楽園に至るには   作:NTT.T

16 / 18
微かな違和感

 

アビドスでユメ達と過ごす事にも少しづつ慣れてきた今日この頃。

 

生徒会室でいつもの様に作戦会議や、やるべきことなどを話し合っていると、ユメが突然勢いよく立ち上がり、話をし始めた。

 

「………宝の地図?」

 

「そうだよ!ここにある生徒会が管理してた書庫とか色々探してたらねー、なんと見つかっちゃったんだよ!」

 

私やホシノにまるで良い物が見つかったと親に報告するような雰囲気で、その宝の地図を見せつけてくるユメ。

 

「…………成程な。確かに、まだ見る事が出来ていない資料も確かにあるはずだ。そのような物があっても不思議ではないな」

 

それにしても、宝の地図、か。見た所、紙はかなり古びている。仮にこれが本物だとして、果たして今もその宝はあるのか……探しきれていないだけで、実は宝がまだ眠っている可能性は否定出来ない。

 

だが、これがいつの時期のものか分からない以上、現在のアビドス砂漠と座標が少しずれている可能性がある。探すにしても、かなりの重労働になるだろう。

 

私としては、宝を探すのはあまり推奨出来ないが………

 

「いやーこれで借金かなり返せるんじゃないかなー!ワクワクしてきたよ!」

 

………ここまで嬉しそうな表情を崩すというのはな……だが、これは私が伝える義務があるだろう。

 

そう思い、私は宝の地図をキラキラとした目で見ているユメに話しかけようとしたが……ホシノがその前に話し始めた。

 

「…………ユメ先輩」

 

……マズイな、ここ最近分かった、いや、なんとなく察してはいたが、ホシノはたまにユメが楽観的な思考をする事を嫌う傾向がある事がわかった。このままでは───

 

と、私が仲裁する心構えをしていると───椅子に座り、下を向いていたホシノは立ち上がり、ユメと同じ様にキラキラした目をしていた。

 

「それを早く言ってください!こんな所で時間を食っている場合ではありません!ユメ先輩もゼハートも早く準備をしてください!」

 

「そうだね!早速準備から始めよー!!」

 

「……………分かった」

 

……どうやら、私の観察眼もまだまだなようだな。まさか、ホシノがこの場でユメを肯定するとは………普段はユメのストッパーをしているホシノがこうなっては、私だけではどうしようもない。

 

いや、逆に考えてみるとしよう。宝探しとやらがどのような形になるかはさておき、最近のホシノは少々疲れ気味だったからな。これで少しはストレス発散もできる可能性はある。

 

私も準備するとしよう。

 

「所で、準備といっても具体的にどのような準備をするつもりなのだ?アビドス砂漠に行くなら、水分、コンパスは必須として、後はスコップ、いや、念の為にピッケルも必要か?」

 

当然、宝の地図も必須にはなると思うが………

 

「大体そうかな!後は………水着、とか?」

 

「………?水着?」

 

………おかしいな。私は話を聞き逃していたのか?何故水着を着る必要があるのだ?本当に分からない。

 

「そうそう水着!実はこの宝の地図に描かれてる目印がある所って、昔オアシスがあった場所と綺麗に合致してるんだよ!だから、もしかしたら掘り当てちゃうかも?という事で、水着なのです!」

 

「……珍しくユメ先輩が計画性を持って行動しています。雨でも降るのでしょうか……」

 

「ふふん!という事で、まずは制服の下に水着を着て────」

 

そこで服を脱ごうとするユメ。いや待て、待ってくれ!!

 

「待て待て待て!?ここには私がいるのだぞ?!忘れたのか!?」

 

「─────あぅぅ……」

 

自分が何をしようとしたのかを理解してしまったユメは顔全体を赤くし、しゃがみ込んでしまった。………これは、私はどう対応すれば良いのだ……?

 

「……やっぱり、ユメ先輩はユメ先輩でしたね」

 

 

 

 

 

どのような感情でいれば良かったのかも分からない事故が起こりかけてから少し時間が経過した現在、私達は目的地に着き、早速採掘を始めていた。

 

雲ひとつない晴天の中、日は激しく照りついている。その快晴の中で、さらにはこの砂漠で作業をしていることも相待って、かなりの暑さとなっていた。

 

………当然だが、私は水着などは持っていない。なので、作業は制服でやっている。

 

そしてだが、ユメ達の方を向くような事は決してしない。既に水着に着替えているはずだからな。幾ら付き合いが少し長くなったとはいえ、見られたくはないだろう。

 

雑念を消し、自分がすべき事に専念しようと手を動かしていると、背後で会話が聞こえ始めた。

 

「……というか、今更気が付いたんですが……あのオアシスって確か枯れてませんでしたっけ?」

 

作業をする手を止め、汗を拭いながら疑問を呈するホシノ。水着は体のラインがかなり出るもので、ゼハートが極力見ないように心掛けているのは賢明な判断だと言えるだろう。これもXラウンダーの力なのだろうか……

 

「え?………言われてみれば、そうかも……?」

 

同じく、いや、一般的な男子生徒が見れば間違いなく色々と情緒がおかしくなるであろうスタイルを、惜しげもなく見せびらかしている(本人にその意思はありません)ユメも作業の手を止め、ホシノに質問された事で頭の中で改めて情報を整理してみると、確かにそうかもしれないと考えたようだ。

 

「…なら、わざわざこんな格好でやる必要無かったのでは……?」

 

……いや、その通りだな。私達も気付けなかった落ち度はあるとはいえ、わざわざ水着にする必要性はなかったな……

 

心の中で私が同感していると、ユメが少し沈黙した後に反論した。

 

「………い、いやほら!汗とかかいちゃうし、この方が何かといいよ!きっと!機能性は抜群だよ!?」

 

「……まあ、今更また制服を上に着るというのも暑いですしね。このまま作業でも続けましょうか」

 

「そうそう!あ、そういえばゼハートくん、そっちで何か見つかったー?私達の方はホシノちゃんが物凄いスピードで掘り進めてるんだけど、何も無さそうなんだよねー……」

 

「……いや、私も掘り進めているが、一向に何かが見つかる気配はないな」

 

幾ら掘っても出てくるのは砂だけだ。砂漠の中から何かを探す事の無謀さが少し分かったな……

 

それにしても、薄々察していたが……この宝の地図はもしや、何かの悪戯のようなものだったのだろうか?

 

いやだが、ならば何故、ユメ達が見つけられていないような所にそんな物を保管しておく必要があったのだ?校舎内に保管されているという事は、間違いなくこの宝の地図には意味がある筈だ。

 

一度、再確認してみるとするか。

 

「ユメ。私に宝の地図をもう一度見せてくれないか?」

 

「え?良いけど……なんで後ろ向きながら手をこまねいてるの?普通にこっち向いても良いよ?」

 

「いや、だが……見られるのは嫌なのではないか?その……水着姿を」

 

「……嫌だったらこんな事しないよ?ねーホシノちゃん?」

 

「…そうですね。私も、貴方になら見られても大丈夫です。邪な目で見てくるような人ではないという事は、この短い間で理解出来ましたから」

 

………信頼してくれているというのは、素直に嬉しいのだが……いや、本人達がそれで良いと言っているのだ。そうするとしよう。

 

そして、私は彼女達の方に向き直り、地図を受け取ろうと────

 

瞬間、大地が揺れた。

 

「何だ!?」

 

「こ、これは………地震ですか!?……そういえば、最近もここら辺で地震がありましたが……!」

 

……何?最近地震があった?馬鹿な……そのような話、ミレニアムでは聞いたことが無い……どういう事だ?

 

強くなる揺れの中、私は体勢を保ちながら考えに耽っていた。だが──

 

「そ、それにしても、ちょっと揺れが強くないかなぁ……!ってうわぁ!?」

 

「っユメっ!!」

 

この地震によって体勢を崩したユメを見た私は即座にユメの手を掴み、倒れないようにその勢いのまま抱き寄せた。

 

「ふえっ!?」

 

「……大丈夫か、ユメ?」

 

「う、うん!平気だよ!だから、そのー………」

 

ユメが何かを言いかけるが、そのタイミングとほぼ同時に、地震は収まった。

 

「……どうやら、揺れは止んだようだな。皆が無事で何よりだ」

 

「…………ゼハート。そろそろソレ(・・)、辞めた方が良いですよ。無意識だとは思いますが……」

 

………どういう事だ?ホシノが言っている事の意味がいまいち分からないが………待て。

 

「…………っは!?すまないユメ!!不快だったか?!」

 

ユメを片手で抱き寄せたままだった事に気がついた私は、ユメから即座に離れた。

 

しまった……!!片腕で抱き寄せたままだった事を完全に失念していた!不覚だ……!!幾ら考え事をしているとはいっても限度があるだろう……!!

 

「う、ううん!大丈夫だよ!倒れそうになってたもんね私!寧ろ私が迷惑かけちゃったって感じだよ!」

 

「………そうか」

 

相変わらず寛大だな。だからこそホシノにここまで慕われているのだろうが、な。

 

……まあ、それはさておき。取り敢えず、提案してみるとするか。

 

「提案なのだが、一度アビドスに帰らないか?また地震が起こるとも限らない。お宝とやらが見つからなかったのは残念だが、安全を考慮するなら帰るのが得策だろう」

 

それに、校舎の中にある書庫で調べたい事がある。……あの宝の地図も、帰りながら見返すとしよう。

 

「……それもそうですね。一度帰った方がいいでしょう。……ほらユメ先輩、そんな所で蹲ってないで早く立ってください」

 

私がやる事を整理していると、蹲るユメの腕を引っ張り、立ち上がらせたホシノ。心なしか、ユメの耳が赤く染まっていたような気がしたが……気のせいだろう。

 

私は自分にそう言い聞かせ、一度この場を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「…………成程。確かに、この資料によると、どうやらアビドス砂漠では不定期に揺れが発生しているようだな」

 

アビドス砂漠から帰った後、ホシノやユメに書庫にある資料の確認がしたいと申し出た私は、先程の地震に関する資料を入手していた。

 

どうやら、このアビドス砂漠では稀に地震が発生するそうだ。それの周期は定かではなく、ここ近年は起こっていなかったとこの資料には記されている。

 

「……ホシノ達が言うには、ここ最近だけでもその地震とやらは数回起こっているそうだ」

 

そして、地震が起きていた場所はアビドス砂漠だ。コレは間違いない。ユメ達がそう言っていたからな。更に───

 

「良く見なくても分かるが、この地図に記されている印は複数ある。そして、これはどれもアビドス砂漠に書き込まれている」

 

これがもし、宝の地図などではなく、揺れが発生した箇所を記録した物なのだとすれば………宝が無かった事に説明が付き、このような場所に保管されていた事にも説明が付く。

 

だが、だ。そうなのだとしたら、砂嵐、そして地震がアビドス砂漠で起こっている事になる。

 

少なくとも、私のいるミレニアムで地震が起こった事は私の記憶上ない。ゲヘナでも、トリニティでもだ。もしあったのならニュースになる筈だ。……なのに何故、アビドスだけそのような事が重なって起きるのだ?

 

その時だ。ふと、ある事に気がついた。

 

「………この印、不規則に並んでいる訳では無いような気がするな」

 

そう、不規則に、間隔をかなり空けて並んでいるわけではなく、連続性がある。何故だ?コレが本当にただの自然災害なのだとしたら、ここまで綺麗に発生する場所がズレるものなのか?

 

それにだ、あの揺れは間違いなく移動していた(・・・・・・)。震源が移動するなどある筈がない。………なら、まさか───

 

そう考え込んでいると、誰かがドアを開けて入ってきた。

 

「……ゼハート。まだ居たんですか?もう夕方ですよ?」

 

「む……しまったな、集中し過ぎていた」

 

後ろを振り返って確認してみると、部屋に入って来ていたのはホシノだった。心なしか少し呆れられているよう気がしなくもないな………

 

「そこまで何を調べていたんですか?」

 

「ああ、先程の地震について少しな」

 

「……何か分かったんですか?」

 

「………そうだな。どれも私の憶測に過ぎないが……一つだけ、言える事はある」

 

私がそう言うと、ホシノは気になったのか、私に質問をして来た。

 

「その、分かった事というのは?」

 

「……アビドス砂漠には近づかない方が良い、という事だ。あそこには、私達の想像の域を超えた何かが潜んでいる気がするのだ」

 

「……私達の想像の域を超えている、ですか……そういえば、私が少し前に遭遇した、逃げ遅れたヘルメット団の一員が────」

 

 

 

 

 

『ま、待ってくれ!!もう分かった降参する!!だからこれ以上攻撃するのだけはやめてくれ!!』

 

『……其方から攻撃してきて、いざ自分に都合が悪くなったらやめて欲しい?ふざけるのも大概にしてください』

 

『…………確かに……い、いや分かった!情報を渡す!』

 

『……情報、ですか?』

 

『ああ。………なんでも、アビドス砂漠には………巨大な白い蛇(・・・)が出るとかガハッ!?』

 

『……真面目に聞いた私が馬鹿でした。……取り敢えず、このまま放置でいいでしょう。武装は貰っていきますが、貴女が悪いので』

 

 

 

 

 

「………という事を、言っていたような、言っていなかったような……」

 

「……成程。蛇、か」

 

確か、白い蛇は幸運の象徴だった気がするが……どうも幸運を恵んでくれるようには思えないな。それに、現実味がない。仮に地震の正体が巨大な蛇が地中を移動したものによるモノだとするなら……どれ程の大きさになるのだ?

 

「まあ、ヘルメット団の戯言だとは思いますが……アビドス砂漠に気をつけた方が良い、という事ですよね。分かりました。取り敢えず、片付けるの手伝いますよ。そこまで散らかっていないので、すぐ終わるでしょう」

 

私がその白い蛇とやらについて考えていると、ホシノは私の言葉に頷き、手伝うと言ってきた。

 

「良いのか?そこまでしてもらって」

 

「………ふふっ。寧ろ、私達がそれを言いたい立場なんですけどね。こうして色んな事を調べてくれたり、私がユメ先輩と喧嘩しそうになった時に止めてくれたり……至れり尽くせりですよ」

 

その言葉と同時に、資料をまとめ始めたホシノ。……手際が良いな。あとで感謝しておかねば……

 

「……いや、私に出来る事をしているだけだ。それに、協力すると言った以上、私にはお前達を見守る義務がある」

 

「…本当に年下か分からなくなりますね……その身長といい、実は年上だったりしないんですか?」

 

「……もし、年上だと言ったらどうするのだ?」

 

「うへっ!?………そう、ですね……少なくとも、納得は出来ます。感覚的な話ですけどね?」

 

………鋭いな、流石の直感だ。戦闘時には、Xラウンダーかと思う程の曲芸を披露することもあるからな。

 

……ノールックで敵を拳銃で撃ち抜いた時は流石に驚いた。

 

ヘルメット団と応戦する時に至っては、正直ホシノだけで戦闘が終わる場面もある。だからと言って一人だけに任せるわけにもいかないが……それ程強い、という訳だ。

 

先程出した書類を元の場所に直す。分類ごとにファインダーに纏められていた事もあってか、かなりスムーズに片付けが進む。ましてや、本来なら一人でやるところをホシノが手伝ってくれているのだ。効率は更に増していると言える。

 

作業に集中しているからか、お互いに無言のまま作業が続き、瞬く間に書類が一枚、また一枚と整理されていく。

 

そして、十分も経たない内に資料は全て片付いた。

 

「……ふぅ、思ったよりも早く終わったな。これもお前のおかげだろう。ありがとう、ホシノ。この恩はまた返すとしよう」

 

「………大袈裟ですよ。私達のためにしてくれているんですよね?」

 

「それでもだ。……そうだな。確か、ホシノは………いや、何でもない。それは当日のお楽しみという事にしておこう」

 

そう言いながら私は扉を開け、足を進める。

 

「え?何ですか?気になりますって!………ちょっと?足早いですよ!そんな普段早く歩かないですよね貴方?!だからちょっと────」

 

…………ああ。本当に心地が良い。

 

確かに、乗り越えることが困難な壁にぶつかっているのは確かなのだろう。だが、そうだとしても………こうしてユメ達と過ごすのは、本当に楽しい。

 

……私は、この日常を守りたい。だから────

 

『本当にそうなのか?ええ?ゼハート?』

 

「………………」

 

足が止まる。

 

『一緒にいたいからアイツらを守るんじゃなくて、アイツらを守る事で自分の罪を償えると思ってるんじゃねえのか?そうすれば、楽になれるもんなぁ?【俺は罪を償ってるから、気を楽にして生きていても良いんだ】ってなぁ?』

 

「………違う」

 

『お前は俺達を見殺しにしたから、お前みたいにアイツらがならないようにしたいからこうしてるって?それこそ都合の良い言い訳だろ?お前は最初ここになんで来たんだよ?罪の意識から逃げたいからだよなぁ?なら、今やってる事が逃避の延長じゃねえって、なんで言えるんだよ』

 

「………………違う、筈だ」

 

……だが、本当にそうなのだとすれば。私のこの気持ちは、偽りのものだという事だ。

 

彼女達と一緒にいたいと思ったこの気持ちは、ただのまやかしという事になる。

 

自らが罪から逃れる為の免罪符に、ユメ達を使おうとしているという事だ。

 

………私は、己を正当化していただけで、本当はただ誰かを助ける事で罪から逃げたかったのではないのだろうか。

 

なんとも浅ましく、愚かだ。

 

…私は、このままで良いのだろうか。本当に───

 

「………大丈夫ですか?ゼハート?」

 

……全く、他者に心配をかけるような振る舞いはしないように心掛けていたのだがな。

 

心の裡を悟らせないように、普段通りの私を作る。

 

「……いや、すまないな。少し、砂漠の暑さにやられたのかもしれない。少し早いが、私はここで帰るとしよう」

 

「……………そう、ですか。では、また」

 

「ああ。また会おう」

 

………駄目だな。

 

私はいつまで経とうと。私は、私を許せそうに、ない。

 

 

 

 

 

 

 

「………本当に、分からない人ですね」

 

私に挨拶をして帰ってしまったゼハートを見て、私はそう言った。

 

……最初は、感謝こそあれ、警戒していました。ユメ先輩に恩を売って、こうしてその輪に入ってきて、私達に何かしようとしているのではないかと。

 

ですが、実際はそんな事はなく、ただ私達の事を助けてくれました。

 

ユメ先輩が詐欺に引っかかりそうになっていれば未然に防いでくれたり、仮に引っかかったとしてもただ怒るのではなく、改善点をしっかり教えていました。

 

私が賞金稼ぎやパトロールの疲労で少しふらついていれば、そっと私の体を支えてくれて、ユメ先輩には何も伝えず『ゆっくり休め』と伝えてくれました。

 

何なら、たまに賞金稼ぎをしようとしている時に見つかってしまい、一緒にターゲットを制圧した事もありました。

 

その時のゼハートは、身体能力は私と比べるとかなり劣るように感じました。ですが、それでもそれをまるで感じさせない回避能力、そして銃撃の正確さは見事でした。

 

何より、ゼハートは私達に見返りを求めませんでした。……まあ、今では寧ろこちらがあげたいレベルなのですが。

 

……最近は、少し辛そうな顔をする事が増えたような気がします。

 

………いえ。きっと、ユメ先輩があの日、屋上で私にああ言ってくれなければ、きっと気付けなかったと思います。それ程自然でした。きっと、最近気付けるようになったというだけで、本当はもっと前からそうだったのでしょう。

 

前までの私には、ゼハートは大人のように見えました。見て見ぬ振りをするような大人ではなく、悪事を働くような大人でもなく、私達に寄り添ってくれる、そんな大人に。

 

……ですが、ユメ先輩の言葉を聞いてからは、何故でしょうか。ゼハートが───

 

 

 

道を探し求めている、迷子のように見えるのです。

 





書いてて心が痛い………でも、そんな簡単にゼハートが自分を許せるかって言われたらなんか違うし………もどかしい……!!

あ、それとですが、多分あと4、5話くらいでアビドスの過去編は終わります。……普通に詐欺になる可能性はありますが、そこはご了承ください。

最後にですが、これが終わった後に書こうと思っているのはミレニアム編なんですが……順当にいくと二章なんですよね。エデン条約編の後ってミレニアム編二章なので。

ですが、そうなるとミレニアムでゼハートがどういう立ち位置にいるか分かりづらくなる気がしたので、一章も書こうと思っています。

でもでも、過去編ばっかり見るのもなぁ……って思う人もいるかもしれないので、先に描写するのはどっちが良いかアンケートを取ろうと思います。良ければやってください。

それでは、また次回お会いしましょう!

アビドス過去編の後に何書いて欲しい?

  • ミレニアム編一章(時系列的には過去編)
  • ミレニアム編二章
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。