映像機画版携帯獣世界転生物語   作:こうすけ増田劇場版

32 / 33
真白町帰郷

 

 マサラタウンに帰ってきた……で、いいのか?

 トキワジムで8個目のジムバッジをゲットした。ギエピーは復讐は出来たとトキワの森に帰った。

 

「男子3日会わざればなんて言うけれど……立派になったわね」

 

「その為の冒険だからな」

 

 マサラタウンに帰ってきたって感覚じゃなくてマサラタウンに戻ってきた感覚に近い。

 家に帰って8個あるジムバッジをお袋に見せりゃ、立派に成長したことを喜んでいる……顔には出していないが声で変化を感じ取れる。

 

「シズカは成長しましたが……ここからが本番ですよ」

 

「ここからはそれが当たり前な世界」

 

 8個あるジムバッジを見て成長を噛み締めているお袋に横槍を入れてくるサイトウとナツメ。

 次に挑むのはジムバッジ8個を集め終えて当然のトレーナー達が集うポケモンリーグ・セキエイ大会、今まではバッジの数で自慢してくるトレーナーはそれなりに居たが、次からはジムバッジを8個持っていて当然のトレーナーが相手だ。

 

「そういえばなんか届いてねえか?」

 

「なんにも来てないわよ?」

 

「!……来週辺りに届くわ」

 

 ポケモン監査官のジョーイさんが色々と手伝ってくれたお礼としてなんかくれる。

 家に郵送してくれるとは聞いているが、具体的には何なのかを聞いてねえ。お袋になにか届いているかを聞いてみるがなんにも届いてねえ。まだ届いていないのかと少しだけ落胆するが、ナツメが超能力で来週辺りに届くと予知した。便利な能力だな

 

「あら、便利な力ね……まさか息子が……」

 

「そういうのはやめてくれ」

 

 ナツメとサイトウが美女であり品定めの様な視線を向けるお袋。

 そういうのは色々な意味でめんどくせえことになると無しだと注意を促した後に昼メシを食べ終えれば3人でオーキド博士の研究所に向かった。

 

「やぁやぁ、待っておったぞシズカ、サイトウ、ナツメ」

 

「こうして直接に顔を合わせんのは……ヒトカゲを貰って以来すかね」

 

「シゲルやサトシには何回か会ったが、お前さんには会わんかったな……よくぞジム巡りを終えた。どうじゃった、初めての冒険は」

 

 オーキド博士の研究所に向かえばオーキド博士が出迎えてくれた。

 今までテレビ電話で何度も何度も顔を合わせているが直接に顔を合わせるのはヒトカゲを貰って以来だった気がする。オーキド博士はシゲルやサトシには何度か会っている事をサラッと語った後に冒険の感想を聞いてきた。

 

「まぁ……色々と経験は出来たっすね」

 

「リアクション薄いのぅ。サトシならば語彙力が足りない発言をするし、シゲルならば分かりやすい発言をするし」

 

「いやでも、マジでそれしか感想無いんで」

 

 新人トレーナーとしてカントー地方を巡った感想は、色々とあっていい経験になったな。だ。

 オーキド博士はそんなサラッと言うんじゃなくてここがどうとかとか色々と期待しているが、それしか感想が思い浮かばない。

 

「しかしまぁ、お前さんが一番最初に戻ってくるとはの」

 

「やはりシゲルが最初に戻ると思っていたのですか?」

 

 今年トレーナーになった4人の中で一番最初にオレが帰ってきた事を意外そうにするオーキド博士。

 シゲルの事を依怙贔屓しているんじゃないのかと少し気にかけながらもサイトウはシゲルが最初に帰ってくると予測していたのかを聞いた。

 

「いや、シゲルの奴は8個目のジムバッジを手に入れてもジム巡りを終えんかった……ジムを巡るだけでなく各地を見て回るつもりで、一番最初に帰ってくるとは思っとらん。ワシとしては大穴でサトシだと思っておったんじゃがの」

 

「彼ね……確かに、面白そうなところはあるわ」

 

 一番最初に帰ってくると予測していたのはサトシ。

 大穴狙いしすぎじゃねえのか?と思ったが、ナツメもサトシには気にすることが出来る点はある面白いトレーナーだと評価を下している。大穴ではあるが、絶対に当たらないとは言い難えのがなんとも言えねえ。

 

「それでシズカよ、セキエイ大会まで約2か月の修行が出来るがお前さんはどうするつもりだ?オーキド庭園で修行するのか、それともバトル施設に向かうか……ジムリーダーが一緒に居るから修行方法は選び放題」

 

 オーキド博士は茶を飲んで一息ついた後に今後について聞いてきた。

 オーキド博士の研究所で修行か、バトル施設で武者修行か……修行の相手にジムリーダーの2人が居るから好きな様に選び放題だと言ってくるのでオレはモンスターボールを取り出した。

 

「先ずはコイツとの対話をしなきゃなんねえ」

 

「ほぉ……ルカリオの様にまた奇妙なポケモンでもゲットしたのかの?」

 

「そんなところっす」

 

 ミュウツーが入っているモンスターボールを取り出す。

 ミュウスリーもといギエピーに敗れ、そのままゲットしたミュウツーだがそれ以降にモンスターボールから自力で出てくる気配は無い。

 

 ミュウツーが人工的に作られたポケモンであるとポケモン監査官のジョーイさんが見抜いていた。

 最強でありただただ力に任せて動いていたミュウツーだったが、ミュウスリーに見事なまでに敗北した。その後になにを思っているかは知らない。

 

 オーキド博士はルカリオの様に変わったポケモンを手に入れたかと考えた。

 オレの言葉でミュウツーが何処まで話し合いに応じてくれるかは知らねえがとオーキド庭園に出てミュウツーを含む全てのポケモンを出した。

 

「むっ……そいつは」

 

「手は出すなよ」

 

 ポケモンを出したことでオレのポケモン達が一堂に集う。

 ルカリオはミュウツーを見て少し警戒心を剥き出しにするがオレは先に手を出すなと釘を差しておいてミュウツーに歩み寄る。

 

「なんの真似だ?」

 

「なんの真似って言われてもな……ポケモン監査官のジョーイさんがオレがお前をゲットした方がいいって言ってきたんだ。見たところ、悪い心を持っているポケモンじゃなさそうだが」

 

「そのポケモン……ミュウツーでしたか?恐ろしい感じがしますね」

 

「……」

 

 ミュウツーは悪い心を持っているポケモンじゃない。ポケモン監査官のジョーイさんはオレになにを思ってミュウツーを託したかは知らねえが、少なくとも対話はしろってことだろう。

 ミュウツーを見るサイトウは少し背筋が寒くなる。あらゆるポケモンの遺伝子を持つというミュウを戦闘用に魔改造したポケモンであり、特性はプレッシャー。見るだけで威圧感がある。

 

「凄まじいサイコパワーね……」

 

「私はミュウの遺伝子を基に作られた地上最強のポケモンだ……だが……」

 

「負けたな」

 

 ナツメもミュウツーから凄まじいサイコパワーを感じ取っていた。

 ミュウツーが自分に関して軽く語った後に少し気分が沈んでいる声を出すので、負けたという事実を突きつけた。

 

「あれはまぁ、なんだ……あのピッピが色々とおかしかったからだ」

 

 ルカリオ目線でもギエピーはイカれているポケモンだと言う。

 実際に使ってみたけどギャグ補正とか色々と持っててイカれた性能をしている。伝説のポケモンが相手だったから理不尽のギエピーを押し付けたけど、そうじゃねえなら二度と使いたくねえと思えるぐらいにイカれた性能をしてやがる。

 

「私は最強の称号を背負って作られたポケモンだ。負けた時点で私は存在価値を失う……ミュウの遺伝子を基に作られ、最強である事を求められた。敗北した私は……なにをすればいいという……」

 

「お前はなにかしたいのか?」

 

「……私は最強であると証明しろと言われてそう動いていた」

 

「いやだから、それはサカキの命令であってお前自身の考えじゃないだろ?」

 

「だったら、私の心は何処にある?意思は何処にある?」

 

「……そいつは聞いてもしゃあねえもんだ。お前は生きる意味を求めてるのか?生きていい理由を求めてるのか?」

 

「……」

 

 ミュウツーは少しだけ感情的になるが、オレは然程気にせずに聞いていく。生きる意味を求めているのか、生きていい理由を求めているのか。その事についてミュウツーは答えられなかった。ミュウツー自身も正直な話、なんの為に自分は生まれてなんの為に自分が生きているのかについて分かっていない。

 

 ミュウツーは殺戮兵器じゃない。心をしっかりと持っている。

 今のミュウツーは答えを探しているだろうが、その手の問題に答えはないし、あっても人それぞれだ。

 

 心の中に霞がかかっているミュウツーからすれば生きる意味や生きていい理由を言ってくれる人はありがたいだろうが、場合によっちゃそれは思考の放棄だ。

 

「お前は最強ってのに拘ってる……サカキが何度も何度もその言葉を口にしてそう思わせていたが、別にお前は最強でもなんでもねえよ」

 

「なに?」

 

「っちょ、シズカ」

 

 ミュウツーが最強である事に拘りを抱いているので、ハッキリと言っておく。

 ミュウツーは確かに物凄く強いポケモンではあるが、最強と呼ぶに相応しいかと聞かれれば話はまた別だ。最強じゃないと否定から入ったのでミュウツーは怒ったのかシャドーボールを出現させて威嚇してくる。ミュウツーのシャドーボールはまずいとサイトウは慌てるがオレは気にしない。

 

「なにをもって最強だ?」

 

「この世の誰よりも強いことだ」

 

「それはリレーか?泳ぎか?知名度か?知性か?」

 

「……」

 

「誰よりも強い、心を持つ生物として生まれたのならば誰もが夢見るもんだ……だが、強さってのは色々とある。単純な戦闘能力だけならオレの手持ちで一番強いルカリオよりお前の方が上だ。だがそれだけだ」

 

「では、なにをもって最強と呼べる」

 

「それは聞くのではなく、探して見つけて至るのが重要なんじゃ」

 

 最強と言う称号に拘りを見せているミュウツー。

 なにをどうすれば最強と呼ばれるのをオレに聞いたが、オーキド博士が現れてミュウツーに最強が何なのかについて教えてきた。

 

「貴様は……」

 

「はじめまして、ワシはオーキドじゃ……珍しいポケモンじゃがなんと言う名じゃ?」

 

「……ミュウツー」

 

「そうか。ミュウツーか……ポケモンとして生まれたのならば最強を目指す、極々普通の話……しかし、最強と言うのは単純に見えて奥深い」

 

 オーキド博士が現れてミュウツーと軽く自己紹介をし、最強について語ろうとする。

 オレが色々と言おうと思ってたんだが、オーキド博士は美味しいところを持っていこうとしてんな。

 

「チャンピオンと呼ばれるトレーナー達の無数のポケモンを倒したから最強、伝説と呼ばれるポケモン達を倒したから最強……至ってシンプルな最強だ。じゃが、それだけが強さではない」

 

「ならばなにが強さだと言うのだ?」

 

「ワシがここで色々と説明をしてやってもいいが……それを聞いてもはいそうですかですんなりと頷くタイプでなかろう。この研究所で過ごせばいい」

 

「……」

 

 オーキド博士はミュウツーの考えているシンプルな最強とは違う強さを知っている。

 ミュウツーはそれはなんなのかを聞くが、オーキド博士はミュウツーに口で説明してもあっさりと頷くことが出来ないタイプなのは見抜いているのでオーキド研究所で過ごしていけばいいと言った。

 

 一見、説明の放棄に見えるがそうじゃない。

 このオーキド博士の研究所やオーキド博士が預かっているトレーナーのポケモン、そしてオーキド博士には色々な強さが秘められている。ただの力だけではない強さを多くのポケモン達が持っている。

 

「色々と見て、色々と学んで、色々と感じて、色々と考える……ここに来るまでに色々とあったようじゃが、ここから新しい1歩を踏み出すんじゃ」

 

「……」

 

「それでもなんにも分からんと言うならば、1つシズカの色違いのメタモンとバトルしてみろ……メタモンのへんしんは能力をそっくりそのままコピー出来る。お前さんの強さを客観的に見ることが出来る」

 

「モンモン」

 

 新しい1歩を踏み出して色々と自分で考えろ、至ってシンプルな答えだ。

 なにも今すぐに答えを出さなきゃいけねえってわけじゃねえ。道に迷ったり困ったりしたらオレのメタモンが自分自身を写し出す鏡になってくれる。

 

「……期待はさせてもらう」

 

 オーキド博士は答えを教えずに探すように言う。

 ミュウツーはその言葉を信じてなにかがあるなと期待をさせてもらうと言えばシャドーボールを消した。

 

「オーキド博士、取りあえずシゲルとサトシが帰ってくるまで少し休みます」

 

「そうか……定期的に貰っている連絡からしてサトシもシゲルも来週辺りにはマサラタウンに帰ってくるからの。その時まで休んでおくんじゃ」

 

 ミュウツーに生きる意味や答えは教えなかったが、その代わり色々と探してみようの好奇心を手に入れた。

 流石はポケモン研究の第一人者。オレは少しは休むことに専念するかとサトシ達が帰るまで休むことを伝えればサトシもシゲルも来週辺りには帰ってくる……シゲルはともかく、サトシの奴は8個目のジムバッジ、アニオリのジムバッジになったんだな……




リザードン♂ LV47

コノヨザル♂ LV42

ニドキング LV42

ピカチュウ♂ LV49

ラプラス♀ LV44

ニンフィア♀ LV42

フーディン♂ LV41

ゾロアーク♂(ヒスイの姿) LV41

ルカリオ♂ LV68

ドサイドン♂ LV44

ゲンガー♂ LV43

ポリゴンZ LV41

メタモン(色違い) LV44

プテラ♂ LV50

トゲピー♀ LV1

ミュウツー LV72 (保護)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。