集まれ〜江戸時代藩内政シミュレーション〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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相槌 2 玄武の日常

 この時代鉄を作るとなると、たたら場という砂鉄を溶かす炉で火を起こして、フイゴ……送風機で炉に風を送って鉄を作らなければならない。

 

 これがこの時代毎回炉を壊して鉄を取り出していたので効率がとにかく悪いので、炉の形を工夫する。

 

 炉の形を熱効率が良いように建成さんと錬金さんと協力して、錬金さんには耐火レンガを量産してもらう。

 

 そして建成さんの妖精と鍛冶師達が協力して耐火レンガを炉の形に組み上げていく。

 

 炉を毎回壊さないといけないのは鉄を作る熱に炉の方が耐えられないからであり、そこを何とかしてしまえば継続的に鉄を作ることができる炉が完成する。

 

 砂鉄から玉鋼と呼ばれる鋼を作るのに約8時間かかる。

 

 玉鋼も鋼の一種であるが、刃物とかを作るのに向いていて、金属に粘りがあり、大量生産に向かないが、鋼としての質は高い。

 

 今作っている永代たたら場はそんな鋼の生産量を限りなく高める方法である。

 

 たたら場が完成したら次に浜辺で砂鉄を採取していく。

 

 黒い色をした浜辺の砂を箕で掬い、それを川や海の水で洗い流し、比重の思い砂鉄だけが残るようにする。

 

 川辺で行う砂金採りをイメージすると分かりやすいかもしれない。

 

 あと貝殻とかも拾っておく。

 

 砂鉄を集めたら、たたら場の炉に入れて、炭と砕いた貝殻を交互に入れて8時間燃焼する。

 

 そうすると鉄が塊になるので、炉から取り出して、熱々のうちに叩いて形を整えていく。

 

 あとは刀に焼き入れをして、冷やして、折り曲げて、また叩いてを繰り返して強度をつけていけば……

 

「うん、なかなかじゃないか?」

 

 今回は包丁を作ったが、切れ味の良さそうな物が完成する。

 

 他にもここにある道具を使えば鉄製の製品……鉄器と呼ばれるやかんだったり、鉄鍋やフライパンを作ることも可能である。

 

「よっしゃあ! 俺と一緒に質の良い鉄器や農具を作りまくって、昨夏さんが取り寄せなくても大丈夫な様にしてやろうぜ!」

 

「「「おお!」」」

 

 こうして俺は鍛冶師達の頭領として色々な道具を作り出していくことになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 パチパチと玄武がそろばんを弾いていた。

 

「ヌフフ、今年も黒字運営w」

 

 砂糖や椎茸、真珠、鮭、昆布の輸出5本柱が絶好調で、本間が何隻もの船団を動かして、江戸や日本海側の都市に運んでくれるので、日高藩の経営は常に好調を維持していた。

 

 ここ数年は毎年20万両近くの黒字を続けており、その金を一部は備蓄に、一部は昨夏のネット通販の購入費用として使われていた。

 

 ただ、小判とかは将来自分達が居なくなった時に藩の備蓄として必要だからとあまり手を付けずに、本間が運んでくれる質の良い着物をネットで換金して金を作っていた。

 

 で、最近ネット通販でよく買うのは畳である。

 

 木目の床の上に畳を敷けばある程度寒さをしのげる床暖としても機能する。

 

 い草も領内で育てられるように品種改良が行われていたが、若干苦労していたのと、江戸時代に成り立てのこの時代は、畳の生産量がごく限られた量であり、相場がべらぼうに高かったので、ネット通販で現代で作られている天然畳を買ったほうがまだ安いとして、領民達の分も購入していたのである。

 

 だいたい1枚1万5000円くらいするが、ほぼ元手無しで真珠売却の利益で、現金5000万円手に入るので、それを殆ど畳代金に充てていた。

 

 だいたい3000枚強の畳となり、流石に全部の床を畳にすることはできないが、寝室を畳に置き換えることくらいはできる量であり、それを数年かけて領民達に生き渡るように購入していた。

 

 パチンパチン

 

「うーんwネット通販で使う現金への換金も最近は相場を考えて売らないようにしていた砂糖を使ったジャムに加工することで結構ネット通販で売れるのがありがたいなw」

 

 ネット通販への換金で多いのは、

 

 ・真珠 MAX5000万円

 ・鮭 1尾5000円

 ・ジャム(いちご) 1瓶(瓶もネット通販で購入)2500円

 ・他農作物 数千万

 

 みたいな感じでだいたい1億から2億が使える金になっていた。

 

「畳代で毎年半分は消えて、残りは手に入りにくい調味料類や銭代わりのゲーセンのコインや年賀状であいかわらず結構飛んでいくなwそれがないと領内の経営が回らんのだけどw」

 

 人物召喚以外、一番財務の面を担当していたのが玄武であった。

 

 最近はよく本間や日高にやってくる商人達と交渉ごとも行い、各商人達への貸付や江戸藩邸への支援金の抽出、領内の貨幣流通量の調整と抜群の働きをしていたのである、

 

「んんwやれば結構できるようになるものですぞwシミュレーションゲームをしているみたいで楽しいですなw」

 

 そんな玄武はここ数年同じ世界からしか住民を呼んでいなかったが、ここ最近になって新しい世界からも住民を呼んでいた。

 

「んんw大海賊時代の領民が呼べるとは思いませんでしたぞ」

 

 ジャンプの伝説的漫画ワ◯ピース……に近い世界観で、別に強靭な力があったり、悪魔の実があったりはしないが、海運が発達している世界の住民を呼ぶことができた。

 

 なんでも海賊に村が襲われて壊滅しかかったところを呼び寄せたらしく、容姿は東南アジア系の顔立ちをしていた。

 

 で、彼らと徳川家からの普請でガレオン船建造に従事した船大工達が日高に合流及び技術交流が行われた結果、うちの領地にも木造船を作るドック(船を建造する場所)と召喚した際に彼らが持っていた船の素材となる苗木(通称船の木)を植えると、5年で杉とヒノキを掛け合わせた様な20m級の木が生えたのである。

 

 現在彼らは互いに技術習得に勤しんでいるが、もう少ししたら大型船を作って商船として日本全国を行き来できるようになれば更に収益が上がると玄武はほくそ笑んだ。

 

「それに海の民だったからw漁業にも通じていて良かったですぞw適合率が高かったからか、獲れる魚も近い種類が多いって言ってましたしw」

 

 彼らのお陰で食卓に鮭や川魚以外の魚が並ぶようになっていた。

 

「んんw次はどんな世界から住民を呼ぼうかなw色々な住民がいたほうが遺伝子プール的にも良いですぞw」

 

 なお後々サキュバスとインキュバスみたいな住民を呼ぶ事になり、血統が汚染される事になるのだが……それは後々の話。

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