午後3時。
「さてどうするかな、此処で休憩にするか…それとも目的地到着を先にするか」
僕は少し考えた。
午前中4時間走った事により348kmと、午後の2時間で290km走行したので538kmとなった…残りは120km位だ、今の速度を維持して走れば1時間弱で到着出来る…さてどうしたものか。
「クロード様無理しないで」
シャルが声をかけてきた。
「そうだね、ならお茶にしようか」
僕がそう云うとセシリーがお茶とお菓子を用意してくれた、今更だけど僕はセシリー、シャル、キャロル、ステフと愛称で呼ぶようになっていた。
30分程休憩を取ると、僕はまた移動を開始した。
ーーー1時間後ーーー
「目的地に到着しました!」
僕達はヴァン様の領地の入り口に到着した。
「どちら様ですか?」
防壁の上から子供の声が聞こえた、恐らくはヴァン様だろう。
「クロード・ケイマン・カイエンです、姉のパナメラからお聞き及びかと」
少し間が空いて、
「聞いてますよ~、ようこそセアト村にお入りください」
跳ね橋が下げられた。
「ようこそセアト村へ」
ヴァン様自ら出迎えてくれた。
「はじめまして、私はクロード・ケイマン・カイエンと申します、後に控えておりますは私専属メイドのセシリアとシャルロッテ、それと護衛騎士のステファニーとキャロラインで御座います」
僕は全員を紹介した。
「僕はヴァン・ネイ・フェルティオ、でこっちがメイドのティルで護衛のカムシンね」
其々紹介をしてもらうと、
「当面は適当な空き地をお貸し願えれば…先ほどのあれで生活いたします」
「そうだね〜……ここでいいかな」
「有難うございます、当面はこれを家といたしますので」
領主館の右隣を貸してもらえる事になった、勿論下水の配管も準備してもらえたので、車内のトイレから配管を接続した(シャワーやキッチンの排水もトイレから流す事となる)。
「パナメラさんは来てないの?」
ヴァン様から聞かれた。
「はい姉上は王都に寄ってから此方に来るとの事でした」
そんな事を話していると、見覚えのある美少女がヴァン様の後ろから顔をのぞかせていた。
「クロードさん…その…ご無沙汰してます」
「ア、アルテ様…ご無沙汰しております」
僕はアルテ様の前でひざまずき一礼した。
「この中見せてもらいたのですが…」
アルテ様が控えめに言ってきた、勿論ヴァン様らティルと紹介されたメイドも目を輝かせていた。
「構いませんよ、多少散らかっていて申し訳ありませんが」
僕はそう云うとヴァン様御一行を車内へと案内した。