映像機画版携帯獣世界転生物語   作:こうすけ増田劇場版

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聖夜白髭狩人

 7つ目のジムであるグレンジムがあるグレンタウンを目指しているとサイトウがピクリと反応する。

 

「どうしたの?」

 

「感じます……恐ろしく鍛え上げられた闘気を持った猛者が直ぐ近くに居るのを!」

 

 なにに反応をしているか分からないナツメはサイトウに聞いた。

 そしたら恐ろしく鍛え上げられている闘気を持った猛者が居ると武術家の目をしている……ギラギラと闘志を燃やしているが、俺とナツメは特になんにも感じねえ。

 

「あっちです!」

 

 途中で進路を変えるなよと言いたかったが、まぁ、コレも旅の醍醐味だ。

 サイトウが感じ取った方向に向かって歩いていけば……巨大な岩を持ち上げて筋トレをしている爺さんがいた。

 

 一言で言えば……スゴい、マッスルだった。

 人間ってそんなにムキムキになれるんだなと思えるほどにガタイが良くてムキムキで、最初は俺もナツメも何も感じなかったが流石に見える距離に居ればそのマッスルから放たれる圧倒的な威圧感から凄まじさを感じる……感じるんだがな

 

「ねぇ、シズカ……アレってどう見ても、サンタよね?」

 

「服装だけはどう見ても、サンタだな」

 

「ん? ……おっと、修業に集中しすぎて気配を感じ取るのを忘れていたぜ」

 

 めっちゃマッスルの爺さんの衣装が何処からどう見てもサンタクロースに格好だ。

 爺さんがマッスルだからサンタクロースの衣装がパツパツで、なんだコレは? と思っているとサンタクロースはこちらの存在に気付いた。見られちまったかとサンタクロースはため息を吐いた。

 

「我が名はサイトウ! ガラルに伝わりしガラル空手の継承者! 名のある武人と見ました……1つ、手合わせを願います」

 

「悪いな。俺が相手にするのはクソガキ限定なんだよ……お嬢ちゃんみたいないい子には手をあげない」

 

「なっ……私が女だからですか!」

 

「いや、俺がサンタクロースだからだ!」

 

 サイトウが1人の武芸者としてサンタクロースに挑むがサンタクロースは手を出さないと断る。

 女だからナメているのかとサイトウは怒るが、サンタクロースは自分がサンタクロースだからと主張をすれば懐からハイライトを取り出して一服し始めた。

 

「ふぅ……この一本は何時味わっても最高だぜ」

 

「あの……貴方がサンタさんなの? なんかこう……イメージしているサンタさんと全然違うのだけれど」

 

 タバコを堂々と吸って味を噛み締めているサンタを見て本当にサンタクロースなのかとナツメが疑問を抱いた。

 全員がイメージしているサンタクロースとはかけ離れている……圧倒的なマッスルだ。

 

「ふっ、そう思うのは無理はねえ。サンタクロースは1年365日の内たった1日、クリスマスの日にしか働かねえ。そうなりゃふっくらとした白ひげの爺さんをイメージするだろうが実態は違う! サンタクロースは1年の364日を筋トレに捧げている!」

 

「そんな、休みの日も必要です!」

 

「いや、そういう問題? ……なんで、サンタがそんなにムキムキにならないといけないの?」

 

「昔はよ、サンタがそこまで浸透していなかったが今じゃクリスマスと言えばサンタがやって来るのが常識になった……無論、いい子にしているガキどもにはプレゼントを贈るがよ。どうしても出てくるんだ」

 

「なにが?」

 

「サンタ狩人(ハンター)が」

 

 そんなHUNTER×HUNTERのイントネーションで言われても。

 サンタ狩り……なんかの漫画でそんな事をしてたな。

 

「サ、サンタ狩人!? なんですかそれは」

 

「その名の通りサンタを襲撃する奴等さ。サンタクロースが持っているプレゼントを全て奪おうとするクソガキの集まりでな……あの手この手を使ってサンタである俺を倒そうとしてくる。だからこうして俺はサンタ狩人に負けない様に鍛え上げてんだ」

 

「いや、普通にポケモン使えよ」

 

 腕が尋常じゃない程にムキムキで血管がピクピクと動いて力自慢をアピールしてくるサンタだったがこういう時のポケモンだろう。

 もっともらしい意見を述べれば1枚の写真……色違いのオドシシとムキムキのサンタが一緒に写っている写真を取り出した。

 

「コイツは人間同士の問題だ。ポケモンを使いたくねえ……俺のそりを引っ張る色違いのオドシシは俺の事を庇って、サンタ狩人の手によって命を落としたんだ」

 

「ポケモンの命を奪うほどに凶悪なのですか!?」

 

「どれだけプレゼントに執念があるの……」

 

 色違いのオドシシが死んでしまったと悲しげに語るサンタクロース。

 ポケモンを殺すとかこの世界じゃあんま見ないから殺意がマシマシな相手でサイトウが驚きナツメは呆れる。

 

「っと、今から2代目のオドシシを決めなきゃならねえ」

 

「おっサンタ……そんだけ鍛えたとしても2代目のオドシシも同じ目に遭うんじゃねえのか?」

 

 おっさん+サンタだからおっサンタと呼んでソリを引っ張る2代目のオドシシを決める事について色々と言う。

 今のおっサンタならばサイトウと互角、いや、それ以上に渡り合うことが出来るだろうが、それでも強いのはおっサンタでありオドシシじゃねえ。

 

「……確かにお前の言っている事はもっともだ。だがな、サンタ狩人には対処方法がねえんだよ。毎年あの手この手と手を変えてきて襲い掛かってきやがる……なら俺に出来ることはこの身1つを徹底的に鍛え上げる! ただそれだけよ」

 

「ならば、私と1つ手合わせを……サンタ狩人との戦闘を想定して戦いませんか?」

 

「う〜ん……クソガキならともかく嬢ちゃん達はいい子だから手を出したくねえんだがな」

 

「だったらこうはどうでしょうか。私の今年のクリスマスプレゼントはサンタクロースとの戦いと」

 

「お前、色々と溝に捨ててんぞ」

 

 目の前にモノホンのサンタクロースが居るのにも関わらずプレゼントとしてサンタクロースの戦いを望むサイトウ。

 大抵の物をくれるんだからもっとまともな物を要求しろよと呆れていればサンタクロースは仕方がねえなとため息を吐いてクリスマスツリーとベッドを出した

 

「お前をサンタ狩人として戦ってやる……全力で、それこそ俺を殺す気でかかってきな」

 

「殺すのは流石に……ですが分かりました」

 

「シズカ、私達はなにを見せられてるの?」

 

「なんだろうな」

 

 クッソしょうもないB級映画でサンタクロースを殺してくれと殺し屋にサンタの暗殺を依頼する映画があったなと思い出す。

 サイトウがベッドの上で寝たフリをしていて……サンタクロースは一切の足音を立てずにサイトウの元に向かう。このままプレゼントを置いて帰ればそれで終わりじゃねえのか? と思ったがプレゼントと言えば靴下の中に入れる物だと靴下に手を伸ばした瞬間……サイトウは伸ばした腕に関節技を決める。

 

「ぐぁあああ!!」

 

「どうですか! 如何に貴方がマッスルを鍛えようとも、関節技だけはどうしようも無いです!」

 

「腕十字固めって空手なの?」

 

「知らん」

 

 多分、柔道とかMMAとかの技であって空手ではない……だが、それでもサイトウは見事に腕十字固めを決めている。

 おっサンタが苦しそうな悲鳴を上げて振り解こうとするが見事なまでに決まっていてどうするのかと思えば近くにあるクリスマスツリーに飾っている電飾の紐を引っ張って電灯をサイトウにくっつけた。

 

「あつっ!?」

 

「くらえ!!」

 

 サイトウは電灯の持っている電熱の熱さで腕十字固めを緩めてしまった。

 おっサンタは当然それを見逃さずにサイトウに向かって3発のパンチをくらわせる。

 

「サンタ流武術……無明三打突きだ!」

 

「……っぷ」

 

「そこまでだぞ」

 

 高速の三連突きをサイトウにくらわせた事で腕十字固めから解放されるおっサンタ。

 アレは威力が凄まじいぞと思っていたがサイトウの奴はケロッと立ち上がり……目にはギラギラと闘志を宿している。バトル漫画で言うところのここからが熱くなる的な展開であり……おっサンタの目にも闘志が宿っていた。

 

 いや、あんたプレゼントを配るのを想定しての戦闘で戦いを楽しむ為のもんじゃないだろう。

 物凄いムキムキになったことで手に入れた圧倒的なマッスルを使いたいのはわからなくもねえけど間違いなく使い時は違う。

 

「お互い、五分五分のダメージだけれどまだまだ動けるわね」

 

「お前、完全に観客ポジだな」

 

「だって私にはあのマッスルの相手は無理だもの」

 

 完全に他人事だとナツメは観戦している。

 サイトウが殴りかかるがサンタは避ける。そのままカウンターを入れるかと思えばカウンターを受け止めてと一進一退の攻防を繰り広げる……サイトウが物凄く強い例外側の住人だから多分違うんだろうが、サンタの奴は364日間こういう奴を相手にする為に年中マッスルを鍛え上げているのか。

 

「っち、このままじゃ埒が明かない……コレだ!」

 

「おい、本気で殺しに来てんぞ」

 

「命を掛けた死合い……燃えますね」

 

 サンタクロースが本来はプレゼントを贈る用の靴下にクリスマスツリーの飾りを入れる。

 多分、布とかに硬いものを入れて振り回した遠心力で相手をぶっ壊す正式名称がよくわからんアレを使おうとしているが、当たりどころが悪かったら冗談抜きで死ぬ。殺意の塊過ぎるだろうと思っていればサイトウはだからこその死闘が燃えるとなる。

 

「ふん!」

 

「……そういう世界じゃないだろ。ナツメ、流石に止めてやれ」

 

「ええ」

 

 クリスマスツリーの飾りを入れた靴下を振り回せば地面がめり込んだ。

 殺意が高すぎるとこれ以上は見てられねえとナツメに止めてやるように言えばナツメも流石にこれ以上はまずいと感じ取ったので止める事にし……2人に青色のオーラが纏う。

 

「今、いいとこなんだ!! 止めんじゃねえぞ、クソアマ!!!」

 

「ラプラス、みずでっぽうをぶっかけてやれ」

 

「クォーン」

 

 当初の目的を忘れて戦いがやめられねえよ! な状態になっているサンタ。

 ナツメのサイコキネシスの金縛りを振りほどこうとするのは流石のマッスルだが本来の目的を見失ってんじゃねえよとツッコミを入れてラプラスにサイトウ共々みずでっぽうをぶつけて文字通り頭を冷やせと冷やせば……冷静になった。

 

「っち……興醒めだぜ」

 

「シズカ、あんまりではないですか!」

 

「マジの殺し合いをしてんじゃねえよ……つか、吸うなよ」

 

 水をぶっかけられた事で頭が冷静になったのかサンタは興醒めだと引いて再びハイライトを取り出した。

 頭に水をぶっかけられたからハイライトは吸えねえんじゃねえのかと思ったがどうやら水は当たらなかった様でハイライトで一服する……タバコは百害あって一利なしだぞ。

 

「ふぅ、やっぱり百の練習よりも一の実戦の方が多くを学ぶことが出来る……感謝するぜ、嬢ちゃん達」

 

「……じゃあ、プレゼントをくれよ」

 

「そいつはクリスマスまで待て……と言うかお前はなにが欲しいんだ?」

 

「ベタだけどマスターボール」

 

「……現金なクソガキだな」

 

 クリスマスプレゼントになにが欲しいかと聞かれればベタだけどマスターボールが欲しいと願った。

 サンタは現金な奴だと言っているが願いはしっかりと聞き届けたとマスターボールをプレゼントすることを約束してくれた。

 

「お前は言わなくてよかったのか?」

 

 サイトウのプレゼントは既に渡して俺もクリスマスには渡すと言っていた。

 ついでだからとナツメもなんか言えばよかったのにと思って聞いてみらナツメは真剣な顔をする。

 

「……私は今まで悪いことをしていた悪い子よ。サンタからプレゼントだなんて頼めないわ……それに」

 

「それに?」

 

「貴方とサイトウと過ごしているこの時間が最高だからそれ以上はなにもないわ」

 

「そうか」




リザードン♂ LV46

コノヨザル♂ LV41→42

ニドキング LV41

ピカチュウ♂ LV48

ラプラス♀ LV42→43

ニンフィア♀ LV41

フーディン♂ LV41

ゾロアーク♂(ヒスイの姿) LV32→37

ルカリオ♂ LV68

ドサイドン♂ LV43

ゲンガー♂ LV42→43

ポリゴンZ LV34→39

メタモン(色違い) LV44
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