「ヴァン様…街の外周を自在と言うと語弊がありますが自在に動ける防衛用の設備を作りたいと…」
僕は燃料の確保が出来たことによりある物を造る事を提案した。
「これって…装甲列車だよね」
ヴァン様がそれに気がついて喰い付いた。
「その通りです、編成はこんな感じです、線路は星型城壁の外周部に沿って円形で配置で考えています。
僕は簡単に図で示した。
「先頭と最後尾に4連装の…次が機関車、兵員待機車両、また4連装の…、連装バリスタ搭載車両…この組み合わせが2から3でまた兵員待機車両、機関車の並びになります、前後に機関車を配置しているのはどちらにも迅速に動ける様にする為です」
ヴァン様は少し考えると、
「いいよ、作ってみようか」
これまた簡単に許可がおりた。
「それじゃ機関車から」
僕は頭に思い浮かべた…DD51型ディーゼル機関車を
「機関車の前に……危ない」
僕は線路を作ることをすっかり忘れていた、
「エスパーダ様、地面をこの様にしてもらえないでしょうか」
僕はヴァン様の執事であるエスパーダ様に線路の基礎となる地面の詳細を話した。
「可能でしょう」
そう言うと直に行動を起こした。
「こんな感じで宜しいですかな?」
僕の眼の前に完璧な線路敷設用の地面が出来ていた。
「有難うございます、完璧です」
今度は僕は自身の魔法で路面を強化しながらバラスト、枕木レールと敷設していった。
「終わった……」
その日の昼過ぎには線路は完成した。
「試験走行してみますか」
僕は召喚しかけた青いDD51を線路上に再度召喚した。
「ヴァン様、試験走行を行いますが、お乗りになりますか?」
答えは聞くまでもなかった、ティルさんやカムシン君、偶々その場に居合わせたプルリエルさんが運転席に乗り込んだ。
「それじゃ出発進行!」
青いDD51は敷設されたばかりの線路の上をディーゼルエンジン特有の排煙を上げながら力強く30km/hで疾走した。
「……凄く速い!」
プルリエルさんが驚驚で眼を丸くしていた。
「今は試験走行ですので速度を抑えてますが線路に問題がなければ…恐らくは最大速度60km/h位は貨客車を牽引しても出せるかと」
つまり…線路を王国全土に敷設出来れば、輸送や旅客が格段に大量に行えるようになる…勿論軍隊の迅速な展開もである。
「当面はヴァン様の領地内でのみの運用でしょうから、車庫は星型城壁内側に建設してますから、後程ヴァン様に城壁の一部を改造して門扉をつけて頂く思います」
「いいよ」
こうしてこの世界初の鉄道が誕生(?)した。