第21章「遊撃」
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崩壊した市街地は、もはや戦場というより“捕食場”に近かった。
ジラ の巨体は姿を現しては消え、次の瞬間には別の地点で破壊を引き起こす。その動きに呼応するように、無数の幼体が瓦礫の隙間から湧き出し、視界のあらゆる方向から襲いかかってくる。
どこを見ても敵がいる。だが、どこにも本体はいない。前線はすでに崩れかけていた。
「ストーム2より各員へ!!」
軍曹の声が、戦場を叩き直す。
「ラインを作れ!!小型は俺たちで抑える!!」
散りかけていた部隊の動きが揃う。直後、幼体の群れが一斉に飛び込んでくる。
正面の個体がまとめて吹き飛ぶ。
「了解。問題ない」ストーム3
ブラストボールスピアの重い一撃で確実に数を減らし、その場に“線”を引くように敵を止める。
側面から回り込んだ個体が、空中で砕ける。
「了解。ここは任せろ!」ストーム4
スプリガン達が高速で動きながら、必要な場所だけを正確に潰していく。
それでも数は減らない。
「押されるな!!ライン維持!!」ストーム2
直後、爆発が走り、複数の幼体がまとめて吹き飛ぶ。戦場がわずかに押し返される。
その瞬間、地面が弾けた。
ジラ が下から飛び出し、そのままラインを崩しにかかる。
だが、すでに前に出ている。
ストーム1。
何も言わず、アサルトライフルを構え弾幕を放つ。狙いは正確で、ジラの動きがわずかにズレる。その一瞬を逃さず距離を詰め、間合いゼロでショットガンを叩き込む。
一撃で巨体が完全に停止する訳では無い。それでも、顔面に衝撃を与えられたジラは確実に一瞬だけ動きが鈍る。
「そこだ!!畳み掛けろ!!!」ストーム2
指示と同時に連携が動く。
まずはコンバットフレーム隊が集中砲火
続く第二陣、ストーム3がグリムリーパー隊と共に重火力を叩き込み、ストーム4が側面に回って逃げ道を潰す。わずかな時間だが、初めてジラの動きを捉える。
しかしジラは強引に体勢を切り、地中へと潜り込む。完全には仕留めきれない。
「……逃がしたか」
だが空気は変わっている。先ほどまでの“読めない敵”ではない。
「……いける」ストーム2
周囲ではまだ幼体が蠢いているが、その動きもすでに対応の範囲に入っている。
ストームチームは崩れない。
むしろ、押し返し始めている。
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■第21章「遊撃」終