美「現在本編で若干シリアスが漂っているけど、あらすじは愉快にやっていくよ」
戦「ノイズが発生し、それにブチギレた響が暴走!その後ネフシュタンの鎧を纏う少女と仮面ライダークローズこと万丈が敵として登場!その後翼が絶唱を使い暴走!そして何やら森の中では不穏な雰囲気が...!?さてさてどうなる第5話!」
惣「一人で全部言うんじゃないよ」
翼が絶唱を使用してから数時間後。
カフェnascitaの地下室では、重い雰囲気が漂っていた。
「...戦兎、もう一度言って?」
「...万丈が、敵側にいる」
そこでは、数時間前の出来事の情報交換を行っていた。
「...なんで万丈が...!」
「でも、事情がありそうな感じはしたんだよね?」
ショックを受ける美空を気遣いながら、戦兎に確認する惣一。
「ああ。おそらくだが、ネフシュタンの少女が道端に倒れていて、それを助けたら巻き込まれた、っていうのが俺の予想だな」
「...たしかに万丈っぽいね」
「万丈だね」
「それは万丈ね」
「万丈だ」
順に美空、惣一、紗羽、エボルト。
満場一致である。
「まああいつはあの子を助けるまでは戻ってこないみたいだけど、おそらくあの二人の裏には黒幕がいる」
「ネフシュタンも誰かに頼まれてお前のボトルとガングニールをさらおうとしていたみたいだからなァ」
「戦兎のボトルを!?...ああでも万丈が言ったのか?」
「ああ。今のところはその可能性が一番高い。と言うかそれ以外ありえない」
「そうすると、ライダーシステムも向こうにバレている可能性があるわね」
その紗羽の発言にハッとする一同
「たしかにそうじゃねえか!?」
「かなりまずいなァ」
「でも、万丈が情報を漏らすわけがないと思うんだけど...」
「だが、アイツのことだ。あの少女を人質にでも取られれば...」
「ああならしょうがないか」
「そこ納得しちゃうのね?」
「まあ今後の方針!」
そこで会話が一段落したと見た戦兎は、部屋の奥からホワイトボードを取り出し、書き込んでいった。
『・引き続きノイズを倒す
・二課と協力体制を敷く
・自分達の情報は漏らさない
・あの少女のことは万丈に任せる
・黒幕の情報を探る
・帰ってきたら一発万丈を殴る』
「ってことでいいな?」
「意義なーし」
「右に同じく」
「同じく」
「同じくゥ」
「じゃあ、会議はこれで...ってそうだ!エボルト!」
そこで戦兎はあることを思い出す。
「風鳴翼が絶唱使った後、そう言えばお前何持ってたんだ?」
そう。
エボルトが持っていたあの謎の白い紙袋だ。
「ああ、あれか?紗羽が作った万丈用のマントだよ」
「...ああ!あれか!」
「無くしたと思ってたらお前が持ってたのか」
「そ、こんなこともあろうかとね」
「まあ、これで今度こそ聞きたいことはないね」
「じゃあ、また後で。美空、配信の時間よ」
「分かった!じゃあみんな、また後でね」
「ああ。エボルトはそろそろ戻らないとバレるんじゃないか?」
「そうだなァ、俺は戻るわァ」
「じゃあな」
所変わってリディアンの横にある総合病院。
そこに絶唱により瀕死のダメージを負ってしまった翼は入院していた。
「かろうじて一命は取り留めました。元々ある程度治療されていて傷口がほとんど塞がっていたのが功を奏しました。ですが、容態が安定するまでは絶対安静で、予断は許されません」
「そうですか...よろしくお願いします」
そう告げた医師に対し、、弦十郎は頭を下げる。
「俺達は鎧の行方を捜索するぞ。どんな手がかりでも見落とすな!」
捜査員たちにそう告げ、すぐさま行動に移る。
その一方、響の二人は病院内に設けられ た休憩所の椅子に座って待っていた。
その膝の上にはエボル兎が乗っている。
「貴方が気に病む必要はありませんよ」
すっかり気落ちしていた響の元へ緒川がやってくる。
「あ...緒川さん...」
「翼さんが自らの意思で望み、歌ったのですから」
近くの自販機の飲み物を買いながら、緒川は続ける。
「響さんはご存知だと思いますが、以前、翼さんはアーティストユニットを組んでいました」
「ツヴァイウィング...ですよね...」
「その時のパートナーが、天羽奏さん。今は貴方の胸にある、ガングニールの元装者でした」
2年前のライブのとき。
奏はノイズ被害と犠牲を最小限に抑えるために絶唱を使った。
元々奏はシンフォギアとの適合係数が低かったため、『LiNKER』という薬品によって無理矢理適合係数を上げていた。
そんな状態で文字通り自分のすべてを燃やし尽くして絶唱を使った奏は、体が跡形も残らずに死んだ。
「...奏さんが亡くなって、ツヴァイウィングは解散した。そして一人になってしまった翼さんは、奏さんが死んだことを自分のせいだと抱え込み、今まで我武者羅
に戦ってきました。...自分を殺してでも、奏さんを奪ったノイズを倒すために」
底まで行った緒川は言葉を切り、一息吸って、続ける。
「そして今日。自身に課せられた剣としての使命を果たすために、死も覚悟して絶唱を詠いました」
緒川はとても静かに、だが悲しそうにそう言った。
「不器用ですよね。僕もそう思います。でも、それが、翼さんの―風鳴翼の生き方なんです」
それを聞いて、響は
―――泣いていた。
「そんなの...酷過ぎます...」
『...』
「そして私は...翼さんの事、何にも知らずに...一緒に戦いたいだなんて...!奏さんの代わりに、なるだなんて・・・!」
あの時の自分の発言は、あまりにも無神経過ぎた。
そんな事を言った自分が、今では何よりも憎かった。
「僕も、貴方に奏さんの代わりになってもらいたいだなんて思ってませんし、そんな事、誰も望んでなんていません」
誰かの代わりなんて、誰もできない。
できるわけがない。
そばに居た人間がいなくなり、そこに別の人間が入っても、その虚しさは埋まることはない。
だからこそ。
「ねえ響さん。僕からのお願いを聞いてもらえますか?」
「お願い...?」
響が涙を拭い、緒川の顔を見た。
「お願いですから、翼さんの事、嫌いにならないでください」
それは、緒川のささやかな願い。
「翼さんを、この世界に独りぼっちになんてさせないでください」
その願いに、響は答える。
「...はい!」
『...』
その二人の会話を、エボル兎は静かに聞いていた。
『って事があったんだが、多分天羽々斬立ち直るぞォ』
「じゃあ俺もう狙われること無い!?」
『正体は不明だから今までよりマシになるだけじゃないかァ?』
「あーやっぱそうだよなあー!!」
その後エボル兎からの報告を聞いて落胆する戦兎がいたとかいなかったとか。
―どこか深い水の中、
―翼はひたすらに落ちていた。
終わりの見えない水の底。
分かるのはただ自分が落ちて、沈んでいっていることだけ。
―私はここで、死ぬのか?
翼が最後に覚えていたのは、
ビルドの変身者と思われる赤と青のマントを被った人物が自分を抱え込み、叫んでいたということ。
―悲痛な声で、私の声を叫んでいた
彼と相対した時は、いつも余裕そうだった。
でも、あの時だけは、
何かに怯えているようだった。
―落ちる、落ちる
―沈む、沈む
―どこまでも、どこまでも
―体が冷たい、怖いよ...
―奏...
―片翼だけでも飛んでみせるって、
―思ってたのに...
少しずつ、
翼の意識は遠のいていく。
―いや、嫌だ...!
―まだ飛べてない...!
―奏の分まで...!
―飛べてないのに...!
―…死にたくないよぉ...
―奏...
冷たさや恐怖心を押し殺すように、
体を縮める翼。
そうでもしないと、
今でも押し潰れてしまいそうだったから。
かつて奏は翼に言った。
弱虫で、泣き虫だと。
―ああ。
―たしかに、私は弱虫で、泣き虫だ...
こうして一人でいるだけでも、
こんなに弱い。
―...たすけて
―誰か、助けて...!
翼は、遂に耐えきれなくなって叫んだ。
―その時、頭に何かが当たった。
見上げてみると、
そこには。
―...赤い...う、さぎ...?
その兎は、翼の元まで近寄り、
翼に自らの身体を押し当てる。
―...温かい...!
その温かさに、翼は思わず泣きそうになって―
その兎を大事に抱え込みながら、翼の意識は闇へと沈んでいった。
一方。未来は。
未来は響がいるであろう屋上に向かっていた。
最近の響はよく一人になることが多い。
そんな響を、未来は探していた。
案の定、響はリディアン屋上のベンチに座っていた。
その表情は俯いてよく見えなかったが、沈んでいるように見えた。
「ひーびき」
そんな響に、未来は声をかける。
「最近、一人でいる事多くなったんじゃない?」
その的中している指摘を聞きながら、響は最近のことを考えていた。
翼は意識不明の重体、弦十郎たちはネフシュタンの少女の捜索、他の人達もそれぞれ自分がすべきことをしている。
それに対して、自分は何をすべきなのか。
響はそのことがわからなくなっていた。
「そう?そうでもないよ。私、一人じゃ何にもできないしさ...ほら、この学校にだって、未来が進学するから私も一緒にって決めた訳だし...。いや、なんていうか、ここって学費がとっても安いじゃない?だったら、お母さんとかおばあちゃんには負担掛けずに済むかなー...って、あはははは...」
そんな苦し紛れの言い訳を遮り、未来は響の手を取る。
「あ...」
その行為に、響はそれ以上何も言えなくなる。
「...やっぱり、未来には隠し事、出来ないね...」
「だって響、無理してるでしょ?」
「...うん...」
だが、いくら幼少期からの親友だとしても、言えないことの1つや2つはある。
「でもごめん、もう少し一人で考えさせて。これは、私が考えなきゃいけない事なんだ」
自分でどうにかしなければならない。
その言葉に暗に込められた意味を理解したのか、
「分かった」
未来は笑顔で了承する。
「ありがとう、未来...」
沈黙が流れる。
双方気まずくなっていたとき、未来が立ち上がる。
「あのね、響。どんなに悩んで考えて、出した答えで一歩前進したとしても、響は響のままでいてね」
「私のまま...?」
「うん。変わっちゃうんじゃなくて、響のまま成長するんだったら、私も応援する。だって響の代わりはどこにもいないんだもの」
その言葉が、響の心に優しく響く。
「いなくなって欲しくない」
それでも、響は悩んでしまう。
「私...私のままでいていいのかな...?」
「響は響じゃなきゃ嫌だよ」
響きの言葉に未来は即答する。
響はこの前の戦いで翼に言い、続かなかった言葉を思い出す。
『私にだって守りたいものがあるんです!だから・・・!』
その先の言葉。
響は立ち上がり、翼の入院する病院の方を見て、拳を強く握りしめた。
「(私は、私のままで...)」
未来との会話により、響は自分の気持ちや決心が固まっていくのを感じた。
「ありがとう、未来。私、私のまま歩いて行けそうな気がする」
その言葉に、未来は嬉しそうに笑って頷く。
「あ、そうだ」
そこで未来はある事を思い出す。
「こと座流星群見る?動画で撮っておいた」
「本当!?」
響は目を輝かせ、未来の動画を見る
期待してみた動画には―
何も写ってなかった。
「ん、んん...?な、何も見えないんだけど...?」
「...うん、光量不足だって」
「ダメじゃん!?」
そのやり取りに二人は揃って笑ってしまう。
「おっかしいなあ、涙が止まらないよ」
流れ続ける涙を拭い、響は今日一番の笑顔で笑う。
「今度こそは一緒に見ようね」
「約束。次こそは約束だからね!」
その会話をしながら、響はとある決心を固める。
小さな約束でも、何気ない日常でも良い。
それでも、守りたいものを守れるように、私は、私のまま強くなりたい、と―
そのために―
「たーのもー!」
響は弦十郎の家を訪ねた。
東京近郊の森に、一つの豪邸があった。
『ソロモンの杖・・・我々が譲渡した聖遺物の起動実験はどうなっている?』
その館の一室には、一人の女性誰かと連絡を取っている女性が居た。
そう。
万丈にフィーネと呼ばれていた人物だ。
「報告の通り、完全聖遺物の起動にはそれ相応の膨大なフォニックゲインが必要になるのよ。簡単にはいかないわ」
流暢な英語で話すフィーネ。
『ブラックアート...失われた先史文明の技術を解明し、我々の占有物とする』
この館は彼女の、いや彼女たちの隠れ家。
...彼女の姿についてはいろいろと言いたいところはある。
長い金髪はまあ良いとして、来ているのはハイヒールの靴に黒いニーソとアームカバーのみ。
「ギブ&テイク、ね。勿論分かっているわ。貴方の国からの支援にはとても感謝しているもの。今日の鴨撃ちも首尾よく頼むわね」
『あくまでも便利に使う腹、か。ならば見合った動きを見せてもらおう』
「勿論よ。従順な犬ほど長生きするというしね」
その言葉を最後に電話を切るフィーネ。
「...野卑で下劣、生まれた国の品格さのままで辟易する...そんな男にソロモンの杖がすでに起動していることを教えてあげる道理なんて無いわよね?」
そう言ったフィーネが椅子から立ち上がって歩み寄り話かけるのは、装置に拘束されているフィーネと同じ裸にされた銀髪の少女。
「ね、クリス」
クリスと呼ばれた少女の頬を撫でると、少女は目をゆっくりと開く。
「う...ぁ......」
「苦しい?可哀想なクリス。貴方がグズグズしているからよ。せっかく誘い出したあの子をこの館まで連れて、もしできればあの男のボトルもいくつか持ってきてくれるだけで良かったのに。手間取ったどころか何も成せずに戻ってくるなんて」
クリスの顎を持ち上げ、見下すようにフィーネは言う。
そう。
このクリスこそが、ネフシュタンの少女その人である。
「...あなたにも言ってるのよ?龍我」
フィーネが食堂の隅に視線を移すと、
そこにはダカーポと呼ばれていた男に猿轡を噛まされ、拘束されている万丈の姿があった。
「...う゛ゥ゛...ッ!」
フィーネを睨みながら唸る万丈だが、猿轡を噛まされているせいか言葉にならない。
何故、クリスト万丈がフィーネたちと行動を共にするのか。
「これで...いいんだよな...?」
ふと、クリスがとても弱々しくフィーネに尋ねる。
「なぁに?」
「アタシの望みを叶えるには、お前に従っていれば、いいんだよな...?」
「...そうよ。だから...貴方は私の全てを受け入れなさい」
そう言うとフィーネはクリスから離れ、装置の近くにあるレバーに手をかける。
「じゃないと嫌いになっちゃうわよ」
そう言ってそのレバーを降ろした瞬間、クリスに凄まじい程の電流が流れ出す。
「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
クリスの聞くに耐えない悲鳴が食堂に響く。
電流ががクリスの体を迸り、激痛を与える。
「う゛う゛...ッ!ん゙ーッ!」
それを見た万丈はどうにかして止めようともがくが、決して拘束は外れない。
ダカーポは無表情にクリスの惨状を見つめ、手に力を込めて万丈の拘束をより強固なものにする。
「可愛いわよクリス。私だけが貴方を愛してあげられる」
数秒間電流を流した後、フィーネは電流を止める。
「ハアッ...ハァッ...ハァ...ッ!?」
息を整えているクリスに、突如密着するフィーネ。
「覚えて、クリス。痛みだけが人の心を繋いで結ぶ真実だと言う事を」
その言葉を聞いた万丈はより一層強くフィーネを睨みつける。
「...さあ、一緒に食事をしましょう?」
その言葉に、クリスはようやく終わるのだと安堵して――
次の瞬間、館にはクリスの悲鳴と万丈の声にもならない叫びが響き渡ったのであった。
またまた所変わって。
―――響が弦十郎に弟子入りしてから数日。
響が弦十郎に弟子入りしてから数日、アクション映画をひたすら見たり、筋トレをしたり、さらには拳法やら格闘技術やらをある程度習得してきた所で、今は弦十郎との模擬戦を行っていた。
「ダメだ!そんなものじゃ当たらないぞ!稲妻を喰らい、雷を握りつぶすように打て!」
「言ってる事全然分かりません!でもやってみます!」
...正直意味不明とも思える弦十郎の指導を受けつつ、響は少しずつ戦い方を身に付けていった。
「朝から...ハード...過ぎますよ...」
朝から弦十郎の扱きを受けた響。
「はい、これご苦労様」
「あ、すいません!」
友里からスポーツドリンクを受け取る響。
「ん...っぷはッ!あの、自分でやると決めた癖に本当に申し訳ないんですけど、何も私達みたいな女子高生に頼まなくても、ノイズと戦える武器って、他にないんですか?外国とか...」
そんな質問をした響に弦十郎は答える。
「公式にはないな。日本でもシンフォギアを最重要機密事項として、完全非公開だ」
「ええー、私、あまり気にしないで結構やらかしてるかも...大丈夫なんですか?」
「情報封鎖も二課の仕事だから!」
シンフォギアは一部のプロテクターと生地は薄いが強靭なボディスーツのみで顔が出ているため、顔が見られれば会うと、ということも多い。
「まあだが、時々無理を通すから、我々の事を良く思ってない閣僚や省庁だらけだ。『とっきぶつ』と揶揄われることも多いな」
「情報秘匿は、政府上層部の指示だってのにね。全くやりきれないわ」
「そういうのって無視できないんですか?」
「それはできないんだよね」
そういうのは藤尭。
「それに、いずれシンフォギアを有利な外交カードにしようと目論んでいるんだろう。」
「EUや米国は、いつだって機会を伺っている。シンフォギアの開発は、既知の系統とは全く異なる所から突然発生した理論と技術で成り立っているわ。日本以外の国では到底真似できないから、猶更欲しいのでしょうね」
「...結局、色々とややこしいってことですよね」
もはや既に思考を放棄した響。
「あれ?師匠、そういえば了子さんは?」
「永田町さ」
「永田町?」
「政府のお偉いさんに呼び出されてね。本部の安全性、及び防衛システムについて、関係閣僚に説明義務を果たしにいっている。仕方の無い事さ」
「ほんっとうにややこしいんですね...」
「あはは...」
「ルールをややこしくするのはいつも、責任を取らずに立ち回りたい連中なんだが、その点、広木防衛大臣は......どうやら、了子君の戻りが遅れているようだな」
リディアン横の総合病院。
そこで、翼の意識は覚醒する。
「(ここ...は、...)」
「先生!患者の意識が...」
「各部のメディカルチェックだ。急げ!」
司会に、医者と思われる白衣を着た人たちが慌ただしく動いていた。
周りにはレントゲン写真や点滴の管など、様々な機材があった。
微かに歌が聞こえて、視線を向ければ、窓からリディアンが見えた。
「(皆勤賞は絶望的か...)」
そんなことを思いながら、ふと右手がほんのり熱いことに気づき、まともに動かない腕を精一杯動かして、確認する。
そこには。
ビルドと名乗ったあの男が持っていたものと似ている、赤いボトルが握られていた。
「...そっか...」
それを見て目を見開いた後、腕を胸に持ってきて、抱いた。
「...ありがとう。
短く呟いて、また翼の意識は沈んでいった。
そしてその日の夕方。
緊急招集により翼以外のメンバーが集まった二課本部にて弦十郎から驚愕の報告がされた。
「―広木防衛大臣が、殺害された」
次回予告
「名付けて、『天下の往来独り占め』作戦よ!」
「離せッ!HA☆NA☆SE☆」
「寝ろ!頼むから寝てくれ!!」
「誰か鈍器か睡眠薬持ってきて!!」
『どうも、協力体制の申し出だ』
「私のドラテクは狂暴よ」
『思いつきを数字で語れるものかよ!』
「しょうがないわね。貴方のやりたいことを、やりたいようにやりなさい」
「アタシのもんだ!」
「ウオアアアアアァァアア!!!」
「あいつじゃなくてお前が来てるのは何でだ!?」
次回〘宿敵同士のジョイントバトル〙
「正直こうやってお前と共闘するなんて思わなかったよ」
「それはこっちのセリフだぜェ?」
「なんでこういう戦いになるんだよ!?」