名探偵と怪盗、そして番長   作:猫屋ノン

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遂にこの日が来ました…!

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覚醒の時

「「ペンを盗んだ犯人…怪盗団ファントムは、あなたです!!」」

 

あんなとみくるが指差した人物は、電話をしていたギャルだった。

 

「は?何言ってんの?ってか電話してるんだけど…」

 

「だからこそお前しか有り得ないんだ。周りをよく見てみろ」

 

悠に周りを見ろと促され、ギャルは周りを見る。この公園にいるサラリーマンとカップルも揃って携帯電話が使えないとぼやいていた。

 

「携帯電話は今使えない筈!何故なら通信障害が起きているから!」

 

「あなたは逃げていたから気づかなかったんだ!」

 

「そういう事だ…早く正体を見せたらどうだ?ニジー」

 

「…フフッ、如何にも僕がニジーさ、ベイビー!」

 

ギャルに変装していたニジーは正体を現した。

 

「エリザさんのペンを返して!」

 

「それは出来ないね!」

 

そう言ってニジーは一本のペンを取り出した。おそらく盗まれたエリザのペンなのだろう。

 

「噓よ覆え!いでよ、ハンニンダー!」

 

「ハンニンダァーーー!!」

 

そのペンは昨日のティアラ同様、ハンニンダーという怪物へと変化した。

 

「か、怪物!?…まさかこいつが…!」

 

「昨日話したハンニンダーだ!」

 

「みくる!」

 

「うん、あんな!」

 

あんなとみくるはペンダント…ジュエルキュアウォッチを取り出し、プリキュアへと変身した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どんな謎でもはなまる解決!名探偵キュアアンサー!」

 

「重ねた推理で笑顔にジャンプ!名探偵キュアミスティック!」

 

「「名探偵プリキュア!!」」

 

 

 

 

 

「私の答え、見せてあげます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれが、名探偵プリキュア!?…自分の心にあるマコトジュエルで変身するとは聞いてはいたけど、本当だったんだ…!」

 

「フッ、これで噓じゃないってわかっただろ?」

 

「…ああ。悔しいけどな」

 

あんなとみくるの二人がプリキュアになるところを目の当たりにしたジェット。自身の目で見た物しか信じないという彼も二人がプリキュアだと信じてくれたようだ。

 

「いけ、ハンニンダー!」

 

「ハンニンダァー!」

 

早速ハンニンダーはそらな達に攻撃を仕掛けてきた。その攻撃を二人は避け、同時にハンニンダーに攻撃を当てた。

 

「ハンニン…ダァーーーッ!!」

 

二人からの攻撃に耐えきったハンニンダーはインクをミスティックに向けて放った。

 

「ミスティック!」

 

間一髪でミスティックを押し倒し、インクを避けた悠。ミスティックに当たろうとしていたインクは公園の木に直撃し、木を黒く塗りつぶした。

 

「大丈夫か?」

 

「は、はい…」

 

「あのインクに当たるとタダじゃ済まなそうだな…」

 

「あの、悠さん…」

 

「どうした?どこか痛むか?」

 

「ひゃっ!?」

 

悠に押し倒されている状態のミスティックに、更に悠が顔を近づけてきた。異性が顔を近づけてきたからか、ミスティックは顔を真っ赤に染めていた。

 

「だ、大丈夫!大丈夫ですから!もう離れてください!」

 

「あっ、すまない…」

 

悠が離れ、すぐさまミスティックはアンサーの元へ行った。

 

「ニジー!エリザさんのペンでなんて事するの!」

 

「違うよ。このペンはもう僕の物さ!」

 

するとニジーは先程変装していた老婆の姿になる。

 

「ファンと偽り近づきゲッチュ…嘘を使えば容易いものさ!欲しい物は、全部嘘で手に入れるんだ!」

 

「ハンニンダーーー!」

 

ハンニンダはミサイルのような物をプリキュアの二人に放った。

 

「「キャアアーーーーーッ!!」」

 

「アンサー!ミスティック!」

 

ハンニンダーの攻撃を受けた二人。煙が晴れるとアンサーとミスティックは地面に倒れてしまっていた。

 

「僕らファントムの目的は、嘘で溢れ覆われた素晴らしい世界を作る事!その為には、マコトジュエルが必要なのさ!」

 

「嘘の世界なんて…全然素晴らしくない!」

 

アンサーがそう反論するが、ニジーはそれを意に介していないようだった。

 

「そうかな?君達名探偵を倒せる素晴らしい力があるのに?」

 

「お前…!」

 

「そんなに睨まないでおくれよ。君だって多少頭は切れるみたいだけど、戦う力がなければそこらの人間と同じ…無力な存在なんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「随分好き勝手言ってくれるじゃんか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなニジーに物申したのはジェットだった。

 

「ジェットさん…」

 

「僕も一つ教えてやる!キュアット探偵事務所の使命は、嘘を暴いて止める事…怪盗団ファントム!お前達からマコトジュエルを守る事だ!」

 

「フフッ、随分と威勢の良いベイビーだ。キュアット探偵事務所…無論、君達の使命は心得ている。だけどこの状況で嘘を…ハンニンダーをどうやって止めるつもりかな?」

 

「プリキュアがいる!歴史上数人しかいなかったという名探偵プリキュアが二人も!」

 

「…ハンニンダー」

 

「ハンニンダーーー!!」

 

ハンニンダーはジェットがいる場所へと動き出した。

 

(不味い!アンサーとミスティックはまとも戦える状態じゃない…こんな時、『あの力』が使えれば…!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【我は汝…汝は我…】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この、声は…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【双眸見開きて、汝…今こそ、再び発せよ!!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれは…?」

 

「なんだ…?」

 

突如として空から一枚のタロットカードが現れ、そのタロットカードは悠の元へ降り注いできた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ペルソナ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悠がタロットを片手で握り潰すと、突如として悠が光に包まれた。光が収まると悠の背後に異形な姿をした何者かがいた。その何者かは長い学ランのような物を身に纏い、右手には日本刀の様な刀剣が握られていた。

 

(…何故この現実世界でペルソナが使えるのか、疑問には思う…だが今はこの力で、奴を倒す!)

 

悠はハンニンダーがいる方向へ向いた。

 

「…行くぞ、イザナギ!!

 

悠にイザナギと呼ばれた存在はハンニンダーに向けて非常に強力な雷、ジオダインを放った。

 

「ハンニッ!?」

 

「ハ、ハンニンダー!?」

 

ジオダインが直撃し、ハンニンダーはダメージを受けてしまう。あまりに強力な攻撃だった為か、ハンニンダーは立ち上がるのがやっとの様だった。

 

「怯むなハンニンダー!」

 

「ハンニン…ダァーーー!!」

 

「フッ…!」

 

ハンニンダーは力を振り絞ってイザナギを攻撃するが、悠が余裕の笑みを浮かべるとイザナギは軽やかにハンニンダーの攻撃を避けていった。

 

「凄い…!」

 

「うん…悠さんに、こんな力があったなんて…!」

 

「何なんだよ、あいつ…!」

 

悠の規格外な力を目の当たりにしたアンサー、ミスティック、ジェットは驚きを隠せないでいた。

 

「ハンッ…!?」

 

次の瞬間、イザナギは自身の刀剣でハンニンダーを攻撃した。今のが決定打となり、ハンニンダーは地面に倒れてしまった。

 

「…メディアラハン」

 

悠がそう呟くと、アンサーとミスティックが光に包まれた。

 

「!…怪我が治ってる!?」

 

「う、動けるよ!」

 

「俺の力ではハンニンダーは浄化出来ない…後は任せたぞ、名探偵!」

 

「「…うん(はい)!」」

 

二人はジュエルキュアウォッチの針を動かした。

 

「「これが私達の、アンサーだぁーーー!!」」

 

アンサーとミスティックは昨日同様、ハンニンダーをパンチで貫いた。

 

「「キュアっと解決!」」

 

それからハンニンダーは浄化され、ペンを取り戻すことが出来た。更にペンに宿っていたというマコトジュエルを手に入れ、それをポチタンに渡す。

 

「ポチポチ!キュアキュア~!」

 

「…フッ、次のショーでまた会おう!」

 

ニジーはこの場から撤退していった。それと同時にインクで黒く染まっていた木も元に戻り、壊されていた場所も元に戻ったのであった。

 

「これは…どうして…!?」

 

「悠さん?」

 

「どうかしたのか?凄い動揺してるぞ?」

 

「…どうして木が元通りに!?…よく見たら滅茶苦茶になってた場所も元に戻ってるぞ!?どういう仕組みなんだ!?」

 

「「そこ!?」」

 

「そんなしょうもない事でいちいち驚くな!」

 

「そんな事より悠さん!さっきのは一体何!?」

 

「ペルソナって言ってましたよね?それにイザナギとも言ってましたけど…」

 

「…ペルソナって言うのは、簡単に言えばもう一人の自分だ」

 

「もう一人の自分?」

 

「人間には、自分でさえ目を背けたくなる側面があるんだ。その負の側面が増強され、具現化されたのがシャドウ。その負の側面を自分だと受け入れる事でシャドウはペルソナへとなり、自分の力になるんだ」

 

「…な、なんだかよくわからないけど、悠さんもその…自分の負の側面を受け入れたの?」

 

「いや、俺の場合は少し特殊なんだ」

 

「特殊?」

 

「長くなりそうだから今度話すよ。まずは来栖さんにペンを返しに行かないとな」

 

悠達はパティスリーチュチュに戻り、エリザにペンを返したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これを渡しておく。『プリキットブック』…名探偵の証だ」

 

事務所に戻ってきた悠達。するとジェットがあんなとみくるにそれぞれ一冊ずつ本を渡してきた。

 

「「えっと…」」

 

「ったく、察しが悪いな…」

 

「要するに、ジェットさんは二人を名探偵プリキュアだと認めてくれたんだ」

 

「「わぁ…!」」

 

悠の言葉を聞いた二人はしばらく放心状態になっていたが、次第に実感が湧いてきたのか二人揃って笑顔になった。

 

「やったねみくる!」

 

「うん!」

 

名探偵と認められた事であんなとみくるははしゃいでいた。

 

「やれやれ、まだまだ子供だな…」

 

「だけど、子供でいるっていう事は心が純粋だって事だ。別に大人になりたくないって訳じゃないけど、大人になった人間の中には社会の闇を知って、心に影を落として、そこから拗らせた人もいるしな」

 

「…まるで、そういう大人を見たような言い方だな?」

 

「…まぁな」

 

「…まぁいい、ホラこれ」

 

ジェットに手渡されたのは悠の顔写真が張ってある名刺だった。

 

「これは?」

 

「今日からお前は名探偵プリキュアの助手だからな。その為の名刺だ」

 

「助手か…」

 

「不服か?」

 

「いや、これでも名探偵の助手をしたことがあってな、久しぶりだなって思っただけだ」

 

「経験済みって事か…僕なりの視点だが、助手とはいえお前の方があいつらより推理力や観察眼は上だ。だからお前があいつらを導いて、強くしてやってくれ」

 

「…ああ、任せてくれ」

 

「…あんな、みくる!」

 

ジェットは二人で話していたあんなとみくるをこちらへ呼んだ。

 

「どうしたの?」

 

「そのプリキットブックに名探偵プリキュアとしての証を書くんだ!」

 

ジェットに言われ、二人はプリキットブックに名探偵プリキュアの証を書き記した。

 

「それじゃあ改めて…ようこそ、キュアット探偵事務所へ、名探偵プリキュアとその助手!」

 

「うん!よろしくね、ジェットさん!」

 

「ジェットさん?…もっと先輩に相応しい呼び方があるだろ?」

 

「でも、悠さんはジェットさんって呼んでたよね?」

 

「確かにそうだ…」

 

「じゃあ今日から呼び方を変えろ!お前も助手とはいえ探偵事務所の一員、仲間になるんなんだからな!」

 

「ジェットママ…!」

 

「ママはやめろ!っていうかこのくだり前もやったぞ!?」

 

「バレたか」

 

悠とジェットが漫才をしている間に、みくるは何かを閃いたようだ。

 

「…先輩…ジェット先輩!」

 

「ジェット先輩か…良いアイディアだな」

 

「よろしくお願いします、ジェット先輩!」

 

「…ああ、よろしくな!」

 

こうしてこの日、悠達はキュアット探偵事務所の一員となったのだった。




今作のイザナギはスキルカードによって多種多様なスキルが使えます!
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