アトリエ人狼2nd   作:綾海しろ

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アトリエ人狼2nd:八日目の昼時間

【あやみ(GM)】

「八日目の朝になりました。今日は人狼の餌食になった者はいなかったようです。今日もパン屋はパンを焼き、郵便屋は新聞を配達し終えました。ちなみに今日のパンは……あまりにも数が多いので、勝敗がついた後に各自ログでご確認下さい。村人たちはお互いを信じあい、自分勝手な愛を育む恋人達の言い分に騙されないようにしながら、力を合わせて人狼を探し出しましょう! 八日目スタート!」

 

【アザラシ】

「今朝は狼の襲撃で死んだ奴おらへんようやな。つまり狼は加護を得た恋人か、パン屋を襲撃したっちゅう事や」

 

【クロム】

「ああ、そうなるだろうな。ちなみに昨晩、パン屋である俺の元へ狼はやってきていない。パンが減っておらんからな。すなわち夜の襲撃は恋人へ入った……と考えるのがいいだろう」

 

【クライン】

「まぁ昨日のあの状況で、狼が襲撃回避能力があるパン屋を襲撃する事はまずありえないしね」

 

【あかすみ】

「そうですね。勝利をあきらめた狼以外、そんな選択をする者はいないと俺ちゃんも思いますよ。さすがに今ここに残ったメンバーでそんな無粋な事する奴いないだろ。昨日は夜を徹してパンを焼きまくっていましたが、勿論本物のパン屋である俺ちゃんのとこにも襲撃はきてないですよ」

 

【ホタルビ】

「それではパン屋の皆さまは、今晩も襲撃回避能力を持ったまま。という事でよろしいですね? だとすればホタルビ的にはまだ救いがあります」

 

【アザラシ】

「結局今日はこの5人の中から、誰を処刑するかを選ぶ日……ちゅう事やな」

 

【クロム】

「ああ、それでいいだろう」

 

【ホタルビ】

「ホタルビは昨日も言いましたが、今日生きていれば郵便屋のどちらかに一票を入れるつもりです。この村が勝つためには、今日の夜に一抹の望みをかけたパン屋GJが必要ですから」

 

【あかすみ】

「それは俺ちゃんも同意。狼が俺ちゃんを夜に襲撃してくれる事を願うしか村が存続する術がありません。その為にも、俺ちゃんは今日処刑されるわけにはいきませんよ。ホタルビが郵便屋から処刑するというのであれば、その案にのりましょう」

 

【クライン】

「郵便屋から処刑するのはかまわないさ。だが郵便屋だからといって誰でもいい訳じゃない。この村にとっての一番最善なルートは今日の処刑で郵便屋を名乗る恋人を吊り、夜の襲撃で郵便屋を名乗るパン屋を狙ってもらう形だ。こうすれば道連れが発生することなく、明日は狼一匹と村人2人の合計3名で迎える事が出来るよ。この形で今晩を乗り越えられれば、村が勝てる可能性が一気に高まる」

 

【クロム】

「だが必ずしも恋人達が郵便屋とパン屋の二手に分かれて隠れているわけではあるまい?」

 

【あかすみ】

「可能性としてはなくもないですが、そのやり方は途中で破綻する可能性がありますからね。今でこそ朝のシステムコールでパン屋と郵便屋両方が残っている事に確信を持てていますが、昨日の吊り次第では本物のパン屋か郵便屋が落ちてしまい、今日のシステムコールで破綻が起こり同じ役職に人外がまるっと残っている事がバレてしまう可能性がありました。そんな賭けを恋人達がしますかね」

 

【ホタルビ】

「崖っぷちに立たされた恋人ならやる可能性もあったかもしれませんが……ですが昨日はラーヒー様がまだ残っていました。処刑先にできる存在がいる以上、そんな危険な綱渡りをする必要はなかったようにホタルビは思います」

 

【クライン】

「その通りだね。だからきっと恋人達はパン屋と郵便屋にそれぞれ一人ずつ隠れていると考えるのが無難なんじゃないかなとボクは思うよ」

 

【アザラシ】

「まぁそれはそうやと思うんやが、クラインがさっき言ってた今日恋人の片割れを吊る案な。あれ、最善ルートはそれなんやが、もし恋人の片割れを吊ったとしたら、狼は間違いなく恋人から最も遠いやつを選んで襲撃するで。そしたら恋人の道連れ含めて人間3人落とせるやろ。明日には狼1・村人1で狼の勝利や。最善は最善やけどな、穴もあるんで気を付けぇ! ……まあそういう感じやからな、もう面倒やからCOするわ。ワイ実はラストウルフや」

 

【あかすみ】

「なっ……!?」

 

【ホタルビ】

「アザラシ様が……!?」

 

【クライン】

「…………これはいきなり、すごい事を言いだしたね」

 

【アザラシ】

「もう面倒やからはっきり言っておくわ。今日お前らが恋人の片割れ選んで吊るすようなら、ワイは今晩、可能な限り村人狙ってこの村ジ・エンドや。狼であるワイを吊るなら、まぁ狼は負け確定やけどもう仕方ないな。あとは恋人さんに乗っ取られてこの村は終わりや!」

 

【クロム】

「む…………アザラシ、お前コスい真似を……!」

 

【アザラシ】

「郵便屋騙ったのがマズったわー。村中クラインはん狼誤認しとるやろ? このままだとホタルビとワイのどっちかが吊られてしまって結局ワイは負けになる。せやからもう暴露することにしたんや。狼を全部吊り切れれば村が負けてもいいっちゅう奴は、ワイに投票すればええ。だが村の勝利に少しでも賭けたい奴がいたら、今日の投票はよーく考えて入れるんやな」

 

【あかすみ】

「アザラシ、お前いきなりそんな話して、俺ちゃん達が信じるとでも思ってるんですかぁ?」

【アザラシ】

「信じなくてもええわ。ワイは腹決めてCOしてきてんねん。お前らがワイの言葉を信じずに村が負ければ、狼も負けたところで仲間たちも文句は言わへんやろ。相打ちやからな。恋人さんの一人勝ちやが、狼がビリにはならへん」

 

【ホタルビ】

「……ホタルビは勝ちの可能性があるのなら、最後まで諦めたくはありません。郵便屋は私です。そしてアザラシ様が開き直った狼なのだとしたら、今日の投票はクライン様に入れる事も考えなければなりませんね」

 

【クロム】

「ホタルビのその意見には激しく同意だ。しかしアザラシが言っている事が嘘の可能性もあるのだろう? アザラシを吊るにしても、クラインを吊るにしても、俺たちはよく考えて選ばなければならん」

 

【ホタルビ】

「それはそうですね……たしかにアザラシ様がまだ恋人の可能性は否定できません」

 

【あかすみ】

「アザラシがこういうCOに踏み切ってきた以上、おそらくクラインかアザラシのどっちかが人狼でどっちかが恋人ってことだろ。それならクライン、お前の話も聞かせろよ。今のアザラシの話を聞いて、お前はどう弁解するんです?」

 

【クライン】

「何度も言っている通り、ボクは郵便屋だ。だから今日ボクが死ぬわけにはいかない。でもアザラシさんがもし本当に狼だと言うのなら……ボクは今日パン屋から吊る事も視野にいれてもいいと思い始めているよ」

 

【あかすみ】

「ファッ!? 何言ってくれちゃってるんですかこいつ! パン屋は襲撃回避GJがまだ残っていると言っているでしょう! 頭湧いちゃったんですかぁ?」

 

【ホタルビ】

「その通りです。ホタルビは何があっても、今日パン屋から吊るのは反対ですよ」

 

【クロム】

「俺は別に構わんぞ。パン屋はもう二人しか残っておらん。誰の目からみても、どちらかが本物のパン屋で、どちらかが確実に人外だ。狼目のあるやつが2人もいるなら、パン屋に狼が混じっている事はもうあるまい。ならばパン屋の内どちらかを吊れば、狼を吊ってしまって村が終わるという事は少なくともない。あとは二分の一の確率で、お前たちが俺という本物のパン屋を残せばよい」

 

【あかすみ】

「随分強気な事を言ってくれますね! パン屋を名乗る分際で、今朝パンの事に一言も触れなかった男がこのクロムという人間ですよ。この村のパン屋は俺ちゃんです。クロムが恋人だという事はこれで俺ちゃん目線はっきりしましたから、あとはクロムから繋がりを辿っていけば恋人が見つけられるはずです」

 

【あざらし】

「なんや楽しゅうなってきたわ! ワイのCOで人間共が阿鼻叫喚や! ガハハ! 人狼ゲームはこうでないとあきまへんで。最後まで人間共が疑い合う姿が見れるんは、狼やってて一番楽しい事やったわ。ほれ、疑え。疑え」

 

【あかすみ】

「こいつめちゃくちゃ腹立ちますね……! やっぱり初めに吊っておくべきでしたよルア!」

 

【ホタルビ】

「疑え、と言われると疑いたくなくなるホタルビは天邪鬼なのでしょうかね……そんなつもりはないのですが」

 

【クロム】

「アザラシ憎さにそうなる気持ちはわかる。だがクラインが今まで黒視されていた事で、一定の襲撃避けをできていた事も事実だ。むぅ…………どっちだ、どっちが本物の狼なのだッ!?」

 

【クライン】

「ボクがずっと狼目で見られていた時から、クロムさんは一番最後までこうして村の為に悩んでいてくれたような気がしているよ。ボクはキミが本当のパン屋じゃないかと思ってる。どうだい、一緒に今日偽物のパン屋であろうあかすみさんを吊らないかい?」

 

【クロム】

「……フッ。あかすみは確かに偽物だ。だが確かお前が言っていたのだろう? 一番最初にクラインを吊ろうと言い出した者を吊れと。今日お前を告発したのはアザアシだぞ。アザラシを吊らんでいいのか?」

 

【ホタルビ】

「そうです。今日はパン屋ではなく郵便屋を吊る日。対抗でもないあかすみさんを吊り上げようとするクライン様、あなたの行動はとても人外みを感じます。それにホタルビは今、クロム様を信じると決めました。ずっと序盤からクロム様の白を拾ってきておりましたが、今まで確証が持てずにいました……ですがクロム様はこの期に及んでも、今もホタルビと同じく、誰が人狼で誰が恋人であるか悩み続けています。村人として同じ温度で同じ悩みを持つお方……ホタルビはそれは同じ村人としての仲間であると感じたのです」

 

【クロム】

「俺は今まで信じてきた人間にことごとく裏切られてきた。レーゼにあかすみ……俺はお前たちは人間だと信じていたのだ……! だからこそホタルビ、お前が人間だと今すぐには信じる事はできん。俺は最後の最後まで、この村の勝利の為に悩み続けると決めたのだ……ッ!」

 

【あかすみ】

「段々と味方をつくろうとする動きが出てきましたね? 今手を繋ぎ始めたクラインとクロム、クロムとホタルビはまぁ怪しいですよ。ラストウルフは一人、恋人は二人。二人繋がってどうにかしようとしている奴の中に恋人がいると俺ちゃんは思います。郵便屋から吊るのであればクラインかホタルビのどちらかですか……しかし対抗クロムもこの感じだと確実に恋人です。困りましたね。俺ちゃんは少しでも可能性のある場所に票を固めたいです」

 

【アザラシ】

「ガハハ! 悩んどる悩んどる、実に絶景やで。狼やっとるとこういう瞬間が一番生きててよかった思うわ。脳汁マシマシや。そうやって票をどこに入れようか悩んどる間に、夕暮れは刻一刻と近づいてきているで! 恋人はん、さぁどうするんや? 二人せっせと票まとめしたいやろなぁ? けどそれをした瞬間、お前らが恋人確定やで。ワイはその瞬間を楽しみに待っとる」

【クロム】

「……俺の票を回収しようとしたのはクラインとホタルビか。ならばこの二人のどちらかに恋人がいるか、または両方とも恋人の可能性があるのではないかと俺は思う……! お前たちはホタルビが希望する通り郵便屋でもある。お前達二人の中から投票を選ぶなら、もはや文句はあるまい」

 

【ホタルビ】

「ホタルビは本物の郵便屋です。ですがクロム様がそう決めたのであれば、ホタルビはクロム様がクライン様に一票入れてくださると信じてクライン様に投票するだけです」

 

【クライン】

「いやボクこそが本物の郵便屋だ。ボクが唯一信じられる可能性があるクロムさんがそう決めたなら、ボクかホタルビさんの二択でも構わないよ。ボクはホタルビさんに入れる。アザラシさんはどうせ最後まで票を持つんだろうから、あとはクロムさんとあかすみさん次第だ」

 

【あかすみ】

「俺ちゃんは郵便屋から投票するのであれば、あとはクラインとホタルビの二人でギリギリまで悩むことにします。少なくともどちらかが恋人は普通にありえそうですからね。二分の一の確率で恋人を引けばワンチャン村が続きます。狼を引けば……その時はもう、俺ちゃん達の負けです。クロムはどうするんだ?」

 

【クロム】

「お前たちがもうクラインとホタルビの二択で選ぶというのなら、そうするしかあるまい。俺があかすみに一票を投じたところで、ただの捨て票になるだけだからな。ならばせめて己の手で、この村の行く末を決める……ッ!」

 

【あかすみ】

「俺とお前の判断でこの村が決まるっていうことですね。いいでしょう、真のパン屋対決は投票でやってやります」

 

【あざらし】

「狼であるワイは勿論最後の一人になるまで票を入れんで。もしクラインとホタルビで同票になった場合、エンディングはワイが決めたる。人間も恋人も震えて待っとるがええわ。ガハハ!」

 

【ホタルビ】

「狼に票を操作されるぐらいなら、残りのメンバーで3票固めて勝敗を待ちたい所ですが難しいかもしれませんね……」

 

【クライン】

「それはボクも同じ気持ちさ。でも恋人は確実に二人いるんだ。二票固められたら良くて同票、恋人以外の所に固めて入れられる可能性が高いんだから最初から負けは濃厚さ。それでもボクは最後まで戦うよ。ホタルビさんは郵便屋なんかじゃない。偽物だってボクはわかっているからね」

 

【ホタルビ】

「その言葉、熨斗を付けてお返しいたします! 真の郵便屋はこのホタルビ! 最後の一秒まで抗い戦い続けます!」

 

【あざらし】

「ほな、人狼と恋人と村人の存続をかけたラストバトルといこか。夕暮れや!」

 

【あやみ(GM)】

「昼会議終了。投票に移るわ」

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