映像機画版携帯獣世界転生物語 作:こうすけ増田劇場版
「先に言っとくがよ、なんも持たねえぞ」
準決勝でシゲルが敗退をした。
あの時ああすれば良かったとか色々と反省をしているシゲルとそんなシゲルにどういう言葉をかけていいのかが分からないサトシ。
次は俺の準決勝の番で選手控室にやってきている。
俺が今から試合を始めるのになんで重たい空気を発してんだよと思いつつも、先にサトシとシゲルに釘を差した。
シゲルは準決勝で負けた。サトシは準々決勝で負けた。
残すところは俺だけになっており、俺達が行けなかった決勝戦に向かってくれ!なんてありふれた言葉を使うと言うのならば俺はハッキリと断る。
「このセキエイ大会には皆、自分が優勝する為に出場をしてんだ。だから自分が負けたんだからその分まで勝ってくれ!じゃなくて、次は自分がその領域に足を踏み入れる!って考えろ」
「「……」」
俺達の分まで頑張ってくれ!と言うありふれた言葉は言わせねえ。
俺は準備運動を終えた後にセキエイスタジアムのバトルフィールドに向かう。
『さぁ、ポケモンリーグ・セキエイ大会も残すところは3試合となりました!ここまで快調のシズカ選手!対するはカイ選手!』
「悪いが負けてやらねえぞ!」
「当たり前だ」
「これより準々決勝第二試合を行います!使用ポケモンは6体のフルバトル、ポケモンの交代は無制限!メガシンカ、Zワザ、テラスタルは何れか1度のみ!」
対戦相手のトレーナーのカイはシゲルと同様にポケモンをバランスよく育てている。
審判が試合開始前のルールについて告げればどっちが先攻後攻を決めるかのルーレットが回転し、俺からの先攻に決まった。
「いけ!」
「ルルル!」
「ポリゴンZか……だったらコイツだ!いけ、サンドパン!」
「ッサ!」
俺が出した1体目のポケモンを見て、カイはサンドパンを出してきた。
準々決勝の相手がサトシでハメ技みたいなので倒したが、今回からは違う……使えそうな手は使う。
「わるだくみ!」
「パワーを上げられる前に一気に勝負を!きりさく攻撃」
サンドパンはきりさく攻撃を使ってくるのでわるだくみでパワーを上げる。
じめんタイプの大技であるじしんでなくポリゴンZの間合いである中距離及び遠距離での攻撃は危険だからときりさく攻撃で間合いを詰め寄るとする。サンドパンは自慢の爪で攻撃をしようとするが……ポリゴンZを通過した。
「なに!?」
『おおっと!これはどういうことだ?確かにカイ選手のサンドパンはポリゴンZに対してきりさく攻撃を当てた筈のに通過した!』
「シャドーボール!」
気づく奴は気付いているだろうが……俺はここまで温存してきたヒスイゾロアークを使っている。
わるだくみからのシャドーボール、ありふれた普通のコンボではあるがコレが結構強力な技でありきりさく攻撃を使った筈のサンドパンはなんできりさくが通じていないのか分かっていない。戸惑いを隠せないのは当然でそこ突いてシャドーボールをぶつけた。
「サン……」
「サンドパン、戦闘不能!」
「どうなってる?サンドパンは確実に……ポリゴンZのリージョンフォームか?」
シャドーボールを直撃したことで戦闘不能になった。
どうなっているんだとカイは騒いでいる。ポリゴンZのリージョンフォームかどうかを気にしているが、わざわざ答えは教えない。
何故?と言う疑問の種は植え付けた。
ポリゴンZのことは知識として入っているし4回戦で使っている。事前にある程度の情報は持っているが、コレがキツい。
「分かっていたことですが、普通にインチキ性能をしていますね」
「一発特化だから仕方ないわ」
サイトウとナツメは俺がポリゴンZでなくヒスイゾロアークを出しているという事に気付いた。
ヒスイゾロアークの特性は原種のゾロアークと同じでイリュージョン、二番目のポケモンに姿を化ける事が出来る強力な特性だ。一応は弱点として二体目のポケモンが何なのかについてバレるというデメリットはあるが、それを踏まえた上でもヒスイゾロアークのイリュージョンは強い。
ある程度のパワーもあるしパワーを底上げするわるだくみも覚える。
そしてなによりヒスイゾロアークと戦う機会なんざ早々に無いから戦闘経験が薄くなる。
「だったらコイツはどうだ!いけ、フシギバナ!」
「バナ!」
カイの2体目はフシギバナ。
これまたレベルが高いポケモンではある……そしてフシギバナが出てきたという事はヒスイゾロアークのイリュージョンは確実に解除される。
「フシギバナ、つるのムチ!質より量タイプだ!」
「バナ!」
「ほぉ……」
どういう理屈でポリゴンZに攻撃が通らないのかが分かっていないカイ。
ヒスイゾロアークだと言うつもりは無いが……とにかく攻撃を当てなければ意味は無い。つるのムチで攻撃をしてくるのだが、面白い。サトシのフシギダネはつるのムチの蔓を2本しか出してこない。だが、フシギバナは無数の蔓を出した。
人間は両手を完璧に使いこなしているか?と聞かれればNOだろう。
フシギダネと言うかつるのムチが使えるポケモンは基本的には2本ぐらいまでで抑えている。それは単純につるのムチの並列操作をするのが苦手だから。このフシギバナは動きが単調かもしくは荒くなるのを覚悟で無数のつるのムチを当てに行き
「っ……ロァ!」
「な、なんだこのポケモンは!?」
『おーっと!シズカ選手のポリゴンZと思わしきポケモン!その正体はなんとゾロアークだった!』
ポリゴンZの姿に化けているヒスイゾロアークに命中しイリュージョンは強制解除された。
ヒスイゾロアークに関する情報はカイは持っていないので驚いている。
「ゾロアーク、かえんほうしゃだ!」
そこが狙い時だ。
ゾロアークの姿を見て、このポケモンはなんなのか?と言う思考に陥る。言い方を変えれば思考が止まってしまう。
隙を生み出したのならば狙うだけだとかえんほうしゃをゾロアークは放つが倒れない……結構レベルが高いな。
「ゾロアーク、分かってるだろうな?」
「ロゥ!」
ヒスイゾロアークの戦術は先ずはイリュージョンでハッタリをかます。
俺が出したポケモンは◯◯なんだなと偽の情報を送りつける。その間にわるだくみを使ってパワーアップをする。
姿が見られれば相手はヒスイゾロアークに応じて戦術を切り替える。ヒスイゾロアークはパワーは申し分無いが、耐久力が圧倒的に少ない。ただし足が早いポケモンだからスピードを重視した戦闘スタイルが可能とする。
「ゾロアーク、かえんほうしゃ!」
「フシギバナ、ヘドロばくだん!」
ゾロアークがかえんほうしゃを使ってくることが可能だと分かれば相手のフシギバナは手を変える。
かえんほうしゃに対して弱点でもなんでもないヘドロばくだんをぶつけて相殺している。フシギバナそのものに一発かえんほうしゃを当てる事には成功している。そうなるとフシギバナにもう1発、かえんほうしゃを当てればどうにかなる筈だ。
問題はフシギバナにどうやってかえんほうしゃを当てるか。
イリュージョンのタネが割れた以上はゾロアークを戻したとしても旨味は薄い……となると
「ゾロアーク、こごえるかぜ!」
フシギバナの能力を下げることに力を入れる。
ゾロアークはこごえるかぜを放てばフシギバナは苦しそうにする。しかし見事に耐え抜いたが青色のオーラを纏った。
「フシギバナ、質より量のつるのムチ!」
「バナ!」
「走り込みは手を抜いてねえ!近付け!」
再び襲ってくる質より量のつるのムチ。
無数のつるのムチが多方向から飛んでくるが全てが同じタイミングじゃない。質より量を優先しているので、どうしても技の精度は劣る。その技術を見るのは2度目だとゾロアークに走って近付けと無数のつるのムチの網をかいくぐってフシギバナの目の前まで向かい
「かえんほうしゃだ!」
ヒスイゾロアークはかえんほうしゃを放った。
フシギバナは至近距離からのかえんほうしゃを真正面から受け、倒れた。
「フシギバナ、戦闘不能!ゾロアークの勝ち!」
「くそ……とは言えコレで枠は潰した」
フシギバナが倒された事を悔しそうにするカイだが、技の枠を潰すことが出来たのだと喜んでいる。
シャドーボール、かえんほうしゃ、こごえるかぜ、わるだくみの4つを使ったのとポリゴンZが控えに居るのがバレてるってのは割と大きなデメリットだが、その代わりにカイのポケモンを2体倒せた。充分な成果だ。
「いけ、スターミー!」
「ヘァッ!」
「……!?」
カイが出した3体目のポケモンはスターミー。
カントーじゃメジャーなポケモンであり仮にラプラスをゲットする事が出来なかった場合、出来ればゲットしたかったと言えるポケモンだが俺は驚いた……あのスターミー、メガシンカに必要なスターミーナイトを装備している。
スターミーナイトと言うか所謂Zaで出てきた新しいメガシンカってフラダリの一件でメガストーンが生まれたって設定じゃなかったか?……いや、それを気にしている場合じゃない。幸いにも相手はスターミーなのは変わりはない。
「ゾロアーク、シャドーボール!」
「スターミー、アクアジェット!」
戦闘スタイルから機動力がある特殊攻撃主体のポケモンである事が見抜かれた。
スターミーは迷いなくアクアジェットでゾロアークを狙う。シャドーボールを展開する前にゾロアークにアクアジェットが激突しゾロアークは弾き飛ばされた。
「ロァ……」
「ゾロアーク、戦闘不能!スターミーの勝ち!」
ゾロアークは戦闘不能になった。
審判が判定を下したので俺はモンスターボールを手にしてゾロアークをボールに戻す。
「いい仕事をした……いけ、ポリゴンZ!」
「リリリ!」
ゾロアークが戦闘不能になったのでよくやったと褒めた後に次のポケモンを出す。
イリュージョンによって化けていたがしっかりと正体はお披露目だとポリゴンZにする……スターミーが相手だからちょすいラプラスが相性良いんじゃねえの?となるが相手はメガスターミーになれば手がつけられなくなるので、出来る限り早めに倒したい。
「戻れ。いけ、ラッキー!」
「ラッキ!」
「……そう来るか」
スターミーのアクアジェットを切らせるだけ切らせて、即座に交代を選んだ。
カイの4番目のポケモンはラッキー……パワーこそ無いが圧倒的な耐久力を持っていてポリゴンZが相性最悪のポケモン。コノヨザルに入れ替えるか?と考えたが、多分それをすればポケモンの入れ替えのイタチごっこになるからポリゴンZで倒すしかない。
「こういう時にこの技は便利だ……ポリゴンZ、サイコショックだ!」
「ラッキー、めいそうだ!」
「無駄だ!」
ポリゴンZはゾロアークと似たような感じの戦闘スタイルだ。
特殊攻撃による高火力技を叩き込む。俺のポリゴンZの特性はてきおうりょくで普通にトライアタックをぶつけるだけで物凄い火力が出る……ただ、眼の前に居るラッキーに対しては圧倒的に弱い。ラッキーは特殊防御力と体力に関して圧倒的に優れているポケモンだ。
それに対してポリゴンZに無理に物理攻撃を覚えさせない。
ポリゴンZには特殊攻撃でありながら物理防御力でダメージ判定をしてくれるサイコショックを覚えてくれる。根本的にエスパータイプが通じないあくタイプのポケモンで尚且つ誰でもゲットしやすく耐久力が高いのはブラッキーだけで、ブラッキーさえ警戒しておけばこの戦術は通じる。
「ラッキー、タマゴうみ!」
「……そう来るか。と言うか倒れねえのか」
ラッキーと言えば恐ろしい耐久力が自慢だが、それはちゃんと仕組みがある耐久力だ。
先ず体力が桁違いに高い。上から数えて直ぐの位置に居るポケモンだ。次にしんかのきせきと言う進化前のポケモンの耐久力を上げる道具を持たせている。そして防御力だが、物理防御はカスに等しく特殊攻撃が物凄く高い。
物理防御でダメージ判定をするサイコショックならば倒せると思ったが倒せなかった。
タマゴうみで体力の回復をしている……のならば
「ポリゴンZ、でんじはだ」
「いやしのすず!」
「でんじはだ」
「いやしのすず!」
ポリゴンZにでんじはを使わせればそれに対する対抗策は知っているといやしのすずを使う。
いやしのすずで状態異常であるまひ状態を回復させるんだ!と頑張っているので、もう1度でんじはを使い、いやしのすずで回復させるのイタチごっこをしている。
「シズカの奴、なにやってんだ……攻撃しないと」
「まったく、これだから君は……シズカは待っているんだよ。攻撃を撃つタイミングを」
観客席で見ているサトシがでんじはばっか撃っているので攻撃しないとラッキーは倒せないとボヤく。
シゲルはそんなサトシに呆れており、俺の狙い。攻撃を撃つ為の絶好なタイミングを待っている事を言い……その時はやってきた。
「ラキ……」
「ポリゴンZ、サイコショックだ!」
でんじはといやしのすずによるイタチごっこ。
どちらが先に音を上げると言うかミスをやらかすかと言えばいやしのすずを使っているラッキーだ……なにせラッキーはまひ状態を治す為にいやしのすずを使っている。そうなると何処かのタイミングで体が痺れていやしのすずを使う事が出来ない時が来る。そしてそれが遂にやって来た。俺は再びポリゴンZでサイコショックをぶつければラッキーは弾き飛ばされて戦闘不能になった。
「ラッキー、戦闘不能!ポリゴンZの勝ち!……カイ選手のポケモンが3体戦闘不能となった為にこれより5分間のインターバルを挟みます!」
ラッキーを無事に倒す事が出来たが、喜んでいられない。
メガスターミーが居ると言う厄介な事を知ってしまったからと……メガスターミー、割と性能がイカれてんだよな……
リザードン♂ LV52
コノヨザル♂ LV49
ニドキング LV51
ライチュウ♂(アローラの姿) LV53
ラプラス♀ LV48
ニンフィア♀ LV50
フーディン♂ LV52
ゾロアーク♂(ヒスイの姿) LV48
ルカリオ♂ LV69
ドサイドン♂ LV49
ゲンガー♂ LV51
ポリゴンZ LV49→50
メタモン(色違い) LV55
プテラ♂ LV54
トゲキッス♀ LV46
ミュウツー LV72
ラティオス LV60
クワガノン♀ LV48
キュウコン♀(アローラのすがた) LV46
ポッチャマ♀(色違い) LV1