映像機画版携帯獣世界転生物語   作:こうすけ増田劇場版

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我悠々自適人間映像機画版携帯獣世界物語転生

「……」

 

目を覚ませば見知らぬ天井だった。

エヴァかよと言いてえがホントに見知らぬ天井だった。どういうことかと思って体を起こせば体に違和感を感じ声を出したら声が変わってる。

 

自分が居る場所は一言で言えばありふれた子供部屋だ。

ベッドに机に筆記用具やパソコンなんかがあって……キャンプグッズがやたらとある。

幸いにも喜ぶべきことはパソコンがあることだ。パソコンがあるって事はネット回線が繋がっている可能性は高い。ネット回線が繋がってるならGPSなりなんなり使える筈だ。

 

「……俺、男なんだけどな……」

 

ネット回線は繋がっていてネットに繋げばポケモンの事がニュースに出ている。と言うよりはポケモンのことしか無い。あ、コレは世に言う異世界転生的なのだなと気付く。そういうのは好きだから色々と知ってるが少し困惑する。こういうのは俺じゃなくて姉貴じゃないのかと。親父の家系の女性はドイツやスイス系のしっかりした感じが多い。お袋の家系の女性は思い出のアルバムに高確率で心霊写真があり霊的なのに敏感だ。

 

両親の家系、両方とも男はなんか知らんがオカルトには全くと言って無縁と言うか普通な人間だ。敷いて言うならマイペースな性格なのが多い。

姉貴が初夢で七福神が出たとか言っていたが、俺は生まれてからこの方1回もそういうのは無い……そういうのに無縁な存在だとは思っていたがまさか起きるとはな。

 

「しかし、ホントにこういうのはあるもんなんだな」

 

キリスト教とかじゃない普通の日本人が死んだら三途の川に行って閻魔大王達の裁判を受けるとかそういうのが当たり前だと認識している。

そこから輪廻転生とかそういうのはわかる。けど、俺は死んでないし俺が今居るのは紛れもないポケモンの世界だ。何処かの段階で枝分かれした並行世界じゃなくて文字通り根本的な部分が違う異世界……神様は自分が絶対で偉いと思ってて人間性が酷いのが多くて特別な力を持っているだけに人間より人間臭いとは聞くが……異世界に干渉するのは聞いたことが無い。

 

俺をここに呼んだ奴はこういう勝手な真似をしてこの世界の神様に文句言われねえのか?

被害者が日本人ならばその辺の認識は緩かったりする……宗教の教義で断食をしているガッチガチの所だったら今頃は発狂物だ……進化の概念は無い!とか輪廻転生なんてものは無いって認識の宗教は普通にあるからな。

 

「……アニポケの世界だな」

 

取りあえずネットで色々と調べたら分かった事はこの世界がアニポケに類似してる世界って事が分かった。

なんで類似してるかと聞かれれば……アニポケって詳細についてフワッとしている所がある。例えばサトシ達の旅の活動資金とか……サトシ達の旅の活動資金とかは国からの支援金みたいだ。

 

どうやらポケモンを扱える存在が1人でも多く増えてほしいと思っていて冒険トレーナー支援金制度とかがある。

まぁ、そりゃそうだろう。口からビームを発射できるポケモンは危険だ。ただ暴れまわるだけじゃなくて高い知能を持っている……どうにかして扱えるようにならなきゃヤバい。

 

時間移動や世界の創造とかヤベえことが出来る存在が普通にいる。

夢の中で出てくるとかじゃなくてその辺のコンビニに行くぐらいの感覚で会える奴から秘境と呼べるところにまで行かなきゃ会えない奴までマジでピンキリだがそれでもスゴいことが出来る生物に会える。

 

それを人間が扱えるようになるとかなんと言うかスゲエバカかスゲえ天才のどっちかだな。まぁ、それは別にいいんだけどな。この手の事は研究過程で非人道的な事をして自然のしっぺ返しを食らうパターンだから。

 

「目覚ましが鳴ったか……取りあえず着替えるか」

 

目覚まし時計が鳴り響いたので止める。

綺麗に折り畳みされている服に着替える……EXカラーのレッドのマジコスだな。

物に書いてる名前を見て名前は今まで通りだと分かったがレッドの衣装はなんか嫌だ。文句を言ってる場合じゃねえし、そこそこいい感じにフィットする。

 

「おはよう」

 

「おはよう……はい、おにぎり」

 

2階にある自分の部屋から降りて行けば母親と思わしき人物が料理をしていた。

卵焼きとおにぎりと味噌汁……なにかすごい特別な料理じゃなくて普通の料理で普通に美味い。親も巻き込まれてるのか?と思ったが特に口を出すことはしない。

 

「シズカ、諦めたらダメよ」

 

「諦める?……なにに?」

 

「なにって、シゲルくんに勝てないことよ……オーキド博士の孫で優秀なシゲルくんに皆期待してて、シゲルくんと何時も啀み合ってるサトシくんにも僅かに期待されてるけど、シズカともう1人の子は全くと言って期待されてないわ」

 

「……俺としてはそっちの方がありがてえけど」

 

シゲルの名前とサトシの名前が出たのでその時点でアニポケの世界で……名前が特に語られていない設定上は存在している他にサトシとシゲル以外の2人の新人トレーナーなのが分かった。

 

オーキド博士の孫でそれに相応しいスペックをしているシゲルが優遇されてて周りもシゲルならばの視線、そりゃそうなるだろう。

シゲルはそれに応える為に相応しい力を発揮する。啀み合ってるサトシを評価するだろうが俺と情報皆無のもう1人の奴は知らん。

 

別に期待される事が嫌なわけじゃないけど、期待され過ぎるのは普通に嫌だ。

自分自身のキャパにも限界があるからな。シゲルはどうかは知らないが何時かは何処に行ってもオーキド博士の孫の色眼鏡で苦しむのかそれを利用するのか……その時が来る頃には人間的に成長してんだろ。

 

「ごちそうさま」

 

「お粗末様……頑張ってね」

 

「……」

 

取りあえず部屋に戻って鞄を背負う。

鞄の中身は着替え、寝袋、軽い調理器具と道具、水筒、ポケモンフーズとポケモンフーズを入れる容器、きのみを粉末にしたもの、人間用とポケモン用の傷薬、その他色々。

 

色々と入ってるのにスゴく軽い……逆に中身スカスカじゃねえのかと疑うぐらいには。

実際のキャンプに必要な物を揃えたりした場合、物凄く重いからコレはコレでありか。

 

「お〜待っておったぞ」

 

「おはようございます。オーキド博士」

 

そんなこんなでオーキド博士の研究所に向かえばオーキド博士が出迎えてくれる。

こっちに来なさいと研究所内を案内されればオーキド博士は3つのモンスターボールと3体のポケモンを見せる。

 

フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメの3体だ。

オーキド博士の声が石塚さんだから……初代と同じでいいんだろうな。

 

「今回は4人じゃなかったすか?」

 

「なんじゃと?……あっ……」

 

「……先に図鑑ください。最初の3体、生息地不明で登録しときたいんで」

 

今年の新人トレーナーは4人だから4体じゃないのかと聞けばオーキド博士がハッとなる。そういえばサトシの存在を忘れていたなと思い出すが俺には特に関係無い話なので図鑑を貰う。理由は普通に見つけたポケモンを登録しておきたいからだ。

 

厳選は……するにはする。

初代のポケモン図鑑だからかどうかは分からないが個体値を判定する機能は無い。ただ特性を判定する機能はあるみたいだ。

とくせいパッチとかがあるか分からないし、仮にあってもあの手の物は廃人御用達の施設にしか置いてないからこの世界だと何処で手に入れれるか分からねえ。

 

「ヒトカゲ、お前はリザードンに進化するつもりはあるか?」

 

俺がやる厳選は3つ、欲しい特性なのか進化の意思があるかどうか言うことを聞くかどうかだ。ゲームならばゲットした時点で言うことを聞いてくれるがこの世界じゃそう都合良くはいかない。目の前にいる3体はトレーナーの言うことを聞くように育てられてるが、そうじゃない個体も居る。最初から心開かない奴はゲットしない。

 

ヒトカゲの名前を出せば自分が選ばれたと嬉しそうにする。

ポケモン図鑑でリザードンを見せればヒトカゲは嬉しそうにキャッキャと騒ぐ……リザードンになる意思はちゃんとあるって事だなとオーキド博士にヒトカゲを貰うと言う。

 

ヒトカゲは選ばれたと喜んで、フシギダネとゼニガメは落ち込んだ。

 

「シズカ、モンスターボールじゃ……ポケモンを期待しておるぞ」

 

「ゲットはそこまで期待しないでください……ヒトカゲ、戻れ」

 

空のモンスターボールを貰った……ゲットしろって言ってきている。

取りあえずは最初にするべきことをしたなとオーキド博士の研究所を出ていく……

 

「なんか、リーグに出なきゃいけねえノリだな」

 

俺が出ていけばシゲルを応援しようとしているマサラタウン民がオーキド博士の研究所前に向かっているのが見える。

既にオーキド博士ってポケモン研究の権威が居る町としてお馴染みだったりするがそれでも優秀な奴が1人でも出てくれば嬉しいってのが外野の意見だ。それは別に悪いことじゃないし良いことだ。3世がこれから活動するってのなら尚更だ。

 

俺は特になにも覚悟も無く転生させられた。

世の中は理不尽だらけで正せない事もあるからそこは仕方ねえと受け入れれるには受け入れるが、それとは違う覚悟が出来ていない。俺自身はこの前簿記の2級を取り終えたから乙4でも取るかとマイペースに思っていたぐらいだ。

 

ポケモンの世界に転生してポケモントレーナーになって活躍するとか言われてもピンと来ない。

ただなんか周りは当たり前の如くポケモントレーナーになるのが当たり前の空気を出している。

 

「カゲ?」

 

「ヒトカゲ、ポケモンバトルは好きか?」

 

「カゲ!」

 

少しマサラタウンを出てトキワシティ方面に向かったらヒトカゲを出した。

ポケモンバトルが大好きなのかを聞けばヒトカゲは勿論と頷いた……

 

「こりゃ一生の悩みになるな」

 

俺はスポーツが大嫌いだ……ただ別に体を動かすことが嫌いなわけじゃない。散歩やボウリングは定期的にしている。でもそれでもスポーツが嫌いだ。スポーツが嫌いな理由は至ってシンプルにスポーツをしている奴等のノリとかが大嫌いなのと出来ない奴に対して出来る様になる方法を指導しない奴ばっかが多いからだ。

 

子供がスポーツを嫌いになる主な理由として初心者に対して全くと言って優しくない所とか文字通り正しい指導が出来ない奴が監督とかをしているからだ。

 

俺はたまたま左利きだった。

手を使う競技で左利きは需要はあるから習い事で地元の少年野球をやらされていたが何が面白いのかが今でも分からない。

スポーツが楽しいとかそういうのを理解する前に色々と言われたりするし、周りのペースに合わせないといけないのがホントに辛い。

 

別にスポーツ好きな奴をバカにしているわけじゃない。

ただ世の中にはスポーツが好きじゃないどころか嫌いな奴は普通にいる。俺はそっち側の住人で、今からやろうとしているのはポケモンバトルと言う1つのスポーツだ。

 

ポケットモンスターってゲームが好きかと聞かれれば好きな方だ。

ただしそれが好きなだけであってこの世界のポケモンバトルが好きかと聞かれれば怪しい。多分この世界のポケモンバトルは楽しい奴は楽しいんだろう。今の俺は周りから見れば羨ましいと思える環境下にいるが、ポケモントレーナーとしてポケモンバトルをやりたいからやってるんじゃなくて流れでやってる所がある。

 

本気で勝ちを求めるスポーツと肉体的な全盛期を過ぎたおっさんの運動不足解消なスポーツは違う。

俺は後者の方で……ポケモンリーグはポケモンバトルに熱中している奴の祭典で、そこに出るのは失礼なんじゃねえのかと悩む。

 

「……ホビーアニメの世界だけど割り切るのは難しいか」

 

空を見上げればホウオウが飛んでいた。一応図鑑登録しておく……にじいろのはねは俺のもとには舞い降りない。

ホウオウを見ていたら少しだけ虚しくなる。それはこれからのことと言うか環境の違いでの葛藤だろう。

 

クラウンスイクンが猛威を振るっていたあの頃、零度ジャパンって外国に文句を言われていた。

これから先、何かの拍子でサトシゲッコウガみたいなサトシじゃないと使えないポケモンみたいなのが俺がゲットしたら……それを使って楽しいものなのか。

 

公式大会でこのポケモンは使ってはいけないと言うルールは無い、優れたポケモンをゲットするのもトレーナーの仕事だ。

プロのスポーツチームだって誰も知らないが優れた優秀な選手のスコップに必死だ。スカウト能力もまたチームの力だと言うならばそうかもしれない。ただどうしても俺にはゲームとしてのポケモンの知識が優先される。そしてそうなれば優秀なポケモンを選び抜くとなり悪循環が起きる。上に行ったり残ったりしている奴は才能はあって努力もしている奴だ。俺は逆にマジでなにもしてない天才をそれはそれで見てみたいとは思う。





ヒトカゲ♂ LV5
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