愛と平和の創造者と歌の戦姫   作:mikupin

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前回のあらすじ

万「...今回は俺達があらすじ紹介するぞ」

ク「ああ」

万「まず、戦兎達が作戦会議し、俺がフィーネ側にいることが明らかになり、俺が最終的に殴られることになった...ってなんでだよ!?」

ク「次に、響が小日向未来との話で、人を守るために戦うと決心をつける」

フィ「その後、お願いしたことを果たせなかったクリスと龍我に罰を与えたのよね」

万「...」

ク「...」

ダ「そして、赤髪の指導により黄目に戦う力が身についていきました」

万「...そして遂に、風鳴翼が目を覚ました」

ク「だがその直後、広木防衛大臣が殺害されたという報告が二課に届いた―...ってこれ、アンタの仕業だろ!?」

フィ「ふふふ、さあ?どうでしょうね?」

ダ「では、6話を御覧下さい」


宿敵同士のジョイントバトル

 

 

 

「―広木防衛大臣が、殺害された」

 

 

翼が目覚めたその日。

 

 

二課のメンバーが緊急招集され、弦十郎から言われたその言葉は、その場に居た全員を驚愕させるのには十分すぎるほどだった。

 

 

複数の革命グループから犯行声明が出されているが、おそらくそこに犯人はおらず、現在真犯人を探している状況。

 

 

ちなみに、先程まで居なかった了子は、通信機が壊れて情報が届いていなかっただけらしい。

 

 

 

だが、了子が機密司令を入れ違いで受領した。

 

 

 

その指令により、二課は『デュランダル』という完全聖遺物を輸送する事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして輸送任務当日。

 

 

「防衛大臣殺害犯を検挙する名目で、検問を配備!『記憶の遺跡』まで一気に駆け抜ける」

 

 

「名付けて、『天下の往来独り占め』作戦よ!」

 

 

了子が自信満々に発表した作戦名に、響(とエボル兎)は『「その作戦名はどうなんだ」ァ』と思った。

 

 

 

 

 

作戦の内容をまとめるとこうだ。

 

まず、輸送対象であるデュランダルを乗せた了子の車を4台の護衛車で囲い、上から弦十郎の乗るヘリが索敵する。

 

そして、デュランダルを乗せた車両にノイズ対策として響を同乗させる。

 

そのまま『記憶の遺跡』と呼ばれる場所まで逃げる。

 

これが作戦の概要である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、弦十郎たちにはある懸念点があった。

 

 

それは、数日前にまで遡る―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~デュランダル輸送任務作戦会議時~

 

 

「では、なにか意見があるものは?」

 

 

 

 

時はデュランダル輸送任務への会議時。

 

 

弦十郎たちは早速作戦を練っていた。

 

 

そして作戦が一通り纏まり、会議が終了しようとしたとき、

 

 

突然二課本部に取り付けられている電話が鳴った。

 

 

「うわっ!?」

 

 

「...電話?」

 

 

響が突如鳴った音に驚き、弦十郎が不審な声を出す。

 

 

 

 

「...もしもし」

 

 

このタイミングで電話がなるのは不自然だ。

 

 

そう思った弦十郎が慎重に、警戒しながら電話を取った。

 

 

 

 

『どうも、協力体制の申し出だ』

 

 

その瞬間、電話の向こうから聞こえてきた声に、その場に居た全員が身構えた。

 

 

「...その声...スターク、だな?」

 

 

『大正解ィ!よく分かったなァ!』

 

 

そう。

 

 

なんと電話をかけてきたのはブラッドスタークことエボルトだったのだ。

 

 

『今回はァ、お前ら二課と協力体制を敷こうと思ってなァ。デュランダルっていうのを輸送するんだろォ?手伝うぜェ』

 

 

スタークが告げたその言葉に、二課にはまたも衝撃が走った。

 

 

「...何故それを知っている?」

 

 

『ひ・み・つ☆だが、俺はお前らの会話も、情報もぜぇんぶ知ってるぜェ?それで今回はデュランダルってのを輸送するんだろォ?ビルドが、〈もしかしたらクローズも現れるかもしれない〉って言うから協力したくてなァ』

 

 

「...協力するとしてもお前たちは何をするんだ?」

 

 

『...ビルドからの伝言だァ。〈そもそも俺達はあんたらと敵対するつもりはない。だが、とある事情があって俺達の個人情報やビルドのシステムのことをそちらに渡すことはできない。だから、それ以外のことならできるだけ協力もするし、情報も渡そう。こちらからの条件は三つ。俺達のことを拘束及び攻撃しようとしない。俺達のことを詮索しようとしない。クローズ奪還に助力する。この三つさえ守ってくれたらこちらが知っている限りの情報を私、できる範囲で協力しよう〉だってさァ』

 

 

その提案に、弦十郎は一瞬悩む素振りを見せたが、すぐに答えた。

 

 

「...分かった。だが、あのクローズは何者だ?そちらの条件を満たすには最低でもその情報は欲しい」

 

 

条件を飲む代わりにエボルトへ提示したのは、クローズの情報。

 

 

それに対しエボルトは。

 

 

『...』

 

 

「...おいどうした?」

 

 

『.........』

 

 

「...聞いているのか?」

 

 

『...いやァ、何ていうんだろォなァ...俺にとっては半身みたいなもんだが...ウーン...あいつの体乗っ取ったこともあるから同じかァ...?アァでもビルドもかァ...』

 

 

「...なんか物騒なことが聞こえるんだが?」

 

 

そう。

 

 

そもそも万丈の体にはエボルトの遺伝子が入っており、一時期その遺伝子を回収するために万丈の体を乗っ取ったこともある。

 

 

つまりエボルト自身万丈に対してどう言えばいいのかわからないのだ。

 

 

というかだいたいこいつが悪い。

 

 

『...あー...どうしようかねェ...っておい、ちょっ』

 

 

『...はーいお電話変わりました〜。ここからは俺が相手するね』

 

 

突如電話先の声が変わったことに驚く弦十郎だが、直ぐに冷静に質問した。

 

 

「...今度は誰だ?」

 

 

『俺はこいつやビルド、クローズとかの保護者係。まあマスターって呼んでよ。ちなみにこいつのことはエボルって呼んであげて。仮面ライダーエボルだからさ』

 

 

「スターク...エボルも仮面ライダーなのか!?」

 

 

『そ。でもまあこないだのはアレ仮面ライダーじゃなくてブラッドスタークってやつだけどね。俺もこいつもブラッドスタークにもエボルにもなれるけど、俺はブラッドスターク、こいつはエボルのほうが慣れてるからね。あ、ちなみにデュランダル輸送のときは今言った組み合わせで行くからね』

 

 

「...了解した。だが、先程の質問に答えてもらってないぞ」

 

 

ものすごく話が脱線した気がするが、ここで弦十郎が話を元に戻した。

 

 

『ああ、俺達にとってばん...クローズがどういう存在か、だっけ?』

 

 

「若干違う気がするがまあそうだな」

 

 

『...とても大切な仲間だったし、俺は息子のようにも思ってたよ。...まあ、俺ずっとエボルに体乗っ取られてたからクローズと直接話したことはなかったけどね???ねえエボル?俺も一回くらい面と向かって話したかったよ???』

 

 

『話せてただろォ?俺視点でェw』

 

 

『そういう意味じゃないのよ...はあ...』

 

 

「...大変なんだな」

 

 

『そうだよほんと!そもそもこいつ人間じゃないしさ!!』

 

 

「は?」

 

 

「え?」

 

 

「ええ!?」

 

 

『そもそも俺の体使って地球滅ぼそうとしてたのをビルド達が必死に止めて―』

 

 

「待て待て待て待て!!」

 

 

「ちょっとまってくださいマスターさん!人間じゃないって―」

 

 

『ッスゥ―忘れて?』

 

 

「いや流石に無理があ―」

 

 

『......蒸血』

 

 

『俺達の条件なんだったか忘れたかァ?』

 

 

「...詮索はしない、だったな。分かった。この話はやめにしよう」

 

 

『ほら、マスターも蒸血しようとすんなよォ?w』

 

 

『...さっきの話の続き、話すよ?...クローズはね、ビルドにとって唯一無二の存在で、相棒なの。だから、クローズは必ず奪還しないといけないし、できれば他の仲間二人、...グリスとローグも探し出したい』

 

 

「グリスとローグ?」

 

 

『ああ、言ってなかったね。俺達の仲間はあとその二人だけで、今いるのは俺とエボル、ビルド、俺の娘と、そのマネージャー』

 

 

「...娘!?」

 

 

『そう、だから―』

 

 

「娘!?(二回目)」

 

 

「娘さんいるの!?」

 

 

「...以外ですね」

 

 

「以外だね」

 

 

『...神経毒打ち込まれるか即死毒打ち込まれるかどっちがいい?』

 

 

「ごめんなさい!!」

 

 

「...もう脅しだろそれ」

 

 

「てか結構人数いるんですね」

 

 

『まあ全員俺が乗っ取られてるときにしか会ったことがないから、俺としてビルドに初めて会ったときにはエボルと間違われてしばらく追いかけられたね』

 

 

「...お疲れ様です」

 

 

『まあ、そういうわけだから、よろしくね!』

 

 

 

ところどころ話が脱線したりはしたが、ある程度話はまとまったところで、弦十郎が問う。

 

「...ああ。分かった。協力体制を敷こう。だが、一ついいか?」

 

 

『何?』

 

 

「ビルドは来ないのか?先ほどの会話からするとこないようにも思えたが...」

 

 

『アァ〜...あいつかァ...』

 

 

『ビルドはね、ガチの天才物理学者なのよ。ビルドのシステムも完成させたのはあいつだし、武器とか強化フォーム一式もほとんどあいつの自作。でも、一つだけ欠点があって...』

 

 

「欠点?」

 

 

『そ、あいつさあ、研究に没頭しすぎると、何日も徹夜してまで実験するんだよね』

 

 

『それに完成したらそれを早く試そうと俺達を実験台にしようとするからなァ...』

 

 

『まあ、それで今ビルドの強化アイテム修理してるんだけど、あいつ4徹目なんだよね』

 

 

「は?4徹目?」

 

 

『そうなのよ。だから...』

 

 

『流石に寝かそうと思ったらあいつ大暴れしてな』

 

 

〚「離せッ!HA☆NA☆SE☆」

 

 

「寝ろ!頼むから寝てくれ!!」

 

 

「誰か鈍器か睡眠薬持ってきて!!」〛

 

 

『...てことが...』

 

 

「......」

 

 

これまでに見てきたビルドのイメージは全く違う様子に唖然とする二課の面々。

 

 

「...その、なんだ?お疲れ様...だな」

 

 

『ああ無理に言わなくていいって。それで、今あいつ寝ててしばらく起きないだろうから、デュランダルのは俺とエボルで行くからね。そっちの作戦も把握してるから、俺達で合わせるよ』

 

 

「...分かった。まだ信用はできないが、頼んだぞ」

 

 

『まあ信用できないのはこっちもだけどね。じゃあまた今度』

 

 

『じゃあなァ』

 

 

そこでやっと電話が切れ、弦十郎は深い溜息を吐く。

 

 

 

 

「はぁ......」

 

 

「お疲れ様です、司令」

 

 

「...情報量が多すぎる」

 

 

「ま、まあ頑張りましょう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが数日前の出来事だ。

 

 

「...はあ、本当にあの二人が来るのか?」

 

「まあエボルさんの方はともかくマスターさんはいい人そうでしたし、来てくれますよ!」

 

「...片方明らかにヤバそうでしたが」

 

「まあそれはともかく!そろそろ作戦開始よ!!」

 

 

 

そして作戦は開始された。

 

 

 

 

前後左右から護衛車が、上空からはヘリが護衛をしつつ、車は進んでいく。

 

 

その最中、響が窓から顔を出し周囲を探っている中、車が長い橋に入った。

 

 

そして、響がふと前を見た時。

 

 

「了子さん!」

 

 

「ッ!」

 

 

 

 

道路が崩れていたのを目撃した響は急いで了子に伝えた。

 

 

了子がハンドルを切り、避ける。

 

 

崩れた場所は大きくても、片側に移動すれば避けられる程度の崩壊。

 

 

だが、一番端の車両だけは避けることができず、宮中に飛び出し、反対側に衝突して爆発した。

 

 

「ああ...!」

 

 

その衝撃的な光景に、響は言葉を失う。

 

 

「しっかり掴まっててね...」

 

 

「え?」

 

 

「私のドラテクは狂暴よ」

 

 

その言葉を合図に、車両群が急に加速する。

 

 

『敵襲だ。まだ姿は確認出来ていないがノイズだろう』

 

 

「この展開は想定してたよりも早いかもね」

 

 

次の瞬間、マンホールが吹き飛び、直ぐ後ろの車両が空高く舞い上がった。

 

 

「ひっ...」

 

 

その様子に思わず悲鳴を上げてしまう。

 

 

 

『蒸血ッ!』

 

 

 

『下水道だ!奴らは下水道を使って攻撃してきている!』

 

 

弦十郎からの連絡が入った瞬間、今度は直ぐ前の護送車が吹っ飛び、響たちのいる車両に向かって飛んでくる。

 

 

「きゃああああああ!?ぶつかるううううううう!!」

 

 

響の絶叫が車両内に響き、了子はすぐさまハンドルを切って護送車を躱す。

 

 

だが、ハンドルを切りすぎたせいか歩道に突っ込んでゴミ箱などを弾き飛ばしてしまった。

 

 

 

 

その様子を見つつ、了子は弦十郎に連絡を入れる。

 

 

「弦十郎君、ちょっとやばいんじゃない?この先の工場で爆発でも起きたらデュランダルは...」

 

 

『分かっている!だがさっきから護衛車を的確に攻撃してくるのは、ノイズがデュランダルを損壊させないよう、制御されているように見える!』

 

 

確かに、ただのノイズが両子たちの乗る車以外を的確に狙い撃ちできるとは思えない。

 

 

だとしたら、ノイズを制御する存在が。

 

 

「チッ」

 

 

―了子がした舌打ちは、響にも弦十郎にも知られることはなかった。

 

 

『奴らの狙いがデュランダルの確保なら、あえて危険な地域に滑り込み、攻め手を封じるって寸断だ!』

 

 

「勝算は?」

 

 

『思いつきを数字で語れるものかよ!』

 

 

弦十郎からの指示に従い、残りの二両は工場へと向かう。

 

 

すると今度は目の前のマンホールが吹っ飛ぶとそこからノイズが飛び出し、前の護衛車を襲う。

 

 

その車両を乗員は直ぐに乗り捨て、車は建物にぶつかって爆発した。

 

 

その中、ノイズが躊躇うように動きだす。

 

 

「やった!狙い通りです!」

 

 

響は狙いが当たって喜んだが、なにかに乗り上げたのか車が横転する。

 

 

 

 

「うわあああああぁぁ!?」

 

 

ひっくり返ってスピンをして、ようやく止まる了子の車。

 

 

「南無三!」

 

 

その様子を見た弦十郎は叫ぶ。

 

 

そこで車から了子と響が出てくる。

 

 

「あの、了子さん!ノイズが...!」

 

 

気付いたときには、二人は大量のノイズに囲まれていた。

 

 

「了子さんッ...これ、重いッ!!」

 

 

「だったら、いっそここにおいて私達は逃げましょ?」

 

 

「そ、そんなの駄目です!」

 

 

「そりゃそうよね...」

 

 

そんなやり取りをしつつ、響はデュランダルが入ったケースを抱える。

 

 

だが、それと同時にノイズがものすごい勢いで飛んでくる。

 

 

そのノイズから逃げるように走る二人だが、ノイズの攻撃によって車が爆発。

 

 

その爆風で響はケースを落としてしまう。

 

 

「あっ!?」

 

 

次の瞬間、ノイズ達が響たちに一斉に襲いかかってくる。

 

 

 

 

響は今シンフォギアを纏っていない。

 

 

纏う時間はない。

 

 

つまりこのままだと―

 

 

「(...死んじゃうッ!)」

 

 

 

 

だが、何時まで経っても響の体が炭化することはなかった。

 

 

不思議に思った響がいつの間にか瞑っていた目を開けると、

 

 

 

 

了子がノイズの前に出て、右手からバリアを張っていた。

 

 

そのバリアに触れたノイズは、一瞬にして炭素の塊になった。 

 

 

 

 

「了子...さん...?」

 

 

 

「へェ...?」

 

 

 

それは少なくとも人間が成せる技ではなかった。

 

 

ノイズから響を守る度に、髪がほどけ眼鏡が飛ぶが、了子は不敵な笑みを絶やさない。

 

 

 

 

「しょうがないわね。貴方のやりたいことを、やりたいようにやりなさい」

 

 

 

 

了子のその言葉を聞いて、響は立ち上がる。

 

 

 

 

「―私、歌いますッ!!」

 

 

 

―――Balwisyall Nescell gungnir tron―――

 

 

響はすぐさま歌いシンフォギアを纏うが、

 

 

「あいたっ!?」

 

 

慣れないヒールを履いているため、躓いて転んでしまう。

 

 

 

 

「ヒールが邪魔だ...!」

 

 

そう叫んだ響はヒールを地面に打ち付け、破壊する。

 

 

そうしてやっと戦える準備が整った後、響は周囲を取り囲むノイズたちと相対する。

 

 

 

 

襲ってくるカエル型ノイズや人形ノイズを片っ端から倒していく。

 

 

 

響の一撃はノイズを砕き、攻撃は紙一重でかわす。

 

 

その攻撃にも一切の怯みを見せず、むしろ次の反撃を活かす一撃を見舞う、

 

 

足に踏ん張りをきかせる度に地面が砕け、振るわれた四肢はノイズを仕留める。

 

 

 

 

―弦十郎との特訓により、響の実力は素人の域を大幅に超えていた。

 

 

「コイツ、戦えるようになっているのか...!?」

 

 

そう言ったのは物陰から見ていたネフシュタンの少女こと、クリス。

 

 

 

 

だがそれでもまだまだノイズは居り、手短なノイズを倒そうと響きが構えたとき、上空から刃の鞭が叩きつけられた。

 

 

 

 

「きゃっ!?」

 

 

「今日こそはお前をモノにしてやるッ!」

 

 

鞭の直撃を受け吹き飛ばされた響だったが直ぐに体制を整え、地面を蹴り拳を少女に打ち付けようとする。

 

 

だが、

 

 

スマッシュスラッシュ!

 

 

突如そんな音声とともに炎を斬撃が響を襲う。

 

 

「うわっ!?これは...!?」

 

 

攻撃をギリギリで避け、再び体制を整えた響が見たのは、

 

 

「...大丈夫か?」

 

 

「ああ、助かった。でも、アイツこの前とは比べ物にならないぐらいに強くなってやがる...!」

 

 

ネフシュタンの少女をかばうように立っている仮面ライダークローズの姿であった。

 

 

「く、クローズさん...?!」

 

 

「あ?何で俺の名前...そうか、あいつか!」

 

 

何故響が自分のライダー名を知っているのか疑問に思うクローズだったが、直ぐにその疑問は解消した。

 

 

「...クローズさん、ビルドさんたちの所に帰ってくる気はないんですか?」

 

 

「...今はまだ帰れねぇ。コイツを守るって決めたから、なぁっ!!」

 

 

そう力強く言った瞬間、クローズは地面を思い切り蹴り、響に襲いかかってきた。

 

 

 

 

「っえ」

 

 

いきなりすぎる強襲に響は反応できなかった。

 

 

そのままクローズの拳は響へと叩き込まれ―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブラ! ライダーシステム!

 

 

―響やクリスたちには聞いたことがない、―クローズには聞き覚えの有りすぎる音声が流れた。

 

 

EVOLUTION!

 

 

―空間が歪んだ。

 

 

ARE YOU READY!?

 

 

―まるで宇宙そのものが収縮されるように、粒子エネルギーがある一つの場所に集まっていった。

 

 

変身

 

 

 

―変身。その声は仮面ライダーになるために必須となる言葉。 

 

 

 

コブラ......コブラァ......エボルコブラァ!

 

 

―蛇が獲物に絡みつくように、赤いエネルギーがその地点を這い回る。

 

 

フッハッハッハッハッハッハッ...!

 

 

―そうして現れたのは―

 

 

 

 

エボル 、フェーズ1…完了♪

 

 

―クローズ、万丈の半身と言っても過言ではなく、その運命を大きく歪ませた張本人にして宿敵、エボルトが変身する、

 

―仮面ライダーエボルであった。

 

 

 

「よっ☆久しぶりだなァ?」

 

エボルはそう言いながら、掌から赤黒いエネルギー波を放ち、

 

 

 

「う"おッ!?」

 

 

ドンッ、という重い音と共にクローズを吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!てめぇッ...!」

 

「え、だ、誰ですか!?」

 

「ああ?誰だてめぇ?」

 

かつての宿敵の登場に敵対心を顕にするクローズ。

 

見慣れぬ相手に困惑する響。

 

突如邪魔をしてきた相手に警戒心を向けるクリス。

 

 

 

「よっ、ガングニール。数日ぶりだなァ?」

 

「...も、もしかして、エボルさん!?」

 

 

「正解!よく覚えてたなァ!」

 

 

最初は誰か分かっていない響だったが、エボルとの会話でその正体に気づいた。

 

 

 

 

「...なんでてめぇがここにいるんだ、エボルト!!お前は俺やビルド達が―」

 

 

「そりゃあ、俺達と一緒にこの世界に来たからだよ、クローズ?」

 

 

エボルを鋭く睨みつけながら問うクローズと薄く笑いながら答えるエボル。

 

 

二人の関係が険悪なのは、二人の事情を知らない響やクリスたちにとっても明白であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「...話は終わったか?」

 

 

「...ああ、すまねえな。もういい」

 

 

「んじゃまあ、今日こそはてめえを連れてくぜ!」

 

 

そう強引ながらも話を切り上げたクリスは、叫ぶと同時に刃の鞭を響に向かって振り下ろした。

 

「ッ!!」

 

 

それを間一髪で避けた響は、そのまま一気に駆け出し、迫りくる鞭を躱しながらクリスのもとへ向かっていった。

 

 

「ッ待て―!?」

 

 

「行かせねぇぞォ?」

 

 

クリスのもとへ援護しに行こうとするクローズだったが、その行く手をエボルが塞ぐ。

 

 

「ッチ、てめえ邪魔なんだよ...!」

 

 

「だったら力ずくでどかしてみなァ?」

 

 

そう短く言葉をかわした二人は同時に地面を蹴り、

 

 

「...ッ!!」

 

 

「ククッ...」

 

 

クローズの拳をエボルは片手だけで受け止めた。

 

 

「お前の力はこんなものかァ?」

 

 

「ッま、だまだああああ!!」

 

 

そう叫びながら、またも二人は衝突する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(こいつやっぱりこの間とは比べ物にならないぐらいに・・・!?)

 

 

「うおおおオオオぉぉおお!!」

 

 

響の拳がクリスに叩きつけられる。

 

 

クリスは刃の鞭で防いだが、衝撃までは防ぎきれず、吹き飛ばされる。

 

 

「ぐうッ!?舐めるなあぁ!」

 

 

だが、そのままやられるほどクリスは弱くない。

 

 

叫びとともに振るわれる鞭。

 

 

響は躱しつつ攻撃のチャンスを探るが、なかなか攻撃好きがなく、チャンスは巡ってこない。

 

 

「はっ!これで終わりだあ!」

 

 

躱していきながら少しずつ焦っていく響の焦りを悟ったのか、クリスが思い切り鞭を響に向かって振り下ろす。

 

 

「あッやばッ―」

 

 

だが、その鞭が響に直撃することはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カ゛キ゛イ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ン゛...

 

 

 

鼓膜を震わせるようなけたたましい金属音が響いた。

 

思わず響が耳をふさぎ、クリスが鞭を自分の元へ戻した。

 

 

まだ耳鳴りが続く中、響とクリスが目にしたのは、

 

 

「よっ、と!ガングニールのお嬢ちゃん、大丈夫か?」

 

 

前にも見たことがあるブラッドスターク、ただし別の声がする人物だった。

 

 

 

 

「ああクソッ!また邪魔が入った!」

 

 

「...もしかして、マスターさんですか!?」

 

 

「そう!よく覚えてたねえ!正解だよ!」

 

 

その人物とは、つい数日前の会議での電話で話した人物、マスターこと石動惣一であった。

 

 

「あ、そうそうガングニールちゃん、さっきの護衛車に乗ってた人たちは全員俺が助けておいたから安心してね」

 

 

「ほ、ほんとですか!?...よかったあ...ありがとうございます!」

 

 

「うんうん。お礼ができて偉いねえ」

 

 

そう。

 

 

実はこの男、先程のマンホール爆発によって護衛車が吹き飛ばされたとき、咄嗟に蒸血をしてブラッドスタークへと変わったのだ。

 

 

そのまま空中へと放り出された人々や、穴の端にぶつかって爆発した車の人々などを助け出していたのだ。

 

この男。できる。

 

 

さすがあのエボルトの凶悪性を少しとは言え削いだ男だ。面構えが違う。

 

 

「...それで、あの子がネフシュタンの子であってる?」

 

 

「は、はい!そうです!...手伝っていただけるんですか?」

 

 

「勿論。半分はそのために来たからね」

 

 

そんな会話をする二人だが、この場は戦場である。

 

 

「...ごちゃごちゃと、うるっせえんだよお!!」

 

 

いい加減しびれを切らしたのか、クリスが鞭を振り上げ、攻撃を仕掛ける。

 

 

「っ...あの子は俺が抑えるから、ガングニールちゃんはデュランダルを!」

 

 

「わ、分かりました!!」

 

 

しかし、ブラッドスタークは持っているスチームブレードで鞭を抑え、その間に響はデュランダルへと走る。

 

 

「あ、おい待ててめえッ!」

 

 

「残念だけど行かせないよ!?」

 

 

「ッチ!ああクソッ!!」

 

 

 

 

クリスをブラッドスタークが引き止めている間に、響はデュランダルのもとへ走る。

 

 

だがその時、ケースから何かが突き破って出てくる。

 

 

それは、剣。

 

 

それも、相当古い。

 

 

「あれは...」

 

 

「こいつがデュランダル...!」

 

 

その剣は、デュランダルは、空中で静止し、黄金の光を放ち始めていた。

 

 

デュランダルに向かって、クリスが飛び、手を伸ばす。

 

 

「それはアタシのもんだ!」

 

 

「させないよッ!」

 

スチームショット

 

 

デュランダルを掴もうとするクリス

 

 

だが、それを阻止しようとブラッドスタークがコブラ型の紫色のエネルギーを放つ。

 

 

「う゛ぁッ!?」

 

 

クリスはそのエネルギー弾に当たり、バランスを崩して落下する。

 

 

「危ねえッッ!!」

 

 

だが、クリスが地面に叩きつけられる直前、ギリギリのところでクローズが間に合い、クリスをキャッチした。

 

 

「...あら」

 

 

―お姫様抱っこで。

 

 

 

 

 

 

落ちていくクリスに変わるように、響がデュランダルに向かって手を伸ばして―

 

 

 

 

デュランダルを掴んだ。

 

 

いや、

 

 

 

 

掴んでしまった。

 

 

 

 

―その途端。

 

 

―響は自分の中から黒い何かが溢れ出すような感覚に陥った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...な、ななななな!?!?」

 

 

「うおっと、大丈夫かあッ!?」

 

 

「はははは離せええッッ!!」

 

 

「...遂にクローズにも春が来た...」

 

 

お姫様抱っこで抱えられパニックになるクリス。

 

 

急に拒否されて困惑するクローズ。

 

 

その様子を見て感慨深そうにつぶやくブラッドスターク。

 

 

正直言ってカオスである。

 

 

 

「...ん?」

 

 

だが、そんな雰囲気を壊すように、唸り声のようなものが聞こえてきた。

 

「ウ...ゥウ...!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―響の方から。

 

 

その唸り声に呼応するように、デュランダルは天まで昇る黄金の光を放ちながら、金色の大剣へと変化した。

 

 

 

 

そして―

 

 

「ウオアアアアアァァアア!!!」

 

 

 

そう叫びながら、目が爛々と紅く光り、体中が真っ黒に変わってしまった響は、デュランダル片手にクローズたちに向かって襲いかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡り、クローズが駆けつける数分前。

 

 

エボルVSクローズSIDE

 

 

 

 

「オォラアアッッ!!」

 

 

青い炎を纏ったクローズの拳を片手で受け止めるエボル。

 

 

「弱いなァ。お前の力はそんなもんかァ?」

 

 

「な、めんなあああ!!」

 

 

そう叫びながら、クローズは力を込めてエボルを弾き飛ばす。

 

 

「はあっ...はあっ...」

 

 

「...そろそろ時間切れかァ...」

 

 

息を切らしつつ、体制を整えるクローズと、変身の時間制限の到来を悟るエボル。

 

 

「と、いうか...そもそも...あいつじゃなくてお前が来てるのは何でだ!?」

 

 

「アイツって...ああ、ビルドのことかァ」

 

 

「そうだよ!今回もあいつが来ると思ってたのに!というかあのブラッドスタークってマスターだよな?!お前じゃないよな?!」

 

 

「そ。あいつは正真正銘惣一だァ。...ビルドに関しては...」

 

 

「関しては...?なんだよ」

 

 

「...4徹くらいして流石にヤバそうだったから強制睡眠させたァ」

 

 

「......ああ」

 

 

気になったことを聞いてみたが、気まずい雰囲気になってしまった。

 

 

「...まァ、俺もほとんど力が取り戻せてなくてなァ。変身を保ってるのもやっとなんだ。だから...そろそろ終わらせようかァ」

 

 

そう言ったエボルは、ドライバーのレバーに手を伸ばし、回した。

 

 

荘厳でいて不穏な音楽が鳴り響き、足元に天体図のようなフィールドが展開される。

 

 

赤いエネルギーが右足に集中する。

 

 

「...ああ。俺もあいつのもとに行かなくちゃなんねえからな」

 

 

そしてクローズもベルトに手を伸ばし、レバーを回す。

 

 

蒼いエネルギーがクローズの背後に集まり、ドラゴンを形どる。

 

 

双方片足を引き、必殺技の体制に入る。

 

 

そして。

 

 

 

Ready GO! エボルテックフィニッシュ!Ciao?(チャーオー?)

 

 

Ready GO! ドラゴニックフィニッシュ!

 

 

エボルの紅く禍々しいエネルギーを纏った回し蹴りと、

 

クローズの青い龍を纏った回し蹴りがお互いに直撃。

 

 

そのあまりの勢いに、二人の足元の地面はひび割れ、辺りには凄まじい風が吹く。

 

 

しばらく拮抗した後、

 

 

「うお゛ッ!!」

 

 

「くッ...」

 

 

クローズは力負けして吹き飛ばされ、エボルは限界が来たのか変身解除してしまった。

 

 

「っくそッ...」

 

 

「...まだ力が足りない...かァ...。アァ、そうだクロ―」

 

 

自身の状況を整理しつつ、エボルトがクローズに話しかけたとき。

 

 

 

「う゛ぁッ!?」

 

 

クリスの叫び声が聞こえてきて、二人は思わずそちらを見る。

 

 

そこでは、クリスがブラッドスタークからの攻撃を受けて、空中から落下しているところだった。

 

 

「ッ!!クリッ...ネフシュタン!!」

 

 

その光景を目の当たりにしたクローズは、残っている力のすべてを足に込め、力強く地面を蹴り、一瞬にしてクリスの元までやってきて―

 

 

 

 

「危ねえッッ!!」

 

 

「...あら」

 

 

 

 

クリスをお姫様抱っこで救ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

―そして時は現在に戻る。

 

 

「ウオアアアアアァァアア!!!」

 

 

そう叫ぶと同時に、響は大剣となったデュランダル片手にクローズたちに襲いかかってきた。

 

 

「凄まじいエネルギーだなァ...こんなものをたった一人で起動させたのかァ?」

 

 

「...確かにねえ...数瞬間前まで一般人だった女の子がここまでの力を持ってるなんて...」

 

 

「まァ、俺からしたら好都合なんだがなァ?」

 

 

「...はあ、程々にしなよ?」

 

 

「はいはい、分かってるよォ...それにしても、あのガングニールの姿...似てるなァ」

 

 

 

 

以前地下鉄でエボルトと戦兎が見た、響の黒化。

 

 

あの時はまだ理性が残っていたようだったが、今の響は完全に正気を失っている。

 

 

「おぉォオおオオオォオォォおおぉオオオォ!!!」

 

 

獣のような咆哮を上げ、響は剣を掲げる。

 

 

「コイツ...何をしやがった...!?」

 

 

そうつぶやいたクリスは、ふと近くにいる了子の方を見た。

 

 

了子は、何故かとても恍惚そうにデュランダルの光を見ていた。

 

 

その表情は、まるでずっと待ち望んでいたものに出会えたかのようなものだった。

 

 

 

 

「チッ...!」

 

 

了子のその姿に舌打ちし、クリスはソロモンの杖を響に向け、叫ぶ。

 

 

「そんな力を見せびらかすなあああ!」

 

 

その叫びに呼応するように召喚されたノイズに響は反応する。

 

 

ノイズに向けられた狂気と殺意のこもった視線。

 

 

その眼を見てしまったクリスは、少し後ずさってしまう。

 

 

「ひっ...!」

 

 

「ウゥウウウゥウウゥゥ...!!」

 

 

そして響は、デュランダルから放たれる黄金の光の柱を、一気にノイズたちに、そしてその後ろにいて身動きが取れなかったクリスに振り下ろした。

 

 

「あ...ああ...!」

 

 

 

 

響は棒立ちになったクリスに、その黄金の剣を無慈悲に振り下ろし―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Ready GO! ドラゴニックフィニッシュ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

振り下ろされた大剣がクリスに当たる直前、突如横からクローズが割り込み、青い龍を纏った右腕で大剣を真正面から受け止めた。

 

 

 

 

 

 

「ウオオオオオオオォォォ!!!」

 

 

 

 

「ッ龍...我ぁっ!」

 

 

「...大丈夫だ、大丈夫だから、お前は動くなよ!」

 

 

 

 

クリスを背中にかばいながら、クローズはひたすら力を込めて大剣を押し返そうとする。

 

 

だが、響の力はあまりにも強すぎた。

 

 

 

 

「ッ...クッソ!このままじゃ...!」

 

 

そうクローズが危機感を覚え始めた時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブラ! ライダーシステム!

 

EVOLUTION!

 

ARE YOU READY!?

 

変身!

 

コブラ......コブラァ......エボルコブラァ!

 

フッハッハッハッハッハッハッ...!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっ☆久しぶりィ...でもないかァ」

 

 

「お前ッ!?」

 

 

再変身したエボルがクローズたちのもとへ駆けつけ、片手で大剣を抑え込んだ。

 

 

スチームブレイク

 

 

 

 

それと同時にブラッドスタークが放った斬撃が響を襲い、体制を崩した。

 

 

「よっ万...く、クローズ」

 

 

「...マスター...本当にマスターなのか?」

 

 

「エボルから聞いてなかったの?正真正銘俺ですよー。お前と戦...ビルドの面倒をずっと見てきてやったマスターですよー」

 

 

クローズはまだ惣一が本当にエボルトに乗っ取られていないのかが不安だった。

 

 

だが。

 

 

 

 

 

 

「...本物だ...本物のマスターだ...!」

 

 

 

 

 

 

本人で言う第・六・感なのだろう。

 

 

直感でクローズは惣一が本物の惣一だと確信することができた。

 

 

「あれ?もしかして泣きそうになってる?」

 

 

「そ、そんなことねえし!?」

 

 

感極まって泣きそうになっているクローズ。

 

 

...傍から見ると親子みたいになっているような気がするがこの際気にしないでおこう。

 

 

 

「...それよりも、だよ。二人共」

 

 

「ああ、あいつを止めねえと...!...あいつに、暴走して誰かの命を奪うなんてこと、させねえ!!」

 

 

「んじゃア...俺達三人で共闘するかァ?」

 

 

「は?いや、お前は信用できな、」

 

 

「そうだねぇ...まあ今回はしょうがない。でも正直こうやってお前と共闘するなんて思わなかったよ」

 

 

「それはこっちのセリフだぜェ?」

 

 

「なんでこういう戦いになるんだよ!?」

 

 

クローズからするとまだエボルトは信用できない相手。

 

 

だから自分と惣一の二人で戦おうとしたが、まさかの惣一がそれを承認。

 

 

自分が知らない間に仲良く(?)なっている二人を見て混乱を起こすクローズ。

 

 

だがここは戦場なわけで―

 

 

 

 

「ウオオオオオオオオオオオォォォ!!!」

 

 

いつまでも話し込んでいる3人に痺れを切らしたのか、大剣を手元に戻した響は咆哮を上げながらまた迫ってくる。

 

 

 

 

「...エボル。時間は」

 

 

「後2分ちょいってとこかなァ」

 

 

「...ネフシュタン、離れるぞ」

 

 

「は、ちょっクロ―」

 

 

即座に作戦を立て始める二人を尻目に、再度クリスをお姫様抱っこで避難させるクローズ。

 

 

「オオオオオォォオオオ...!!」

 

 

そんな中でもお構いなしに襲ってくる響だが、その大剣による一撃を、ブラッドスタークとエボルはそれぞれ左右に飛ぶことで回避する。

 

 

思い切り剣を振りかぶったせいで隙ができている響の後ろにクローズが回り込み、ビートクローザーにドラゴンフルボトルを挿入。

 

 

そしてグリップを3回引き、

 

 

『ヒッパレー! ヒッパレー! ヒッパレー!』

 

 

 

 

 

 

メガスラッシュ!!』

 

 

そんな音声とともに蒼いドラゴンが突撃するように炎の斬撃が飛び、響に直撃する。

 

 

「ウゥ...ッ!」

 

 

その衝撃で地面に叩き伏せられる響。

 

 

そこに。

 

 

スチームショット

 

 

Ready GO! エボルテックフィニッシュ!Ciao?(チャーオー?)

 

 

Ready GO! ドラゴニックフィニッシュ!

 

 

ブラッドスタークが放ったコブラ型のエネルギー弾、体制を立て直したクローズとエボルによるライダーキックが響に向かって放たれた。

 

 

「ウウウウゥゥウウゥウウウ...ッッ!!」

 

 

それに必死に堪える響だが、星喰いの一族、その遺伝子を持っているもの、10年以上もエボルトに抗い続けていた者。

 

 

その3人(?)による必殺技を受けて、今は暴走していたとしても数週間前までただの一般人だった少女が耐えられるわけもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―だが、耐えられなかったのは響だけではなかった。

 

 

 

 

ミシッ

 

 

 

 

「ん?」

 

 

 

 

ミシミシッ

 

 

 

 

 

「あ?何の音だ?」

 

 

 

 

 

 

ミシミシミシッ...

 

 

 

 

 

 

「あァ...耐えられなかったかァ」

 

 

 

 

ビキッ

 

 

 

 

 

 

「はっ」

 

 

「あ〜...」

 

 

 

 

そう。

 

 

この化物3人衆の力に、ただでさえ先程の乱闘でダメージが入っていた地面が耐えられるはずがなく、

 

 

ミシミシと音が鳴った直後に、地面に亀裂が入り崩壊してしまった。

 

 

それに加え、

 

 

「あ...俺の炎が亀裂通って...」

 

 

「...なァ、ここって薬品工場だったよなァ?」

 

 

「...まずいまずいまずい!」

 

 

クローズのライダーキックにより発生した炎。

 

 

その炎が亀裂によってできた通り道を辿り、工場の方へと向かってしまったのだ。

 

 

しかもあろうことかこの工場は薬品工場。

 

つまり、薬品が大量にある。

 

 

それすなわち―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「りゅ、龍我ああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

クリスがそう叫ぶと同時に、3人は爆炎と爆音、そして眩い光に飲み込まれていった。

 

 




次回予告

「...戦兎が待ってる。できるだけ早く戻るからな」

「ほらさっさと逃げるぞォ」

「......分かってる。自分に課せられた事くらいは」

「一つだけ言っておく。俺はぜってぇにお前を一人にしねえ」

「まさか...そんな...」

「だからこそ聞かせて。あなたの戦う理由を」

「未来ッ!来ちゃ駄目ッ!!」

「最速で、最短で、真っ直ぐに、一直線にッ!!」



次回〘進化するウォーリアーズ〙

「響......?」

「ごめんッ...!」











Wake Up CROSS-Z!

ラビットタンクスパークリング!!














作者です!

更新が遅くなってごめんなさい!

次回かなり長くなります。

なのでまた更新遅くなります...!

あらすじ見ると分かると思うのですが、ダカーポは他人のことその人の特徴で呼ぶ癖があります。

それと感想欄で内海さん出ないのかというコメントがいくつか来ていたので、次章での登場を検討しています!!

それとこれから質問が来次第、話の最後に質問コーナーを設けてお答えするので、裏話や今後の展開などなど、お気軽に質問して下さい!

それと毎話感想をくださる山田さん!!

本当に応援になっています!

ありがとうございます!!

これからも頑張るので、見ていて下さい!!

それでは、次回をお楽しみに〜!

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