映像機画版携帯獣世界転生物語   作:こうすけ増田劇場版

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携帯獣戦闘技術論

想定外だったがハナダジムを突破してブルーバッジを手に入れた。

次に向かうのはオレンジバッジが手に入るクチバシティだが、その前にやることがある……戦力の補強だ。

オーキド博士が俺とサトシがゲットしたポケモンの数がどんぐりの背比べと言いたいぐらいには少ない事について言ってきた。

リザード、ピカチュウ、ニドキング、イーブイ、マンキー、ラプラス……ゲームを攻略するだけならこのパーティで行けば何とかなるがこの世界はそうはいかない。

 

「強くなりたいと思うのはいいことです。ですが、自分がどういう方向なのかと言うのを理解しなければなりません」

 

「ポケモンには18個のタイプがあって理想を言えば全部ゲットしたいが自分のやり方としっくり来るポケモンバトルがあって一部のポケモンは向いていない。サイトウみたいなかくとうタイプが得意なトレーナーはどうしても近距離での殴り合いが主体に偏る。自分のポケモンバトルのスタイルを見つけてそれに噛み合う様にポケモンをゲットして育成をしろ。そういうことだな?」

 

「…………はい……」

 

サイトウが言おうとした事を言ったのでしょぼんとしているがそんなもんだ。

ゲームならば4つの技の内の1つを選択したらポケモンが勝手に発動してくれるが、この世界じゃそうはいかない。

近距離での殴り合いでのバトル、中距離でのバトルと色々とある……特にかくとうタイプのポケモンなんてその名前の通り格闘攻撃を主体としていて近距離戦重視だ。だが、ポケモンの中には鳥ポケモンがいて近付いて殴る事が難しいとか普通にある。

 

「なぁ、サイトウ……ポケモンを貰った年にポケモンリーグを優勝するって事はあんのか?」

 

「極稀にですがあります。ただ、基本的には不作の年や他の地方に腕自慢が行ってしまったりで地方リーグを優勝してもおかしくない実力ではありません。チャンピオンリーグに出たら1回戦負けが当たり前です」

 

ふと気になったことがあるので聞いてみた。

答えとして運が良ければありえる話だが運だけでそれに必要な実力を持っていない。勝ち抜いた実力者しか居ない世界では負ける。

 

「まさか、ラッキーパンチ狙いですか?」

 

「そこまで性根は腐ってねえよ……ポケモントレーナーになってジムバッジを集める冒険をしている。真面目にやる以上はどうやったらより強くなるのかを考える。けどよ、どう考えても運と時間についてはどうにもならない要素があんだよ」

 

運については本当にどうしようもない事だからそれは置いておく。ただ……俺よりも前にポケモンを貰ったトレーナーは普通にいる。

そいつらは真面目にポケモントレーナーとして活動をしている。

 

「確かに、時間だけはどうにもなりません……ですが、それで諦めるつもりですか!」

 

「諦めるとは言ってねえ……今の自分をぶつけてポケモンリーグ優勝は真面目に目指すが、それでも意識を3年先の稽古に切り替えた方がいいとは思ってる」

 

時間を使わないと解決することが出来ない問題は確かに存在している。

サイトウはその事について否定はしないが、それを諦める理由に使うのかと少し睨んでくるが、諦めるつもりは無い。ただ、意識は3年先の稽古に切り替えなきゃならねえ。

 

「成る程……確かに3年先の稽古はいい考えです」

 

3年先の稽古、要するに今すぐに表舞台で脚光を浴びるんじゃなくて3年後に開花する様に向けて稽古をすることだ。

自分の戦闘スタイルも分かってねえ……セキエイ大会に出場する事が出来たとして、2年目のトレーナー達はそれなりに居る。

ポケモンの数を増やす、そのポケモンの戦闘スタイルを体と頭に叩き込む、色々と実戦経験を積み上げる。1年目で自分はなんでも出来るんだと色々と手を出すのはいいことだが足元を固めなきゃ意味が無い。

 

「ですが意外ですね。そういう考えを持つようには見えないのですが」

 

「……最近よ、少しずつポケモンバトルが楽しいなとは思えてんだよ」

 

「楽しい……ポケモンバトルは楽しい……」

 

「多分お前と熱量は違うし感じ方も違うから無理に理解しなくていい……ハナダジムの時に少し名前が出たサトシ、あいつはポケモンが好きでポケモンバトルも大好きで強くなりたいって思いはある。それ自体は割とありふれた話だ……だがよ、何かを上手くなったり強くなったりするにはどうしても自分が好きな事だけを出来ねえ苦手な分野もどうにかしなきゃならねえんだ。だけど、最悪な事にある程度誤魔化しが通じるんだ」

 

ポケモンバトルが楽しいと思うことについてサイトウは疑問を抱いている。俺が持っている熱量が他とは異なるから無理に理解しなくていい。俺が言いたいことを言う。

 

「好きな物や楽しいものを上手くなったり極めるにはどうしても苦手な分野もある程度はどうにかしなきゃならねえ。その問題を放置して成長すれば何時か痛い目に遭う……お前はガラル空手の継承者だったよな?」

 

「はい……まだ師範代ではありませんが既に黒帯です」

 

「ガラル空手がどんな感じなのかは知らんが、武術である以上は絵面が地味な型を学んで反復練習を行う修業とそれを実際に使う実戦形式の修業がある。実戦形式の修業が大好きで、正拳突きの基礎が苦手な奴は普通に居るだろ?そんでもって、そういうのが原因でおかしな感じに成長する奴が」

 

「……」

 

誰だって地味な絵面の修業よりも実戦形式の修業の方がいい。

実戦形式の修業の方が伸びる時は段違いに伸びる。ただ、地味な絵面の基礎練習じゃなきゃ身に付かないものはどうしてもあるし、中には問題を先送りしているだけの事もある。

 

「基礎練習は大事です……ですが、シズカの言う様なタイプは定期的に見かけます」

 

「色々とあるけどポケモンバトルで強くなりたきゃ自分スタイルを見つける。そのスタイルをより強固にするには足元をしっかりと固めなきゃいけない……けど、そういうのを無視してポンポンと強くなる奴とか居る。俺の場合はそっち側の住人になるのは無理だ」

 

言うまでもなくサトシは天才肌だろう。

閃きと直感に関して圧倒的にずば抜けている。ただ、閃きと直感だから感覚の世界で他人に伝授することが出来ない。

シゲルは天才肌に見えるが秀才に偏っている……ただシゲルは殻を破れる筈だ。アニポケになったことで一番ナーフされてるキャラはシゲルだからな。

 

シゲルの知識とサトシの閃きが合わされば無敵だろう。

そんでもって俺はシゲルより知識はねえし、サトシ以上の閃く力を持ってねえ。

 

「……悔しいとは感じないのですか?そちら側の住人ではない、自分が凡才な人間であることを」

 

「今のところは特に悔しいとかそういうのはねえよ……俺自身が凡才なのは分かってるけど今に始まったことじゃねえし、才能の有無を気にしたってしゃあねえ。才能ってものは確かに存在している。それについては否定しねえ。でも、それでも上に上がれる方法を考えることは出来る筈だ。そういうのをするのが凡人の努力ってやつだし……天才はあくまでも強いであって無敵でも無敗でもねえんだ」

 

自分が凡才である事を素直に認めている事についてサイトウは聞いてくるが、気にしたってしゃあねえ。

才能は確かに存在している。それは否定しないが、それだけだ。才能が無くても世の中はどうにかする方法は幾らでもある。それを努力って言う……

 

「時間が解決してくれる問題は普通にあるからな……さてと、ポケモンゲットすんぞ」

 

色々と言ったがポケモンをゲットする……ハナダシティからクチバシティに続くまでの道程にあのポケモンが居る。

そう、初代の中でも色々とおかしな性能をしているケーシィだ……ケーシィが居ればこれから色々と楽になる。

 

「そういや、お前はなんかゲットしたいポケモンとかいるのか?」

 

「今のところは特には……ジム用のポケモンでなく自分のポケモンとしては彼等が居ます」

 

サイトウはそう言うと6つのモンスターボールを投げた。

ワカシャモ、カイリキー、ニョロボン、ルチャブル、ラルトス、キノガッサ…………

 

「かくとうタイプメインか」

 

「はい……他のポケモンも興味はありますが、やはりかくとうタイプのポケモン使いとして腕を磨きたいのです!」

 

アチャモが進化すればバシャーモになる。ラルトスが分岐進化したらエルレイドになる。

サイトウは基本的にはかくとうタイプとして押さえながらも他に複合しているタイプのポケモンを使うと決めている。かくとうタイプのジムリーダーだからかくとうタイプのポケモンに偏るのは極々普通のことだよな。

 

取り敢えず物理とか耐久とかそういうのは気にせず18タイプは揃えておく。

そんでもってタイプ被りについてもどうにかしなきゃならねえ。ニドキングとニドクインみたいな出来ることが大体一緒のポケモンは流石に要らねえ……俺のスペックで扱い切れる云々を考えれば枠としては1つのタイプの枠や4つぐらいか?

 

リザードンはほのおタイプのポケモンとして育てている。メガシンカも出来るポケモンだ。

ただリザードンはメガシンカをして始めて本領を発揮するところがある。困った時はリザードンとリザードンに依存していたら、リザードン対策、例えばステルスロックをされたらその時点で終わる。

 

リザードン以外に仮にほのおタイプのポケモンをゲットするならリザードンが出来ない事が出来るほのおタイプが欲しい。

コレは他のポケモンにも該当する。かくとうタイプはマンキーが出来ない事が出来る奴が欲しい。でんきタイプはピカチュウが出来ない事が出来る奴が欲しい……まぁ、まだ冒険をしているのはカントーで他の地方に行けば他の地方でしか会えないポケモンも居る。

 

そうなると……サイトウに言った3年先の稽古は合っている。

ポケモンをゲットしてそれぞれに合った技術を覚えさせてそれを俺が使いこなして出来ることを増やす。そうなるとあくタイプのポケモンが出ないカントーじゃやれることに限度がある…………

 

「手持ちは6体が限界だが7体以上は難しいな……」

 

改めてこの世界のポケモンバトルの厳しさを思い知った。

そして無事に7体目のポケモン、ケーシィをゲットすることに成功した。




リザード♂ LV26→29

マンキー♂ LV23→24

ニドキング LV24→25

ピカチュウ♂ LV36→37

ラプラス♀ LV19→21

イーブイ♀ LV17→22

ケーシィ♂ LV14
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