マ「最終的に私に何かガスのような物を振りかけて逃亡」
ワ「そういえばあの後、病院行ったのか?起きてから1日家に泊めたけど。その後」
マ「一応、行きましたけど特に異常はありませんでしたよ?」
ワ「そうか、まあ良かったよ」
マ「何ですかデレですか?」ニヤニヤ
ワ「五月蝿え五月蝿え、話を変えるぞ!」
マ「あ、誤魔化した」
ワ「スタークから贈られたアイテム『ビルドドライバー』とは何なんのか?第5話の始まり始まり」
ワタルside
スタークに襲撃された2ヶ月後、黒神マキは家に泊まってから帰って行った。どうやら、家族には殲滅部隊の任務で帰りが遅れることを言っていたらしい。そのおかげで何か咎められるとかはなかった。
「マスターはこれ何だと思う?」
「そのドライバーだろ?ビルドっつうくらいだから、何かを作る為のアイテムじゃねえの」
自分はマスターと2人でスタークから贈られたビルドドライバーなるアイテムを観察していた。自分は同封されていた説明書のような物を読み始める。
「ビルドドライバーは2本のフルボトルを用いることで運用可能な究極の防衛システムである」
「防衛システム、ねぇ」
「運用するには幾つかの条件が必要となる」
「ってことは、お前が使ってるスチームガンとは違って誰でも良いって訳じゃねえってことか」
自分が使っているスマッシュスチームガンは、変身者によってスーツが使いやすいように調整されるみたいで、そのおかげで自分はあれを使って不便に思った事は一度もない。
「そのビルドドライバーも使ってみたらどうだ?」
「いや、毒でも仕込まれてたらどうすんだよ」
「それはそうか、スタークについては何か分かったことはあったのか?」
「マキを通じて殲滅部隊にあの工業地帯の監視カメラを調べて貰ったけど、何故か当時の監視カメラは謎のジャミングが起きていたらしい」
要するに、スタークは何らかの理由によって自分の姿を殲滅部隊に見られることを嫌っているって感じだな。
「そうだ!マキちゃんはどうだった?ワタルと帰ってきた時に寝てたろ?」
「あの後、病院行ったらしいよ?まあ元気そうにしてたから大丈夫だと思う、それに先刻連絡したらアイツの兄らしき人との自撮り写真が送られてきたし」
「おー、そいつは良かった」
「でも、だとしたらわからないことがあんだよな」
「分からないこと?何だよそれ」
分からないのは、スタークが黒神マキに振りかけた謎のガス。そういえばスタークは自分が持ってたスチームブレードと同じ物を使ってた。自分はスチームブレードを取り出すと、マスターに見せる。
「スタークもこれを持ってた」
「え?それってワタルがフィクスの時に使ってる武器の1つだよな?」
「ああ、このスチームブレードにあるのは『エレキスチーム』と『アイススチーム』。これは今まで何回も使ってるからな、でも」
「スタークはワタルが知らない蒸気を出したって事か?」
「『デビルスチーム』。それ自体にどんな意味があるのか分からないけどな」
あの後、自分は自室にてスチームブレードで”デビルスチーム”とやらを出そうとしてみたが、出なかった。
「自分の持ってるスチームブレードじゃ、『デビルスチーム』はどうやっても出せなかった」
「スタークはそこら辺も対策してるって訳か」
「・・・なんか今日、外騒がしくないっすか?」
自分が店の外を見ると、多くの男女が店の前を通って行くのが見えた。
「覚えてないのか?今日はクリスマスだぜ?」
「あ〜!そういやそうだった」
「ワタルは行事とか興味無いからな。っていうかワタル、何か携帯鳴ってるぞ?」
「え?」
本当だ。メールの差出人は黒神マキか、何々。
「はッ!?」
マキ『今日、私と朝からお昼辺りまで出掛けませんか?』
ワタルside─終了─
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「何で態々、こんな寒いのに行かなきゃ行けないんだよ」
「何だかんだ来てるじゃないですか」
その日、nacitaは定休日であった。そして、マキからの誘いをを報告した結果、”聖夜ぐらい同年代と楽しんでこい”と言われたのでワタルは待ち合わせ場所に来ていた。ワタルは外套を深く羽織ってブルブル震えているとそれを見たマキがジト目で言った。
「何ですか、せっかくのデートなんですよ?」
「何でデート?っていうか、今日は何処行くんだ?」
「この前、有名なケーキ屋さんがテレビでやってたんで行きましょう!!」
「⋯⋯⋯了解。っていうか、仕事の話もそこでしていいか?」
「雰囲気も何も無いですね、でも私もする予定だったので良いですよ」
そう言い、2人は空気が冷えている東京の街を歩き始めたのだった。
「っていうか、異能力の呪いって大丈夫なのか?」
「はい、大丈夫です。でも雪が降ったらまずいですね」
「なら、これ持ってろよ」
歩きながらワタルがマキに渡したのは、赤色のフルボトルであり、紅の鳥が描かれていた。
「フルボトルですか?」
「そう、フェニックスフルボトル!こいつがあれば体の体温の上昇、若しくは怪我の治癒力を上げる事ができる」
「本当にフルボトルは何でもありですね」
「異能力に比べりゃ、どうってことねぇよ。お、あのケーキ屋か?」
「あ、はい!」
ワタルとマキはケーキ屋に入ると、それぞれケーキを注文する。
「私はショートケーキをお願いします」
「自分はチーズケーキで」
店員に注文すると、ワタルもマキも真剣な表情になった。そしてマキはワタルに資料のような物を渡した。
「これは?」
「2ヶ月前、私達はブラッドスタークに会ったじゃないですか?」
「ああ、確かに会ったな。でもジャミングでスタークは監視カメラに映ってなかったんだろ?」
「はい、でも新しく分かったことがあるんです!」
そう言い、ワタルに資料を開かせると、とあるページの中身を指差した。
「ジャミングがフルボトルを使ってた訳じゃない?」
「はい、私も最初はフルボトルによるジャミングだと思ってたんですけど」
「ってことは、スタークの異能力?」
「いえ、私が戦っている時、スタークからは霊力も確認出来ませんでしたし」
「じゃあ…スタークには、憑从影か憑影の協力者が居るってことか?」
「その可能性が高いです」
すると、店員がやってきて注文したケーキを置いて店の奥へと戻って行った。
「ワタルは最近、憑从影狩りはしてないんですか?」
「ああ、思ったより最近は特に通報とか無いからな、それに大抵は殲滅部隊が先に片付けちまうからな」
「⋯⋯スタークの目的は何だと思います?」
「自分がスタークに会ったのはあの日が初めてだ。そもそも、一度でも会ってたら自分は奴に襲いかかってるよ」
ワタルは二口程でチーズケーキを食べてしまうと、それを見たマキは言った。
「月影さん、賭けをしませんか?」
「賭け?」
「ええ、コイントスです。表か裏かで当たったほうが外れた方の言う事を1つだけ聞く、っていうのはどうです?」
「まあ、構わんよ」
「じゃあ、私は裏で」
「自分は表」
マキは財布から10円玉を取り出すと、コイントスをした。結果は裏でマキの勝利だった。
「何だ、自分はどんな辱めに合うんだ」
「私の事を何だと思ってるんですか!?」
「そんなことはどうでも良いじゃないか、それで何だよお前の望みは”何か物を取ってきて”から”世界征服”まで何でも叶えてしんぜよう」
「神ですか貴方は、そんな難しい事じゃ有りませんよ」
一体どんな事を命じられるのか身構えながらマキの話を聞くと、
「私の事、名前で呼んでください」
「は?」
「だっていつも "黒神マキ”ってフルネームじゃないですか!?マキって呼んでください」
「マキ?これでいいか?」
「はい!」
少し嬉しそうに言ったマキにワタルはハテナマークを浮かべるのだった。その後、ワタルとマキは解散した。本当は昼まで居るつもりだったが、昼頃に天気予報で雪が降るとなったからだった。帰る直前にフェニックスフルボトルは返された。流石に失くしたら怖いからだと。
「ごめんね、ワタル」
「マキも、名前で呼ぶのか」
「マキだけじゃ、不公平だからね」
「自分で言わせた癖によく言うよ⋯⋯暫くnacitaの仕事で忙しいと思うから、また来年!」
「っ!うん!!」
ワタルは解散したケーキ屋を離れると、nacitaへと戻ろうとした。だが、急に止まるとnacitaとは逆方向へと歩き出したのだった。
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その夜
マキはその夜、クリスマスパーティーを行っており、それも片付けを行っていた際、マキの兄が小さなプレゼントボックスを持ってきてマキに渡した。
「マキ、ポストに小さいプレゼントボックスが入ってたけど」
「え?」
「手紙も入ってたけど」
「あ、ありがとう!お兄ちゃん!!」
ユウマからプレゼントボックスを受け取ると自分の部屋に行き、手紙を確認した。
『2ヶ月程度だけど、今年はお世話になった。また来年もnacitaをご贔屓に
メリークリスマス』
「やっぱり、ワタルはツンデレなのかな?ハカちゃんと同じで」
そしてプレゼントボックスを開くと、赤色のシュシュが入っていた。
「ワタルにしては良いチョイスですな〜」
マキはシュシュを着けて髪型をポニーテールにすると、少し不思議な事が起こった。
「あれ?身体が温かい?」
マキの家、基黒神心霊相談所の場所は比嘉俊彦に聞き、マキにあげたシュシュには、スマッシュスチームガンを用いてフェニックスフルボトルでバフをつけた。
追加情報:スマッシュスチームガンで物にバフをかけた場合は、バフをかけた人間が望む限り効果が続く。