映像機画版携帯獣世界転生物語 作:こうすけ増田劇場版
当たり前と言えば当たり前だが、俺は望んで転生したわけじゃない。望んでいいならトリコの世界に行きたいとは思っている。
俺を転生させた奴は居るかもしれない。そう考えると、ふと疑問を抱く。傲慢になっていると言えば傲慢になっている可能性があるだろうが、俺を転生させた奴がこの世界で俺を優勝させない為のストッパー的なのを送ってくるんじゃないかと。
考えすぎじゃねえのか?と思ったが、調べてみたが考え過ぎだった。
まぁ、それでいいんだよと自分に言い聞かせる……サトシと同じ地方を巡ることになれば順当に行けばシンオウ地方で大人の事情を含めたポケモントレーナーが出てきやがるからな……。
「残る奴が残った、か」
「当たり前です。ここはそういう大会です」
対戦相手が分かればデータを洗い出す事が出来るんだが、トーナメント形式だがトーナメント表が無い。
5回戦からトーナメント表が出てくる仕様であり次に対戦する対戦相手は前日に知ることになる。コレはまぁ、しゃあねえと受け入れる。
1回戦は全て終わった。
選手村の自分の部屋に備え付けられているテレビを消した後に俺はパソコンを起動させる。
もしかしたら大人の事情のサトシくんキラー的の俺バージョンが居るんじゃないのかとヒヤヒヤしていたが、明らかに規格外なトレーナーは何処にも居ない。
「3体抜きは……俺達以外にも何人か出来ているか」
強い奴が生き残るこの大会、1回戦は残る奴が残ったと言う印象が強い。
サイトウは1番を決める大会なんだから当たり前ですと言っているが俺が言いたいのはそういうのじゃない。このポケモンリーグ・セキエイ大会に出るのがやっとのレベルやポケモンリーグ・セキエイ大会に居てもおかしくないレベル、優勝してもおかしくないレベルと何段階化刻める。
サトシはあまりにも参考にならんから外すとして、俺が戦ったセイヨはセキエイ大会に出るのがやっとのレベルだった。
アレに関してはポケモンゼミって閉鎖的な環境で鍛えてるからマニュアル外の敵に対応する事が出来なかったのと……副会長からの圧が強かった。年齢を確かめたら俺やサトシと同い年で、ポケモンを貰った年にリーグ出場はよくある話だからで結果を残せよと副会長が精神的に追い詰めた。温情って言いてえが、あのゼミ、シゲルみたいなサラブレッドじゃなくてサトシみたいなよく分からん枠のトレーナーにボコられてしまったからな……。
「……明らかに、異質だな」
最初のサトシキラーのヒロシのデータを確認する。
ヒトカゲで相手のポケモン3体を倒したと言う実績を持っているが、ヒロシの持っているポケモンを確認する……言っちゃなんだが低種族値のポケモンが多い。ただサトシと異なる点は普通にあって、トレーナーとしての根本的な基本はヒロシの方が上だ……
「……ぶつかる時は来るか」
過去のセキエイ大会の5回戦以降のセキエイトーナメントのデータを確認する。
誰も彼もポケモンをしっかりと育成する事が出来ているトレーナー達が集まっており、1回戦で負けたトレーナーは当然だが勝ったトレーナーの一部では足元に及ばないところがある……根本的な種族としての力の差、そんなところか。
「面白い対戦相手は見つかったかしら?」
「まだ篩にかけられてるとこだろ」
パソコンとにらめっこしている俺にナツメは聞いてくる。ヒロシ、サトシ、シゲル……原作キャラ以外で特にコイツだ!と注目する選手は居ない。まだ100人近く居るから頭にデータを叩き込める程に俺は器用じゃねえ。
地方リーグの出場条件を満たした、つまりはある一定のラインを越えているトレーナー同士がぶつかって篩にかけられている……甲子園なら1回戦負けの学校と優勝した学校がぶつかれば1回戦負けの学校が優勝する事は普通にあるが、セキエイ大会は地方予選だ。
「ピジョン、つばさでうつ攻撃だ!」
そんなこんなで2回戦が始まる。
サトシは岩のフィールドでピジョンを使って戦う……キングラーの一件で腹立ったけど、サトシのポケモンバトルは見えてくるが……絶妙なぐらいにサトシのやりたいこととポケモンが噛み合っていたり、噛み合っていなかったりする。
サトシのポケモンは軽量級で素早く身軽なのが多い。
サトシもそれを活かしてる……様に見えるが1回戦のキングラーと言う重量級のポケモンがいる事を考えれば活かしているのでなく、自分のリズムを持っている。
自分のペースやリズムを持っている奴は強い。
ただ……サトシは動いている盤面を利用するのは得意だが、自らで盤面を動かすというのが苦手……進化するかどうかをポケモンに委ねているから、パワーを用いての自ら盤面をどうにかするポケモンバトルが出来ない……と思えばケンタロスやベトベトンの様な真っ向からの勝負が出来るパワー系のポケモンも持っている。
スピード ◎
パワー ◯
テクニック△
知識 ✕
って、ところか……コレばっかりは直感とか閃きとかそういうタイプにありがちなところだ。
『さぁ、セキエイ大会2回戦!ここ水のフィールドは会場の熱気で水が蒸発しそうです!』
「これより2回戦を行います」
そんなこんなで俺の2回戦が始まる。
既にサトシもシゲルも試合を終えていて……なんだかんだで俺の事を気にしてくれているのか試合を見ている。
俺の対戦相手のトレーナーはサイゾウ、1回戦はガラガラで綺麗に3タテしたトレーナーだ……油断は出来ない。
「いくでござる!ガラガラ!」
「ガラッ!」
「来たか……いけ、キュウコン」
「コーン!」
ルーレットで対戦相手のサイゾウが先攻で決まりガラガラが出てきた。
改めて見るが俺のリザードンやアローラライチュウと大きな差が無いどころか下手したら越している可能性もある。確か……ガラガラは第二世代じゃカビゴンの次ぐらいに環境トップのポケモンじゃなかったか?ふといホネ持たせたら火力がバカほど出るとかで。
「ガラッ」
「惑わされるな!この程度の寒さ、拙者達には屁でもない!」
アローラキュウコンを出せば特性のゆきふらしでフィールドに雪がふる。
雪がふるだけあってか肌寒くなるがこの程度は痛くも痒くもないとサイゾウが言えばガラガラの目に闘志が宿る。
「ガラガラ、ホネこんぼう!」
「キュウコン、オーロラベール」
十八番のホネこんぼうでガラガラは攻撃してくる。
アローラキュウコンを育てたが時間が無いのもそうだが、アローラキュウコンで出来る範囲的にコレがなんだかんだで便利……相手がちょうはつを使って来ない限りは確実に成功するオーロラベール。この世界は追加効果がある攻撃技はともかく補助技をあんま使わねえからオーロラベールをどうにかするちょうはつを使って来る奴が皆無……とは言えねえか。
「ガラ!?」
「コン!」
ガラガラのホネこんぼうは確かに命中したがアローラキュウコンはピンピンしている。
ラスターカノンとかで攻撃してくるならともかく、ゆき+オーロラベールの盤面でのホネこんぼう、いくらガラガラがパワーにマンだったとしてもアローラキュウコンには大したダメージは入らない。
「アローラキュウコン、ふぶきだ」
「コン!」
「っ、ガラガラ!」
必中のふぶきはやっぱり強い。
サイゾウはガラガラに向かって声をかけるがガラガラは氷に包まれる。このままこおり状態になるか?と思ったがガラガラはパリンと氷を砕いた。
「ガラガラ、ボーンラッシュでござる!」
「キュウコン、わるだくみ」
足の速さじゃアローラキュウコンの方が上だ。
ガラガラからボーンラッシュを受けているがケロッとした顔をしている。わるだくみを着実に積んでからの
「ふぶき」
もう1回、ふぶきを使う。
「なんの!!もう一度突破してみせよう!」
「ガラッ……」
「な、なにぃ!?」
わるだくみでパワーアップさせたふぶきを当てる。
サイゾウはまだまだ!となるが……最初にふぶきが命中した時にガラガラはそれなりに痩せ我慢をしている。アローラガラガラならこうかはいまひとつだが原種のガラガラ、つまりはじめんタイプ。イマイチ火力が無いアローラキュウコンと言っても使っている技はふぶきでパワーはそこそこある。ダメージはそれなりに入っていてそこから更にパワーアップしたふぶきが入ればそりゃ倒れる。
「必中ふぶきを使って来る相手……とは言え、ここじゃ絶対に見れないか」
「ガラガラ、戦闘不能!キュウコンの勝ち!」
専用技を省けば、ふぶきがこおりタイプで一番強い技だ。
それが確実に当たるのは中々に理不尽、最初の一撃で倒れなかったのはレベルが高い印象だが、追撃のふぶきには負ける。
「戻れ……相手はこおりタイプ、ならばお前でござる!」
「ブゥ!」
『サイゾウ選手の二体目はブースター!相性の上ではキュウコンが不利!さぁ、どうするか!』
「キュウコン、バトンタッチだ」
「コン」
サイゾウが2体目に出したのはブースター。
俺は直ぐにキュウコンにバトンタッチを指示してキュウコンはバトンを残しモンスターボールに戻る……オーロラベールの効果はまだ残っているがもう少しで効果が切れると予想していた方がいい。
「いけ、フーディン!」
「ディン!」
オーロラベールとわるだくみを引き継がせるのはフーディン。
バトンに触れればオーロラを纏わせてパワーアップを果たす。
「ブースター、ニトロチャージ!」
「フーディン、サイコショック!」
イーブイの進化系統の中でも不遇側のブースター、ほのお単タイプで上位互換のポケモンは割と多いが雑魚ではない。
サイゾウはニトロチャージを使う。足の遅いブースターをこれで早くしてそこから盤面を形成だろうが、こっちは足の速さもそれなりにあるフーディンで……サイコキネシスでなくサイコショックを使う。
ブースターの特殊耐久は普通に高い。特殊攻撃を物理防御でダメージ判定を行うサイコショックにすればブースターは弾き飛ばされ
「ブゥ……」
「ブースター、戦闘不能!フーディンの勝ち!」
『な、なんと!出て早々に一撃で倒されてしまった!サイゾウ選手、残すところは後1体!対するシズカ選手はまだまだ余裕を見せています』
「……余裕じゃないわよ」
「ただ練習していたことを練習していた通りにしている……余裕じゃなくてマイペースです」
ブースターを一撃で戦闘不能にすれば会場は騒ぐ。
流石はフーディンと思っていれば解説の言っていることに対してナツメとサイトウは物申す……俺は別に心にゆとりや余裕があるってわけじゃない。心に余裕があるって事は100%プラスってわけじゃない。心に余裕があればくっだらねえミスを犯しやすい……1回戦でシゲルが言っていた様にここからは一寸先が闇の世界だ。普段の力は出せる状態ではあるがある程度は張り詰めなきゃいけない。
「お前に全てを託す!ドードー!」
「ドォ!」
「……成る程、実際に居るのか」
ガラガラからのブースターで若干物足りない、と言うよりは違和感を感じていた。
3体目のポケモン、ドードーを見て確信した……サイゾウはガラガラを信頼しガラガラもサイゾウを信頼している。お互いに信じている関係性で良いコンビだ……だからこそ、他のポケモンの育成が悪い。
自分の最初のポケモンだから、エースのポケモンだからでここぞという試合で出しまくる。
そうすれば色々と場数を踏むことが出来るが、代わりに他のポケモンの練度が下がる。第6世代以降は緩くなっているが第5世代まではポケモンの経験値は戦っているポケモンとがくしゅうそうちを持たせているポケモンにしか入らない仕様だ。
この世界は第5世代側で戦っていないポケモンには経験値は入らない。ここぞという時のエースは強いが、エース以外が上手く育たない。
「フーディン、サイコキネシスだ」
「ディン!」
「ドォ!?……ドゥ……」
「ああっ!?ドードー……」
「ドードー、戦闘不能!フーディンの勝ち!よって勝者、シズカ選手!」
『決まったぁ!2回戦、シズカ選手は手持ちが1体も倒されないまま勝ち抜いた!強いぞ!』
「……」
ガラガラ以外もガラガラレベルならば割と厳しかったが、上手く勝つことが出来た。
ここで考えさせられるのは、エースをどうにかしなきゃいけないこと……一応は俺のエースはリザードンだ。だが、リザードンはステルスロックに物凄く弱い。と言うかリザードンはメガシンカかキョダイマックス前提の運用が主体だ。
この世界じゃドクターストップは割とある話で、リザードンが倒れた時のほのおタイプのポケモンや無理にリザードンに拘らないリザードンじゃ出来ない戦闘が出来るほのおタイプのポケモンも必要になる。そうなるとリザードン以外のエースも必要になるな。
「まだまだ先は長いな……」
「ディン」
フーディンは勝利した事を喜んでいた。
勝てるレベルの相手だったと余計な水は差さない……1回戦は運良く、2回戦は実力……少しずつ、少しずつだが着実に実力者のみになっている。
リザードン♂ LV52
コノヨザル♂ LV49
ニドキング LV51
ライチュウ♂(アローラの姿) LV53
ラプラス♀ LV48
ニンフィア♀ LV50
フーディン♂ LV52
ゾロアーク♂(ヒスイの姿) LV48
ルカリオ♂ LV69
ドサイドン♂ LV49
ゲンガー♂ LV51
ポリゴンZ LV49
メタモン(色違い) LV55
プテラ♂ LV54
トゲキッス♀ LV46
ミュウツー LV72
ラティオス LV60
クワガノン♀ LV48
キュウコン♀(アローラのすがた) LV46
ポケモンのタマゴ