映像機画版携帯獣世界転生物語 作:こうすけ増田劇場版
「何度見ても、精神的に来るな」
セキエイ大会4回戦、俺やシゲルは無事に突破しサトシの番になった。
原作通りの展開、フシギダネだけで相手のポケモンを倒していたが相手の最後のポケモン、マダツボミでフシギダネとピカチュウがやられ、ベトベトンが勝った。サトシのポケモンバトルを見せられれば精神的に来る。
「あれ、オヤブン個体でしたね」
「群れの主だったとは聞いている……ただ、あのベトベトンもノータッチだ」
サトシのベトベトンはベトベターの群れのリーダーをやっているヌシだ。
通常よりも遥かに強いベトベトンであり、マダツボミの攻撃をものともしてない……が、ベトベトンもキングラーと同様に全くと言ってノータッチ。
「そうなると、3人の貯金は使い果たしたってところかしら?」
「まぁ、そうなるわな」
「……貯金?」
「ああ。セキエイ大会に挑む前に鍛えたレベル差等のアドバンテージが無くなったという意味です」
サトシママとオーキド博士と別れて選手村に戻ろうとしながらサトシの試合について話す。
お袋もついてきていて、ナツメの貯金を使い果たしたと言う言葉の意味が分からないのでサイトウは軽く説明をする。成る程とお袋は直ぐに納得をした。
「サトシが今回勝てたのはポケモンの相性がよかったから」
「タイプ相性とかあるし普通じゃ」
「いえ、そうではないんです。タイプ相性以外の相性もよかったので……おそらくは純粋なポケモンのレベルならば負けています」
サイトウは今回サトシが勝てた一番の要因は戦わせたポケモンの相性が良かったから。
お袋はポケモンバトルと言えば弱点を突くのが普通であるんじゃと言うが、タイプ相性以外の相性もよかったとサイトウはサトシのポケモンのレベルが低いと見抜いている。
「サトシもシゲルもそしてシズカも育てたポケモンのレベル差なんかで勝つことは出来ない。ここからは戦うポケモンの相性もあるからトレーナーの能力で勝敗が分かれるわ」
俺もシゲルもサトシもポケモンのレベルによるパワーでの勝利は出来なくなった。
5回戦からは純粋な戦術を練り上げたりして戦わなきゃいけねえ……とは言え、4回戦までそれで戦う事が出来ていたって事はある程度のラインまで実力はあるってことか。
「5回戦まで来た、か……」
シゲルが4回戦で勝利した際に俺はカチリと音が鳴ったのが聞こえた。
そんな音が出る現象は起きてないはずなのに俺はしっかりと聞こえた……それはきっと、原作通りの展開は起こらないという合図だろう。本来は4回戦で負けるシゲルが5回戦に駒を進めた。それは俺という異物が関わったことで運命力とか抑止力的なのが無効化になったってところだ。
サトシは5回戦で初代サトシキラーのヒロシに敗れる。
サトシはロケット団の介入により万全じゃない状態で戦っていた。だからこの大会は徹底してロケット団を警戒している。ただ俺がサカキを逮捕させる様にしたからロケット団は潰れているとは言えない。
なにせロケット団だけは悪の組織として規模が広い。
アニポケで唯一潰れていない悪の組織であり、表社会の顔も持っていて裏社会で通じている。サカキが物凄く優秀でワンマン経営の組織かと思えば普通に優秀な、それこそククイ博士のガオガエンがZワザ使わなきゃ倒せないレベルのポケモンを出してくる精鋭部隊が居る。純粋な戦闘能力もそうだが、カリスマも結構ヤバい。
ロケット団の横槍を入れられなかったらヒロシに勝てたか?って話だが怪しい。
ぶっちゃけヒロシってカントー地方を冒険してた頃のサトシの上位互換なところがあるから……とは言え、絶対に勝てないレベルの力の差は無い。
「そういえば、オーキド博士が会場に居るけどポケモン送ってもらえるの?」
「ああ、大丈夫ですよ。そういう時はヘルパーさんが来るので」
お袋が1人で研究しているオーキド博士がセキエイ大会に来ているから、オーキド研究所からポケモンを送れないんじゃと考えるがサイトウは問題無いとヘルパーが居ると言う。
このヘルパーと言うのは現実で言うところの酪農ヘルパーみたいなもので、オーキド博士みたいに研究所を構えてるけど助手とかが居ない少ないワンマン経営のポケモン研究所でポケモンの手入れを行ったりする。今回みたいにオーキド博士がセキエイ大会に来ている時とか割と利用しているらしい。
「明日は休みですが、どうしますか?」
「出場者及び関係者は飲食関係は無料だから、一番のリラックスが出来るわよ」
そんなこんなで選手村に戻ってきた。
4回戦は無事に終わっていて5回戦からはメインスタジアムであるセキエイスタジアムでのポケモンバトルをする。それは明々後日に行う。明日は完全なオフの日、明後日は対戦カードを決める日、明々後日から5回戦から決勝戦まで1日ずつ行っていく。
明日は完全にオフの日だ。サイトウはどうするかと聞いてきて、ナツメはセキエイ高原にある飲食店のマップを取り出す。
オフになったから遊ぶぜ!と言う程にお気楽には出来ない……ただ食道楽は楽しむ事は出来るぞと2人なりのフォローを入れてくれる。
「悪いが、そういう気分じゃない」
「え!?」
「いや、行きてえけどよ……」
「2人とも、シズカはこういう場所にはじめて来ててナイーブになってるの。気遣いはいいけど、少しね」
美味い飯を食って風呂入ってリフレッシュをしたいとは思っている。実際そうするだけで1%でも勝てる確率は上がる。
お袋は俺がナイーブになっていると思っているのだが、そうじゃなくてロケット団が心配なんだ……サトシの問題だから首を突っ込まなきゃって話だろう。確かにその通りだろうが、大会出場者のポケモンを盗もうとするから俺も巻き込まれる可能性があるんだ。
「とにかくご飯でも食べに……違うわね。こういう時はアレね!」
「……アレ?」
「ランセ地方のノブナガって武将の逸話を知っているかしら?」
お袋が俺がナイーブになっていると思っているので、こういう時は!と行動する。
ランセ地方のノブナガ……また変なスピンオフ作品をチョイスして……ツッコミは入れんぞ。ノブナガの逸話、なんだ?
一緒に飯を食べに行くんだが、お袋がキッチンを借りて料理をした……
「ああ、アレか」
ノブナガのご飯の逸話と聞いて思い浮かぶのは頭蓋骨で酒飲んでるってイメージだ。
ただ……ノブナガの元ネタであろう織田信長にある逸話に食べ物の逸話がある。多分それと類似している逸話だろう。
織田信長の食べ物に関する逸話。
信長が腕利きの料理人に京風の料理を作らせた。それを食べた信長は酷く不機嫌になった。京風の料理を美味しいと思わなかった。信長の機嫌を損ねると厄介で、料理人は次に作る料理を信長の地元、尾張風の味付けにした。そしたら信長は満足した。味付けの違いについて料理人に聞いたら尾張風にしたと答えて信長はその事について「そうか」だけで終わった。
京風の味付けが合わなかったのは織田信長が体を鍛えているから京風の薄味じゃなくて濃い味が良かったとか織田信長の領地である尾張は今で言うところの名古屋辺りであの辺の味付け濃い味付けに定評があるから舌が合わなかったとか信長題材にした作品で色々と言われている。実際はどうかは分からんので諸説ありだ。
「……美味しいわね」
「……美味しいですね」
「うん、美味い」
「ランセ地方の武将であるノブナガは腕利きの料理人を雇った。京風の料理を振る舞ったけど不味いと不満を漏らした……でも、次に出したノブナガの地元風に味付けした料理に満足した。長い戦いでストレスが続いていて美味しい料理でなく故郷の味をノブナガは求めていたの」
「成る程、確かに今のシズカにピッタリですね」
「ここのご飯、美味しすぎるのよね……」
お袋が作った料理を食べていればお袋は料理を作った理由ってか、ノブナガの逸話を教えてくれる。
連戦続きで疲れている選手にとって食事は欠かせない。それは単純な栄養補給ってのもあるが心の安らぎを与える為だ。
タマランゼ会長や副会長がどういう意図で大会関係者は食事無料にしてるかは知らねえが、飯を食うことで精神的にも肉体的にも整える事が出来る。
サイトウとナツメはお袋が料理を作った理由を理解する。
このセキエイ大会にはカントー地方で有名な飲食店が来てる。有名な飲食店である以上は材料にも調理にも手は抜かない……それが逆にダメになってしまう。
気合いの入った料理は美味いには美味い。それは否定しない。
ただ何処にでもあるありふれた日常の料理にある心の安らぎみたいなのは与えない時とかはある。至福の時間にはしてくれるんだが普段の状態にはしてくれない。
現実でも大トロが時価な寿司屋とか10000円を越える和牛ステーキとか普段からそれを食べ馴れてる奴等ならともかく、ボーナスとか出たから奮発していいものを食いに来た!って奴等が食ってる気がしないっていう事は割とある。
「私はポケモンバトルについては知らないけど、こういうのは出来る……けど、出来れば私以外が作ってあげたらね」
因みにだがナツメは料理は出来ない!
お袋が言いたいのは割と下世話な話なのでそれ以上はツッコむのは厄介だ。セキエイ大会の料理は美味いが、美味すぎたなと改めて分かる。
『大会関係者からのお知らせです!5回戦進出選手はポケモンの検査をしなければなりません。直ちにモンスターボールを』
「………はぁ……」
飯を食って気持ちを落ち着かせたんだが、車が走ってアナウンスが入る。
5回戦進出者はポケモンを検査しなきゃいけないというおかしなアナウンスであり、それがなんで入っているか分かった。
「ナツメ」
「ええ、Rの字が見えるわ」
5回戦進出したポケモントレーナーはポケモンを検査しなければならないというのはありえない。
万が一があるからとナツメに聞けばRの字が見えると言う。でしょうね!と言いたかったが……サトシやシゲルが出てくる。
「5回戦進出選手はポケモンのチェックが必要にゃ!」
「待ってください!僕、ポケモン200体ほど捕まえているんですがどうすればいいんですか!?」
布袋を取り出してこの中にモンスターボールを入れてくださいとアピールするロケット団のニャースとコジロウ。
シゲルは話を真に受けてるんだが、この話がマジだったらシゲルの場合だと200体ほどポケモン捕まえてるから普通に検査が……。
「ああ、大丈夫大丈夫。手持ちのチェックだけでいいから」
「あっれれ〜……おかしいぞ?大会出場選手のポケモンチェックなのに手持ちだけでいいだなんて」
「「「ギクリ!」」」
コジロウが手持ちのチェックだけで言えば……ヒロシが違和感に気付く。
もう完全に声がコナンになってるがおかしいと言えばロケット団はギクリと言う。
「ええ、その通りです……その様な事はありえない。ここには自然と強いポケモンが集まる。それを狙うチンピラな三流小悪党と言ったところか」
「あ、副会長」
「誰が三流小悪党よ!」
「俺達はロケット団だ!」
「おや、1人のトレーナーに負けた組織じゃありませんか」
副会長がモンスターボールを片手に現れた。
そういえばこの人、居たなと思い出してロケット団を煽れば見事に乗っかった。正体を現したので副会長は煽ると当然キレる。
「ボスを奪還する為にあの方が頑張ってるわ!」
「そうニャ!」
「コレは面白いことを……確かサカキには弟が居て、弟が今のロケットコンツェルンを……っと、そういうのは国際警察にでも任せましょう」
「ヒヒーン」
「うぉ……流石はNo.2」
ロケット団を倒そうと率先して副会長は動いてくれる。
大会出場者がなにかの拍子で怪我したりするのはいけないことだと副会長は自らのポケモンを出した……まさかのこくばバドレックス。インチキ性能の伝説のポケモンの中でもトップレベルのインチキ性能をしてる。
「バドレックス、サイコキネシス」
「「「ぎゃああああああ!!」」」
当然と言うべきか、こくばバドレックスに敵うわけがない。
何時もはロケット団はやな感じーで飛んでいくが、今回は地面に叩きつけられている……副会長の目は酷く冷たくヒロシやサトシがやりすぎと言おうとするが、副会長の目は冷たかったので言えなかった。
「君達、大丈夫かい?」
「は、はい!大丈夫です!」
「ならよかった……君達の熱いポケモンバトル、期待してるよ」
副会長はシゲルにそう言うとこくばバドレックスをボールに戻した。
ロケット団に対しては冷たくあしらっていたが、シゲルに対しては1人の大人として接している。
「副会長、しっかりとしてる人ね」
「え、ああ、真面目で厳しい人ですよ……純粋にポケモンバトルが強くて組織運営も優秀ですが、少し厳しい人で一部のジムリーダーから恐れられてます」
「……タマランゼ会長が緩いから、ちょうどいい釣り合いを取れてんだろ」
お袋が副会長がしっかりしている人と認識した。サイトウは副会長は真面目で厳しい人と軽く説明をする。
それを聞いてわかった。一部のジムリーダーが恐れている副会長は厳しいんじゃなくてタマランゼ会長が緩いと……組織運営で大事なのは規律だが、その規律をガッチガチで固めたら組織は上手く回らない。
ある程度は柔軟に動くのが組織運営に必要だが、かと言って規律を柔軟にしたら規律にならない。
組織運営する上で最初に決めた規律をしっかりと守っている人がどうしても必要になり、タマランゼ会長は柔軟である以上は逆に固い人が副会長じゃなきゃ組織としてダメになる。
何処の組織もああ言う人は居るんだな、となる。
「コレでロケット団は問題無いか……」
副会長の事だからロケット団は大会が終わるまで絶対に逃さない。
あの3人はギエピー同様にギャグ補正を持っているだろうから、ケロッと蘇るのは目に見えてるが……コレで余計なのは無くなった。
リザードン♂ LV52
コノヨザル♂ LV49
ニドキング LV51
ライチュウ♂(アローラの姿) LV53
ラプラス♀ LV48
ニンフィア♀ LV50
フーディン♂ LV52
ゾロアーク♂(ヒスイの姿) LV48
ルカリオ♂ LV69
ドサイドン♂ LV49
ゲンガー♂ LV51
ポリゴンZ LV49
メタモン(色違い) LV55
プテラ♂ LV54
トゲキッス♀ LV46
ミュウツー LV72
ラティオス LV60
クワガノン♀ LV48
キュウコン♀(アローラのすがた) LV46
ポケモンのタマゴ
副会長のイメージは暗殺教室の浅野理事長(改心後に近い)
尚、サカキ弟はオリキャラでなくギエピーに実際に登場します