ」

 

「あ、いや……爺達……悪いが父上のことは本当だ。今さっき前世の記憶を思い出した」

 

「え? 若? 本当ですか?」

 

 老人の家臣達が困惑しているが、父親はニンマリ笑って、

 

「はは! よかったぁ! これでここでの生活も少しはマシになるぞ!」

 

 1人だけ大喜び。

 

 老人達が父親を落ち着かせて、本題に入る。

 

「父上、一応確認です……うちの立場と現状、あと自己紹介をお願いします」

 

「うむうむ!」

 

 父親の名前は宮永成継(みやなが なりつぐ)……蝦夷宮永家の初代である。

 

 出身地は近江国(現在の滋賀県)で、浅井家が織田家によって滅ぼされ、豊臣秀吉(当時は木下秀吉や羽柴秀吉)が領主になった際に家臣を募集していたので、そこに潜り込んだとのこと。

 

 出世競争は同年代の連中と競い合ったのだが、途中で大名になるには厳しいと思い、小田原征伐(関東の大名北条氏を討伐した戦い)後の奥州仕置(東北の大名をシバいた戦い)で裏方としてそこそこ活躍したが、あくまで裏方だったので、秀吉様に願い出て蝦夷地に領地を開墾できたらそこの大名にして欲しいと願い出て、

 

「そんな流刑地みたいな場所に自ら行くとは馬鹿者じゃな! 支援してやるから開拓してみろ」

 

 と言われて人員を貰って蝦夷地開拓を初めて10年が経過していた。

 

 関ヶ原の戦いでは少ない兵を率いて東軍に参加し、一応関ヶ原本戦にはいたらしい。

 

 その時の縁で、蝦夷地の所領安堵及び蝦夷の民(アイヌの人々)との交易をしても罰しないこと、江戸まで船で来ても良いことなどの条件を勝ち取ったらしい。

 

 ただこの極寒の蝦夷地……30人近く居た子供達で元服まで生き残ったのはここにいる10人だけで、母親も蝦夷地には3人を残して亡くなったか、江戸の屋敷で別居生活をしているのだとか……。

 

「10年がかりで開拓できた土地は領民1000人がギリギリ生きていける程度。うちも裕福とは言えず、領主の屋敷でもこの有り様よ……」

 

 領主の屋敷といっても隙間風が吹いてきてとても寒いし、父親はまだ健康そうだが、家臣達は骨と皮でできてるんじゃないかってくらいボロボロの状態。

 

「若達が健康そうなのが儂らの希望なのです!」

 

 家臣の1人がそう言う。

 

「とりあえず記憶が戻ったのならば、この場で元服と元服後の名前を全員に与えよう。それぞれ加護(チート)を神よりもらっただろう……1人1人答えてみよ」

 

 父親がそう言うので答えていく。

 

 そのまま名付けが行われ、こんな感じになっていった。

 

 まず全員苗字は宮永。

 

 名前とチートがこんな感じ、

 

 ・宮永晴宗(はるむね) 遺伝子組換え

 ・宮永玄武(げんぶ)異世界人召喚

 ・宮永星獣(せいじゅう)動物使役

 ・宮永昨夏(さっか)ネット通販

 ・宮永建成(たてなり)妖精召喚

 ・宮永錬金(れんきん)錬金術

 ・宮永角栄(かくえい)超能力

 ・宮永秋翁(あきおう)自身の覚えている技術を他者への伝授

 ・宮永紅壱(こういち)動物に高い知能と能力を与える

 ・宮永仙(せん)歌を歌う能力(歌や音楽にバフ効果あり)

 

 以上10人。

 

 転生者同士でもシナジーがあり、例えば晴宗と秋翁、それに建成は晴宗が品種改良や遺伝子組換えをした作物を、秋翁が持つ高い農業知識を建成が召喚する妖精に伝授することで、農業生産力を高めることができる。

 

 しかも昨夏のネット通販で等価交換になるが、現代社会で売られている様々な作物を取り寄せる事が出来る。

 

 これで食料問題はある程度解決できそうである。

 

 そのネット通販での等価交換に錬金術で価値を高めた物……例えば石炭をダイヤモンドに錬金するとかすれば……初期資金くらいは手にはいるだろう! 

 

 他には、仙が獣を呼び寄せる歌を歌い、星獣が獣を使役する。

 

 そして使役した動物を紅壱が改造することで家畜化や労働力として活用することもできるだろう。

 

「凄い凄い! やっぱり転生者増やすのが正解だった! これならあと10年頑張れば普通に生活できるくらいにはなりそうだ……」

 

 父親の成継も安堵のため息を吐くのであった。

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