剣と魔法の世界から提督(?)が着任しました。   作:ラバウルユーザー

7 / 8
魔法感が上手く表現できない罠。



孤島でおっさんが拠点をつくりはじめました③

“ステータス”の表示から固定スキル発動を選択する。

すると、視界に白い枠が現れる。これが設計の基礎だ。

陣地はいくつかのパーツがあり、それを組み合わせて建物を作る。

最初にこれを使った時は、「どこのゲームだよ!」とツッコミしたものだ。

さて、とりあえず鎮守府なる建物を作ろうと思うんだが、俺はその建物を見たことがない。

ここはうちの妖精さんに期待したいところだ。

肩の上に居る妖精さんを見る。

視線が合うと、

 

「…」(グッ!)

 

気合い十分な感じらしい。

頼もしい限り。

そして突然、

 

“固有スキル”が更新されました。

 

と、脳内アナウンス。

 

固有スキルを見るとサンプルがある。これが妖精さんの力なのか?

早速、サンプルを選択して目の前に白枠を作る。

中々の大きさだが資材はどうなってるのか、予定資材一覧を見る。

陣地作製に使う木材や石材や鋼材は、その土地の物を使う場合と自分のアイテムを使う場合とがあるが、今回は無人島のようなので使えるものは現地調達だ。

どうやらこの島には地下資源も有ったようで、鉄鉱石などは錬金されて建築材料になる。

スキル万歳だな。

細かい部分でアイテムとして持っていた希少金属(オリハルコンやらなんやら)を使うようだが、概ねこの島にあるもので大丈夫そうだ。

それじゃあ、一丁ドーンと作ってみるか。

 

「さて、じゃ始めるとしよう。・・・少し離れていたほうが良いかもしれん」

 

仲間を運び終えて、近くに寄っていた扶桑に声を掛ける。

 

「わかりました・・・あの、その陣地作製?・・・というのは危なかったりするんでしょうか?」

 

扶桑が少し不安そうに聞いてくる。

まぁ、確かに概要は説明したとはいえ、何でもかんでも魔法じゃ不安にもなるか。

 

「安心してくれ。・・・色々現実離れした光景になるとは思うが、心配は無い。・・・それに、多分面白い光景が見れるぞ」

 

そう言って、陣地作製を発動する。

 

 

 

―――カッ!

 

 

 

「きゃあ!?」

 

突然の閃光に驚いた声をあげる扶桑。

しまったな、最初は光るってこと教えてなかった。

俺は慣れているので、声もあげなければ視界もすぐに元に戻る。

扶桑は咄嗟に目を左手で庇った状態のまま微動だにしていない。

 

「あー、・・・すまなかったな、扶桑。・・・最初は光るってのを教えてなかった」

 

「うー、目がチカチカします。・・・不幸だわ」

 

目を擦りながら、恨めしげにこっちを見る扶桑。少し恐い。

 

「すまない。・・・だが、この光景を見れば少しは機嫌が回復するんじゃないか?」

 

「あら・・・これは凄いですね!」

 

目の前では、地面が淡く光り、地下資源の鉄鉱石などは地中で練成されて、釘や土台の補強部品へ姿を変え、海岸の砂場からは石などが砕けて合成され、建物の基礎へと重なる。

周囲の木々は音も無く伐採され、宙に浮かび、解体されて建物の枠組みへと組み込まれてゆく。

時間にしたら僅か10分程度で建物自体が完成した。

 

「思ったより早かったな。・・・建物のサイズがそれ程大きくないからか?」

 

鎮守府を参考にしてはあるが、その大きさは大きめの一軒家程度。

工廠やらは別途作るので、今回はとりあえずの休憩場所も兼ねた仮の拠点だ。

肩の上で、一仕事やり終えた感の妖精さんは、デフォルメされたマントをはためかせてドヤ顔をしている。

うん。サンプルは貰ったけど、作ったのは俺の魔力だからね?

 

「じゃ、簡単に内装を説明しよう。・・・君の仲間も中で休ませてあげないといけないだろうしな」

 

とりあえず、妖精さんはスルーして、まだ驚いたままの扶桑に声を掛け、彼女の仲間たちに“フロート”と“トレース・トラッキング”の魔法を掛けて運ぶ。

入り口は艤装のことも考えて広めに作ったので、通るのに問題はない。

さぁ、彼女たちをきっちり休ませないとな。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。