《・・・・・・なんで私こんなの着せられてんの?》
すみれは困惑していた。今もまだ、祠は直っておらずすみれは不安定なままなので、お姉さん状態のままだ。
で、そのすみれは、なぜか逆バニー衣装を着せられていた。無論、ニップレスはつけてある。
『なんでって・・・・・・私が見たいからだけど。やっぱりさ、おっきいおっぱいには逆バニーが合うと思うんだよね、私。まあ、ロリ逆バニーもアリだとは思うんだけど・・・・・・』
《いや知らんし・・・・・・》
『まあ、どこぞのスケベ大学学長さんは逆バニー嫌いみたいなんだけどね』
《何? 誰?》
『・・・・・・ハッひょっとして、逆バニー嫌いな人を女体化させて逆バニー衣装着せたらめちゃくちゃ味わい深いことになるのでは・・・・・・!? 新手の屈辱プレイの誕生なんじゃない!?』
《いやそれこそ知らんし》
すみれは、顔を赤らめて胸と下の方の部分を手で隠すようにする。
《ていうか、こんな格好めちゃくちゃ恥ずかしいよ・・・・・・うう・・・・・・》
思ったよりもバカみたいな格好で屈辱だし、男だった時にはもちろんこんなギャグエロみたいな格好をしたことがない。今までにしたことない格好だし、すみれには恥ずかしすぎた。
『でも、ちゃんと着てから恥ずかしがってくれるすみれちゃんが私は好きだよ』
まあ、元男の逆バニー恥じらい姿、ご馳走様ですと言っておこう。
『とりあえずじっくり観察させてもらうよ。このニップレス剥がしていい?』
《いいわけない》
そんな感じで一通りユキの観察が終わったあと、2人は普通に世間話に戻った。すみれは逆バニーのままだけどいいのだろうか・・・・・・。
『そういえば、祠破壊の犯人ってまだ見つかってないらしいね』
《そうだねー。村長さんも血眼になって探してくれてるみたいだけど・・・・・・》
『うーん・・・・・・一体誰なんだろうね。こないだはうっかりで壊しちゃったわけだけど、もしこれが故意犯だったんだとしたら簡単には名乗り出てくれないだろうし・・・・・・』
と、そんなふうに話していた時だった。
「ふふふ・・・・・・どうやら私の話をしているみたいね!」
そんなふうに話していると、何やら割り込んでくる者があった。
《『!?』》
2人が声のした方へ振り向くと、そこには暗めの緑色の髪と目を持つ少女がいた。真っ黒なキャミソールみたいな服に、ショートパンツというけっこう露出高めな服装の高校生くらいの少女。その少女の右手には──
《け、拳銃・・・・・・?》
どこから手に入れたのだろう。因習村には似つかわしくない拳銃が握られていた。拳銃には、何やらお札のようなものがベタベタと貼られていて、何やら異様な雰囲気を醸し出している。
その少女は、すみれに向かって言った。
「久しぶりね!」
《・・・・・・いや誰?》
「ちょ、古典的なネタはやめなさいよ!」
《いや、ネタとかじゃなくて、普通に初めて会ったと思うんだけど・・・・・・》
全然見覚えがない。記憶にかすりもしていない。キリカの時と違って、マジだ。読者のみんなだってそんなキャラに覚えはないだろう。
「失礼ね! すごく最近会ったじゃない!」
その少女はいやにテンション高めにこう言った。
「あの宿屋で会ったでしょ! 弟をお風呂に入れてもらったじゃない!」
・・・・・・言われてみれば。
確かに見覚えがあるような・・・・・・? そういえば、確かに暗めの緑色の髪と目を持つ少女がいたような気がする。確か、母親を呼びに来ていた。それがきっかけですみれは子供、この子の弟をお風呂に入れることになったのだった。
《あー、そういや確かにいたなあ・・・・・・いや、流石に憶えてるわけなくない? 読者だって憶えてない・・・・・・ていうか気にも留めてないでしょ。そんなご存知! みたいに出てこられても・・・・・・》
「はー、やれやれ。これだから妖怪の類は・・・・・・」
すみれが冷静にツッコむと、少女はいかにもやれやれと言わんばかりのポーズをとってやれやれと言った。そこそこイラっとくる。
『で? そのモブダンス少女は今日はどんな用件で来たの?』
「モブダンス・・・・・・まあいいわ。今日はね、自白しに来たの。それと宣戦布告」
『自白? 宣戦布告?』
「そう!」
少女はビシッと祠があったところを指差してこう言った。
「その祠を壊したのは・・・・・・私なのよ!」
『《・・・・・・は?》』
「私は代々妖怪退治を生業としてきた闇緑家の末裔、闇緑ネルラ! すみれ、あなたを退治しに来た! 宣戦布告よ!」
『《・・・・・・は?》』
どうやら、そういうことらしい。
この日、退妖のネルラがすみれに宣戦布告を仕掛けてきたのだった。
「・・・・・・あの、それでさ。早速退治・・・・・・する前にその服着替えてくれない? 目のやり場に困るんだけど・・・・・・」
『嫌だね』
「《ええ・・・・・・》」
逆バニーは継続みたいだ。