映像機画版携帯獣世界転生物語   作:こうすけ増田劇場版

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波動勇者ノ夢語

シゲルと一緒につきのいしを探し終えた。

次に向かうジムは同じだからとシゲルに先を譲った……ハナダジムはみずタイプのジムで、ピカチュウでどうにかなんとかならんこともないが下手したらレベルのゴリ押しになるしピカチュウのレベルに合わせて高レベルのポケモンを出してくる可能性がある。レベルはもう少し上げておきたい。

 

今回使うのはピカチュウとラプラス……俺のラプラスの特性はちょすい、みずタイプの攻撃をダメージや追加効果等を無視して体力が回復する便利な特性だ。うるおいボディならばあまごいからのねむるとか色々と出来るが、贅沢は言えない。本来はラプラスは欲しくてもゲットする事が出来ないポケモンだ。

 

「……何処だここ?」

 

ラプラスのレベル上げとニドリーノを即座にニドキングにした事で色々と可能性を増やした。

ニドキングにしたおかげで可能性と言うか手札が増えている……技のデパートの異名は伊達じゃないと色々と覚えていってこれからが期待出来る。ラプラスに関しては取りあえず10まんボルトを覚えてくれないかと頑張ってるところで、ピカチュウの指導のもとででんげきはを覚えかけている。

 

「やぁ、はじめまして」

 

「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」

 

順調にポケモンが育っていて、明日ぐらいに10まんボルトを覚えたのならばおつきみやまを降りてハナダシティに向かおう。

そう考えて寝袋に入って眠ったのまでは覚えている……そして目を覚ませば知らない場所に居た。あまりにも突然の出来事で夢か?と思っていると1人の男が話しかけてきた。

 

「っちょ!」

 

「九字護身法は一番有名だけど、結構強いか。だったら南無大慈大悲救苦救難」

 

「待て!待ってくれ!いや、なんだこれ!?使えるのか君は!?」

 

多分、夢かなにかかと思ったのでお祓いとかで有名な呪文を唱える。

男から青色のオーラが出現しているので効果はしっかりとあるみたいだが倒れないなともうちょっと強いのを使ってみればと男は半透明になる。

 

「私は悪霊の類じゃない」

 

「俺の夢の中に出てきている以上はオカルト的ななんかが出来る人だろ?じゃあ、悪霊みたいなもんだ」

 

「確かにそうとも言えるが……ここは1つ、話し合いを。君の夢に現れたのもちゃんとした理由があるんだ」

 

御経を唱え続けてもいいけども、序盤の方しか完璧に覚えてねえし坊さんみたいにスラスラと言えるわけじゃない。

なにかあった時の為に覚えておけで九字護身法をガキの頃に叩き込まれて、姉貴が修学旅行の際に役立ったと言っていた。

 

「悪意ある怪異じゃなさそうだから話は聞いてやるけど……オレはそっち系について少しの知識と今みたいななんちゃってな事しか出来んぞ?」

 

お袋とか姉貴とかなにかあった時の為に白衣観音経が書かれた御経を持ってる。

お袋も姉貴も過去に最低でも1回以上はその手の怪異に巻き込まれてて持っていて正解だった時があり、多分やろうと思えば祓える。そのせいかそっち系の知識が人よりはある方だが、なんちゃってな事しか出来ない。本格的な霊能力者の技術は持ってないし才能は……どうなんだろうな。

 

「改めて、私の名はアーロン」

 

「シズカだ」

 

「ここは君が気付いている通り夢の中だ……ああ、安心して。君の記憶からなにかを奪うとかそういう危ない術は使っていないよ」

 

どっかで見たことがある顔と山寺宏一ボイスから大物だろうなと思えばかなりの大物がやって来た。

映画のミュウと波導の勇者ルカリオの鍵を握るポケモンルカリオの相棒であり波導の勇者と呼ばれていたアーロンだ。

 

「それで、俺になんの用事だ?……アーロンって名前から多分あんたはあのアーロン、高レベルな特別な術を使える人間で過去の人間だろう?」

 

波導の勇者とかの説明をいちいち聞くのがめんどくさいからアーロンの事は知っている感じで話を通す。

アーロンは特に驚くことはしない。自分がこうして現代人の前に立っていると言う事は後世まで繁栄に成功しているって証だ。

 

「俺に波動使いとかそういうのになって世界を救ってくれとかそういうのは無しだぞ……英雄の中の英雄、特に勇者なんてロクなオチが迎えねえ」

 

最近少しずつだがポケモンバトルが楽しいとか思えるようになってきたのに世界の為に頑張れとかは無理だ。

アーロンに対してそっち系の話ならばお断りだと言えばアーロンは神妙な顔になった。

 

「勇者がロクなオチが迎えないか……確かにそうかもしれないね」

 

「あんたは世界を救ったと言われていてこうして俺が生きてるって事は世界は救われた。けど、その後の事についてはなにも残ってねえ。そっからは大体は予想出来る」

 

「そうか……こうして夢の中に出てきた理由は、私の相棒を起こしてほしいんだ」

 

「……そういうの出来ねえんだけど」

 

「ああ、安心してほしい。ルカリオを起こす鍵は君に託す。私とルカリオを模した絵があるからそれと同じ構えを取ってくれれば解ける」

 

相棒であるルカリオを目覚めさせてほしいとアーロンは頼んでくるのだがアレって確かアーロンと同じ波動だったサトシだったから出来たこと。そういう感じの術式とかアイテムとかだったらちゃんと修行している波動使いとか霊能力者とかそういうのなら解呪は出来そうだが、その辺は無理だと言えばアーロンは安心してくれと言う。

 

「だったらもっと腕のある奴に頼めばいいんじゃねえの?」

 

「そういきたいんだがね……ルカリオを起こすのに必要な鍵を使えそうなのは近場では君と限りなく私と同じ波動を持っている少年だけなんだ。自慢では無いが波動を使わせれば右に出るものはいないから、そっち系の方達に頼んでも処理しきれない可能性もある」

 

まだまだ冒険の途中である俺に結構重めな事を頼んでくるからもっと適した奴が居るだろうと言えば、出来そうなのがサトシと俺ぐらい。ちゃんとしたそっち系の方達じゃ処理することが難しい……こいつ、俺に特級呪物の処理をさせようとしてやがるな。

 

「本当ならば君の言う通りもっと腕のある者に頼むのが最もな事だ……ただ、ここに居る私は偶然にも生まれた本来の私の搾りカス、こうして誰かの夢の中に出るだけで殆どの力を使ってしまう。ルカリオを起こす鍵を1度しか託せない」

 

「そうか……もう1人の奴じゃなくて俺か」

 

「彼は限りなく私の波動と近いから、鍵を渡さなくても自力で開ける……出来れば彼にもと思ったが、人としてまだまだ成長は出来るが逆を言えば未熟で最終的に君を選んだんだ」

 

普通はサトシの方に出るもんだろうと思っていればサトシがまだ未熟だからとアーロンは俺を選んだ。

まぁ、カントー地方を冒険していた頃のサトシじゃ無理があるだろうなと割り切り……一応は言っておく。

 

「起こすのは構わねえが、ちゃんと真実を晒す覚悟は出来てんだろうな?」

 

「ああ……その点もあるから君を選んだんだ」

 

アーロンの言う鍵を手にして仮にルカリオを解放したとしてルカリオは色々と思う。

戦争が終わってからの記録はなんも残っていない。そこを指摘して勇者らしいと言えば勇者らしい最後を迎えたアーロンの痕跡を辿るつもりだろう。それについては俺は止めないどころかむしろ推進する。ルカリオからすれば浦島太郎状態で主人に裏切られたからな。

 

「……話は分かった。引き受ける」

 

放置したとしてもサトシがルカリオを解放してミュウと波導の勇者ルカリオと同じ事をする。

最終的にはルカリオはサトシ達の前から消える。結果的には死んでいるとも言えるし、アーロンの所に戻ったとも言える。

どっちにせよルカリオはアーロンの真実について向き合わなきゃならねえ……ただ、性格的にどっちもどっちな事をすんだろう。

 

下手したらこっちが死ぬかもしれない案件で、断られる可能性もある。アーロンはそれを覚悟していたが俺が引き受けたので喜んだ。

 

「ありがとう。なら、ルカリオを起こす鍵を」

 

「それで、代価はなんだ?」

 

「……え?」

 

「え?じゃねえよ。科学的には無理な超常現象に加えて命懸けの冒険をしなきゃならねえんだぞ?……願いを叶える以上はそれ相応のもんは必要だ。俺はあんたみたいな自己犠牲が出来る勇者じゃねえんだから等価交換の法則は守ってもらうぞ」

 

話は纏まったとルカリオを起こす鍵を託すとアーロンは手を伸ばそうとするが俺はその前にと代価について聞いた。

アーロンは代価の事を話に出されるとは思ってもみなかったので驚いているが、お前がやってほしいって思ってる事は奇跡と同じ事だ。意図的に奇跡を起こそうとするのならばそれは奇跡とは言わねえし、それ相応の代価が必要になる。

 

「参ったな……それは考えていなかったよ」

 

「他人にまでその手の精神は押し付けんなよ……で、なんかあんのか?個人的には波導の勇者と言われるんだからそっち系の技術を教えてくれたら嬉しいんだが」

 

「それが願いの代価なら払いたいが、さっきも言った様に私は偶然にも生まれた搾りカスみたいなものだ。波動に関する技術を指導することは出来ない。おそらくは君の前に現れる事が出来るのは今回だけなんだ」

 

「……俺ってそっち系の適性ってあんの?」

 

母型の女性の家系がやたらと霊感強かったり昔の思い出のアルバムに1枚は心霊写真がある家系だが、男にはその手のもんはない。

一応は覚えておけで九字護身法を覚えていたりするが実際に祓ったりすることが出来るとかそういうのは無いし、吉兆を知らせる夢を見た事も無い。

 

「才能と呼ばれる物は確かにある……ただ、心の躍動が薄い。マイペースな性格だから、その手のプラスもマイナスも介入しにくいんだ……シズカからは漆黒の悪意を感じないから、プラス側の存在は気に入るんだろうがね」

 

「そういうもんなのか……今のは代価にはならねえ」

 

「流石にそれを代価にするほど私はケチ臭くはないよ……シズカは確かポケモントレーナー、だったね?」

 

「ああ……ルカリオをやるとかは無しだからな」

 

「それを決めるのはルカリオだ、私はなにも言えない……シズカ、君は心の何処かで繋がりを拒んでいるね?」

 

「……心当たりはある」

 

心の何処かで繋がりを拒んでいると言われれば心当たりはある。

 

「あるのかい?普通はそういうのは無意識なものだが」

 

「いや、ちゃんとある……アーロン、あんたの事を今調べようとしたら伝承やお伽話になってんだろう」

 

「だろうね」

 

「お伽話の中にはノンフィクションとフィクションがある……ノンフィクションは実際に起きた事を少し弄ってお話にした物でフィクションは何かしらのテーマやモチーフはあるが基本的には作り話だ。俺はこの世界を作り話のお伽話として見ることが出来る世界の住人だった」

 

リザード達がしっかりとした1つの命として根差して生きていることは理解している。

なんで俺がこの世界に居るとかそういう難しいことを考えたとしても仕方がない。アーロンは才能的なのはあると言うが俺はそっち系の術は使えないしそっち系の分野の科学に手を出してない。この世界は作り話なんだから好き勝手していいとかそういうのは特に思ってないが、心の何処かでゲーム感覚みたいな所がある。それは自覚している。それが原因で心に何かがある。

 

「これは驚いた……」

 

「それが驚いた人のリアクションか?」

 

「いや、これでも結構驚いてるよ……とは言え、世界と言うのは秩序の管理者が居るかもしれないがその管理者達が思っているよりもいい加減で大雑把に出来ているものだよ」

 

……そう言われればそうか。

歴史を変えるのは重罪なのに定期的に歴史を弄っているドラえもんと野比のび太

神話的にはその神話の神様が世界を作ったとかそうなっているが他所の国では他所の国の神様が作ったとか言われていて、科学的根拠では最初の大陸であるパンゲアが隕石とか地震で複数の大陸で分かれた説とか色々とある。

 

この世界も確かポケモンの便利な力を一切使わずにタイムマシンを作ることに成功している。

ポケモンじゃなくて世界の秩序の管理人、巫女みたいなのが居た筈だがそんなの関係無いと言わんばかりにガッツリ異世界とかが干渉してくるし……深く考えるのもいいが、いい加減に出来ているからな……。

 

「君が心の何処かで繋がりを拒んでいる理由は理解した……それに関しては今を生きていない私にはなにも言えないし最終的には君が乗り越えなければならない」

 

「ああ」

 

「そして私の願いを叶える為に私が支払う代価、ルカリオを起こす鍵を託せば消えるであろう私が出来そうなのは……繋げる事だね」

 

「……俺と相性のいいポケモンと会えるってことか?」

 

「そんなところだね……繋げた縁をどういう風に使うかは君次第だが、縁を繋げる事は出来る」

 

「……それ以上はなにも無いみたいだからそれだけにしといてやる」

 

相性の良いポケモンや求めているポケモンと出会いやすくなる。

この世界じゃ何処にどのポケモンが居るのかが分かりにくい。フィールドワークしているオダマキ博士ですら生息しているかものエリアは作れても生息していると言えるエリアは作れない。

 

願いを叶える約束をしたのでアーロンと握手をする。

俺の体になにかが入ってくる感覚がして俺の中に俺にはない俺じゃないなにかが入ってくる感覚がする……コレがルカリオを起こす鍵か。




リザード♂ LV18→21

マンキー♂ LV17→19

ニドリーノ→ニドキング LV18→19

ピカチュウ♂ LV32→35

ラプラス♀ LV9→15

イーブイ♀ LV9→14
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