集まれ〜江戸時代藩内政シミュレーション〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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農業のレパートリー

「もっと作物のレパートリーを増やさないとな」

 

「現状でも結構多いと思うけど?」

 

 ある日のこと、俺こと晴宗と昨夏、秋翁の3人で農作物の事について話していた。

 

「木綿も育て始めたし、領民の数が増えたことで、収量もどんどん上がってるじゃない」

 

「そうなんだが、昨夏みたいにネット通販や農作物の種や苗を取り寄せられる能力持ちがなかなか現れてないんだよな」

 

「確かにそれはそうね……」

 

 強力すぎるチートは邪神によって制限される。

 

 第三世代の転生者はどちらかと言うと個人技を拡張したチート持ちが多い傾向があるので、俺達3人は後からやってくる転生者達になるべく良い基盤を引き継げるように頑張っていた。

 

「現状強化し続けているそらななつ改5……いや真日高米は米という枠組みを脱しようとしているけど」

 

「収量やばいことになってるもんな……米というより別種に近く成りつつあるからな」

 

 14年間毎年品種改良と遺伝子操作を加え続けた結果、寒冷地でも田植えから3ヶ月の短期間で収穫ができるようになり、雪解け直後の4月上旬に植えれば6月下旬には収穫でき、そこから稲刈り、稲を天日干し等の作業を行い、また田んぼを作り直して7月下旬に苗を植えれば10月中旬に再び収穫できるのである。

 

 そこから小麦を植えれば来年の春先に成長して4月に収穫、そしたらまた米を植えて、7月下旬に収穫、そしたら秋まきのジャガイモを植えれば雪が振り積もる前に収穫となる。

 

 肥料はいるが2年で米3回と小麦、ジャガイモを1回ずつ収穫できるこの農法は日高の農業に革命をもたらしていたのである。

 

「あと真日高米は既存種の8倍から10倍の稲穂を実らせるからなぁ……その分背丈が大きくなったけど、茎も太くなったから倒れないし」

 

「それで味がいいから領内消費量も馬鹿にできないからな」

 

 それまでパン食だった異世界人達も米の美味さに気がついた瞬間から米食に切り替えており、領内の消費量とどんどん多くなっていた。

 

 最初の頃は1石150キロで領民1人が食べる米の量だったが、最近では倍の量を食べるようになっていた。

 

 約7000人の領民が現在平均して1年間消費する米の量は200キロ。

 

 これはまだ小さい子供が多いからというのもあるが、これからどんどん子供も大きくなれば250キロ、300キロと食べるようになるだろう。

 

 ただ現在の米の収穫量は3万石に達しており、水路の整備を行えば更に伸びるであろうと予想されていた。

 

「あと最近は領民の数がボトルネックになってる。開墾して領地はどんどん広がっているけど、それを耕せる領民の数がそろそろ限界に達する。これ以降は人口を増やさないと収穫量を増やすことは難しいだろう」

 

「それでもまだ現代の日高町の枠組み内で収まってるからな……北海道広すぎる」

 

 私達の生きているうちに苫小牧まで領地を拡張できるかな? 

 

「うーん難しそうだな……」

 

 ちなみに領内の行き来は品種改良して、どんどん大型の馬にしていっている引き馬ことばんえい馬がリヤカー型の馬車を動かしていた。

 

 ゴムが自給自足できるようになったことと、相槌の作った機械で簡易的なゴムタイヤを作ることができるようになり、それらを組み合わせたリヤカーが量産されていたのである。

 

 大八車とは違い、リヤカーはフレームを金属で作るため、大八車車よりも頑丈であり、軸を工夫することで、円滑な旋回をすることができるようにもされていた。

 

 それと建成の妖精達(現在500体操れるようになった)をフル動員して、錬金が規格化された石材を作り出し、それによって石で舗装された街道が整備されていたのである。

 

 その街道をメインストリートにしつつ、周りに領民の家や集合住宅が建ち並び、その少し逸れた場所に温泉が湧き上がっている場所が複数ある……という状態であった。

 

「領民の数で開拓が止まるとは……」

 

「逆に言えばここいらで一度立ち止まって、内政の効率化をしていくべきってことじゃないかな?」

 

「確かに……米は現状頭打ちってところだから、山でも育つ作物を育てるべきか?」

 

「となると果樹系になるが……リンゴとかを育てるべきか?」

 

 リンゴは寒い地域で育てられる果実で青森が有名だが道南でも育てることは可能である。

 

 逆にみかんとかは寒すぎて普通なら育たない為、品種改良は必須である。

 

「他にはキノコ類の人工栽培か」

 

「椎茸と同様のやり方で幾つか作れる品種があるから、椎茸だけじゃなくて、なめことかエリンギとかも増やせれば食事が豊かになるか……」

 

「うーん、それにしたって、人口が足りない……」

 

「玄武にもっと呼んでもらう?」

 

「それをやると日本人の割合がどんどん薄くなっちゃうけど……開拓が止まるよりは良いのかな?」

 

「なるべく元気な子供を多く産める様な人類居ないかな……」

 

 この様にして新しく玄武が召喚する事になるのが男も殆どが男の娘インキュバスに色々豊満なサキュバスっぽい繁殖特化の人類が召喚されることになるのであった。

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