映像機画版携帯獣世界転生物語   作:こうすけ増田劇場版

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波導勇者物語後始末(中編)

 

「で……どういうことですか?」

 

 サイトウが鋭い眼光で俺を睨んでくる。

 いきなりルカリオを出したことを大して驚いていないことから色々と知らないことが沢山あるのだと気付き、教えろと……パキッと指を鳴らしている。

 

「お前と出会う前、ちょうどおつきみやまで修行してた時だ。勇者アーロンが夢の中に出てきたんだ……アーロンはルカリオを起こしてほしいって頼んできた。願いを叶えるのに相応しい代価をちゃんと払ってだ」

 

「……胡散臭いですね……本当は?」

 

「本当もなにも、コレしか言う事は無い。ガラル空手にものを言わせて聞き出しても構わんぞ?」

 

「……嘘ではないようですね。代価を払ったと言っていますがなにを?」

 

「良い出会いに恵まれる様にしてくれた……今のところ、特に実感が無いが嘘を付きそうなタイプじゃなかったしこうして実際にルカリオを開ける為の鍵は貰っていてルカリオを解放したんだ」

 

 良い出会いに恵まれる様にと運命力かなんかを弄くっているんだろうが、特に実感が無い。

 今のところは異常なまでに希少なポケモンをゲットする事が出来たとは言えねえから……ルカリオを解放した後にその効果が発揮するかもしれねえし、俺からアクションを起こさなければ出会いが無い可能性がある。

 

「シズカ、だったな……どうして鍵を開くことが出来た?」

 

「またこの説明か」

 

 サイトウは一応は納得してくれた。ルカリオがオルドラン城内を見て回り、自分が知っているオルドラン城ではあると同時に自分が知らないオルドラン城でないことも分かり千年以上眠っていたと理解した。

 今まで誰も気付かなかったルカリオの封印を解除することが出来たのでルカリオは当然怪しんだ。アーロンが夢の中に出てきて鍵を渡されたと言えばアーロンならそれくらいの事は出来ると謎の信頼があったと同時に絶望した。

 

「何故、私を封印したのですか……どうして」

 

「……女王様、1つ聞いていいすか?」

 

「1つだけでよろしいですか?」

 

「じゃあ、答えれそうな範囲の質問を……あんたは勇者アーロンの末裔か?」

 

「いえ、私はオルドラン城の女王リーンの末裔です」

 

「アーロンと男と女の関係だったか?」

 

「貴様! アーロン様をなんだと思っているんだ!! リーン様は美しい方であったがアーロン様はその様な事は絶対にしない!」

 

「じゃあ、アーロンは子供は居ないって認識でいいのか?」

 

「ああ! 断じてアーロン様には子供はいない! アーロン様は子供好きではあったが血の繋がった子はいない!」

 

「威張って言うことですか!」

 

 女王様がアーロンの末裔なのかを聞けばアーロンとは血は繋がっていないとハッキリと言う。

 アーロンがリーンとそういう関係性であるわけがないと侮辱していることだとルカリオは怒ったが、子供が居ないと言うので威張って言うことではないとサイトウは発言に呆れている。

 

「アーロンの伝承について、戦争を終わらせた勇者ってのは知っている……けど、その後は何処に行ったんだ?」

 

「……分かりません」

 

「お伽話であればリーンと結ばれるだろうが、コイツは現実でリーンと結ばれていない。英雄の中の英雄である勇者が偉業を成し遂げた後に辿る末路は2つに1つ。正しさや成功の奴隷になるか、世界から去ることだ」

 

「どういう意味です?」

 

「一部分とはいえ夢の中で会った俺はともかくサイトウはアーロンがどんなのかは知らんだろ……世界を二分する戦争を食い止めた勇者ならば、きっと清廉潔白な人だろうとイメージをする。実際に清廉潔白な奴だったが、常に清廉潔白じゃなきゃならねえ……人情では正しくないが、法律的には正しい事を時としてはしなければならない。無論、その逆もだ……だがアーロンが帰ってきた記録が無いのならば、平和な世の中に世界を救う力を持っている勇者は不要だと消える」

 

「成る程……確かに、悪が居なければ勇者が勇者として活動する理由は無いです……ですが、それならば平和になった頃にルカリオを」

 

「アーロンに関する情報がねえんだぞ? 戦争を食い止めたのは俺達がこうして生きてポケモンバトルを出来ているから証明しているが、アーロンが世界を平和にした後の物語を誰も残していない」

 

 平和になった頃にルカリオを封印から解放すればそれでいい。

 それなのにもそれをしていない……原作知識とかそんなものが無かったとしても、この後に迎えるオチは大体は見えている。

 

「……なにが、言いたい……」

 

「アーロンが文字通り命を賭けて世界を平和にした。アーロン以外にも勇者とか英雄として名高い奴は大抵はそういう事をしてる」

 

「……っ!」

 

 世界を平和にするのは命懸けの行為で文字通り命を使ったと推察すればルカリオは言葉を失う。

 英雄や勇者と呼ばれる人間は大体はロクなオチが迎えない……だからこそ勇者や英雄と呼ばれる。

 

「勇者や英雄と呼ばれる存在は良くも悪くも偏っている……優秀な奴はツッコミどころが無くて逆に歴史に名を残さないとか普通にあるからな」

 

 キリスト教の十二使徒とかペドロとかヤコブとかユダは有名だけども度合いが違う。

 聖書はキリストと十二使徒が色々と布教活動してその過程で起こったトラブルとかが載ってて、ツッコミどころが無い十二使徒は撮れ高とか特に無いからチラッと存在だけは語られてるけれどもなにも問題を起こしてないから書くことが無いから下手したら載ってない事とか普通にある。

 

 日本だったら江戸時代がそれだろうな。

 日本史で戦国時代までと幕末はキッチリとやるけれども江戸時代と呼ばれている時代はサラッと流している。色々とあったけれども比較的に平和な時代が続いていたりしてて国が動く大きな出来事とかそこまで無い、徳川の時代が終わった幕末と呼ばれる時代とかが重視されてる。教科書的な撮れ高とか覚えていても大してテストに出ない所だからな江戸時代は。

 

「アーロン様は何故……おい、お前は口寄せは出来ないのか?」

 

「素質みたいなのがあるが、そういうの無理だ」

 

 アーロンの真意が分からないルカリオは俺に口寄せが出来ないかを聞いてくる。

 多分、NARUTOみたいに契約している奴を呼び出す召喚術じゃなくて死んでる人間の魂とか呼び出す降霊術の口寄せの術の事を言ってるんだろうが俺はそっち系を使うことは出来ない。

 

「……ルカリオ、1つだけ真実を知る方法に心当たりがあります」

 

「なにかあるのですか!?」

 

「時折このオルドラン城にミュウが遊びにやって参ります……記録が正しければ、そのミュウは貴方とアーロンが生きていた頃から生きていたミュウで、はじまりの樹に住んでいます」

 

「はじまりの樹……そこは確か……」

 

「ミュウならばなにかを知っている可能性があります……シズカ、貴方が勇者アーロンから鍵を託されたのも何かの運命! ルカリオと共にはじまりの樹に向かってはくれませんか?」

 

「そいつはいいんすけど……はじまりの樹って、入って大丈夫な場所すか? 勇者アーロンの痕跡がそこに残ってたりミュウが住んでたりで明らかに人間が立ち入っていい場所じゃねえと思うんすけど」

 

 ルカリオを起こすことが出来る鍵を貰った時からこういう展開になるのは読めている。

 それを承知の上でアーロンから鍵を貰った……だが、この世界には古代文明とか明らかにオーパーツであると同時に特級呪物な物とかある。それこそ地球が舞台のファンタジー作品よりもめっちゃある。なんだったら今も現役バリバリの物とかもある。

 

「シズカ、らしくないですね……こうなると覚悟を決めた上で最初から動いていたのでしょう。危険な旅になると言うのであれば私が力を貸します! こういう時に鍛え上げていたガラル空手があるのです!」

 

「……お前の女は逞しいな」

 

「違います!!」

 

「バウゥ!?」

 

 ニライカナイとかのオカルト的な意味合いで立ち入りを禁止にしている区域とかもあるわけで、ぶっちゃければ行きたくない。

 アーロンは人身供養したことで受け入れてくれねえかなと少しだけ思ったが、サイトウは不安ならば力を貸すとパシッと拳を鳴らした。ルカリオがサイトウが逞しい事を褒めるが余計な一言を言ってくるので強く睨めばルカリオは怯んだ。

 

「流石の波導の勇者の相棒も、波導の勇者から女性のマナーは教えてもらわなかったか」

 

「……それは流石にアーロン様でも不可能だ」

 

 女性への態度とかマナーとかを教えることが出来なかった。

 勇者として名高いアバン先生も武芸千般で様々な魔法や呪術を使いこなす事が出来て新しい物を発明とかも出来るが唯一女性に対する扱いだけはなっていない。口喧嘩も弟子に教えたりは出来るがそれだけは不可能で、最終的には最終回でやっと姫様に捕まった感じだ。あの状況で逃げたらアバン先生、先生として終わるだろうが。

 

「ふふふ、波導の勇者のアーロンもなにも完璧超人では無かったと言うわけですね……ルカリオ、波導の勇者であるアーロンが生きていた頃からこのオルドラン城からはじまりの樹の道は一緒です。2人と共にはじまりの樹へと向かいミュウから真相を聞き出すのです」

 

「はっ!」

 

 そんなこんなでルカリオを連れてミュウに会いにはじまりの樹へと向かうことが決まり翌日にはじまりの樹へと向かう旅が始まる。

 そこには様々な困難が! ……と言う事は無かった。ルカリオがアーロンと共に活動していた時は戦争真っ只中だが、今はなんだかんだあって戦争が完全に終わっている時代だ。数日の時間はかかったがはじまりの樹にはあっさりと来た………………

 

「ヤベえな……ここ、なんか入ったらダメな気がする」

 

 こういうのは姉貴とかが感じやすいんだが、ものがものだけにビンビンと感じる。

 はじまりの樹にやって来たんだが俺の中のなにかがここには入ってはいけないと訴えかけている。

 

「当たり前だ。ここは人間が入ってきてはいけない場所だ……それこそアーロン様の様な清廉潔白な方ですら拒まれる事もある」

 

「拒まれる? ……ただの巨木ではないのですか?」

 

「この木は世界の全てに繋がっていると言われている」

 

「ああ、だからか」

 

 拒まれることについてルカリオは特に否定することはしないどころか認める。

 拒まれるとはどういうことかとサイトウはここが物凄くデカい巨木の中のダンジョンでないか聞けばルカリオはこのはじまりの樹た世界の全てに繋がっている事について教えてくれた。それでやっと理解出来た。

 

 アーロンと縁もゆかりも無い筈のおつきみやまで寝ているのに何故かアーロンの絞りカスが夢の中に出てきた。

 それがおかしいと感じていたが、はじまりの樹がこの世界の全てに繋がっている……根っこ的なのが地球と一体化しているって言うんだったら、おつきみやまにも繋がっていて……偶然にも生まれたアーロンの絞りカスが俺に声をかけてきたのはそういう事か

 

「レジジジ」

 

「アレは……レジロック・レジアイス・レジスチル! ここにはミュウだけではないのですか!?」

 

 色々とああだこうだ言ってても仕方がねえとはじまりの樹の中に入っていけばレジ系が3体いた。

 なにかが出てきたっておかしくはないのだと覚悟をしていたサイトウは叫ぶのだが、レジ系が気付いた

 

「「「ハイジョ! ハイジョ! シンニュウシャハイジョ!」」」

 

「……シズカ、ルカリオ……ここは私に任せてください」

 

「分かった」

 

「……普通、少しは躊躇いませんか?」

 

 準伝説のポケモンが3体同時に出現し3体同時にこちらに敵対してきた。

 ここに来たのはミュウと出会う為であってレジ系と戦う為じゃない。ここでチンタラと時間をかけるわけにはいかないとサイトウは深呼吸をした後にここは任せろと言ってくるので任せることにしたが、一切の動揺をしないのでサイトウは少しショックを受けていた。

 

「お前がなんとかするって決めたんならなんとかするんだろ……だったらよ、疑う事よりも信じることにしている」

 

「! ……シズカはズルいです。そんな事を言うなら……やる気が出てきます」

 

 サイトウがなんとかするって言ったのならばなんとかするだろう。

 ここについてくるって言ったんだから覚悟だって決めているんだから下手に心配しまくるよりも信じてこの場を託せばいい。サイトウを全くと言って疑わず、信じていると言えばサイトウはテンションを上げてやる気を見せた。

 

「あっちか! 行くぞ!」

 

 サイトウにここを任せてはじまりの樹の奥に向かった。




リザード♂ LV37→39

オコリザル♂ LV32→33

ニドキング LV31

ピカチュウ♂ LV40→43

ラプラス♀ LV32→33

ニンフィア♀ LV30→31

フーディン♂ LV29

タマゴ
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