仮面ライダーフィクス   作:旅人0605

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今回、ちょっと色々展開が急すぎて困惑するかもしれません。でも、一応妹と幼馴染編は終了です。


第10話離れ離れのミスマッチ

ワタルside 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マキはユウマさんとミレイさんに任せたけど、思ったよりヤバいな。

 

 

(今まで、戦ってきた憑从影とは比にならないレベルのプレッシャーが)

 

「イオリ、先刻の逃げた蟻共を追え。高階は一度拠点に戻れ」

 

「了解、異能力『才華転生』」

「了解ですッ!リンネ様!!」

 

「また、ゾンビかよ」

 

緑髪の憑从影はその場に異形を呼び出すと、マキの方へと飛んでいく。自分はドリルクラッシャーのドリルを取り外し、反対に付け直し、銃へと変形させた。

 

「行かせるかッ!!」

ハリネズミ!ready go!ボルテックブレイク!』

 

銃口から極細の針が射出され、マキの方に向かっている緑髪の憑从影に飛んでいく。だが、その針は突如として現れた氷柱が撃ち落とした。

 

 

「チッ」

(極細の針をそれと同じぐらい極細の氷柱で撃ち抜くって……)

 

「貴様はスタークのお気に入りらしいな」

 

「何の話だ!?」

(スタークのお気に入り?自分が!?)

 

「故に殺しはしない⋯⋯だが、我々の邪魔をするなら再起不能にする」

 

自分がスタークのお気に入り?だがら、アイツは自分を成長させるような事を言ったのか?

 

「選べ、ここで貴様は再起不能にされるか⋯⋯ここから失せるか」

 

「巫山戯るな!自分は…マキのおかげで少しだけ変われた気がしたんだ…だから、例え自分が悪に身を焦がそうがマキの為に戦う」

 

数ヶ月前、自分は何もかもがどうでも良かった、復讐が済んだら自殺しようとまで考えていたくらいだ。でも、

 

 

「あの、何でもない笑顔で⋯救われたんだよッ!!だから、自分が⋯⋯黒神マキを見捨てる選択肢はない」

 

自分は別のボトルを取り出し、タンクボトルと入れ替える。

 

消防車!

 

自分はハンドルを回してドライバーからの問い掛けに叫んだ。

 

『Are you ready?』

「フィクスチェンジ!」

 

軽快な音声と共に自分が纏ったのは、兎の装甲はそのままにタンクの装甲が消防車の装甲に置き換わっていた。

 

「消防車の水噴射だ!喰らえッ!!」

 

自分は右手についているマルチデリュージガンと呼ばれる放水銃をリンネに向けて発射した。

 

「雷焉」

 

「あ゙ぐガァァァァァ!!!!」

 

やっぱり相性の良いボトルじゃねえとunknownには敵わない。ラビットタンク以外のベストマッチ…か

 

「貴様は気づいていないのか?」

「何が、だッ!?」

 

コミック!忍者!ベストマッチ!』

 

「当たりか!!」

 

ハンドルを回すと、前方に黄色の装甲、後方に紫の装甲が現れる。

 

『Are you ready?』

「フィクスチェンジッ!」

 

『忍びのエンターテイナー!ニンニンコミック!イェーイ!』

 

マキとユウマさん達を逃がしてから、もう20分程経った。それに、これだけ時間が経ったなら殲滅部隊の応援も来てる筈だ。なら、自分がすべき事は。

 

「悪いが…自分の勝利条件はアンタ等に勝つことじゃないんでな」

 

『四コマ忍法刀』

 

自分の手元には漫画のコマ割りが描かれた刀を持っていた。そして自分は刀のトリガーを4回引いた。

 

『隠れ身の術!』

 

「この借りは何時か返すぞ!クソ憑从影共!!」

 

『ドロン!』

 

剣先から煙幕が発生し、それに自分は紛れて煙のように姿を消したのだった。

この時、自分は聞こえていなかったがリンネはこんな事を言っていた。

 

「月影ワタル……あの女の息子か」

 

 

 

ワタルside─終了─

 

 

_______________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし!あともう少しで公園の外だ!」

「マキ!!大丈夫!?」

「う…うん」

 

ユウマとミレイに支えられながらも、ようやく公園の出口まで行くことが出来た、だが、そこには憑从影でも死霊でもない何かが待ち伏せしていた。

 

「よっ!」

 

「誰?アンタ」

「ブラッド⋯スターク⋯⋯」

 

それはスタークだった。スタークはスチームガンを3人に向けて言った。

 

「黒神マキを置いていって貰おうか」

 

「巫山戯ないで!アンタなんかにマキを!?」

「姉貴!?」

 

「何か勘違いしているようだから言わせてもらうが、俺はお願いをしてるんじゃない、命令してるんだ。リンネの奴からの頼みでな、10秒待ってやるよ」

 

ミレイはスタークを蹴り上げようとしたが、それをスタークは受け止める。

 

「良いキックだァ!」

「ユウマ!マキを連れて早く!!」

 

「ッ!?姉貴危ねえ!!」

「え?」

 

ユウマに言われてミレイはスタークを見ると、ミレイにスチームガンを向けていた。

 

「時間切れだ、Chao!」

「しまっ──」

 

ミレイはスタークが引き金を引く瞬間に目を瞑り、自分の死を悟った。だが、何時まで経っても弾丸による衝撃は感じられない。

 

「あ⋯あぁ⋯お兄⋯ちゃん」

 

マキの目に映ったのは、ミレイを庇ってスタークに脳を撃ち抜かれた自身の兄であるユウマの姿だった。

 

「ユウマァァァーーー!!!」

「お兄ちゃんッ!!」

 

マキとミレイはユウマに駆け寄り、泣きながら抱き寄せる。

 

「マ⋯キ⋯姉貴⋯一緒に⋯帰れ⋯なくてごめ⋯ん」

 

「ユ、ユウ⋯マ⋯?ユウマが脳を⋯!!」

「お兄⋯ちゃん⋯嫌ッ嫌ぁ!!」

 

スタークはその様子を見て、笑って言った。

 

「ハッハッハ!姉弟の絆って奴か?面白いものを見せてくれる、これだから人間は面白い」

 

そう言うと、スタークは素早くミレイとマキのそばに寄り、黒神ミレイとユウマの死体を突き飛ばす。

 

「キャッ!」

「お姉ちゃん!!」

 

「言った筈だぜ?俺が用があるのはお前だと」

 

そう言い、スタークはスチームブレードを取り出して、マキに向けた。

 

 

「マキッ!?」

 

『エレキスチーム!』

 

「あ゙ぐあ゙ああーー!!!!」

 

スチームブレードの剣先から、電流が流れる。スタークはスチームブレードを持っていない方でボトルを振る。そして、マキの首根っこを掴みながら言った。

 

「おっ!ようやく出てきたか、こっちとしてはお前に憑いている囮影は俺の計画に支障をきたすんでな、それじゃコイツは貰ってくとするよ」

 

「マキ!?」

 

マキを取り返そうとして、ミレイはスタークに殴りかかるが、その前にスタークはマキを連れてスチームガンで離脱したのだった。

 

「そんな⋯マキまでッ!!」

 

ミレイは泣くことしか出来なかった。

 

 

_______________________

それから数日後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(和光樹林公園…いや、それに付随した憑从影による大規模災害は恐らく終わった。自分が一度家に帰った際に病院からマスターが運ばれた事を聞かされた)

「でも良かったよ、マスター無事で」

 

「色々と迷惑掛けちまったな、バイト中に気絶させられちまったみたいでよ。その時に携帯も落としちまうしよ」

「だから、スタークはマスターの携帯を⋯」

「店は大丈夫か?」

「流石に暫く定休日にしてます。数日前の事件でそれどころじゃ無いんです」

「そうか⋯そういえばマキちゃんはどうした?何時も一緒に居るだろ?」

「⋯⋯⋯連絡つかない、昨日から連絡してるんですけどね」

 

ワタルは既読がつかない、メール画面をマスターに見せる。

 

「なら、俺の方でも何か分かったら連絡しとくよ。ワタルはそろそろ帰りな、もうすぐ夕方だろ?」

「⋯⋯分かったよ、今度来る時何か持ってくる?」

「ならコーヒー持ってきてくれよ、久しぶりにワタルのコーヒー飲みたくてよ」

「了解、じゃあまた明日来るから」

 

そう言うとワタルは病室から出て行った。

だが、ワタルは病院を出る寸前、呼び止められる。

 

 

「君、月影ワタル君であってる?」

「⋯⋯貴方は?」

「第四殲滅支部、十海旺士郎。取り敢えず同行してもらっていい?」

「マキと比嘉さんと同じ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタルは旺士郎と殲滅部隊に連れて行かれ、取り調べ室のような部屋に入れられていた。念の為と拘束までされている。ガラス越しに旺士郎と桃色の髪の女性と一緒に。

 

 

「あの〜、何で自分拘束されてるんでしょう?」

 

「取り敢えずもう一度自己紹介ね、第四殲滅支部、十海旺士郎でこっちは」

「第四殲滅支部、佛木スズネです。月影さんすね?」

 

「ど⋯どうも、ってそういえば俺の監視ってマキがやるんじゃ⋯」

 

「今日はそれについて連行させて貰ったよ、スズネ説明してあげて?」

「説明くらい、お前がやれ十海」

「いいから」

 

スズネと呼ばれた女性は資料を取り出すとワタルに見せる。

 

「数日前の事件で黒神隊員がブラッドスタークと名乗る憑从影に攫われた」

「ッ!?」

「ブラッドスタークについて一番知ってそうなのは君という情報が入ったんだよ」

 

(マキがスタークに攫われた?何でスタークはそんな事⋯)

「あ⋯⋯」

 

「何か思いつきました!?」

「俺達が今欲しいのはブラッドスタークと言う憑从影の情報だよ、一応俺達と君は協力関係という事だからね」

 

ワタルが思い出したのはスタークと戦闘していた際に言っていた”モルモット”という言葉だった。

 

(あれの意味が自分だけじゃなくてマキも含まれてるんだとしたら)

「自分が覚えてる限りですけど」

 

ワタルはスタークとの戦闘の際に起きた出来事諸々を旺士郎とスズネに伝えた。

 

 

「スズネ、これ霞隊長に報告お願いね」

「おい!」

「俺は彼と少し話させて貰うよ、ほら良いから」

「十海!」

 

旺士郎はスズネを取り調べ室から押し退けた。

そして、ワタルに言った。

 

「暫くの間、君の監視は俺かスズネがやらしてもらうよ」

「ッ!」

「言っておくけど、君が持ってる武具諸々はこっちで預からせてもらうから」

「何で⋯」

「例え殲滅部隊の協力者だとしても、武器を持ってるのはどうした物かと、政府に言われたみたいでね」

 

(確かにこの人の言ってる事には理がある、だけどな、言われて辞めるんならマスターに拾われた時点で辞めてんだよ)

「なら、自分は殲滅部隊との協力関係を解消する」

 

「良いの?もし、君が戦ってる所が見つかった場合は殲滅部隊は庇えないよ?」

「解消する理由はそれだけじゃない、現状じゃ自分は殲滅部隊を信用出来ない」

「⋯⋯⋯」

「殲滅部隊に憑从影側のスパイが居た時点でな、協力関係の解消は頭の中にあった」

「こっちとしては耳が痛いよ⋯君の決意は理解した。一つだけ言っておくけど、ブラッドスタークを追っているのは今回の件で君だけじゃないよ」

 

そう言うと旺士郎は紙に何かを書くと、ワタルに渡した。

 

 

「これは?」

「この住所に行くといいよ、君の助けになってくれる筈だ」

「この住所に何が有るんですか?」

「”黒神心霊相談所”まあ、言ってみれば分かるから」

 

 

 




そして、物語が再び動き始めたのは2年後……
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